区間ごとの注目選手とレース展開

目次

1区:青木瑠郁(國學院大學)

1区21.3kmでは、國學院大學4年の青木瑠郁が1時間00分28秒でフィニッシュ。従来の区間記録を更新する快走で、チームに勢いをもたらした。

【検証資料 1】箱根駅伝往路結果の当時の様子・関連報道写真(出典:日テレNEWS NNN / Yahoo!ニュース)

注目したいのは、中央大学の藤田大智も1時間00分37秒で従来の区間記録を上回ったこと。関東学生連合の川﨑颯も参考記録ながら1時間00分38秒を記録した。序盤から記録更新が相次ぎ、各校の選手層の厚さが表れた区間だった。

2区:ヴィクター・キムタイ(城西大学)

各大学のエースが集まる23.1kmの2区では、城西大学のヴィクター・キムタイが1時間05分09秒を記録。18km付近で先頭に立ち、従来の区間記録を22秒更新した。

早稲田大学の山口智規も区間4位の好走。チーム順位を8位から3位に押し上げた。個人の区間賞だけでなく、チーム順位を大きく動かすエースの働きが見られた。

3区:本間颯(中央大学)

中央大学の本間颯は1時間00分08秒で区間賞を獲得。前年に続く2年連続の区間賞となった。

10km過ぎに城西大学をとらえて先頭に立つと、そのままトップを維持。2位に1分近い差をつけて4区へ襷を渡した。中央大学が往路優勝を狙える位置につけた大きな要因の一つだった。

4区:鈴木琉胤(早稲田大学)

早稲田大学の1年生・鈴木琉胤が1時間00分01秒で区間賞を獲得。区間記録までわずか1秒に迫る好タイムだった。

10km手前で駒澤大学の村上響をとらえ、その後も安定したペースを維持。早稲田大学を2位に浮上させ、5区の工藤慎作へ襷をつないだ。1年生ながら大舞台で区間賞を獲得したことは、今後の早稲田大学にとっても大きな収穫となった。

5区:黒田朝日(青山学院大学)

往路最大のハイライトとなったのが、20.8kmの山登り区間だ。青山学院大学の黒田朝日は1時間07分16秒を記録。前年に若林宏樹が記録した1時間09分11秒を1分55秒も更新する区間新記録を打ち立てた。

5区の走りによって、青山学院大学は往路の順位を押し上げ、最終的にトップで芦ノ湖へ到着。個人の区間記録とチームの往路新記録が同時に生まれた、歴史的な走りとなった。

【最大の見どころ】5区・黒田朝日の山登りで何が起きた?逆転劇を時系列で解説

箱根駅伝往路結果

第102回箱根駅伝の往路を象徴する場面は、間違いなく5区の逆転劇だった。

青山学院大学は序盤で出遅れ、4区終了時点でも5位。先頭を走る中央大学、追い上げる早稲田大学に対し、往路優勝には大きな巻き返しが必要な状況だった。

しかし、5区に登場した黒田朝日は、従来の区間記録を上回るペースで山を駆け上がった。

5区の順位変動を振り返る

箱根駅伝往路結果

日本テレビの第102回大会公式ダイジェストと朝日新聞社4years.のレース報道をもとに、順位変動を整理すると次のようになる。

1. 序盤:青学大が順位を上げる

黒田は城西大学の斎藤将也と競り合いながら前を追い、青山学院大学を4位へ押し上げた。

2. 10km手前:青学大が3位に浮上

國學院大學の高石樹をかわし、3位へ。早稲田大学の工藤慎作が中央大学の柴田大地を抜いて先頭に立つ展開となった。

3. 12km手前:先頭との差は1分02秒

小涌園前では、早稲田大学が1位、中央大学が2位、青山学院大学が3位。黒田はすでに区間新記録を上回るペースで走っていた。

4. 13km過ぎ:中央大学を逆転

黒田が中央大学の柴田をとらえて2位に浮上。先頭の早稲田大学を追う展開になった。

5. 芦之湯付近:早稲田との差は15秒

ゴールまで残り約4.8kmの地点で、早稲田大学と青山学院大学の差は15秒まで縮まった。

6. 19km過ぎ:ついに早稲田を逆転

黒田が工藤をとらえて先頭へ。そこからさらに差を広げ、区間新記録で芦ノ湖のゴールテープを切った。

この一連の順位変動こそ、2026年の箱根駅伝往路を語るうえで欠かせないポイントだ。

黒田朝日の走りが特別だった理由

箱根駅伝往路結果

黒田の記録は単に5区でトップだったというだけではない。チームが優勝争いから後れを取っていた状況で、個人の走力によって複数の大学を追い抜き、最後には先頭まで駆け上がった点に価値がある。

5区は標高差の大きい山登り区間であり、平地とは異なる身体の使い方やペース配分が求められる。登りで無理にペースを上げれば後半に失速する危険もある。黒田はその難所で最後まで高い走力を発揮し、1時間07分16秒という驚異的な数字を残した。

また、早稲田大学の工藤慎作も区間3位の1時間09分46秒で走っている。工藤の走りが決して悪かったわけではなく、それを上回る黒田のパフォーマンスが優勝を決定づけたという点も押さえておきたい。

【歴代記録と比較】5時間18分08秒はどれほどすごいのか

2026年の青山学院大学が達成した5時間18分08秒は、箱根駅伝の歴代往路記録を塗り替えるタイムだった。

大会公式サイトの歴代記録によると、従来の最速記録は第100回大会(2024年)に青山学院大学が記録した5時間18分13秒。第102回大会ではこれを5秒短縮した。

近年の箱根駅伝・往路記録

- 第102回・2026年:青山学院大学 5時間18分08秒
- 第100回・2024年:青山学院大学 5時間18分13秒
- 第101回・2025年:青山学院大学 5時間20分01秒
- 第98回・2022年:青山学院大学 5時間22分06秒
- 第99回・2023年:駒澤大学 5時間23分10秒

特筆すべきなのは、青山学院大学が2024年、2025年、2026年と3年連続で往路優勝を果たしていることだ。2026年にはその連続優勝に加え、過去の自校記録も更新した。

なお、4区・5区は第93回大会からコース変更が行われている。歴代記録を比較する際には、現在のコースと過去のコース条件の違いも考慮する必要がある。

往路新記録だけではない、総合・復路記録も更新

第102回大会では、青山学院大学は往路だけでなく復路でも5時間19分26秒の大会新記録を達成。総合タイムも10時間37分34秒となり、217.1kmの全行程で大会記録を更新した。

つまり、5区の黒田による逆転は往路優勝だけにとどまらず、その後の総合優勝にもつながる重要な一歩だった。往路・復路・総合の3つすべてで記録を更新したことが、第102回大会の大きな特徴である。

【プロの結論】第102回箱根駅伝の往路結果から読み解く勝敗のポイント

今回のレースで見逃せないのは、駅伝が単純に各区間の区間賞を積み上げれば勝てる競技ではないということだ。

青山学院大学は1区から圧倒的な先頭を走っていたわけではない。序盤の遅れを複数区間で少しずつ取り戻し、最後に5区の黒田が決定的な逆転を果たした。チーム全体の粘りと、最後の区間で勝負を決められる選手の存在が組み合わさった結果だった。

2026年大会から読み取れる3つの教訓

1. 区間賞の数よりも総合タイムが重要

1区の青木、2区のキムタイなど、各区間で素晴らしい走りがあった。しかし、区間賞を獲得した大学が往路優勝したわけではない。駅伝では5人全員のタイムを合計した結果が順位を決める。

2. 5区は往路の順位を大きく変える区間

山登りは各大学の選手配置や適性が色濃く表れる。2026年大会では、青山学院大学が5位から優勝まで順位を上げた。平地でのタイム差だけでは往路の最終結果を予測できないことが改めて示された。

3. 往路順位と総合順位は分けて評価する

早稲田大学は往路2位から総合4位、中央大学は往路3位から総合5位。一方、國學院大學は往路4位から総合2位に浮上した。復路の選手配置、山下りへの対応、後半区間の安定感も最終的な順位に大きく影響する。

したがって、箱根駅伝の結果を正確に理解するには、往路順位・区間賞・総合順位をそれぞれ分けて確認することが大切だ。

【箱根駅伝の往路結果2026】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:第102回箱根駅伝の往路優勝はどこの大学?

A1:青山学院大学です。2026年1月2日の往路で5時間18分08秒を記録し、3年連続8度目の往路優勝を達成しました。

Q2:2026年の往路2位・3位・4位はどこ?

A2:2位は早稲田大学(5時間18分26秒)、3位は中央大学(5時間19分44秒)、4位は國學院大學(5時間20分02秒)です。

Q3:5区の黒田朝日は何分で走った?

A3:1時間07分16秒です。従来の区間記録を1分55秒更新する区間新記録で、早稲田大学を19km過ぎに逆転しました。

Q4:1区と2区の区間賞は誰?

A4:1区は國學院大學の青木瑠郁で1時間00分28秒、2区は城西大学のヴィクター・キムタイで1時間05分09秒です。いずれも区間新記録でした。

Q5:2026年の往路新記録は歴代何位?

A5:第102回大会の5時間18分08秒が歴代最速記録です。それまでの最速だった第100回大会の5時間18分13秒を5秒更新しました。

まとめ:2026年箱根駅伝往路は青学の逆転劇と新記録が歴史に残る大会に

第102回箱根駅伝の往路は、青山学院大学が5時間18分08秒の新記録で優勝した。早稲田大学が18秒差の2位、中央大学が3位、國學院大學が4位という結果となった。

1区では青木瑠郁、2区ではヴィクター・キムタイ、5区では黒田朝日が区間新記録を樹立。特に黒田は5区で1時間07分16秒という驚異的なタイムを記録し、19km過ぎに早稲田大学を逆転した。

往路の結果を振り返るうえで重要なのは、単なる順位だけでなく、各区間でどのように順位が動いたのか、そして選手の走りがチーム全体にどのような影響を与えたのかという点だ。

青山学院大学の3年連続往路優勝と歴代最速記録、黒田朝日の5区区間新記録。2026年の箱根駅伝は、個人の力とチームの総合力がかみ合った、記録にも記憶にも残る大会となった。