【試合結果・成績】パナマ、コロンビアに勝利もプエルトリコとカナダに敗戦
2026年3月・WBC第1ラウンドA組/開催地:プエルトリコ・サンフアン
キューバ代表は初戦から2連勝を飾り、好スタートを切りました。しかし、後半の2試合で連敗。最終的に2勝2敗となり、決勝トーナメント進出を逃しました。
キューバ代表の全4試合の結果
第1戦:キューバ 3-1 パナマ(3月6日)
初戦の相手はパナマでした。キューバは3対1で勝利し、白星発進に成功。大会序盤に勢いをつける重要な試合となりました。
第2戦:キューバ 7-4 コロンビア(3月8日)
第2戦ではコロンビアを相手に7得点を挙げ、7対4で勝利しました。2試合連続で勝ち、2勝0敗とA組突破に向けて有利な位置につけます。
第3戦:キューバ 1-4 プエルトリコ(3月9日)
地元開催のプエルトリコとの対戦では、キューバ打線が1得点にとどまり、1対4で敗れました。
この敗戦によって、それまでの連勝で得た余裕が失われ、残るカナダ戦の重要性が高まりました。
第4戦:キューバ 2-7 カナダ(3月11日)
最終戦のカナダ戦は、決勝トーナメント進出を左右する重要な一戦でした。
しかし、カナダの攻撃を抑えきれず、2対7で敗戦。2連敗で1次ラウンドを終えることになりました。
A組最終順位とキューバの成績

| 順位 | チーム | 勝敗 | 勝率 | 結果 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | カナダ | 3勝1敗 | .750 | 準々決勝進出 |
| 2位 | プエルトリコ | 3勝1敗 | .750 | 準々決勝進出 |
| 3位 | キューバ | 2勝2敗 | .500 | 敗退 |
| 4位 | コロンビア | 1勝3敗 | .250 | 敗退 |
| 5位 | パナマ | 1勝3敗 | .250 | 敗退 |
A組から次のラウンドに進めるのは上位2チームです。キューバはカナダとプエルトリコに次ぐ3位となり、あと一歩で決勝トーナメント進出を逃しました。
注目すべきなのは、初戦と第2戦で連勝しながら、後半の直接対決で結果を残せなかったことです。
大会序盤の勢いを維持できなかった点が、今回の敗退を象徴しています。
【敗退の理由を検証】キューバ代表はなぜ1次ラウンドで敗れたのか

2026年のキューバ代表は、単純に投手力が不足していたチームではありません。
むしろ、モイネロをはじめとする投手陣には十分な実力がありました。問題は、その投手力を勝利につなげるための打線の援護と、試合全体を通じた安定感にありました。
最大の課題はチーム全体の得点力
MLBが公表した2026年WBCの打撃成績を見ると、キューバのチーム打率は.168でした。
4試合の合計は20安打、13得点。出塁率は.277、長打率は.328、OPSは.605です。
特に注目したいのは、41三振を記録している点です。
アリエル・マルティネスのように高い打率を残した選手はいたものの、打線全体として出塁と得点を積み重ねることができませんでした。
プエルトリコ戦では1得点、カナダ戦でも2得点。敗れた2試合の合計得点はわずか3点です。
これでは、投手陣が相手打線を抑えても勝利を引き寄せることは難しくなります。
投手陣は健闘したが、四球の多さが課題に
投手陣のチーム防御率は2.83でした。
35イニングで36奪三振を記録しており、数字だけを見れば決して悪い結果ではありません。
一方、与四球は23個、WHIPは1.49でした。
つまり、三振を奪う力はあっても、四球などで走者を出す場面が多かったということです。
特に短期決戦では、無駄な走者を出すことが失点につながりやすくなります。
モイネロが防御率0.00という素晴らしい数字を残した一方、チーム全体では投手陣の力を4試合にわたって維持することができませんでした。
MLBで活躍する選手の参加が限られた
もう一つの背景は、代表選考における選手招集の難しさです。
2026年大会のキューバ代表は、MLBでプレーする選手が2人にとどまったと大会前に報じられていました。
大会参加が期待されていたアンディ・パヘス、アンディ・イバニェス、デイズベル・エルナンデスらも代表入りを見送りました。
エル・ヌエボ・ヘラルドなどの報道によると、選手側には春季キャンプやレギュラーシーズンに向けた準備を優先する事情があり、代表側の追加招集も契約や事務手続き、選手の参加可否などの問題で難航しました。
こうした事情は、代表チームの選手層を厚くするうえで大きな制約になったと考えられます。
敗退の背景は一つではない
2026年大会の敗退を整理すると、次の3点が浮かび上がります。
- 打線の不安定さ: チーム打率.168と低く、主力選手が十分に得点へ結びつけられなかった。
- 投手陣の走者管理: 奪三振能力は高かったが、四球23個とWHIP1.49が課題になった。
- 選手層の問題: MLBで実績を持つ選手の参加が限られ、戦力の厚みを確保しにくかった。
特に重要なのは、モイネロやライデルのような個人の実力と、チーム全体の競争力は別物だという点です。
国際大会では、エース級の選手が活躍するだけでは勝ち抜けません。打線、先発、中継ぎ、守備、選手層が一体となって初めて、安定した勝ち上がりが可能になります。
【ヘルマン・メサ監督の指揮】2026年キューバ代表のチーム編成と課題
2026年大会でキューバ代表を率いたのは、ヘルマン・メサ監督です。
2025年6月、キューバ野球連盟はメサ氏を代表監督に起用することを発表しました。
メサ氏は現役時代、キューバを代表する遊撃手として知られた人物です。国内リーグではインダストリアレスを率い、2010年の国内選手権優勝にも導いています。
また、2023年WBCではコーチとして代表チームに参加しており、国際大会の経験も持っていました。
若手とベテランを組み合わせた編成
2026年のロースターには、長年代表を支えてきたデスパイネやアレクセイ・ラミレスのようなベテランに加え、モンカダやアリエル・マルティネスなど、海外プロ野球で経験を積んだ選手が入りました。
Cuba Dugoutの選手紹介によれば、アレクセイ・ラミレスは2006年大会以来のWBC出場で、デスパイネは2009年から代表として同大会に参加してきた選手です。
一方、若い選手には国際大会の経験が限られる選手もいました。
この構成は、経験と将来性を組み合わせたものですが、短期間でチームとして機能させるには難しさもあります。
2026年代表に求められる今後の改善点
今後のキューバ代表に必要なのは、単にスター選手を集めることではありません。
まず、海外リーグで活躍する選手との連携を強化し、代表招集を円滑に進める仕組みが求められます。
次に、若手選手の国際経験を増やし、主力が不調に陥った場合でも得点を生み出せる打線を構築する必要があります。
さらに、モイネロやライデルに依存しすぎず、複数の投手が安定した役割を担える体制づくりも欠かせません。
メサ監督にとって2026年大会は、監督としての手腕だけでなく、キューバ野球の現在の課題を突きつけられる大会になりました。
【WBCキューバ代表の歴代成績】2006年準優勝から2026年初の1次ラウンド敗退へ
キューバはWBCが始まった2006年から、すべての大会に参加している伝統的な強豪国です。
しかし、WBCでの成績は必ずしも安定していません。
過去6大会の成績
- 2006年:準優勝
- 2009年:5~6位
- 2013年:5位
- 2017年:7~8位
- 2023年:4位
- 2026年:10位
2006年大会:初代大会で決勝進出
キューバ代表は2006年の第1回大会で決勝に進出しました。
決勝では日本と対戦し、6対10で敗れて準優勝となりました。
当時のキューバは、国内野球の伝統と国際大会での経験を背景に、世界の強豪と互角に戦う力を示しました。
2023年大会:準決勝進出で復活の兆し
2023年大会では、キューバは準決勝に進出しました。
ヨアン・モンカダやルイス・ロベルトJr.らがチームを支え、最終的に4位という結果を残しています。
この大会は、キューバ野球が再び世界の上位を狙えることを示す結果でした。
2026年大会:初めて1次ラウンドを突破できず
2026年大会では、これまで5大会連続で続いていた1次ラウンド突破が途切れました。
キューバがWBCで1次ラウンド敗退となったのは、今回が初めてです。
2006年の準優勝や2023年のベスト4と比べると、大きな後退といえます。
ただし、2026年の結果だけでキューバ野球全体の実力を判断することはできません。投手陣には世界レベルの選手が残っており、打線の再構築と選手招集の改善によって再浮上する余地はあります。
【WBCキューバ代表】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年WBCキューバ代表のメンバーは何人ですか?
A1:30人です。内訳は投手16人、捕手2人、内野手8人、外野手4人です。リバン・モイネロ、ライデル・マルティネス、ヨアン・モンカダ、アルフレド・デスパイネ、アリエル・マルティネスらが選ばれました。
Q2:キューバ代表は2026年WBCでなぜ敗退したのですか?
A2:A組で2勝2敗の3位に終わったためです。パナマとコロンビアには勝利しましたが、プエルトリコとカナダに敗れました。チーム打率.168という打線の不振も大きな課題でした。
Q3:キューバは過去のWBCで優勝したことがありますか?
A3:WBCでは優勝経験がありません。最高成績は2006年の準優勝です。2023年には4位に入りましたが、2026年大会では初めて1次ラウンドで敗退しました。
まとめ:キューバ代表の復活には投手力と打線の再構築が必要
2026年のWBCキューバ代表は、モイネロやライデル・マルティネスという世界レベルの投手を擁しながら、2勝2敗で1次ラウンド敗退という結果に終わりました。
パナマとコロンビアに勝利した一方、プエルトリコとカナダに連敗。投手陣の能力を十分に生かせず、打線全体の得点力不足が最後まで響きました。
今回の大会で特に印象的だったのは、アリエル・マルティネスの打率.462やモイネロの防御率0.00など、個人レベルでは優れた成績が見られたことです。
それでもチームとして勝ち上がれなかった事実は、国際野球における選手層とチーム編成の重要性を示しています。
2006年の準優勝、2023年の4位という実績を持つキューバには、依然として世界トップクラスの選手を生み出す力があります。
今後の復活を占うポイントは、次の3つです。
1. MLBやNPBなど海外リーグで活躍する選手の代表招集を円滑にすること。
2. 若手野手を育成し、主力選手に依存しない得点力を身につけること。
3. モイネロやライデルに続く投手陣の層を厚くすること。
キューバ野球に必要なのは、過去の栄光に頼ることではなく、現在の国際野球に対応した代表チームを再構築することです。 2026年の1次ラウンド敗退は、その課題を明確にした大会だったといえます。
主な参考資料:MLB公式WBC大会記録・選手別成績・登録情報、Cuba Dugout、Baseball de Cuba、EFE、El Nuevo Herald。