将棋王座戦2026最新結果と第74期全5局を解説|広瀬章人の3勝2敗奪取と歴代王座の全貌
2026年の将棋王座戦は、伊藤匠王座と広瀬章人九段による第74期五番勝負が大きな注目を集めました。2026年10月27日に行われた最終第5局で広瀬章人九段が勝利し、シリーズ通算3勝2敗で初の王座を獲得。伊藤匠王座の初防衛はなりませんでした。
今期の見どころは、広瀬九段が2連敗から巻き返し、最終局でタイトルを手にした展開です。第74期王座戦の全5局の結果、藤井聡太竜王・名人との挑戦者決定戦、2026年度に進行する第75期の状況、王座戦の持ち時間や歴代タイトル獲得者まで、公式記録と対局報道をもとに整理します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 2026年最新結果:広瀬章人九段が2026年10月27日の第5局で伊藤匠王座を破り、3勝2敗で王座を奪取。
- 第74期の注目ポイント:広瀬九段は2連敗から2連勝で追いつき、最終局を121手で制して初の王座を獲得。
- 次期の動向:第75期王座戦は一次予選が進行中。広瀬新王座への挑戦者を決める戦いが始まっている。
【2026年最新結果】第74期王座戦は広瀬章人が3勝2敗でタイトル奪取

2026年11月1日時点で、将棋王座戦の最新タイトル保持者は広瀬章人王座です。
第74期王座戦五番勝負は、前年に藤井聡太王座からタイトルを奪った伊藤匠王座に、広瀬章人九段が挑戦する組み合わせとなりました。伊藤王座は初防衛を目指し、広瀬九段は自身初の王座獲得を狙う構図でした。
日本将棋連盟の公式棋戦記録によると、シリーズは2026年9月2日に開幕。第1局を広瀬九段が制したものの、第2局と第3局は伊藤王座が連勝し、伊藤王座が2勝1敗とリードしました。
しかし、第4局で広瀬九段が勝利して2勝2敗に追いつき、10月27日の第5局で決着。広瀬九段が121手で勝ち、シリーズを3勝2敗として王座を獲得しました。
広瀬章人王座の誕生が持つ意味

広瀬章人九段は1987年1月18日生まれ、北海道札幌市出身の棋士です。2010年度の第51期王位戦で初タイトルを獲得し、2018年度には第31期竜王戦で羽生善治竜王を破って竜王を獲得しました。
今回の王座獲得は、2018年の竜王獲得以来、8年ぶりのタイトル獲得に当たります。日本将棋連盟の棋士データベースにも、第74期王座がタイトル履歴として記録されています。
特に注目したいのは、広瀬九段が王座戦の五番勝負に初登場し、その最初のシリーズでタイトルを獲得したことです。これまでの実績に王座が加わり、竜王・王位に続く3種類目のタイトルとなりました。
【全5局を振り返る】伊藤匠王座と広瀬章人九段の対局結果・日程一覧

第74期王座戦の大きな特徴は、シリーズの主導権が何度も入れ替わったことです。
第1局で広瀬九段が先勝した後、伊藤王座が第2局、第3局を連取。防衛に向けて王手をかける展開になりました。しかし広瀬九段が第4局で踏みとどまり、最終局への持ち越しを決めています。
日本将棋連盟の公式日程と対局結果、ABEMA TIMESの対局報道を整理すると、全5局は次のとおりです。
第74期王座戦五番勝負・全対局結果
| 対局 | 日程・会場 | 勝者 | 手数 | シリーズ状況 |
|---|---|---|---|---|
| 第1局 | 9月2日 元湯陣屋(神奈川県秦野市) |
広瀬章人 | 99手 | 広瀬 1勝 |
| 第2局 | 9月15日 名古屋マリオットアソシアホテル |
伊藤匠 | 115手 | 1勝1敗 |
| 第3局 | 10月2日 いこいの湯宿 いろは(北海道ニセコ町) |
伊藤匠 | 100手 | 伊藤 2勝1敗 |
| 第4局 | 10月14日 ホテルオークラ神戸 |
広瀬章人 | 94手 | 2勝2敗 |
| 第5局 | 10月27日 常磐ホテル(山梨県甲府市) |
広瀬章人 | 121手 | 広瀬 3勝2敗・王座奪取 |
※手数は各局の終局までの着手数です。第5局は広瀬九段が先手、伊藤王座が後手でした。
第1局から第3局:広瀬の先勝と伊藤の巻き返し
9月2日の第1局は神奈川県秦野市の元湯陣屋で開催されました。広瀬九段が99手で勝利し、挑戦者として好スタートを切ります。
続く第2局は9月15日、名古屋マリオットアソシアホテルで開催。伊藤王座が115手で勝利し、シリーズを振り出しに戻しました。
さらに10月2日の第3局では、北海道ニセコ町の「ニセコ温泉郷 いこいの湯宿 いろは」を舞台に伊藤王座が100手で勝利。これで伊藤王座が2勝1敗とリードし、初防衛に近づきました。
一方、広瀬九段にとっては後がない状況に近づきます。第4局で敗れればシリーズ終了という局面で、どのような将棋を見せるかが焦点となりました。
第4局:広瀬が勝利して最終局へ
10月14日に兵庫県神戸市のホテルオークラ神戸で行われた第4局では、広瀬九段が勝利しました。
これによってシリーズ成績は2勝2敗。どちらかが先に3勝するまで決着しない五番勝負は、最終第5局へ進みます。
この時点で伊藤王座には防衛の可能性が残り、広瀬九段にもタイトル獲得の道が開かれていました。勝負の行方は甲府での最終局に委ねられます。
第5局:121手の熱戦を制した広瀬章人
運命の第5局は2026年10月27日、山梨県甲府市の常磐ホテルで午前9時に始まりました。
振り駒によって先手となったのは広瀬九段。序盤から両者が時間を使いながら難しい局面を探り、終盤には持ち時間の差も勝負のポイントになりました。
日本将棋連盟の王座戦中継ブログによると、伊藤王座は持ち時間を使い切って一手60秒未満の秒読みに入りました。広瀬九段は残り時間を確保しながら局面を進め、最後は121手で勝利。終局時刻は午後8時46分でした。
広瀬九段は対局後、勝利の喜びを次のように語っています。
ひとつ結果を出せてよかったと思います。
日本将棋連盟の公式中継ブログに掲載された終局後のコメントです。タイトル争いから距離があった時期を経て、再び大舞台で結果を残した広瀬九段の率直な実感が表れています。
【挑戦者決定までの経緯】広瀬章人は藤井聡太との決定戦を制していた
第74期王座戦を理解するうえで、五番勝負だけでなく、広瀬章人九段が挑戦者になるまでの道のりも見逃せません。
王座戦では、予選を勝ち上がった棋士とシード棋士が挑戦者決定トーナメントで争い、優勝者が王座への挑戦権を獲得します。第74期では、藤井聡太竜王・名人も挑戦者候補としてトーナメントに参加していました。
広瀬章人の挑戦者決定トーナメント成績
広瀬九段は本戦トーナメントで久保利明九段、青嶋未来七段、羽生善治九段を破り、挑戦者決定戦に進出しました。
最後に立ちはだかったのは、前年の王座戦で伊藤匠にタイトルを奪われた藤井聡太竜王・名人です。藤井竜王・名人にとっては王座奪還を目指す重要な一局でした。
2026年8月5日に東京・将棋会館で行われた挑戦者決定戦は、広瀬九段が117手で勝利。これにより、伊藤匠王座への挑戦権を獲得しました。広瀬九段にとって王座戦五番勝負への初出場が決まった瞬間です。
藤井聡太の王座挑戦はなぜ実現しなかったのか
藤井聡太竜王・名人は第74期王座戦の挑戦者決定トーナメントに進出し、準決勝で丸山忠久九段を破りました。しかし、最後の挑戦者決定戦で広瀬九段に敗れ、伊藤王座への挑戦は実現しませんでした。
ここで押さえておきたいのは、藤井聡太が王座戦の五番勝負に出場したわけではないという点です。2026年の第74期では、挑戦者決定戦の敗退によって五番勝負への進出を逃しています。
したがって、「藤井聡太対伊藤匠の2026年王座戦」という情報を見かけた場合は、2025年の第73期と2026年の第74期を混同していないか確認する必要があります。
【王座戦の仕組み】挑戦者決定トーナメント・持ち時間・中継方法
将棋王座戦は、日本将棋連盟と日本経済新聞社が共同主催する将棋のタイトル棋戦です。特別協賛には東海東京証券が名を連ねています。
王座戦は、予選から挑戦者を決定する仕組みを採用しています。五番勝負だけを見ていると分かりにくいものの、実際には一次予選、二次予選、挑戦者決定トーナメントという段階を勝ち抜かなければなりません。
王座戦の基本的な対局システム
日本将棋連盟の棋戦概要によると、王座戦には全棋士と女流棋士4名が参加します。一次予選と二次予選を行い、二次予選を勝ち抜いた棋士とシード棋士による16名の挑戦者決定トーナメントで挑戦者を決定します。
挑戦者が決まると、現王座との五番勝負が開催されます。先に3勝した棋士がタイトルを獲得または防衛する方式です。
王座戦の持ち時間は各5時間
王座戦の大きな特徴は、1日制のタイトル戦でありながら、持ち時間が各5時間と長いことです。
一次予選、二次予選、挑戦者決定トーナメント、タイトル戦のいずれも基本的に各5時間で、チェスクロック方式を使用します。
持ち時間を使い切った場合は、一手60秒未満で着手する秒読みに入ります。昼食休憩は12時10分から午後1時まで、夕食休憩は午後5時から5時30分までです。
タイトル戦の開始時刻は原則午前9時。王座戦では長時間の読みと終盤の時間配分が勝敗を左右するため、夜まで対局が続くことも珍しくありません。
王座戦の棋譜中継・ライブ配信はどこで見られる?
王座戦の対局をリアルタイムで楽しみたい場合は、日本将棋連盟の王座戦中継サイトが基本的な確認先になります。
第74期王座戦五番勝負では、ABEMA、王座戦中継サイト、日本将棋連盟ライブ中継などで対局の模様が配信されました。囲碁・将棋チャンネルでも五番勝負の生放送が案内されています。
それぞれの特徴は次のとおりです。
- 王座戦中継サイト:棋譜、局面の進行、対局ブログ、解説コメントを確認したい人向け。
- ABEMA:映像と解説を通じて、将棋の流れを視覚的に楽しみたい人向け。
- 日本将棋連盟ライブ中継:公式戦の棋譜や局面を継続的に確認したい人向け。
- 囲碁・将棋チャンネル:テレビ形式の生放送や専門棋士による解説を楽しみたい人向け。
初心者は映像解説を中心に、経験者は棋譜と局面解説を併用すると、対局の理解が深まります。
【歴代王座の実績】羽生善治・中原誠・藤井聡太らの名勝負
王座戦の歴史を語るうえで欠かせない棋士が、羽生善治九段です。
日本将棋連盟の棋士データベースによると、羽生九段の王座獲得は通算24期。1992年度の第40期から1998年度の第46期までを含む長期にわたって王座を保持し、その後も第60期から第64期まで獲得しました。王座の永世称号に当たる「名誉王座」の資格も持っています。
また、中原誠十六世名人も歴代王座を語るうえで重要な存在です。1980年代から1990年代にかけてタイトルを争い、羽生九段とは異なる時代の王座戦を支えました。
近年の王座戦で注目されたタイトル獲得者
- 第73期・2025年:伊藤匠。藤井聡太王座との五番勝負を3勝2敗で制し、王座を獲得。
- 第72期・2024年:藤井聡太。永瀬拓矢王座を3勝0敗で破り、防衛。
- 第71期・2023年:藤井聡太。永瀬拓矢王座を3勝1敗で破り、王座を獲得。
- 第70期・2022年:永瀬拓矢。豊島将之九段を3勝1敗で破り、防衛。
- 第69期・2021年:永瀬拓矢。木村一基九段を3勝1敗で破り、防衛。
- 第66期・2018年:斎藤慎太郎。中村太地王座との五番勝負を3勝2敗で制してタイトルを獲得。
これらの記録から見えてくるのは、王座戦が特定の棋士だけに固定されたタイトルではないということです。羽生九段の長期政権、永瀬九段の防衛、藤井竜王・名人の獲得、伊藤王座への交代、そして2026年の広瀬新王座誕生と、時代ごとに主役が移り変わっています。
王座戦で誤解されやすいポイント
王座戦については、タイトルの期数と開催年度、挑戦者決定戦と五番勝負の区別を混同しやすい傾向があります。
- 第74期と第75期は別のシリーズ:2026年の第74期五番勝負は10月27日に決着しています。
- 挑戦者決定戦はタイトル戦ではない:トーナメント優勝者が王座に挑戦するための最終選考です。
- 5局すべてが必ず行われるわけではない:どちらかが先に3勝した時点で五番勝負は終了します。
- 王座戦の持ち時間は各5時間:1日制ですが、短時間で勝敗が決まる早指し棋戦ではありません。
特に第74期と第73期の混同には注意が必要です。第73期は伊藤匠が藤井聡太から王座を奪った2025年のシリーズ、第74期は広瀬章人が伊藤匠から王座を奪った2026年のシリーズです。
【第75期王座戦・2026年度】広瀬新王座への挑戦者争いが始動
第74期が決着したことで、将棋ファンの関心は次の第75期王座戦へ移っています。
2026年11月1日時点では、第75期の一次予選が進行中です。広瀬章人王座への挑戦権を争う段階にあり、次期五番勝負の挑戦者はまだ決まっていません。
日本将棋連盟の王座戦公式ページでも、第75期の一次予選が掲載されています。第74期のように挑戦者決定トーナメントを勝ち抜いた棋士が、最終的に広瀬王座への挑戦権を得る仕組みです。
第75期で注目される棋士と今後の焦点
まず注目したいのは、王座を失った伊藤匠九段の巻き返しです。第74期では初防衛を逃しましたが、2025年に藤井聡太からタイトルを奪った実績があり、今後の王座戦でも再び挑戦権を狙う可能性があります。
また、藤井聡太竜王・名人も第74期の挑戦者決定戦まで進んだ実績があります。広瀬王座との対戦が再び実現するかどうかも、次期王座戦の見どころの一つです。
もちろん、挑戦者はトーナメントを勝ち抜かなければ決まりません。過去の実績や知名度だけで出場者を決めつけず、一次予選、二次予選、本戦の結果を順番に追うことが、2026年度の王座戦を楽しむポイントになります。
なお、第75期の具体的な五番勝負の日程や対局会場は、挑戦者決定の進行に合わせて日本将棋連盟の公式発表を確認する必要があります。
【将棋王座戦に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:2026年の将棋王座戦で優勝したのは誰ですか?
A1:広瀬章人九段です。2026年10月27日の第74期王座戦五番勝負第5局で伊藤匠王座に勝利し、シリーズ3勝2敗で初の王座を獲得しました。
Q2:第74期王座戦の第5局はいつ、どこで開催されましたか?
A2:2026年10月27日、山梨県甲府市の常磐ホテルで開催されました。広瀬章人九段が先手で121手まで指し、午後8時46分に勝利が決まりました。
Q3:伊藤匠王座と広瀬章人九段の五番勝負は何勝何敗でしたか?
A3:広瀬章人九段の3勝2敗です。第1局は広瀬九段、第2局と第3局は伊藤王座、第4局と第5局は広瀬九段が勝利しました。
Q4:藤井聡太は2026年の王座戦に出場しましたか?
A4:第74期の挑戦者決定トーナメントに出場しました。8月5日の挑戦者決定戦で広瀬章人九段に117手で敗れ、五番勝負への進出はなりませんでした。
Q5:将棋王座戦の持ち時間は何時間ですか?
A5:各棋士5時間です。チェスクロック方式を採用し、持ち時間を使い切ると一手60秒未満で指す秒読みに入ります。基本的に1日制で行われます。
Q6:王座戦の歴代最多タイトル獲得者は誰ですか?
A6:羽生善治九段です。日本将棋連盟の棋士データベースによると、王座獲得は通算24期で、名誉王座の資格を持っています。
Q7:第75期王座戦の挑戦者は決まっていますか?
A7:2026年11月1日時点では未決定です。一次予選が進行中で、今後の二次予選と挑戦者決定トーナメントを経て、広瀬章人王座への挑戦者が決まります。
まとめ:2026年の王座戦は広瀬章人の初戴冠で新たな時代へ
2026年の第74期王座戦は、広瀬章人九段が伊藤匠王座を3勝2敗で破り、初の王座を獲得する結果となりました。
特に印象的だったのは、第2局と第3局を落として1勝2敗と追い込まれた後、第4局、第5局を連勝してタイトルを獲得したことです。最終第5局では121手の熱戦を制し、2018年の竜王獲得以来となるタイトルを手にしました。
今回の王座戦は、単にタイトル保持者が交代したというだけではありません。羽生善治、藤井聡太、永瀬拓矢、伊藤匠らが築いてきた歴代王座の流れに、広瀬章人という新たな王座が加わった節目でもあります。
将棋王座戦を深く楽しむための判断基準は、タイトル戦の勝敗だけでなく、挑戦者決定までの過程、各局の棋譜、持ち時間の使い方、そして過去のシリーズとの比較にも目を向けることです。
2026年度の第75期王座戦では、広瀬王座への挑戦権を誰が獲得するのかが最大の焦点となります。伊藤匠の再挑戦、藤井聡太の巻き返し、そして新たな挑戦者の登場。次の五番勝負に向けた棋士たちの戦いからも目が離せません。