世界陸上高跳び2026最新勢力図!東京2025の男女結果と世界記録を徹底解説

目次

2026年11月2日現在、世界陸上の走高跳で頂点を争う顔ぶれは、男女ともに新旧の実力者が入り交じる激戦となっている。2026年10月27日付の世界陸連(World Athletics)公式ランキングでは、男子はウクライナのオレフ・ドロシュチュクが1位、女子はオーストラリアのニコラ・オリスラガーズが1位。女子は世界記録保持者のヤロスラワ・マフチクも同じ1391ポイントで2位につけている。

一方、東京2025世界陸上の男子を制したのはニュージーランドのハミッシュ・カー、女子の金メダリストはオリスラガーズだった。日本勢では赤松諒一が男子8位タイ、瀬古優斗が10位に入り、女子では髙橋渚が予選に出場した。2026年の最新ランキング、東京大会の決勝順位、世界記録、2027年北京大会の注目選手を照合すると、現在の勢力図と次の世界選手権に向けた争いが見えてくる。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】 - 2026年10月27日付ランキング: 男子1位はドロシュチュク、女子1位はオリスラガーズ。女子2位のマフチクも1391点で並ぶ。 - 東京2025の世界選手権: 男子はハミッシュ・カーが2.36mで優勝。女子はオリスラガーズが2.00mで初の屋外世界選手権金メダルを獲得した。 - 世界記録: 男子は2.45m、女子は2.10m。2027年9月の北京世界陸上では、記録更新と新たな王者の誕生に期待が集まる。

【2026年最新】世界陸上高跳びの世界ランキングで頂点に立つのは誰?

世界陸上高跳び

世界陸連が公表する2026年10月27日付の走高跳世界ランキングを見ると、男子と女子では勢力図に異なる特徴がある。

男子はドロシュチュクが首位に立ち、イタリアのジャンマルコ・タンベリ、アメリカのジュヴォーン・ハリソンが続く。女子はオリスラガーズとマフチクの2人が同じポイントを獲得し、ランキング上位を形成している。

男子走高跳の世界ランキングTOP10

世界陸上高跳び

2026年10月27日現在

順位 選手名 国籍 ポイント
1位 オレフ・ドロシュチュク ウクライナ 1330
2位 ジャンマルコ・タンベリ イタリア 1321
3位 ジュヴォーン・ハリソン アメリカ 1318
4位 ウ・サンヒョク 韓国 1287
5位 ヤン・シュテフェラ チェコ 1274
6位 マッテオ・シオリ イタリア 1274
7位 エリック・ポルティージョ メキシコ 1273
8位 マテウシュ・コウォジェイスキ ポーランド 1266
9位 ロメイン・ベックフォード ジャマイカ 1261
10位 タイアス・ウィルソン アメリカ 1255

出典:World Athletics公式男子走高跳世界ランキング。

男子の注目は、1位のドロシュチュクと2位のタンベリの対照的な立ち位置だ。

ドロシュチュクは東京2025世界陸上で4位に入ったウクライナの実力者。2026年10月時点では世界ランキングの頂点に立ち、安定した競技力を示している。

一方、タンベリは2023年世界選手権の金メダリスト。2026年9月の世界陸連アルティメット選手権では2.37mを成功させて男子優勝を果たした。

ランキング2位の選手が、2026年の主要な国際大会で優勝している点は興味深い。年間を通じた評価と、一発勝負の大会で勝ち切る能力は、必ずしも同じものではない。

女子走高跳の世界ランキングTOP10

世界陸上高跳び

2026年10月27日現在

順位 選手名 国籍 ポイント
1位 ニコラ・オリスラガーズ オーストラリア 1391
2位 ヤロスラワ・マフチク ウクライナ 1391
3位 エレノア・パターソン オーストラリア 1346
4位 アンジェリーナ・トピッチ セルビア 1329
5位 ユリア・レフチェンコ ウクライナ 1319
6位 マリア・ジョジク ポーランド 1312
7位 イリーナ・ゲラシチェンコ ウクライナ 1299
8位 マリヤ・ヴコビッチ モンテネグロ 1267
9位 ラマラ・ディスティン ジャマイカ 1257
10位 ルイーズ・エクマン スウェーデン 1225

出典:World Athletics公式女子走高跳世界ランキング。

女子で最大の注目点は、オリスラガーズとマフチクの直接対決だ。

オリスラガーズは東京2025の世界選手権で優勝した現役の屋外世界王者。高い技術力と競技中の集中力を武器に、世界ランキングでもトップに立っている。

対するマフチクは女子世界記録2.10mの保持者であり、2023年世界選手権の金メダリストでもある。2026年9月のアルティメット選手権でも1.99mを成功させて優勝した。

つまり、ランキング首位と世界記録保持者、そして2026年の主要大会の優勝者が接近している。女子走高跳は、誰か一人が完全に独走する状況ではない。

日本人選手の世界ランキングは?

日本勢にも注目したい。

2026年10月27日付の男子世界ランキングでは、真野友博が13位、瀬古優斗が21位に位置している。長谷川直人も22位、酒井宏和も26位に入っている。

真野は自己ベスト2.31mを持ち、2026年には世界室内選手権で5位、アジア室内選手権で2位という実績を残している。

日本勢は世界ランキング上位に複数の選手が入っているものの、世界選手権のメダル争いに加わるには、2.30m台後半を安定して狙える競技力が一つの目安になる。

【東京2025】世界陸上高跳び男子・女子の決勝結果と日本勢の順位

東京2025世界陸上は、2025年9月13日から21日まで国立競技場で開催された。

走高跳では男女ともに世界トップクラスの選手が決勝に進出し、男子は2.36m、女子は2.00mが優勝記録となった。

男子走高跳の決勝結果

2025年9月16日・男子走高跳決勝

順位 選手 国籍 記録
1位 ハミッシュ・カー ニュージーランド 2.36m
2位 ウ・サンヒョク 韓国 2.34m
3位 ヤン・シュテフェラ チェコ 2.31m
4位 オレフ・ドロシュチュク ウクライナ 2.31m
5位 ジュヴォーン・ハリソン アメリカ 2.28m
6位タイ サルベシュ・クシャレ インド 2.28m
6位タイ タイアス・ウィルソン アメリカ 2.28m
8位タイ マッテオ・シオリ イタリア 2.24m
8位タイ 赤松諒一 日本 2.24m
10位 瀬古優斗 日本 2.20m
11位タイ ユアル・リアス オーストラリア 2.20m
11位タイ トーマス・カルモイ ベルギー 2.20m

出典:World Athletics東京2025男子走高跳公式決勝結果。

優勝したハミッシュ・カーは、2.36mをクリアして金メダルを獲得した。

カーは2024年パリ五輪でも男子走高跳を制した選手。東京大会では韓国のウ・サンヒョクと優勝を争い、最後に2.36mを成功させて勝負を決めた。

ウ・サンヒョクは2.34mで銀メダル。世界大会での経験が豊富な選手同士の競り合いは、男子決勝の大きな見どころとなった。

赤松諒一の世界陸上結果は8位タイ

日本勢では赤松諒一が2.24mを成功させ、8位タイに入った。

赤松は2024年パリ五輪でも上位8人に入った実績を持つ日本のトップジャンパーだ。東京大会でも決勝に進出し、世界の強豪と同じ舞台で競技した。

男子走高跳で日本人選手が世界選手権の決勝に進出し、上位に食い込むこと自体が重要な成果である。赤松の2.24mは優勝したカーの2.36mとは12cmの差があるものの、決勝の舞台で記録を残した点は評価したい。

瀬古優斗の世界陸上結果は10位

瀬古優斗は2.20mを成功させ、男子決勝10位となった。

優勝争いには加われなかったものの、世界選手権の決勝で競技を経験したことは、今後の国際大会に向けた財産になる。

2026年10月27日付の世界ランキングでも21位に入っており、日本の男子走高跳を支える選手の一人だ。

赤松と瀬古は東京大会でそれぞれ異なる結果を残したが、両者が決勝に進出したことは日本の男子走高跳の層の厚さを示す材料となった。

女子走高跳の決勝結果

2025年9月21日・女子走高跳決勝

順位 選手 国籍 記録
1位 ニコラ・オリスラガーズ オーストラリア 2.00m
2位 マリア・ジョジク ポーランド 2.00m
3位タイ ヤロスラワ・マフチク ウクライナ 1.97m
3位タイ アンジェリーナ・トピッチ セルビア 1.97m
5位タイ エレノア・パターソン オーストラリア 1.97m
5位タイ ユリア・レフチェンコ ウクライナ 1.97m
7位タイ クリスティーナ・ホンゼル ドイツ 1.93m
7位タイ モーガン・レーク イギリス 1.93m
9位 エレナ・クリチェンコ キプロス 1.93m
10位 メレル・マース ベルギー 1.93m

出典:World Athletics東京2025女子走高跳公式決勝結果。

オリスラガーズは2.00mを成功させ、女子の世界選手権で初めて屋外金メダルを獲得した。

この大会では雨の影響もあり、試技の進行がたびたび中断された。そうした状況でも安定した跳躍を見せたオリスラガーズの勝負強さが際立った。

マフチクは1.97mで3位タイ。世界記録保持者であり、2024年パリ五輪の金メダリストであっても、世界選手権では必ずしも優勝できるわけではない。女子走高跳の競争の激しさを示す結果だった。

髙橋渚の結果は予選1.88m

女子日本代表の髙橋渚は予選A組に出場し、1.88mを成功させた。

結果はA組11位、全体では22位タイ。決勝進出条件の1.97m、または全体12位以内には届かなかった。

ただし、東京大会は髙橋にとって初めての世界選手権だった。日本陸上競技連盟の公式プロフィールによれば、自己ベストは1.92m。2025年には女子日本選手として12年ぶりに1.90mを超える記録を残していた。

日本の女子走高跳が国際舞台で存在感を取り戻すためにも、髙橋のように世界大会を経験する選手の成長は重要になる。

【人物・実績を比較】ハミッシュ・カー、オリスラガーズ、マフチクの関係

世界陸上の走高跳を理解するうえでは、世界ランキング、世界選手権の優勝歴、世界記録を分けて見る必要がある。

以下に、2025年から2026年にかけての主要人物と実績を整理した。

選手・人物 主な実績・記録 世界陸上との関係
ハミッシュ・カー 2025年男子優勝、2.36m 東京大会の男子世界王者
ウ・サンヒョク 東京2025で2.34m 男子銀メダリスト
赤松諒一 東京2025で2.24m 男子8位タイの日本代表
瀬古優斗 東京2025で2.20m 男子10位の日本代表
ニコラ・オリスラガーズ 東京2025で2.00m、2026年世界ランキング1位 女子の現世界選手権王者
ヤロスラワ・マフチク 女子世界記録2.10m、2026年アルティメット選手権優勝 世界記録保持者
髙橋渚 東京2025予選1.88m 女子日本代表

出典:World Athletics公式大会結果、ランキング、世界記録資料、日本陸連公式記録。

2026年の大会結果が示す新たな勢力図

2026年9月には、ハンガリー・ブダペストで世界陸連アルティメット選手権が開催された。

この大会の男子走高跳ではタンベリが2.37mで優勝。ハリソンが2.30mで2位、ポルティージョが2.26mで3位となった。

一方、女子ではマフチクが1.99mで優勝し、オリスラガーズが1.95mで2位。パターソンとトピッチが1.91mで3位タイとなった。

ここで押さえておきたいのが、世界ランキングと大会順位の違いだ。

World Athleticsのランキングは、単純に自己ベストや直近の優勝記録だけで決まるものではない。

公式のランキング方式では、競技記録から算出される結果ポイントと、大会の順位に応じた順位ポイントを組み合わせて各競技のパフォーマンスポイントを算出する。その平均などをもとにランキングが決まる。

したがって、2026年のアルティメット選手権で優勝したタンベリがランキング2位であったり、女子で世界記録を持つマフチクがランキング2位であったりすることに矛盾はない。

ランキングは継続的な実力を評価する指標、大会の優勝はその日の勝負を制した証拠という違いがある。

【世界記録2.45m・2.10m】男子と女子の歴代優勝者を解説

走高跳の世界記録は、男子と女子でそれぞれ長い歴史を持つ。

男子世界記録は2.45m

男子世界記録

2.45m

男子の世界記録保持者は、キューバのハビエル・ソトマヨルだ。

1993年7月27日、スペインのサラマンカで2.45mを成功させた。

この記録は30年以上にわたり破られていない。2.40mを超えること自体が極めて難しい男子走高跳において、2.45mは歴史的な大記録となっている。

世界選手権の大会記録は、2013年にボーダン・ボンダレンコが記録した2.41m。世界記録と世界選手権の大会記録は異なるため、混同しないようにしたい。

女子世界記録は2.10m

女子世界記録

2.10m

女子の世界記録保持者は、ウクライナのヤロスラワ・マフチクだ。

2024年7月7日、パリで開催されたダイヤモンドリーグで2.10mを成功させた。

それまで女子の世界記録は、ブルガリアのステフカ・コスタディノワが1987年に記録した2.09mだった。

コスタディノワの記録は実に37年間にわたって破られず、長距離走や跳躍種目を含めても歴史的な記録として知られていた。

マフチクはその記録を1cm更新し、女子走高跳の新たな歴史を作った。世界陸連も2024年10月に記録を正式に認定している。

世界陸上高跳びの歴代優勝者

世界陸上の走高跳は1983年の第1回大会から続いている。

過去の優勝者を振り返ると、時代ごとに競技を代表する選手が登場してきた。

男子の主な歴代優勝者

- 1983年:ヘンナジー・アブディエンコ
- 1987年:パトリック・ショーベリ
- 1993年:ハビエル・ソトマヨル
- 1997年:ハビエル・ソトマヨル
- 2013年:ボーダン・ボンダレンコ
- 2019年:ムタズ・エッサ・バルシム
- 2022年:ムタズ・エッサ・バルシム
- 2023年:ジャンマルコ・タンベリ
- 2025年:ハミッシュ・カー

女子の主な歴代優勝者

- 1987年:ステフカ・コスタディノワ
- 1995年:ステフカ・コスタディノワ
- 2003年:ヘストリー・クローテ
- 2015年:マリヤ・ラシツケネ
- 2017年:マリヤ・ラシツケネ
- 2019年:マリヤ・ラシツケネ
- 2022年:エレノア・パターソン
- 2023年:ヤロスラワ・マフチク
- 2025年:ニコラ・オリスラガーズ

男子ではバルシムが2019年と2022年に連覇を果たし、女子ではラシツケネが3大会連続で金メダルを獲得した。

また、女子ではコスタディノワが1987年の世界選手権で2.09mを記録。これは現在も女子の世界選手権大会記録として残っている。

男子の大会記録はボンダレンコの2.41mであり、男女ともに世界記録と大会記録の違いが競技の歴史を理解するポイントになる。

【競技ルールを解説】走高跳の試技数・ノーハイト・背面跳びとは?

走高跳は、単純にバーを高く跳び越えれば勝てる競技ではない。

試技の順番、失敗の数、パスの判断、同記録の処理など、知っておくと観戦が楽しくなるルールがいくつもある。

走高跳の基本ルールと試技数

走高跳では、選手が片足で踏み切り、横向きに設置されたバーを落とさずに越えることを目指す。

基本的なルールは次のとおり。

- 1つの高さにつき最大3回まで試技できる。
- バーを落とさずに越えれば成功となる。
- 次の高さに進む際、選手は試技をパスできる。
- 3回連続で失敗すると、その選手は競技を続けられない。
- 失敗は同じ高さに限らず、複数の高さにまたがっても連続すれば失格となる。
- 最も高い高さを成功させた選手が上位になる。

重要なのは、選手が必ずしも3回すべて跳ぶ必要はないという点だ。

例えば1.90mを1回目で成功させた選手は、その高さで残り2回を使う必要がない。次の高さへ進むことができる。

また、競技中に自分の得意な高さまで試技を温存するため、あえて特定の高さを飛ばす選手もいる。

同じ記録ならどうやって順位を決める?

複数の選手が同じ高さを成功させた場合、単純に同順位になるとは限らない。

順位を決める際には、次の基準が使われる。

1. 最後に成功した高さでの失敗回数が少ない選手を上位とする。
2. それでも同じ場合は、競技全体の失敗回数が少ない選手を上位とする。
3. それでも1位が決まらない場合は、ジャンプオフで勝者を決めることがある。

ジャンプオフでは、対象となる選手が1回ずつ試技を行い、成功・失敗に応じてバーの高さを調整する。

このため、同じ2.00mを成功させた2人でも、そこまでの試技内容によって順位が変わることがある。

ノーハイト(NM)の意味と失敗条件

観戦時の重要用語

走高跳の結果表に表示される「NM」は、英語のNo Markを意味し、日本語では記録なしと表現される。

一般的にノーハイトと呼ばれるのは、選手が競技を開始したものの、最初の高さを含めて一度もバーを越えられず、有効な記録を残せなかったケースだ。

主な失敗条件は以下のとおり。

- 跳躍中にバーを落としてしまう。
- 踏み切り前にバーや支柱に触れてしまう。
- バーを越える前に、身体の一部が踏み切り側の規定外の地面や着地マットに触れる。
- 3回連続で失敗する。

特に覚えておきたいのは、3回の失敗が必ずしも同じ高さで起こる必要はないということ。

例えば、ある高さで1回失敗し、次の高さでも2回失敗すれば、合計3回連続の失敗となり競技終了になる。

東京2025の女子決勝でも、エストニアのエリザベト・ピヘラがNMとなっている。

ただし、NMは競技全体の結果として記録が残らなかったことを意味し、単に1回失敗したという意味ではない。

背面跳び「フォスベリーフロップ」とは?

現在の走高跳で一般的に使われているのが、背面跳びの「フォスベリーフロップ」だ。

この技術を広く普及させたのは、アメリカの陸上選手ディック・フォスベリーである。

1968年のメキシコシティ五輪で、フォスベリーはバーに背を向けるような姿勢で跳び、2.24mを成功させて金メダルを獲得した。

それまで主流だった跳び方とは大きく異なるフォームだったため、当初は革新的な技術として注目を集めた。

フォスベリーフロップの特徴は、次のとおり。

- 助走でカーブを描く。
- 背中をバーに向けて踏み切る。
- 頭からバーを越えるように身体を反らす。
- 背中から肩にかけて着地マットへ降りる。

この跳び方が広く普及した理由は、身体の重心とバーの位置を効率よく調整しやすいことにある。

背中を反らしてバーを越えることで、身体の一部がバーの上下を通過するタイミングをずらし、重心の高さを抑えながら高いバーを越えることが可能になる。

現在では世界トップクラスの選手の多くが、この技術を採用している。

【2027年北京世界陸上】走高跳で注目したい選手と次世代の勢力図

次の大きな舞台は、2027年9月10日から19日まで中国・北京で開催される世界陸上だ。

大会会場は北京国家体育場、通称「鳥の巣」。北京では2015年以来となる世界陸上の開催で、世界のトップ選手が再び集結する。

2026年11月時点では、2027年大会の最終出場選手は確定していない。しかし、現時点のランキングと主要大会の結果から、注目候補を整理できる。

男子の注目選手


1. オレフ・ドロシュチュク(ウクライナ)

2026年10月27日付の世界ランキング1位。東京2025では4位だったが、現在のランキングでは男子のトップに立つ。世界選手権でのメダル獲得が次の大きな目標となる。


2. ハミッシュ・カー(ニュージーランド)

2024年パリ五輪と2025年東京世界陸上の男子金メダリスト。大舞台での勝負強さが最大の武器。2027年も優勝候補として注目される。


3. ジャンマルコ・タンベリ(イタリア)

2026年アルティメット選手権で2.37mを成功させて優勝。世界ランキング2位で、実績と競技力を兼ね備えた存在。


4. ウ・サンヒョク(韓国)

東京2025の銀メダリスト。2.34mを成功させた実力者であり、アジア勢のメダル獲得を占ううえでも重要な選手だ。

女子の注目選手


1. ニコラ・オリスラガーズ(オーストラリア)

2025年世界選手権優勝者で、2026年10月の世界ランキング1位。東京大会での優勝を再現できるかが注目される。


2. ヤロスラワ・マフチク(ウクライナ)

2.10mの女子世界記録保持者。2026年アルティメット選手権でも優勝。世界記録更新を狙える最有力候補の一人だ。


3. エレノア・パターソン(オーストラリア)

2022年世界選手権金メダリスト。2026年世界ランキング3位で、オリスラガーズとともにオーストラリア勢の強さを支える。


4. アンジェリーナ・トピッチ(セルビア)

2025年東京世界選手権の銅メダリスト。2026年世界ランキング4位。若い世代の代表格として今後の飛躍が期待される。

これらの選手は、2026年の実績やランキングを踏まえた注目候補であり、2027年大会への出場が確定したという意味ではない。

日本勢は北京でどこまで戦える?

日本男子では真野友博、赤松諒一、瀬古優斗らの動向が重要になる。

特に真野は2026年の世界ランキングで日本勢最上位に位置し、世界室内選手権でも5位に入った。国際大会で安定した跳躍を重ねられるかが焦点だ。

赤松は東京2025で8位タイに入り、世界選手権決勝の経験を持つ。瀬古も世界大会での経験を積んでいる。

女子では髙橋渚が注目される。2025年に1.92mの自己ベストを記録し、2026年の日本選手権でも優勝した。日本女子記録の更新を視野に入れながら、国際大会でどこまで記録を伸ばせるかが見どころになる。

【世界陸上高跳び】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:世界陸上の男子走高跳の世界記録は何m?

男子の世界記録は2.45m。1993年7月27日にキューバのハビエル・ソトマヨルがスペインのサラマンカで達成した記録で、現在も破られていない。

Q2:女子走高跳の世界記録保持者は誰?

ウクライナのヤロスラワ・マフチク。2024年7月7日にパリで2.10mを成功させ、ステフカ・コスタディノワの従来記録2.09mを更新した。

Q3:東京2025世界陸上で日本の赤松諒一と瀬古優斗は何位だった?

赤松諒一は2.24mで8位タイ、瀬古優斗は2.20mで10位。ともに男子決勝に進出した。

Q4:2026年の世界ランキング1位は誰?

2026年10月27日付では男子がオレフ・ドロシュチュク、女子がニコラ・オリスラガーズ。女子はヤロスラワ・マフチクも1391ポイントで2位につけている。

Q5:走高跳のノーハイト(NM)とは?

No Markの略で、競技で有効な高さを一度も成功させられず、記録が残らなかった状態を指す。3回連続の失敗などによって競技終了となるケースが代表的。

Q6:2027年の世界陸上はどこで開催される?

中国の北京で、2027年9月10日から19日まで開催される予定。会場は北京国家体育場で、走高跳でも世界トップ選手の活躍が期待される。

まとめ:世界陸上高跳びは2027年北京で新たな頂点へ

2026年11月現在の世界陸上走高跳は、男女ともに実力者が競り合う状況にある。

男子は世界ランキング1位のドロシュチュク、東京2025の世界王者カー、2026年アルティメット選手権優勝者のタンベリが中心となる。

女子は東京2025の優勝者オリスラガーズと、2.10mの世界記録を持つマフチクの争いが最大の見どころだ。ランキングでは両者が1391ポイントで並び、実績面でも互いに譲らない。

日本勢については、赤松諒一の東京大会8位タイ、瀬古優斗の10位、真野友博の2026年世界ランキング13位という実績が今後への期待につながる。女子の髙橋渚にも自己ベスト更新と国際舞台での成長が期待される。

観戦する際に押さえておきたい判断基準は、次の3つだ。

- 世界ランキング: シーズンを通した安定性と継続的な実力を見る。
- 自己ベスト・シーズンベスト: 世界記録やメダルにどこまで迫れるかを判断する。
- 試技内容: 成功した高さだけでなく、失敗回数やパスの判断から勝負強さを読み取る。

走高跳は、わずか1cmの差が世界王者を決める競技だ。男子2.45m、女子2.10mという世界記録への挑戦と、日本勢が世界の表彰台に近づけるかという視点を持って観戦すると、2027年北京世界陸上の楽しみはさらに広がる。