【2026年版】指が6本ある理由は?多指症の原因や遺伝の確率、手術時期を徹底解説

目次

以下、2026年11月時点の医療機関の公開情報、大学病院の解説、形成外科診療ガイドライン、医学研究を踏まえた記事案です。記事として編集・転載しやすいMarkdown形式で構成しています。

「生まれつき指が6本あるのはなぜ?」「親から子どもに遺伝するの?」「赤ちゃんの指が6本ある場合、手術は必要?」

手や足の指が通常より多い状態は、医学的に「多指症(たししょう)」と呼ばれる先天性の形態異常です。親指側に余分な指ができるケースもあれば、小指側にもう1本の指が形成されるケースもあり、足の指が6本以上になる多趾症も存在します。

日本の医療機関の情報によると、多指症は出生1,000〜2,000人に1人程度に見られます。原因には胎児期の手足の発生過程や遺伝的な要因が関係していますが、個々の発症理由が特定できない場合も少なくありません。

大切なのは、余分な指を単純に切除すれば解決するわけではないことです。骨や関節、腱、神経などの構造によって治療方法が変わり、手術の時期も生後6か月から2歳前後まで幅があります。

この記事では、慶應義塾大学病院、大阪母子医療センター、日本医科大学武蔵小杉病院などの医療情報をもとに、多指症の発生原因、遺伝する確率、診断方法、手術の時期、受診すべき診療科まで詳しく解説します。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】

- 指が6本ある状態は多指症、足の指が多い状態は多趾症と呼ばれる。
- 発生には胎児期の手足の形成過程や遺伝的要因が関係するが、原因不明のケースも多い。
- 手では親指、足では小指側に多く、骨や関節の状態によって手術方法が変わる。
- 手術は1歳前後が目安だが、生後6か月から2歳近くまで個人差がある。
- 受診先は形成外科、小児形成外科、小児整形外科などの先天異常を専門とする診療科。

【そもそも指が6本ある状態とは?】多指症の特徴と発生頻度

指 6 本

多指症とは、手や足の指が通常より多く形成される先天性の状態です。

一般的に人間の手には5本の指、足には5本の趾(あしゆび)があります。これに対して、余分な指や趾が1本以上存在する状態を多指症と総称します。

医学的には、手の指の異常を「多指症」、足の指の異常を「多趾症」と区別して表記することがあります。

多指症はどれくらいの確率で生まれる?

指 6 本

慶應義塾大学病院の医療・健康情報サイト「KOMPAS」では、多指症の発生頻度を出生1,000〜2,000人に1例程度と説明しています。

つまり、非常に珍しい異常というわけではなく、先天性の手足の形態異常のなかでも比較的よく見られるものです。

ただし、発生頻度は調査対象となる地域や集団、分類方法によって異なります。

余分な指の形には大きな個人差がある

指 6 本

多指症と聞くと、通常の指と同じ大きさの指がもう1本生えている状態を想像するかもしれません。

しかし、実際の形態はさまざまです。

- 小さな突起のように皮膚だけが盛り上がっている。
- 細い茎のような組織で余分な指がつながっている。
- 爪や骨の一部が二股に分かれている。
- 関節や骨を備えた、比較的完成度の高い指が2本並んでいる。

外見だけでは、内部の骨や関節の構造まで判断できません。

特に親指が2本ある母指多指症では、2本の指が筋肉や腱、関節などを共有していることがあります。

そのため、余分に見える指を切除するだけでは、残った指の動きや形に問題が生じる可能性があります。

【多指症の原因は何?】胎児期の発生の仕組みと遺伝の関係

指が6本になる原因を理解するには、胎児の手足がどのように作られるのかを知る必要があります。

多指症は、生まれてから発生するものではありません。胎児期に手足が形成される段階で生じる先天性の形態異常です。

胎児の手足はどのように形成される?

日本医科大学武蔵小杉病院の形成外科によると、人間の手足は胎生4〜7週ごろに形成が進み、下肢は上肢より少し遅れて発達します。

初期の手足は、現在の指のように5本に分かれているわけではありません。

まず手足のもとになる組織が形成され、そこから指の形が作られ、指と指の間が分離していきます。

この発生過程では、細胞の増殖や分化、細胞死などが複雑に調整されています。

多指症では、こうした指の数や位置を決める発生過程に変化が生じ、通常より多くの指が形成されます。

SHHシグナルなどの遺伝子制御も関係する

医学研究では、手足の指の配置を決める仕組みに「SHH(ソニック・ヘッジホッグ)」というシグナル分子が関係することが知られています。

このシグナルは、親指側から小指側に向かう指の前後方向のパターン形成に関与しています。

関連する遺伝子や調節領域に変化が生じると、指の形成パターンが変わり、余分な指ができる場合があります。

多指症の遺伝学に関する医学レビューでも、GLI3など複数の遺伝子が発症に関係することが報告されています。

ただし、すべての多指症で特定の遺伝子異常が見つかるわけではありません。

多指症は親の生活習慣が原因なの?

多指症の多くは、個別の発症原因を特定できません。

遺伝的要因が関係する場合もあれば、胎児期の発生過程で偶発的に生じる場合もあります。

環境要因との関連が研究されていますが、特定の生活習慣だけで個々の発症を説明することはできません。

したがって、赤ちゃんに多指症が見つかったからといって、妊娠中の母親の行動に原因があったと考える必要はありません。

多指症がほかの先天性疾患と合併するケース

多指症は、それだけで独立して見られることが多い一方、遺伝性疾患や先天性症候群の一症状として現れる場合もあります。

国立成育医療研究センターは、手足の先天異常について、遺伝性が明確でない症例が多い一方、心臓の異常などを合併する場合もあると説明しています。

そのため、両手足に複数の異常がある場合や、ほかの身体的な特徴も認められる場合には、必要に応じて小児科や遺伝診療科による評価も検討されます。

【多指症は遺伝する?】母指多指症・小指多指症・多趾症の違い

多指症について、家族に同じ特徴があるかどうかは重要な確認事項です。

ただし、すべての多指症が同じ遺伝形式を持つわけではありません。

親指に多い母指多指症

母指多指症とは、生まれつき親指が2本に分かれている状態です。

日本人の多指症では、手の親指側に発生するタイプが代表的です。

京都大学医学部附属病院の形成外科では、爪が2つに分かれる比較的軽いタイプから、親指の基部付近で2本に分かれるタイプまで、さまざまな形態が紹介されています。

母指多指症では、2本の指の大きさや動きに差が見られることがあります。

また、筋肉や腱が2本の指に分かれて付着している場合もあり、手術では残す指に必要な組織を移動させることが重要になります。

小指側に発生する小指多指症

小指多指症は、手の小指側に余分な指ができるタイプです。

医学的には後軸性多指症と呼ばれます。

余分な指が皮膚だけでつながっている場合もあれば、骨や関節を備えている場合もあります。

特に細い茎のような組織でつながるタイプと、しっかりとした骨格を持つタイプでは、必要な治療が異なります。

足の指が6本になる多趾症

足に余分な指ができる状態は多趾症と呼ばれます。

足では小指側、つまり第5趾側に発生するケースが代表的です。

余分な趾が靴に当たる、歩行時に違和感がある、足の形に左右差があるなど、生活上の問題につながることがあります。

一方、機能的な問題がほとんどなく、主に見た目の改善を目的として治療を検討するケースもあります。

多指症は子どもに遺伝する確率が50%?

ここは誤解されやすいポイントです。

多指症には常染色体優性遺伝などの遺伝形式が関係するタイプがあります。

常染色体優性遺伝の場合、親が原因となる遺伝子変異を1つ持っていると、子どもがその変異を受け継ぐ確率は、1回の妊娠につき理論上50%です。

ただし、この数字は特定の遺伝形式が確認された場合の遺伝子の伝達確率です。

多指症全体に一律で当てはまる数字ではありません。

また、遺伝子変異を受け継いでも、症状の現れ方や程度には個人差があります。これを不完全浸透や表現度の違いとして説明します。

家族歴がない孤発例も存在するため、親に多指症がないからといって、発症しないと断定することもできません。

家族に複数の発症者がいる場合や、次の妊娠におけるリスクを詳しく知りたい場合には、遺伝診療科で相談する方法があります。

【診断では何を確認する?】レントゲン検査で分かる骨・関節の構造

多指症の診断では、余分な指が何本あるかだけでなく、内部の構造を確認することが重要です。

同じように6本の指が見えていても、骨や関節のつながり方によって治療方針は大きく異なります。

妊娠中の超音波検査で見つかることもある

妊婦健診の超音波検査で、胎児の手足に余分な指があることが分かる場合があります。

ただし、指の位置や形状によっては、妊娠中に判別できず、出生後に初めて確認されることもあります。

生まれた直後に多指症が見つかった場合は、小児科などで全身状態を確認し、必要に応じて専門医へ紹介してもらいます。

レントゲン検査で確認するポイント

レントゲン検査は、多指症の骨格を把握するための重要な検査です。

主に次のような点を確認します。

- 余分な指に骨が存在するか。
- 指の骨がどの位置で分岐しているか。
- 隣り合う指と関節を共有しているか。
- 中手骨や中足骨まで重複しているか。
- 指の骨が曲がっていたり、軸がずれていたりしないか。

ただし、乳児期は骨の一部がまだ軟骨でできており、レントゲンだけでは関節の構造を十分に確認できない場合があります。

そのため、日本医科大学武蔵小杉病院が説明するように、超音波検査なども活用して、腱や軟部組織、皮膚の状態を総合的に評価します。

多指症の種類と診断・治療の関係

代表的なタイプを整理すると、次のようになります。

種類 発生する場所 確認する主なポイント
母指多指症 手の親指側 骨・関節・腱・靱帯の分岐
小指多指症 手の小指側 余分な指の骨格や血管のつながり
中央型多指症 手の中央付近 指の配列や隣接する骨との関係
多趾症 足の親指側・小指側など 足趾の骨格や歩行・靴への影響
多合指症 指の重複と癒合を伴う部位 骨の重複と指同士の癒合の状態

診断の目的は、余分な指を取り除くことだけではありません。

残す指が正常に近い形で成長し、つまむ、握る、歩くといった動作を十分に行えるようにするための治療計画を立てることにあります。

【多指症の手術はいつ?】生後6か月から2歳までの治療時期と方法

多指症の治療では、手術が選択されることがあります。

ただし、すべての症例で同じ手術が必要になるわけではありません。

余分な指の大きさ、骨格、関節の状態、機能への影響などを総合的に判断します。

手術時期は1歳前後が目安

複数の日本の医療機関では、手足の多指症について1歳前後を手術時期の目安としています。

具体的には、次のような違いがあります。

- 母指多指症:生後6か月〜1歳前後。
- 小指側の多指症:形態や骨格によって個別に判断。
- 足の多趾症:生後10か月〜1歳前後が一つの目安。
- 複雑な症例:2歳近くまで待つ場合もある。

淀川キリスト教病院の小児形成外科では、母指多指症は通常生後6か月から1歳、足の多趾症は生後10か月から1歳前後に手術を行うと案内しています。

一方、大阪母子医療センターでは、母指多指症の手術は1歳前後を目安とし、症例によっては生後6か月や2歳近くになることもあると説明しています。

つまり、手術を急ぐべきかどうかは、指の形態や再建の難易度によって変わります。

多指症の主な治療方法

1. 余分な指の切除

余分な指が小さく、残す指との間で骨や関節の共有がほとんどない場合には、余剰部分を切除する方法が選ばれます。

比較的単純な構造であれば、手術も複雑にならない場合があります。

2. 指の再建手術

母指多指症などでは、単純な切除だけでは十分な機能を得られないことがあります。

この場合、2本の指から必要な組織を選び、1本の親指として再建します。

3. 腱・筋肉の移行

余分な指に付着していた腱や筋肉を、残す指の適切な位置へ移動させる方法です。

指を曲げる、伸ばす、開くといった動作を改善するために行われます。

4. 骨切り術・関節の調整

指の骨が曲がっている場合や、指の軸がずれている場合には、骨を切って角度を整える骨切り術などが検討されます。

症例によっては関節の再建や靱帯の修復も必要になります。

手術後も経過観察が必要

多指症の治療は、手術を終えれば完全に終了するわけではありません。

子どもの手足は成長するため、術後に指の曲がりや爪の変形、関節の変形などが現れる場合があります。

慶應義塾大学病院のKOMPASでも、関節形成や腱移行を伴う症例では、術後に指が曲がるZ変形などが生じる可能性について説明しています。

必要に応じて追加の修正手術を検討することもあります。

初回手術の段階で将来の成長を考慮した治療計画を立てることが大切です。

【多指症は何科を受診する?】形成外科・小児整形外科の選び方

赤ちゃんに指が6本あることが分かった場合、受診先として検討したいのが形成外科と小児整形外科です。

特に、手足の先天異常を専門的に扱う医療機関が適しています。

形成外科・小児形成外科

形成外科では、手足の形態と機能の両方を考慮して治療します。

母指多指症のように、腱や筋肉、関節の再建が必要な症例では、先天性の手の異常に詳しい医師による診察が重要です。

小児整形外科

小児整形外科では、骨や関節、成長に伴う変形などを専門的に評価します。

多指症だけでなく、ほかの手足の先天異常がある場合にも相談先となります。

受診時に確認しておきたいこと

初診時には、次の点を確認しておくと治療方針を理解しやすくなります。

- 余分な指には骨や関節があるのか。
- 残す指と余分な指は組織を共有しているのか。
- 手術をしない場合、将来の機能や形に影響するのか。
- 手術を行う場合、適切な時期はいつか。
- 手術後に追加の治療や経過観察が必要になるのか。
- 家族歴やほかの身体的特徴について、遺伝学的な評価が必要か。

生まれた直後に見つかった場合でも、家庭で切除したり、糸で縛ったりしてはいけません。

血管や神経、骨の有無を確認せずに処置すると、出血や感染、組織の損傷につながる可能性があります。

出生時に確認された場合は、小児科や専門の形成外科に早めに相談することが大切です。

【指が6本ある状態(多指症)】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:指が6本ある赤ちゃんは珍しいですか?

A1:多指症は出生1,000〜2,000人に1例程度とされ、先天性の手足の形態異常のなかでは比較的よく見られます。余分な指の大きさや構造には個人差があります。

Q2:多指症は親から子どもに必ず遺伝しますか?

A2:必ず遺伝するわけではありません。遺伝性のタイプもありますが、家族歴のない孤発例もあります。常染色体優性遺伝の場合、原因となる遺伝子変異を持つ親から子どもへ変異が伝わる確率は理論上50%ですが、多指症全体に共通する発症確率ではありません。

Q3:多指症の手術は生後何か月からできますか?

A3:症例によって異なりますが、生後6か月から1歳前後が一つの目安です。複雑な再建が必要な場合は2歳近くまで待つこともあります。医師が骨格や全身状態を確認して決定します。

Q4:指が6本あっても手術しない選択はできますか?

A4:状態によっては、経過観察を含めて治療方針を検討できます。ただし、指の機能や関節の変形、靴への影響などによっては手術が望ましい場合もあります。専門医に相談して判断する必要があります。

Q5:多指症はレントゲンだけで診断できますか?

A5:レントゲンは骨や関節の構造を確認するために有用ですが、乳児期は軟骨部分が十分に写らない場合があります。診察や超音波検査などを組み合わせて判断します。

まとめ:多指症は原因・骨格・成長を踏まえた治療選択が大切

指が6本ある状態は多指症と呼ばれ、手だけでなく足にも発生します。

日本の医療機関の情報では、出生1,000〜2,000人に1例程度とされ、手では親指、足では小指側に多く見られます。

発症には胎児期の手足の発生過程や遺伝的要因が関係していますが、原因が特定できないケースもあります。遺伝する確率も一律ではなく、家族歴や遺伝形式によって異なります。

治療では、余分な指の骨や関節、腱、筋肉の構造を正確に把握することが欠かせません。単純な切除で対応できるケースもあれば、腱の移行や骨の矯正を伴う再建手術が必要なケースもあります。

手術時期は1歳前後が目安ですが、生後6か月から2歳近くまで個人差があります。

【プロの結論】

多指症の治療で最も重視すべきなのは、余分な指をなくすことだけではなく、成長後も十分に使える指を残すことです。

特に母指多指症では、見た目だけで切除する指を決めることはできません。骨格、関節、腱、筋肉のつながりを把握し、将来の動きまで考慮した再建が求められます。

赤ちゃんに多指症が見つかった場合は、まず小児形成外科や小児整形外科など、手足の先天異常を専門とする医療機関に相談しましょう。

早い段階で正確な診断を受けることが、子どもの成長と将来の手足の機能を守るための第一歩です。

主な医学的根拠資料

- 慶應義塾大学病院「KOMPAS 多指症」(2025年10月24日更新)
- 大阪母子医療センター「多指症について」
- 京都大学医学部附属病院 形成外科「多指症」
- 日本医科大学武蔵小杉病院 形成外科「手足の先天異常」
- 日本形成外科学会など三学会合同「形成外科診療ガイドライン」
- 国立成育医療研究センター「整形外科」
- Polydactyly: Clinical and molecular manifestations(医学研究レビュー、2023年公開)