指スマとは?遊び方・掛け声の地域差とSMAP×SMAP由来説を徹底解説
指スマ(ゆびすま)とは、参加者が掛け声に合わせて親指を立て、全員が立てた親指の合計本数を当てる手遊びです。道具を使わず、2人以上で手軽に楽しめることから、子ども同士の遊びや罰ゲームの順番決めなど、さまざまな場面で親しまれています。
「指スマ」という名前が全国的に知られるようになった背景には、フジテレビの人気バラエティー番組『SMAP×SMAP』が関係しているとされています。一方、もともとの遊びには「いっせーのせ」「いっせーので」「せっさん」など多彩な呼び方があり、地域や世代によって掛け声も異なります。2026年現在、正式名称や発祥地が一つに定まっていない理由も、歴史資料や地域の言葉に関する研究から見えてきます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 遊びの基本:掛け声と同時に親指を立て、参加者全員の合計本数を当てるゲーム。
- 名前の由来:『SMAP×SMAP』で紹介されたことをきっかけに「指スマ」という呼び方が広まったとされる。
- 地域差と起源:「いっせーのせ」「いっせーので」「せっさん」など呼び方は多様で、古い手遊びの本拳との関連も指摘されている。
【指スマとは】親指の合計本数を当てるシンプルな手遊び

指スマは、複数人が両手を握って前に出し、合図に合わせて親指を立てるかどうかを決めるゲームです。参加者のうち1人が合計何本の親指が立つかを予想し、宣言した数字と実際の本数が一致すれば成功します。
たとえば、3人で遊ぶ場合、全員が両手を使う基本ルールなら、親指は全部で6本あります。それぞれが0本、1本、2本のいずれかを立てるため、予想できる数字は0〜6です。
宣言した数字が実際の合計と一致した場合、宣言した人は片方の拳を下ろします。次の順番に移り、もう一度成功すれば、両手を下ろして勝ち抜けです。最後まで両手を残した人を負けとする遊び方も広く知られています。
指スマが子どもから大人まで楽しめる理由
指スマの魅力は、特別な道具や広い場所を必要としないことです。机を囲んで座った状態でも、立ったままでも遊べます。
また、単純な数字当てに見えて、実際には相手の行動を読む心理戦が含まれています。普段から親指を立てやすい人、意表を突いて0本にする人など、それぞれの癖が勝敗に影響します。
勝ち抜け方式を採用すれば、参加者が増えてもゲームとして成立します。人数に応じて予想する数字の範囲が変化するため、同じ遊びでも展開が変わる点も特徴です。
【基本ルールと遊び方】何人で遊ぶ?初心者向けに手順を解説

指スマは基本的に2人以上で遊べます。全国共通の人数制限はありませんが、全員の親指を確認しやすい2〜4人程度なら、初めてでも進行しやすいでしょう。5人以上の場合は、参加者をグループに分ける方法もあります。
指スマの基本的な遊び方5ステップ
STEP1:参加者が両手を前に出す
全員が両手を軽く握り、親指を上に向けて前に出します。参加者同士の親指が見えるように、円形になると遊びやすくなります。
STEP2:掛け声を言う順番を決める
じゃんけんなどで最初の順番を決めます。時計回り、反時計回りなど、数字を宣言する順番もあらかじめ決めておきましょう。
STEP3:掛け声と同時に数字を宣言する
順番が来た人は「いっせーのせ、3!」などと声を出します。掛け声と同時に、全員が親指を立てるか、そのまま下ろしておくかを選びます。
STEP4:親指の合計と宣言した数字を照合する
実際に立っている親指の合計が宣言した数字と一致すれば成功です。数字を当てた人は片方の拳を下ろします。外れた場合は、次の人に順番が移ります。
STEP5:両手を下ろした人から勝ち抜け
片手ずつ成功を重ね、両方の拳を下ろした人から勝ち抜けます。最後まで両手を残した人が負けというルールが一般的です。
人数によって予想できる数字は変わる
基本ルールでは、参加者1人につき親指を2本使うため、最初に宣言できる数字の上限は参加人数の2倍です。
- 2人の場合:0〜4本
- 3人の場合:0〜6本
- 4人の場合:0〜8本
- 5人の場合:0〜10本
ただし、すでに片手を下ろした参加者は、残っている手だけで参加します。そのため、ゲームが進むにつれて予想できる合計本数の範囲も小さくなります。
特に注意したいのは、自分自身が立てた親指も合計に含まれることです。自分が0本を選んだつもりでも、ほかの参加者が親指を立てていれば、合計は0本にはなりません。
【名前の由来】SMAP×SMAPで「指スマ」が全国に広まった理由
「指スマ」という名称の背景には、1996年から放送されたフジテレビのバラエティー番組『SMAP×SMAP』があります。
同番組では、メンバーが親指を使った数当てゲームを行っていました。この遊びが番組を通じて視聴者に知られるようになり、「指スマ」という呼び方が全国に広まったと考えられています。
1998年ごろから広まったとされる呼び名
東海テレビが2022年6月に取り上げた地域の呼び方に関する特集では、昔からある遊びに詳しいライターへの取材を通じて、「指スマ」という名称が1998年ごろに『SMAP×SMAP』をきっかけに広がったという説明が紹介されました。
また、TBS NEWS DIGが2023年7月29日に配信した山陰放送の記事でも、大阪商業大学アミューズメント産業研究所の高橋浩徳研究員が、番組内で遊ばれていたことが名称の定着につながったのではないかと解説しています。
ただし、1998年という時期は番組を通じた普及についての証言・解説に基づくもので、名称が初めて使われた放送回を特定する確定的な記録とは異なります。
「指」と「スマップ」を組み合わせた名前なのか
「指スマ」という名前は、指を使うゲームと『SMAP×SMAP』の番組名を結び付けた呼称として理解されています。
高橋研究員も、もともと遊びの名前が特に決まっていなかったため、番組内で使う名称として考案されたのではないかという見方を示しています。
ここで押さえておきたいのは、テレビ番組が遊びそのものを発明したという意味ではないことです。親指を使った数当て遊びは、それ以前から地域の子どもたちの間で行われていたと考えられています。番組によって広まったのは、主に「指スマ」という呼び方です。
【地域差を比較】いっせーのせ・いっせーので・せっさんは何が違う?
指スマの大きな特徴が、地域によって掛け声や呼び名が異なることです。同じように親指を立てて合計を当てる遊びでも、育った地域や学校、友人関係によって覚えた言葉が変わります。
代表的な呼び方と地域の記録
東海テレビの2022年の取材では、全国各地の出身者30人に聞いた結果、「ゆびすま」が11票で最多となり、「いっせーのーせ」「いっせーのーで」などが続きました。
同記事では、SNSを通じた約800人のアンケートを行ったライターの調査結果も紹介されています。関東では「いっせーの」、中部では「いっせっせーの」、関西では「いっせーのーで」が多いという傾向です。
ただし、これらは全国の住民を無作為に抽出した公的な統計ではありません。地域の傾向を知るための参考資料として見るのが適切です。
| 名称・掛け声 | 関連地域・背景 | 確認できる特徴 |
|---|---|---|
| 指スマ | 全国的な呼び方 | 『SMAP×SMAP』での紹介を通じて広まったとされる。 |
| いっせーのせ | 関東など | 掛け声の代表的な形として知られる。 |
| いっせーので | 関西など | 「せ」ではなく「で」で終わる呼び方。 |
| いっせっせーの | 中部など | 「せ」を重ねる掛け声が特徴。 |
| せっさん | 山梨県など | 山梨県立図書館の調査で地域の遊びとして確認されている。 |
| ちーばる | 沖縄県の例 | 東海テレビの地域取材で使用例が紹介された。 |
| ルンルン・いもいも | 大阪・兵庫出身者の例 | 同じ遊びに対して独自の呼び方が使われている。 |
| チッチ系の掛け声 | 長崎県など | 「ちっちっちっちまるちっち」などの例が報告されている。 |
「いっせーのせ」と「いっせーので」の違い
両者の違いは、基本的には掛け声の語尾です。親指を立てるタイミングを合わせる役割は共通しています。
「いっせーのせ」は、関東地方などで知られる言い方です。一方、「いっせーので」は関西地方で使われる例が多いと報告されています。
ただし、地域によって使われ方は異なり、関東出身だから必ず「いっせーのせ」、関西出身だから必ず「いっせーので」というわけではありません。家庭や学校、友人グループによっても違いが生まれます。
「せっさん」は山梨県だけの呼び方なのか
「せっさん」は、山梨県立図書館が確認した地域の呼び名の一つです。同館が公開するレファレンス協同データベースの事例では、2021年6月15日に作成された調査記録に、山梨県では「せっさん」と呼ばれ、「せっさーん、1」などと声を掛けて親指の本数を当てると記載されています。
さらに、同館は2008年7月16日付の山梨日日新聞にも「せっさん」の紹介が掲載されていたことを確認しています。
一方、東海テレビの2022年の取材では兵庫県出身者からも「せっさん」という呼び方が挙がっています。そのため、山梨県だけに限定された名称と考えるのは正確ではありません。
また、日本大学大学院の国文学専攻論集に掲載された2023年の論文「千葉県下総・上総生育者年層の遊びの言葉」では、千葉県内でも地域によって掛け声が異なることが紹介されています。2019年のテレビ番組で取り上げられた例として、千葉市の稲毛区では「チュンチュン」、花見川区では「チッチ」、若葉区では「チョムチョム」、中央区では「ピッピ」などが報告されています。
県単位だけでは説明できないほど細かな地域差が存在する点は、指スマの呼び方を調べるうえで興味深いところです。
【親指ゲームの起源】本拳との関係と正式名称がない理由
指スマの歴史を考えるうえで注目されるのが、江戸時代以前から日本に伝わっていたとされる拳遊びです。なかでも、親指を立てて合計本数を当てる現在の遊びと関連があると考えられているのが「本拳」です。
本拳とはどのような遊びだったのか
本拳は、互いに指を出し、その合計本数を言い当てる形式の遊びです。中国から伝わったと考えられており、江戸時代の風俗を描いた資料にも、その様子が登場します。
TBS NEWS DIGの2023年の記事では、大阪商業大学アミューズメント産業研究所の高橋浩徳研究員が、本拳を現在の指スマの起源ではないかとする見解を紹介しています。
同記事によると、庶民向けの小説『傾城真之心』の挿絵に、本拳を行う人々の姿が描かれています。日本への正確な伝来時期は特定されていませんが、江戸時代には市民の間に浸透していた可能性があると説明されています。
ただし、本拳と現代の指スマは、指の出し方や遊びの進行方法が完全に同じではありません。したがって、本拳をそのまま現在の指スマと同一視するのではなく、親指の数を予想する遊びにつながる歴史的な類似例として理解する必要があります。
正式名称が一つに決まらないのはなぜ?
指スマには、全国共通の正式名称があるとは確認されていません。
日本大学大学院の国文学専攻論集に掲載された峰島大貴氏の2023年の研究では、「いっせーのーせ」は正式名称ではなく、数ある呼び方の一例であり、正式な呼称は明確ではないと整理されています。
同研究は、千葉県内で幼少期を過ごした人を対象に遊びの言葉を調査したもので、指スマについても呼び名や掛け声を質問しています。分析対象となった若年層は42人であり、全国的な名称の順位を決める調査ではありませんが、地域に根付いた言葉の違いを確認する資料になっています。
また、TBS NEWS DIGの記事で高橋研究員は、昔は人々の交流範囲が現在より限られていたため、地域やコミュニティごとに独自の名前が生まれやすかったと解説しています。
掛け声は、参加者全員のタイミングを合わせるための合図です。決まった言葉を使わなければ遊べないわけではないため、地域ごとに違う言葉が残ったと考えられます。
テレビやインターネットの普及によって「指スマ」という名称が広く知られるようになった一方、昔からの地域名が完全になくなったわけではありません。
【指スマの勝ち方】心理戦で勝率を上げる3つのポイント
指スマは運の要素があるゲームですが、相手の行動を観察することで予想の精度を高められます。必ず勝てる方法はないものの、意識しておきたいポイントはあります。
1. 相手の親指の出し方を観察する
最初に注目したいのは、相手がどのようなタイミングで親指を立てる傾向があるかです。
毎回親指を立てる人もいれば、なかなか立てない人もいます。相手の行動に一定の傾向が見られる場合は、次のターンの予想に役立ちます。
2. 自分の親指の本数を先に決める
数字を宣言する人も、自分の親指を立てるかどうか選べます。そのため、先に自分が何本立てるかを決め、その分を含めて全体の合計を考えると予想しやすくなります。
例えば、自分が親指を1本立てると決めた場合、残りの参加者が何本立てるかを予想して数字を選びます。自分の分を計算に入れ忘れると、予想が外れる原因になります。
3. 同じ数字や動きを繰り返さない
毎回同じ数字を宣言したり、同じタイミングで親指を立てたりすると、ほかの参加者に行動を読まれやすくなります。
状況に応じて数字や親指の出し方を変えることで、相手に予測されにくくなります。ただし、ランダムに動けば必ず勝てるというわけではありません。相手の癖と残っている手の数を組み合わせて考えることが大切です。
勝ちやすさを左右するのは人数と残っている手の数
参加人数が多いほど、合計本数の予測範囲は広がります。2人なら最大4本ですが、4人なら最大8本です。
そのため、人数が増えるほど相手の選択を読む必要があります。反対に、ゲーム終盤で残っている手が少なくなると、予想する範囲も狭くなります。
特に、片手だけ残っている人が多い場合は、最初のターンとは違った読み方が必要です。現在参加している手の数を数え直してから数字を選ぶと、無駄な予想を減らせます。
【よくある質問】指スマとは?正式名称や遊び方に関するFAQ
Q1:指スマの正式名称は何ですか?
A1:全国共通の正式名称は明確になっていません。「指スマ」「いっせーのせ」「いっせーので」などが代表的な呼び方です。日本大学大学院の研究でも、「いっせーのーせ」は正式名称ではなく、一つの呼び方として整理されています。
Q2:指スマは何人で遊べますか?
A2:基本的には2人以上で遊べます。人数の上限は決まっていませんが、親指の本数を確認しやすい2〜4人程度がおすすめです。大人数の場合はグループに分けると進行しやすくなります。
Q3:指スマといっせーのせは別のゲームですか?
A3:基本的には同じ親指の数当て遊びを指しています。「指スマ」は広く知られるゲーム名、「いっせーのせ」は掛け声として使われる呼び方です。ただし、地域やグループによって細かなルールが異なる場合があります。
Q4:指スマはSMAP×SMAPが発祥ですか?
A4:遊びそのものの発祥が『SMAP×SMAP』というわけではありません。番組で紹介されたことによって「指スマ」という呼び名が広まったとされています。親指を使う数当て遊びには、それ以前から存在した本拳などとの歴史的な関連が指摘されています。
Q5:山梨県の「せっさん」と指スマは同じですか?
A5:山梨県立図書館の調査では、「せっさん」は親指を立てた本数を当てる遊びとして紹介されています。基本的な仕組みは指スマと共通しています。ただし、掛け声や細かなルールには地域差があります。
Q6:指スマで必ず勝てる方法はありますか?
A6:必勝法はありません。相手の親指の出し方や数字の宣言傾向を観察し、自分が立てる親指の本数も計算に入れると、予想の精度を高められます。
まとめ:指スマは地域の言葉とテレビ文化がつないだ昔ながらの遊び
指スマとは、掛け声に合わせて親指を立て、参加者全員の合計本数を当てる手遊びです。2人以上で遊べる簡単なルールでありながら、相手の行動を読む心理戦も楽しめます。
「指スマ」という呼び名は、『SMAP×SMAP』で紹介されたことをきっかけに広まったとされています。一方、遊び自体はそれ以前から存在していたと考えられ、本拳との歴史的な関連も指摘されています。
また、「いっせーのせ」「いっせーので」「せっさん」「ちーばる」など、地域によって呼び方が異なることも特徴です。千葉県内の研究では、市町村だけでなく市内の区によっても異なる掛け声が報告されています。
正式名称や発祥地が一つに定まらない背景には、学校や家庭、地域のコミュニティで受け継がれてきた遊び文化があります。テレビ番組によって全国的な呼び名が広まっても、地域独自の言葉は残り続けています。
友人や家族と遊ぶときは、まず自分たちが知っている掛け声を出し合ってみるのも面白いでしょう。同じルールの遊びでも、呼び方の違いを比べることで、育った地域や世代による文化の違いまで楽しめます。
参考にした主な資料
- TBS NEWS DIG・山陰放送(2023年7月29日)「『指スマ』『いっせーのーで』そう言えば本当の名前は?」
- 日本大学大学院『国文学専攻論集』第19号、峰島大貴「千葉県下総・上総生育者年層の遊びの言葉」(2023年)
- 東海テレビNEWS(2022年6月28日)「『ゆびすま』から『ルンルン』まで調べたらカオス」
- 国立国会図書館レファレンス協同データベース・山梨県立図書館「せっさん」に関する調査記録(2021年作成)
- くふうロコ「指スマ(ゆびすま)とは?由来やルール、呼び方や必勝法を解説!」(2025年10月25日)