学校が十分に対応してくれない場合はどうする?
いじめを学校に相談したにもかかわらず、状況が改善しない場合は、担任だけに相談を続けるのではなく、学校全体や学校の設置者に対応を求めることが大切です。
具体的には、次の順番で対応を検討できます。
1. 担任・学年主任に相談する: いつ、どこで、どのような行為があったのかを具体的に伝える。
2. 校長・教頭に申し入れる: 対応状況や今後の支援方針を確認し、必要に応じて書面で相談内容を残す。
3. 教育委員会に相談する: 学校内で改善が見られない場合は、学校の設置者である教育委員会にも状況を伝える。
4. 外部の専門家につなぐ: スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、学校生活相談センターなどを利用する。
SNS上の被害については、投稿やメッセージの画面、日時、アカウント情報などを保存しておくと、状況を説明する際に役立ちます。
身体への危険や脅迫など、緊急性の高い事案では、学校内の話し合いだけで解決しようとせず、警察など適切な機関への相談も検討してください。
【プロの結論】長野県のいじめ問題は認知件数より早期発見と継続支援が重要

長野県の令和6年度のいじめ認知件数は9,633件で、前年度より434件減少しました。
しかし、今回の統計には、今後のいじめ対策を考えるうえで見逃せないポイントが3つあります。
第一に、学校種別によって状況が異なることです。
小学校と高校では認知件数が減少した一方、中学校と特別支援学校では増加しています。県全体の数字だけでは、学校種別ごとの課題を把握できません。
特に中学校では、友人関係やSNSなど、子どもを取り巻く環境に応じた支援が求められます。
第二に、いじめの発見には学校と家庭の双方が欠かせないことです。
学校のアンケートなどによる発見が34.8%、本人からの訴えが26.6%でした。
学校側が定期的に状況を確認することに加え、本人が安心して相談できる環境をつくることが重要です。
第三に、解消の判断には継続的な確認が必要なことです。
解消率81.8%という数字は前向きな指標ですが、残る1,745件は取組中です。
いじめの行為が止まった後も、被害を受けた子どもが安心して生活できているか、再び同じ問題が起きていないかを確認し続けなければなりません。
長野県の相談体制には、24時間子どもSOSダイヤル、LINE相談、SC・SSWなど複数の支援手段があります。こうした制度が実際に子どもたちに届き、必要なときに利用できることが、今後の課題です。
【長野県のいじめ】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:長野県のいじめ認知件数は何件ですか?
令和6年度は9,633件です。前年度の10,067件から434件減少しました。小学校は7,715件、中学校は1,621件、高校は167件、特別支援学校は130件です。
Q2:長野県のいじめ重大事態は何件発生していますか?
令和6年度は11校で11件発生しています。内訳は第1号重大事態が6件、第2号重大事態が7件です。両方に該当する事案が重複して計上されるため、実際の発生件数は11件です。
Q3:長野県でいじめを相談できる24時間対応の窓口はありますか?
あります。長野県教育委員会の学校生活相談センターが、24時間子どもSOSダイヤル(0120-0-78310)を運営しています。年中無休で、子ども本人だけでなく保護者も相談できます。中学生・高校生等にはLINE相談「ひとりで悩まないで@長野」もあります。
まとめ:2026年の長野県いじめ対策は早期発見と支援の継続が鍵

2026年11月時点で、長野県の年度別いじめ統計として確認できる最新の公表資料は令和6年度分です。認知件数は9,633件で前年度より減少したものの、中学校や特別支援学校では増加しており、依然として学校現場での継続的な対応が必要な状況です。
今回の調査から見えてきたのは、いじめの認知件数を減らすことだけを目標にしてはいけないという点です。小さな兆候を見つけ、本人の声を受け止め、被害が解消した後も安心して学校生活を送れるよう支援することが欠かせません。
いじめに悩んでいる子どもや保護者は、学校だけで問題を抱え込む必要はありません。24時間子どもSOSダイヤルやLINE相談、スクールカウンセラーなど、学校外にも相談できる場所があります。
認知件数の増減だけで学校の対応を評価するのではなく、相談しやすさ、発見までの速さ、解消後の見守り、重大事態への適切な対応という複数の視点で、長野県のいじめ対策を見ていくことが重要です。
子どもが安心して「助けて」と言える環境を整えること。それが、長野県のいじめ問題を改善するための出発点です。
主な参考資料:長野県教育委員会「令和6年度 いじめの状況について」「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」、長野県「学校生活相談センター」「長野県いじめ問題対策連絡協議会」「ひとりで悩まないで@長野」、文部科学省「いじめ防止対策推進法」。