風邪ひきはじめの症状と対処法は?インフル・コロナとの違い、受診目安を2026年最新解説
風邪ひきはじめには、喉の痛みやイガイガ、透明な鼻水、くしゃみ、寒気、微熱など、普段とは少し違う体調の変化が現れます。「喉が痛いけれど風邪だろうか」「鼻水が出始めた段階で何をすれば悪化を防げるのか」と不安になる人も少なくありません。実は、こうした初期症状は一般的な風邪だけでなく、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症でも見られるため、症状だけで原因を判断するのは困難です。
2026年11月現在、厚生労働省は急性呼吸器感染症(ARI)の総合対策を進めており、令和8年度冬季の対策に関する最新Q&Aも2026年9月30日版として公表しています。この記事では、風邪の初期症状と見分け方、自宅でできる休養・水分補給・食事、市販薬や抗菌薬の正しい知識、医療機関を受診するタイミングまで、最新の公的情報を踏まえて詳しく解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】 - 風邪の初期症状: 喉の違和感、鼻水、くしゃみ、寒気、微熱などが代表的。症状の現れ方には個人差がある。 - 風邪ひきはじめの対処法: 無理をせず、睡眠・休養・水分補給を優先する。栄養バランスのよい食事と室内の適度な湿度も大切。 - インフルエンザ・新型コロナとの違い: 発熱や全身症状の出方に傾向はあるものの、症状だけで確実に見分けることはできない。 - 薬の注意点: 一般的な風邪に抗菌薬は不要。市販薬は成分の重複や飲み合わせに注意する。 - 受診の目安: 高熱が続く、呼吸が苦しい、意識状態がおかしい場合は早めに医療機関へ相談する。
【初期症状をチェック】風邪ひきはじめに現れる7つのサイン

風邪のひきはじめは、突然高熱が出るというより、喉や鼻など上気道に小さな違和感が現れるケースがあります。
一般的な風邪は、さまざまなウイルスによって引き起こされる上気道の感染症です。鼻水、鼻づまり、くしゃみ、喉の痛み、咳などが代表的な症状で、発熱しない場合もあります。
1. 喉の痛み・イガイガ
風邪の初期に気づきやすいのが、喉の乾燥感やイガイガです。
具体的には、次のような変化があります。
- 唾を飲み込むと喉が少し痛い
- 喉の奥が乾燥しているように感じる
- 声がかすれる
- 朝起きたときに喉の違和感が強い
- 軽い咳払いや空咳が出る
ウイルス感染などによって喉の粘膜に炎症が起こると、こうした症状が現れます。
ただし、喉の痛みは乾燥やアレルギー、溶連菌などによる感染症でも生じます。強い痛みや飲み込みにくさ、高熱を伴う場合は、単なる風邪と決めつけないことが大切です。
2. 透明な鼻水が出始める
鼻水も代表的な風邪の初期症状です。
最初は水のようにサラサラした透明な鼻水が出て、時間がたつにつれて粘り気が増すことがあります。
鼻水は、鼻の粘膜が異物や病原体を排出しようとする防御反応の一つです。
なお、鼻水が黄色や緑色に変わったからといって、必ず細菌感染になったという意味ではありません。色だけで抗菌薬が必要かどうかを判断することはできません。
米国疾病予防管理センター(CDC)も、一般的な風邪では鼻水の色が途中で変化することがあり、それだけで抗菌薬が必要になるわけではないと説明しています。
3. 鼻づまり・鼻の奥の違和感
鼻水と一緒に鼻づまりが現れることもあります。
鼻の粘膜が炎症を起こして腫れることで、鼻の通りが悪くなります。
- 片方の鼻だけ詰まる
- 鼻呼吸がしにくい
- 横になると鼻づまりが強くなる
- 鼻水が喉に流れる
- 鼻の奥に圧迫感がある
鼻づまりが続くと睡眠の質にも影響するため、無理をせず休める環境を整えましょう。
4. くしゃみが増える
風邪の初期には、連続したくしゃみが出ることもあります。
鼻の粘膜が刺激されることで起こる反応で、透明な鼻水と一緒に現れるケースもあります。
ただし、くしゃみと水っぽい鼻水が中心で、目のかゆみもある場合は、花粉やハウスダストなどによるアレルギー性鼻炎も考えられます。
5. 寒気・ゾクゾクする感覚
風邪をひき始めたときに、普段より寒く感じることがあります。
特に、次のような変化には注意しましょう。
- 暖かい部屋でも寒気がする
- 首や背中にゾクゾクした感覚がある
- 手足が冷たく感じる
- 体が重く、普段より疲れやすい
寒気は発熱に先行して現れることもあります。ただし、寒気だけで風邪やインフルエンザと判断することはできません。
6. 微熱・体のだるさ
風邪の初期には、平熱より少し体温が高くなる場合があります。
微熱に加えて、頭が重い、集中力が続かない、体がだるいといった症状が出ることもあります。
一方、一般的な風邪では発熱しない人もいます。
体温の数字だけに注目するのではなく、普段と比べて体調がどう変化しているかを確認することが重要です。
7. 軽い咳・頭痛・食欲低下
喉や鼻の症状に続いて、軽い咳や頭痛、食欲の低下が現れる場合もあります。
鼻水が喉に流れる後鼻漏によって咳が出ることもあります。
初期症状は一度にすべて現れるわけではありません。喉の違和感だけの人もいれば、鼻水やくしゃみから始まる人もいます。
風邪ひきはじめの判断では、単独の症状よりも、数時間から数日間の変化を観察することがポイントです。
【見分け方を徹底比較】風邪とインフルエンザ・新型コロナは何が違う?
風邪の初期症状で特に気になるのが、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症との違いです。
3つの感染症には共通する症状が多く、喉の痛みや鼻水だけでは区別できません。
ただし、症状の現れ方には一定の傾向があります。
風邪・インフルエンザ・新型コロナの比較表
| 比較項目 | 一般的な風邪 | インフルエンザ | 新型コロナ |
|---|---|---|---|
| 発症の仕方 | 比較的ゆるやか | 急激なことが多い | 個人差が大きい |
| 喉の痛み | よくある | 見られる | 見られる |
| 鼻水・鼻づまり | よくある | 見られる | 見られる |
| くしゃみ | よくある | 出る場合がある | 出る場合がある |
| 発熱 | ない場合もある | 38℃以上の発熱が特徴的 | 発熱する場合がある |
| 寒気 | 出る場合がある | 比較的強く出ることがある | 出る場合がある |
| 筋肉痛・関節痛 | 軽い場合が多い | 強く出ることがある | 出る場合がある |
| 全身の倦怠感 | 比較的軽い場合が多い | 強く出ることがある | 個人差が大きい |
| 嗅覚・味覚の異常 | 一般的ではない | 一般的ではない | 出る場合がある |
※症状は典型的な傾向を示したもので、すべての患者に当てはまるわけではありません。
風邪とインフルエンザの違い
一般的な風邪は、喉や鼻の症状から比較的ゆっくり始まる傾向があります。
一方、インフルエンザは、突然の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、強い倦怠感などが比較的急速に現れることが特徴です。
厚生労働省の令和8年度冬季ARI対策Q&Aでも、インフルエンザの特徴として38℃以上の発熱や全身症状が比較的急速に現れることが挙げられています。
ただし、インフルエンザでも喉の痛みや鼻水、咳が出るため、初期段階では風邪と区別しにくい場合があります。
風邪と新型コロナの違い
新型コロナウイルス感染症では、発熱、咳、全身倦怠感のほか、頭痛、下痢、嗅覚障害、味覚障害などが現れることがあります。
ただし、現在の新型コロナも軽い喉の痛みや鼻水など、一般的な風邪に似た症状から始まることがあります。
厚生労働省は、乳幼児、高齢者、免疫不全のある人、一定の基礎疾患がある人などでは重症化リスクがあると説明しています。
症状が軽いからといって、必ずしも新型コロナではないとは判断できません。必要に応じて抗原検査などを活用し、医療機関に相談しましょう。
症状だけで見分けられない理由
風邪、インフルエンザ、新型コロナはいずれも呼吸器に症状を引き起こします。
そのため、喉の痛み、鼻水、咳、発熱といった症状だけでは、原因となるウイルスを特定できません。
感染した人の年齢、免疫状態、ワクチン接種歴、感染した病原体の種類などによっても症状は変化します。
確実な判断には、症状の経過や周囲の流行状況、必要に応じた検査、医師による診察を組み合わせることが必要です。
【初動が大切】風邪ひきはじめに自宅でできる7つの対処法
風邪のひきはじめに意識したいのは、体に負担をかけず、十分に休める環境を整えることです。
特定の食べ物や市販薬を使えば風邪そのものを確実に治せるわけではありません。
厚生労働省の2026年度ARI対策でも、十分な休養、睡眠、水分補給、栄養摂取が基本的な対応として示されています。
1. まずは睡眠と休養を優先する
風邪のような症状が出始めたら、仕事や家事を無理に続けないようにしましょう。
特に、普段より強い疲労感がある場合は、早めに休むことが大切です。
具体的には、
- いつもより早く就寝する
- 夜更かしを避ける
- 激しい運動を控える
- 長時間の外出を避ける
- 可能なら仕事や学校を休む
といった対応が考えられます。
発熱や咳、くしゃみがある場合は、周囲への感染を防ぐためにも人混みへの外出を控えましょう。
2. 水分補給をこまめに行う
発熱や発汗、鼻水などがあると、水分が不足しやすくなります。
一度に大量に飲む必要はなく、少量ずつこまめに水分を補給しましょう。
おすすめの飲み物は次のとおりです。
- 水
- 麦茶
- 白湯
- 温かいスープ
- 飲みやすいお茶
食事や水分が十分に取れない場合は、状況に応じて経口補水液なども検討します。
厚生労働省の2026年度冬季Q&Aでは、お茶やスープなど、本人が飲みたいもので水分を補給して差し支えないとしています。
3. 喉を乾燥させない環境を整える
喉のイガイガや痛みが気になる場合は、室内の乾燥にも注意しましょう。
加湿器などを活用し、室内の湿度を適切に保つことが役立ちます。
厚生労働省は、乾燥しやすい室内では湿度50〜60%を目安にすることを紹介しています。
ただし、加湿器の水を放置すると衛生面の問題が生じるため、説明書に従って清掃や水の交換を行いましょう。
4. 消化しやすく栄養のある食べ物を選ぶ
風邪ひきはじめは、食欲が落ちることもあります。
無理にたくさん食べる必要はありません。食べられる範囲で、消化しやすく栄養のあるものを選びましょう。
おかゆ
柔らかく、喉が痛いときにも食べやすい定番の食事です。
野菜スープ・鶏肉のスープ
水分と栄養を一緒に取りやすく、食欲が落ちたときにも向いています。
うどん
柔らかく煮れば食べやすく、食事を取りたいときの選択肢になります。
バナナ・ヨーグルト
食欲がないときにも取り入れやすい食品です。体質に合わせて選びましょう。
反対に、喉に強い刺激を与える食品や、食べることで胃腸に負担を感じるものは控えるとよいでしょう。
特定の食品だけで風邪が治るという医学的な根拠はありません。大切なのは、無理なく食べられるものを選び、栄養の偏りを避けることです。
5. 入浴は体調に合わせて判断する
風邪のひきはじめに、必ず入浴を避けなければならないわけではありません。
熱がなく、体力に余裕がある場合は、短時間の入浴やシャワーで体を清潔に保つこともできます。
一方、強い寒気や高熱、ふらつきがあるときは、入浴によって体力を消耗する可能性があるため、無理をしないでください。
6. 人との接触を減らし、感染を広げない
風邪のような症状があるときは、自分の体調だけでなく周囲への感染にも配慮しましょう。
- 人混みや繁華街への外出を控える
- 咳やくしゃみがある場合は不織布マスクを着用する
- 外出後や鼻をかんだ後は手を洗う
- 部屋を定期的に換気する
- 家族とタオルなどを共用しない
特に高齢者や基礎疾患のある家族がいる場合は、距離を取るなどの配慮も有効です。
7. 体温と症状の変化を記録する
風邪ひきはじめは、症状の変化を把握することも大切です。
例えば、次の項目を記録しておくと、医療機関に相談するときにも役立ちます。
- 発症した日と時間
- 朝・昼・夜の体温
- 喉の痛みや鼻水の程度
- 咳や寒気の有無
- 食事や水分を取れているか
- 市販薬を使用した場合は薬の名前と服用時刻
特に発熱が急激に強くなった場合や、一度改善したのに再び悪化した場合は、医療機関への相談を検討しましょう。
【市販薬と抗菌薬】風邪ひきはじめに薬を飲むときの注意点
風邪の初期症状が出ると、市販の総合感冒薬や解熱鎮痛薬を購入する人もいます。
しかし、薬を選ぶ際には、症状を和らげることと、感染症そのものを治療することを区別する必要があります。
風邪ひきはじめの市販薬は症状に合わせて選ぶ
一般的な市販の風邪薬には、複数の成分を配合した総合感冒薬があります。
主な目的は、発熱、喉の痛み、鼻水、咳などの症状を一時的に和らげることです。
| 症状 | 薬の主な種類 | 注意点 |
|---|---|---|
| 発熱・頭痛 | 解熱鎮痛薬 | 成分と用量を確認する |
| 喉の痛み | 消炎鎮痛成分など | 痛みの程度や持病に注意 |
| 鼻水・くしゃみ | 抗ヒスタミン成分など | 眠気が出る場合がある |
| 咳 | 鎮咳薬 | 咳の原因によって適否が異なる |
| 複数の症状 | 総合感冒薬 | 成分の重複に注意する |
市販薬を選ぶときは、症状が複数あるからといって、異なる風邪薬を組み合わせて服用しないようにしましょう。
特に注意したいのが、アセトアミノフェンなどの成分の重複です。
総合感冒薬と解熱鎮痛薬を一緒に使用すると、同じ成分を過剰に摂取する可能性があります。
また、妊娠中・授乳中の人、持病がある人、複数の薬を服用している人、薬でアレルギーを起こしたことがある人は、購入前に医師や薬剤師へ相談してください。
2026年1月13日には、厚生労働省から風邪薬などの添付文書に記載する使用上の注意に関する改正通知も出されています。薬の種類によって注意事項が異なるため、最新の添付文書を確認することが大切です。
風邪に抗菌薬・抗生物質は必要?
ここは特に誤解されやすいポイントです。
一般的な風邪の原因はウイルスであり、抗菌薬はウイルスには効果がありません。
抗菌薬は、細菌による感染症を治療するための薬です。
例えば、次のような違いがあります。
- ウイルス性の一般的な風邪:通常、抗菌薬は必要ない
- インフルエンザ:抗菌薬ではなく、必要に応じて抗インフルエンザウイルス薬を検討する
- 細菌性の肺炎:診断に応じて抗菌薬が使用される
- A群溶血性レンサ球菌による咽頭炎:細菌感染が確認された場合、抗菌薬による治療が必要になることがある
厚生労働省の2026年度ARI対策Q&Aでも、インフルエンザや新型コロナウイルスなどのウイルス感染症には抗菌薬が効かないと説明されています。
一方、ウイルス感染後に細菌性の肺炎などを合併した場合には、医師の判断で抗菌薬が使用されることがあります。
抗菌薬を自己判断で使ってはいけない理由
不要な抗菌薬を使用すると、副作用が起こる可能性があるほか、薬剤耐性菌の増加につながるおそれがあります。
以前処方された抗菌薬が余っていても、自己判断で服用することは避けてください。
家族や知人から薬を譲り受けることも適切ではありません。
抗菌薬が必要かどうかは、症状や診察結果を踏まえて医師が判断するものです。
【受診の目安】風邪ひきはじめでも病院に行くべき症状とは?
軽い鼻水や喉の違和感だけで、すぐに医療機関を受診する必要があるとは限りません。
しかし、症状が強い場合や重症化リスクがある場合は、早めの相談が必要です。
早めに医療機関へ相談したい症状
次のような症状がある場合は、医療機関への相談を検討してください。
- 高熱が続いている
- 呼吸が苦しい
- 強い倦怠感がある
- 水分が十分に取れない
- 意識状態や反応がおかしい
- 一度改善した発熱や咳が再び悪化した
- 持病の症状が悪化している
特に呼吸困難や意識障害などがある場合は、単なる風邪として自宅で様子を見るべきではありません。緊急性が高い場合は119番で救急車を呼んでください。
厚生労働省の2026年度冬季Q&Aでも、高熱が続く、呼吸が苦しい、意識状態がおかしいといった場合は、早めに医療機関を受診するよう案内しています。
特に早めの受診を考えたい人
同じ風邪のような症状でも、年齢や健康状態によって重症化リスクは異なります。
次の人は、軽い症状であっても早めに医療機関へ相談することが大切です。
- 高齢者
- 乳幼児
- 妊娠中の人
- 糖尿病などの基礎疾患がある人
- 慢性的な呼吸器疾患や心疾患がある人
- 免疫機能が低下している人
新型コロナやインフルエンザの場合、重症化リスクの高い人には早期の治療が検討されることがあります。
特にインフルエンザの抗ウイルス薬は、発症から48時間以内に使用を開始すると、通常、発熱期間が1〜2日短縮されると厚生労働省は説明しています。
そのため、高リスクの人にインフルエンザが疑われる症状が出た場合は、受診を先延ばしにしないことが大切です。
受診するときに伝えておきたい情報
診察をスムーズに進めるため、次の情報を整理しておきましょう。
1. いつから症状が出始めたか
2. 最も強い症状は何か
3. 発熱がある場合は最高体温
4. 周囲にインフルエンザや新型コロナの感染者がいるか
5. 現在服用している薬や持病の有無
また、感染を広げないため、受診前に医療機関へ電話などで連絡し、受診方法を確認すると安心です。
【2026年最新】厚生労働省の急性呼吸器感染症(ARI)対策で知っておきたいこと
2026年の風邪対策を理解するうえで、重要なキーワードが「急性呼吸器感染症(ARI)」です。
ARIとは、Acute Respiratory Infectionの略称で、急性の上気道炎や下気道炎を引き起こす病原体による症候群の総称です。
単独の病気を指す言葉ではありません。
2025年4月からARIが感染症法上の5類感染症に位置付けられた
厚生労働省によると、2025年4月7日から急性呼吸器感染症(ARI)は感染症法上の5類感染症に位置付けられ、定点サーベイランスの対象となりました。
対象となる感染症には、次のようなものがあります。
- インフルエンザ
- 新型コロナウイルス感染症
- RSウイルス感染症
- 咽頭結膜熱
- A群溶血性レンサ球菌咽頭炎
- ヘルパンギーナ
- マイコプラズマ肺炎など
この制度の目的は、呼吸器感染症の発生動向を把握し、感染拡大や重症化を防ぐための対策を進めることです。
2026年度冬季のARI対策は9月30日版が公表
2026年11月現在、厚生労働省は令和8年度冬季の急性呼吸器感染症対策に関するQ&Aを公開しています。
その最新版は2026年9月30日版です。
特に注目したいのが、2026年のインフルエンザの流行入りです。
厚生労働省によると、2026年は8月28日にインフルエンザの流行入りが公表されました。これは感染症法が施行された1999年以来、2番目に早い流行入りとされています。
従来の「インフルエンザは冬になってから注意すればよい」という認識だけでは不十分になっています。
季節にかかわらず、発熱や喉の痛み、咳などの呼吸器症状がある場合には、感染症の可能性を考えた行動が必要です。
2026年度も基本となる感染対策は変わらない
厚生労働省が案内するARIの基本的な対策は、特別なものではありません。
| 対策 | 具体的な行動 | 目的 |
|---|---|---|
| 手洗い | 流水と石けんで洗う | 手指に付着した病原体を除去 |
| 咳エチケット | 症状があるときは不織布マスクを着用 | 周囲への飛沫拡散を抑える |
| 換気 | 常時換気設備や換気扇を活用 | 室内の空気を入れ替える |
| 湿度管理 | 湿度50〜60%を目安にする | 気道粘膜の乾燥を防ぐ |
| 休養 | 睡眠と十分な休息を取る | 体の回復を支える |
| 栄養 | バランスのよい食事を取る | 健康状態を維持する |
なお、ARIが5類感染症に位置付けられたことによって、すべての風邪が一律に出勤停止や登校停止の対象になったわけではありません。インフルエンザや新型コロナなど、個別の感染症に定められた取り扱いは別途確認する必要があります。
大切なのは、感染症の種類を問わず、症状があるときには無理をせず、周囲への感染を防ぐ行動を取ることです。
【プロの結論】風邪ひきはじめに失敗しないための3つの判断基準
風邪ひきはじめに最も重要なのは、薬をたくさん飲むことでも、特別な食材を大量に摂取することでもありません。
症状の変化を把握し、自分の体調に合った対応を選ぶことです。
判断基準1:軽い症状なら休養と水分補給を優先する
喉のイガイガ、軽い鼻水、くしゃみ程度で、普段どおり水分や食事を取れている場合は、まず自宅で休養しながら経過を観察する方法があります。
睡眠を確保し、無理な運動や外出を避けましょう。
判断基準2:急激な発熱や全身症状があれば感染症を疑う
突然の高熱、強い寒気、筋肉痛、関節痛などが現れた場合は、インフルエンザなどの可能性も考えます。
周囲で感染症が流行している場合や、重症化リスクがある場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。
判断基準3:薬の使用よりも原因の見極めを優先する
市販薬は症状を和らげるための選択肢ですが、原因となるウイルスをすべて治療できるものではありません。
抗菌薬についても、風邪だから必要というわけではありません。
自己判断で薬を増やすより、症状や体質に合った薬を薬剤師や医師に相談して選ぶことが重要です。
【風邪ひきはじめに関するよくある質問(FAQ)】
Q1:風邪ひきはじめに最初に現れる症状は何ですか?
A1:喉のイガイガや軽い痛み、透明な鼻水、くしゃみなどが代表的です。寒気や微熱、倦怠感から始まる場合もあります。ただし、症状の順番や組み合わせには個人差があります。
Q2:風邪をひき始めたら何を飲むとよいですか?
A2:水、麦茶、白湯、お茶、スープなど、無理なく飲めるものを選びましょう。発熱や発汗がある場合は、特にこまめな水分補給を心がけてください。
Q3:風邪ひきはじめに市販薬を飲めば悪化を防げますか?
A3:市販薬には発熱や鼻水、喉の痛みなどを和らげる効果が期待できますが、風邪そのものを確実に治したり、悪化を防いだりするものではありません。症状や体質に合わせて選び、用法・用量を守りましょう。
Q4:風邪ひきはじめにお風呂に入っても大丈夫ですか?
A4:発熱や強い倦怠感がなく、体力に余裕があれば短時間の入浴やシャワーは可能です。高熱や寒気、ふらつきがある場合は無理をせず、休養を優先してください。
Q5:風邪とインフルエンザは喉の痛みだけで見分けられますか?
A5:見分けることはできません。インフルエンザでも喉の痛みや鼻水が出ることがあります。突然の高熱や強い全身症状はインフルエンザを疑う手掛かりになりますが、確実な判断には検査や診察が必要です。
Q6:風邪のときに抗生物質を飲んでもよいですか?
A6:一般的なウイルス性の風邪には抗菌薬は効きません。細菌感染症が確認された場合などに限り、医師の判断で使用されます。以前の処方薬を自己判断で飲むことも避けましょう。
Q7:風邪ひきはじめでも病院に行ったほうがよいですか?
A7:軽い症状だけであれば、自宅で休養しながら経過を観察できる場合もあります。ただし、高熱が続く、呼吸が苦しい、意識状態がおかしい、水分が取れない場合は早めに医療機関へ相談してください。高齢者や乳幼児、妊婦、基礎疾患のある人も早めの相談が大切です。
まとめ:風邪ひきはじめは早めの休養と適切な判断が大切
風邪ひきはじめには、喉の痛みやイガイガ、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、寒気、微熱など、さまざまな初期症状が現れます。
症状が軽いうちは、十分な睡眠と休養、水分補給、栄養バランスのよい食事を心がけましょう。室内の湿度管理や換気、手洗い、咳エチケットも欠かせません。
一方、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症も風邪に似た症状から始まることがあります。2026年はインフルエンザの流行入りが8月28日と早く、秋以降も感染症への注意が必要です。
また、一般的な風邪に抗菌薬は不要であり、市販薬も成分や飲み合わせを確認して使用する必要があります。
風邪ひきはじめに覚えておきたいのは、無理をしないこと、症状の変化を見逃さないこと、そして必要なときには早めに医療機関へ相談することです。
厚生労働省の2026年度ARI対策も参考にしながら、自分の体調と周囲の人の健康を守る行動を心がけましょう。