マル暴とは何者?意味・由来から刑事の仕事内容、2026年最新の暴力団対策まで徹底解説
マル暴(まるぼう)とは、暴力団そのもの、または暴力団対策を担当する警察の組織や刑事を指す警察関係の隠語です。テレビドラマやニュースで「マル暴刑事」「マル暴担当」といった言葉を耳にすることがありますが、実際には暴力団を取り締まる警察官だけでなく、捜査対象となる暴力団を意味する場合もあります。
2026年11月現在、警察庁が2026年4月に公表した最新の「令和7年における組織犯罪の情勢」によると、2025年末の暴力団構成員・準構成員等は全国で約1万7,600人となり、過去最少を更新しました。一方、暴力団の活動の不透明化や匿名・流動型犯罪グループとの関係など、新たな課題も浮かび上がっています。マル暴の意味や由来、刑事の仕事内容、暴力団対策法と暴力団排除条例の違いから、2026年の最新動向まで詳しく解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- マル暴の意味:暴力団を指す警察用語であり、暴力団対策を担当する警察組織や刑事の呼び名でもある。
- マル暴刑事の仕事:暴力団犯罪の捜査、資金源の解明、不当要求の取り締まり、被害者の保護などを担う。
- 2026年最新の実態:2025年末の暴力団構成員等は1万7,600人。過去最少となった一方、組織の潜在化や犯罪手法の多様化が課題となっている。
【まず答え】マル暴とは?意味と由来をわかりやすく解説

マル暴とは、警察内部で使われる隠語の一つです。一般的には暴力団を担当する刑事や警察の専門部署をイメージする人が多いものの、本来は暴力団そのものを指す言葉として使われてきました。
マル暴の意味は大きく分けて2つ

マル暴には、次の2つの意味があります。
- 暴力団を意味する場合:警察関係者が捜査資料などで暴力団を指す際に使用する隠語。
- 警察官を意味する場合:暴力団の犯罪を専門的に捜査する刑事や担当部署の通称。
例えば「マル暴が動いた」という表現は、文脈によって暴力団関係者が動いたという意味にも、暴力団担当の警察官が捜査に動いたという意味にもなります。
現在の一般的な会話や報道では、後者の「暴力団を取り締まる刑事」という意味で認識されることも少なくありません。
マル暴の由来は「暴」の文字を丸で囲んだ表記

マル暴の由来は、警察内部で使用されてきた記号的な表記にあります。
警察関係者の用語解説や元暴力団担当刑事へのインタビューによると、暴力団を意味する「暴」の文字を丸で囲んだ表記が「マル暴」という呼び方につながったとされています。
警察では、捜査対象や事件関係者を簡潔に表すため、「マル」を付けた用語が数多く使われています。
- マル被:被疑者を指す警察用語。
- マル害:被害者を指す警察用語。
- マル対:捜査対象者や関係者などを指す用語。
- マル暴:暴力団、または暴力団担当の警察官を指す用語。
つまり、マル暴は暴力団を意味する符号から生まれ、そこから暴力団を取り締まる刑事にも呼び名が広がったものです。小学館の「デジタル大辞泉」でも、暴力団とその対策を担当する警察組織・刑事という二つの意味が紹介されています。
マル暴とヤクザは同じ意味なのか
マル暴とヤクザは、必ずしも同じ意味ではありません。
ヤクザは、一般社会で暴力団やその構成員を指す際に使われる俗称です。一方、マル暴は警察関係の隠語であり、暴力団そのものだけでなく、暴力団を捜査する警察官も指します。
また、法律上の用語としては「暴力団」「暴力団員」「指定暴力団」などが使用されます。ヤクザという呼び名だけで法律上の所属や指定の有無が決まるわけではありません。
【マル暴刑事の実態】仕事内容・捜査方法・警察組織での役割
マル暴刑事は、暴力団による犯罪や不当な要求から市民生活を守る専門性の高い警察官です。一般的な刑事事件の捜査に加え、組織的な犯罪の背景や資金の流れまで解明することが求められます。
マル暴刑事の主な仕事内容
担当する仕事は、暴力団による犯罪の検挙だけではありません。組織の実態把握から被害者の保護、関係機関との連携まで幅広い業務があります。
1. 暴力団犯罪の捜査
恐喝、傷害、脅迫、詐欺、薬物犯罪など、暴力団が関与する事件を捜査します。個人の犯罪として処理するだけでなく、組織的な関与や上位者との関係なども調べます。
2. 暴力団の組織実態の解明
構成員や準構成員の関係、組織の活動状況、資金獲得活動などを調査します。表面化した事件だけでなく、その背景にある組織的な犯罪の実態を明らかにすることも重要です。
3. 資金源の解明と犯罪収益対策
暴力団の活動を維持する資金の流れを調べ、違法な収益の獲得や移転を防ぐための捜査を進めます。企業活動を装った資金獲得や詐欺、薬物取引なども重要な調査対象です。
4. 被害者の保護と相談対応
暴力団から不当な要求や脅迫を受けた市民、事業者などの相談に対応します。危害を受けるおそれがある場合には保護対策を実施し、被害者の損害賠償請求などについて関係機関と連携します。
5. 関係機関との連携
都道府県警察だけでなく、警察庁、自治体、弁護士会、暴力追放運動推進センター、金融機関などと連携し、社会全体で暴力団の活動基盤を弱める取り組みを進めます。
マル暴は警察の正式な部署名なのか
マル暴は正式な部署名や警察官の階級ではありません。暴力団対策を担当する警察官や部署を指す通称です。
警察庁では、刑事局の組織犯罪対策部が暴力団対策を所掌しています。警察庁の公式組織案内でも、暴力団対策のほか、薬物・銃器犯罪の取り締まり、組織犯罪対策、犯罪収益の移転防止、国際捜査共助などが担当業務として示されています。
一方、実際の捜査活動を担う都道府県警察では、地域によって部署の名称や編成が異なります。「暴力団対策課」「組織犯罪対策課」「組織犯罪捜査課」などがその例です。
例えば神奈川県警では、2026年4月の組織再編に伴い、従来の暴力団対策課を組織犯罪捜査課に改称しています。暴力団だけでなく、特殊詐欺など幅広い組織犯罪への対応を視野に入れた変更です。
このように、マル暴は特定の部署を指す固定名称ではなく、暴力団対策を担う警察の専門的な役割を表す言葉として理解するのが適切です。
【関係性を一覧で整理】マル暴・ヤクザ・暴力団・反社会的勢力の違い
マル暴を理解するうえで混同しやすいのが、暴力団、ヤクザ、反社会的勢力、暴力団対策法などの関連用語です。それぞれ意味や役割が異なります。
特に、暴力団と反社会的勢力は同じ範囲を指す言葉ではありません。警察や企業の暴力団排除活動を理解するためにも、違いを整理しておきましょう。
| 用語・組織 | 意味・役割 | 位置づけ・関係性 |
|---|---|---|
| マル暴 | 暴力団、または暴力団対策を担当する警察官・組織の通称 | 警察関係の隠語 |
| ヤクザ | 暴力団やその構成員を指す一般的な俗称 | 日常語・通称 |
| 暴力団 | 集団的・常習的な暴力的不法行為等を助長するおそれのある団体 | 暴力団対策法上の定義がある |
| 指定暴力団 | 暴力団対策法に基づき公安委員会から指定された暴力団 | 法律上の指定制度 |
| 暴力団対策法 | 暴力団員による不当な要求や危険行為などを規制する法律 | 国の法律 |
| 暴力団排除条例 | 暴力団への利益供与や取引などを規制し、社会から排除するための条例 | 都道府県などの自治体が制定 |
| 反社会的勢力 | 暴力や威力、詐欺的手法などで経済的利益を追求する集団・個人を含む広い概念 | 暴力団より広い概念 |
暴力団と反社会的勢力は何が違う?
暴力団は、暴力団対策法第2条第2号に定められた団体を指します。法律上の定義があり、指定暴力団については公安委員会による指定制度も設けられています。
一方、反社会的勢力は、暴力団だけを指す言葉ではありません。暴力団関係企業、総会屋、社会運動や政治活動を標ぼうする不当要求者、特殊知能暴力集団など、さまざまな集団や個人が対象となり得ます。
政府は2019年の国会答弁で、反社会的勢力は形態が多様で社会情勢に応じて変化するため、あらかじめ限定的かつ統一的に定義することは困難との見解を示しています。
企業が反社会的勢力との関係を遮断する際には、相手の属性だけでなく、不当要求や暴力的な行為などの行為面も判断材料になります。
【法律の違いを徹底解説】暴力団対策法と暴力団排除条例の仕組み
暴力団対策の中心となる制度が、暴力団対策法と暴力団排除条例です。どちらも暴力団による被害を防ぐ目的がありますが、規制の対象や具体的な仕組みは異なります。
暴力団対策法(暴対法)とは?
正式名称は「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」です。1991年に制定され、1992年3月に施行されました。
この法律の目的は、暴力団員による暴力的要求行為などを規制し、対立抗争による市民生活への危険を防止することです。
主な仕組みは次のとおりです。
- 指定暴力団制度:法律の要件を満たす暴力団を公安委員会が指定する。
- 中止命令:法律で禁止される不当な要求行為などをやめるよう命じる。
- 再発防止命令:違反行為を繰り返すおそれがある場合、一定期間の再発防止を命じる。
- 対立抗争対策:市民生活への危険が大きい場合、特定抗争指定暴力団等への規制を実施する。
- 被害者支援:暴力団員による不当な行為の被害者を保護し、損害賠償請求などを支援する。
重要なのは、暴対法が単純に暴力団という団体の存在そのものを禁止する法律ではないという点です。指定制度を設けたうえで、法律に定められた不当な行為や危険な活動を規制する仕組みになっています。
暴力団排除条例とは?
暴力団排除条例は、自治体、警察、事業者、市民などが連携し、社会全体から暴力団を排除するための条例です。
2011年10月1日までに全都道府県で施行され、地域の実情に応じた暴力団排除の仕組みが整備されました。
主な取り組みには、次のようなものがあります。
- 公共工事や自治体の契約から暴力団関係者を排除する。
- 事業者による暴力団への利益供与を禁止する。
- 不動産取引における暴力団事務所への利用を防止する。
- 学校などの周辺における暴力団事務所の開設・運営を制限する。
- 青少年に対する暴力団の悪影響を排除する。
- 警察や暴力追放運動推進センターなどとの連携を強化する。
なお、具体的な規定や対象区域、違反時の措置は自治体によって異なります。
暴対法と暴排条例の決定的な違い
両者の違いは、暴対法が国の法律によって暴力団員の不当な行為などを規制する制度であるのに対し、暴排条例は地域社会や企業活動から暴力団の影響力を排除する制度であることです。
つまり、暴対法が違法な要求行為などへの直接的な規制を担い、暴排条例が資金提供や取引、公共事業などの面から活動基盤を弱める役割を担っています。
両者は対立する制度ではなく、互いに補完しながら暴力団対策を進める仕組みです。
【2026年最新データ】暴力団の人数・検挙状況と現在の活動実態
2026年の暴力団対策を理解するうえで重要なのが、警察庁が2026年4月に公表した「令和7年における組織犯罪の情勢」です。
この資料は2025年中の犯罪情勢をまとめたもので、2026年11月時点で確認できる最新の通年暴力団統計です。
2025年末の暴力団構成員等は1万7,600人
警察庁の公表資料によると、2025年末の暴力団構成員及び準構成員等の総数は約1万7,600人でした。前年末と比べて1,200人、率にして6.4%減少し、暴対法が施行された1992年以降で最少となっています。
内訳は次のとおりです。
- 暴力団構成員:約9,400人
- 準構成員等:約8,200人
- 構成員等の総数:約1万7,600人
また、暴力団構成員等の検挙人員は7,335人で、前年の8,249人から914人減少しました。減少率は11.1%で、こちらも過去最少を更新しています。
警察庁の資料では、六代目山口組、神戸山口組、絆會、池田組、住吉会、稲川会の主要6団体に属する構成員等は約1万2,500人で、全体の71.0%を占めています。
暴力団全体の人数が減っている一方、主要団体への勢力集中が続いている点も見逃せません。
2026年に注目したい暴力団対策の実態
2025年の警察活動を見ると、暴力団対策法に基づく行政命令も継続的に発出されています。
警察庁の資料によると、2025年中の主な行政命令は次のとおりです。
- 中止命令:754件
- 再発防止命令:48件
- 損害賠償請求等の妨害防止命令:11件
- 縄張りに係る禁止行為等の防止命令:4件
中止命令754件のうち、暴力的要求行為に関するものは529件でした。さらに、その内訳には不当な金品要求やみかじめ料要求、用心棒料要求などが含まれています。
これは、暴力団対策が大規模な抗争事件の取り締まりだけでなく、飲食店や事業者などが日常的に直面する不当要求への対応にも及んでいることを示しています。
暴力団排除条例の2025年の適用状況
暴力団排除条例についても、2025年中に各都道府県で実際の措置が行われています。
警察庁の資料では、条例に基づく実施件数は、勧告36件、指導2件、中止命令2件、再発防止命令2件、検挙26件となっています。
公共事業については、すべての都道府県で対象となる公共事業全般への暴力団排除条項の整備が完了しています。また、国の行政機関でも公共事業などから暴力団関係企業を排除する枠組みが構築されています。
実際に2025年には、警察からの情報提供を受けた自治体が暴力団関係者の関与を確認し、解体工事業の登録更新申請を拒否した事例も報告されています。
暴力団と匿名・流動型犯罪グループの関係
2026年の組織犯罪対策で特に注目されるのが、匿名・流動型犯罪グループ、いわゆるトクリュウとの関係です。
警察庁の「令和7年における組織犯罪の情勢」では、暴力団構成員が匿名・流動型犯罪グループの首領となるケースや、グループから暴力団への資金の流れが確認されたケースが報告されています。
また、暴力団がこうしたグループを実質的に傘下に置き、資金獲得活動の一部を担わせているとみられる実態も指摘されています。
薬物の密輸・密売などをめぐって、来日外国人犯罪組織と連携するケースも確認されています。
このため、現在の暴力団捜査では、従来型の組織構成員だけでなく、匿名性の高い犯罪グループや資金の流れ、関係する企業・人物まで含めた実態解明が求められています。
なお、2026年4月の国家公安委員会委員長の会見では、匿名・流動型犯罪グループの対策として、警察庁に設置された情報分析室や、200人規模に拡充された「匿流ターゲット取締りチーム(T3)」の活用が説明されました。
これは暴力団担当のマル暴刑事と同一の組織という意味ではありません。暴力団と匿名・流動型犯罪グループの接点が確認されるなか、組織犯罪対策全体で連携を強化している動きです。
【誤解しやすいポイント】マル暴の活動と暴力団対策の本当の課題
暴力団構成員が減少しているという数字だけを見ると、暴力団問題は過去のものになったように感じるかもしれません。しかし、警察庁の最新資料は、人数の減少と犯罪組織の脅威が単純には比例しないことを示しています。
暴力団の人数が減っても脅威がなくならない理由
大きな理由の一つが、組織の活動実態が見えにくくなっていることです。
暴力団の中には、従来の組織的な活動を表面化させず、企業活動を装ったり、別の犯罪グループと関係を持ったりしながら資金を獲得する動きがあります。
そのため、構成員数の減少だけで組織の影響力や資金力まで判断することはできません。
マル暴刑事にとっても、単に暴力団員を検挙するだけでなく、組織の維持に必要な資金や関係者の実態を明らかにすることが重要になっています。
暴力団対策は警察だけでは完結しない
暴力団の活動基盤を弱めるには、警察の捜査だけでなく、企業や自治体、地域住民の協力が欠かせません。
例えば、企業が暴力団との取引を遮断すること、自治体が公共事業から関係企業を排除すること、金融機関が適切な確認体制を整えることなどが挙げられます。
警察庁が示す企業向けの基本原則にも、組織としての対応、外部専門機関との連携、取引を含む関係遮断、民事・刑事の法的対応、裏取引や資金提供の禁止が掲げられています。
こうした仕組みは、暴力団が犯罪によって得た利益を使い、組織を維持することを難しくするためのものです。
暴力団から不当な要求を受けた場合の対応
事業者や個人が暴力団関係者から不当な要求を受けた場合、相手と直接交渉して解決しようとするのは避けるべきです。
基本的な対応は次のとおりです。
- 要求内容や日時、相手の発言などを可能な範囲で記録する。
- 契約書や請求書、メッセージなどの関連資料を保管する。
- 警察や弁護士などの専門機関に相談する。
- 企業の場合は担当者だけで判断せず、組織として対応する。
- 身の危険が迫っている場合は、直ちに110番通報する。
緊急性のない警察相談は、警察相談専用電話「#9110」も利用できます。また、各都道府県の暴力追放運動推進センターでは、暴力団に関する相談や不当要求への対応支援を行っています。
大切なのは、被害を一人で抱え込まず、早い段階で専門機関につなぐことです。
マル暴とは?意味・仕事内容・暴力団対策に関するよくある質問(FAQ)
Q1:マル暴とは暴力団のことですか? A1:マル暴は、警察関係の隠語で、暴力団そのものを指す場合と、暴力団対策を担当する警察官や組織を指す場合があります。現在は、マル暴刑事という形で警察官を意味する使い方も広く知られています。
Q2:マル暴刑事は普通の刑事と何が違いますか? A2:マル暴刑事は、暴力団や組織犯罪に関する専門的な捜査を担当します。恐喝、脅迫、傷害、詐欺などの犯罪捜査に加え、組織の実態解明、資金源の追跡、被害者の保護、関係機関との連携なども重要な仕事です。
Q3:マル暴とヤクザは同じ意味ですか? A3:同じではありません。ヤクザは暴力団やその構成員を指す俗称ですが、マル暴は暴力団そのものと、それを担当する警察官の両方を意味する警察関係の隠語です。
Q4:暴力団対策法と暴力団排除条例は何が違いますか? A4:暴力団対策法は国が定めた法律で、暴力団員による不当な要求行為などを規制します。暴力団排除条例は自治体が定める条例で、企業取引や公共事業などから暴力団を排除し、地域社会全体で活動基盤を弱めることを目的としています。
Q5:2026年現在、日本に暴力団はどのくらい存在しますか? A5:警察庁の2026年4月公表資料によると、2025年末の暴力団構成員・準構成員等は約1万7,600人です。前年から1,200人減少したものの、暴力団による犯罪や資金獲得活動は続いています。
まとめ:【プロの結論】マル暴の役割は検挙だけでなく犯罪組織の基盤を断つこと
マル暴とは、暴力団そのもの、または暴力団対策を専門に担当する警察の組織や刑事を意味する警察関係の隠語です。「暴」の文字を丸で囲んだ表記が由来とされ、現在ではマル暴刑事という呼び方も広く定着しています。
マル暴刑事の仕事は、暴力団員の逮捕だけではありません。組織の実態解明、犯罪収益の追跡、不当要求の取り締まり、被害者の保護など、社会全体の安全を守るための幅広い活動を担っています。
また、暴力団対策法が不当な要求行為などを直接規制する一方、暴力団排除条例は企業取引や公共事業などから暴力団を排除する役割を果たしています。両制度が連携することで、暴力団の資金源や活動基盤を弱める仕組みが構築されています。
2026年の最新統計では、暴力団構成員等は1万7,600人まで減少しました。しかし、匿名・流動型犯罪グループとの関係や活動の潜在化など、従来とは異なる課題も明らかになっています。
マル暴の本質は、暴力団員を取り締まることだけではなく、犯罪組織が利益を得て活動を維持する仕組みそのものを断つことにあります。2026年以降も、警察による捜査と企業・自治体・市民による暴力団排除の取り組みが、日本の治安を守るうえで重要な役割を担っていきます。