【血統を徹底解剖】父ハーツクライと母ヴァーチュが受け継いだもの
ワンアンドオンリーは、2011年2月23日生まれの黒鹿毛の牡馬です。北海道新冠町のノースヒルズで生産され、馬主も株式会社ノースヒルズ。生産から所有まで同じ牧場グループが担った競走馬でした。
血統の中心となるのは、父ハーツクライと母ヴァーチュの組み合わせです。
ワンアンドオンリーの血統構成
サンデーサイレンス × アイリッシュダンス
ワンアンドオンリー

2011年生・黒鹿毛
タイキシャトル × サンタムール
父ハーツクライは国内外で実績を残した名馬

父のハーツクライは、2005年の有馬記念、2006年のドバイシーマクラシックを制した名競走馬です。
特に2005年の有馬記念ではディープインパクトを破り、翌年にはドバイの国際G1も制覇しました。競走馬としての実績だけでなく、種牡馬としても多くの活躍馬を送り出しています。
ワンアンドオンリーが2015年のドバイシーマクラシックで3着に入ったことは、父も勝利した舞台で産駒が好走したという意味でも興味深い記録です。
母ヴァーチュはタイキシャトルを父に持つ繁殖牝馬

母ヴァーチュは2002年生まれ。父は短距離からマイル路線で実績を残したタイキシャトル、母はサンタムールです。
JBISサーチによると、ヴァーチュ自身も中央競馬で27戦3勝を記録しています。
母系をさらにたどると、祖母サンタムールの父はDanzigです。つまり、ワンアンドオンリーにはハーツクライのスタミナや持続力を受け継ぐ父系と、タイキシャトルを通じたスピード色のある母系が組み合わされています。
血統面で注目されるHaloのクロス
5代血統表では、Haloの3×4クロスが確認できます。血量換算では18.75%です。
このようなクロスは血統を分析するうえでの一つの材料になります。ただし、クロスだけで競走能力や適性が決まるわけではありません。
実際のワンアンドオンリーは芝2000~3000メートルのG1・重賞にも出走し、2400メートルの日本ダービーと神戸新聞杯を勝利しました。血統表と実際の競走成績を合わせて評価することが大切です。
【2014年日本ダービー制覇】神戸新聞杯からドバイ挑戦まで
ワンアンドオンリーの競走生活を語るうえで欠かせないのが、2014年6月1日の日本ダービーです。
2014年6月1日、日本ダービーでイスラボニータを撃破
第81回日本ダービーは東京競馬場の芝2400メートルで開催されました。
騎乗したのは横山典弘騎手。ワンアンドオンリーは3番人気で出走し、直線で1番人気のイスラボニータとの競り合いを制しました。
JRA公式レース記録によると、勝ちタイムは2分24秒6。イスラボニータに3/4馬身差をつけての勝利でした。
この勝利は、管理していた橋口弘次郎調教師にとっても大きな意味を持つものでした。長年追い求めてきた日本ダービー制覇を、ワンアンドオンリーが実現させたのです。
2014年神戸新聞杯でも勝利
日本ダービーの勝利後、秋の始動戦として選んだのが神戸新聞杯でした。
2014年9月28日、阪神競馬場の芝2400メートルで行われた第62回神戸新聞杯に出走。
横山典弘騎手とのコンビで1番人気に支持され、2分24秒4で優勝しました。
2着サウンズオブアースとの差はアタマ。着差こそわずかでしたが、最後まで競り合いを制した勝利です。
ダービー馬が秋の重要な前哨戦でも結果を残したことで、世代を代表する実力馬としての評価をさらに高めました。
2015年ドバイシーマクラシックで世界3着
2015年3月28日、ワンアンドオンリーはドバイシーマクラシックに挑戦しました。
舞台はメイダン競馬場、距離は芝2410メートル。騎手はクリストフ・デムーロ騎手でした。
結果は9頭立ての3着。
国内のダービー馬が海外の強豪と競い合い、国際G1で上位に入った実績は見逃せません。
なお、2016年にも同レースに再挑戦し、今度は5着でした。2年連続でドバイの大舞台に出走したことも、競走馬としてのキャリアを特徴づけています。
【全33戦の競走成績】勝利数・重賞実績・引退までの年表
ワンアンドオンリーの通算成績は、33戦4勝(4-3-1-25)です。
内訳は国内31戦4勝、海外2戦0勝。海外では勝利こそありませんでしたが、ドバイシーマクラシック3着という実績を残しています。
JRAとJBISサーチの記録を整理すると、主な転換点は次のとおりです。
出典:JRA、JBISサーチ、ラジオNIKKEIの競走・引退記録。
33戦4勝という数字をどう評価するか
競走成績だけを見ると、4勝という数字は日本ダービー馬としては決して多くありません。
しかし、勝利の内容を確認すると評価は変わります。
- 2013年ラジオNIKKEI杯2歳ステークス(GIII)
- 2014年日本ダービー(GI)
- 2014年神戸新聞杯(GII)
- 2015年ドバイシーマクラシック3着(GI)
特に注目したいのは、勝利が集中した時期と、その後の成績の変化です。
2013年と2014年には国内で合計4勝を挙げましたが、2015年以降は勝利から遠ざかりました。
その間もドバイシーマクラシック、宝塚記念、天皇賞(春)、ジャパンカップなどの大舞台に挑戦しています。距離や競走条件を変えながら現役を続けたものの、ダービー制覇時の勢いを取り戻すことはできませんでした。
【2026年現在】ワンアンドオンリーはどこにいる?引退後の種牡馬生活
ワンアンドオンリーは2017年12月1日付でJRAの競走馬登録を抹消されました。
現役最後のレースは、2017年11月26日のジャパンカップです。17頭立ての16着という結果でした。
引退後は種牡馬となり、競走馬としての第二のキャリアを歩み始めます。
引退直後の繋養先はアロースタッド
2017年11月29日付のラジオNIKKEIの報道では、引退後は北海道新ひだか町のアロースタッドで種牡馬生活に入る予定と発表されました。
実際に2020年の供用予定種雄馬名簿にも、アロースタッドで供用される種牡馬として掲載されています。
2026年の繋養先は熊本県のストームファームコーポレーション
その後、繋養先は変わっています。
JBISサーチの2026年10月25日時点の競走馬情報では、ワンアンドオンリーの繋養先として、次の施設が掲載されています。
ストームファームコーポレーション
熊本県菊池郡大津町
2026年度の種付料
プライベート
種牡馬としての供用年数
9年目
出典:JBISサーチ、2026年供用予定種雄馬名簿。
ここで重要なのは、引退時に発表されたアロースタッドと、2026年現在の繋養先を混同しないことです。
2026年4月3日現在の公益財団法人ジャパン・スタッドブック・インターナショナルの供用予定種雄馬名簿でも、ワンアンドオンリーはストームファームコーポレーションの供用馬として掲載されています。
したがって、2026年の現在地を調べる場合は、引退当時のニュースではなく、最新の繋養情報を確認する必要があります。
【ワンアンドオンリー産駒】代表馬と2026年最新成績
種牡馬としての評価を判断するうえで、最も重要なのが産駒の競走実績です。
ワンアンドオンリーの産駒は、芝の中距離だけでなく、ダートや障害競走でも実績を残しています。
代表的な産駒一覧
2019年生・牡馬
障害競走で活躍。2026年7月のソレイユジャンプステークスで2着、9月の阪神ジャンプステークス(J・GIII)で3着に入りました。
2019年生・牡馬
2023年の鷹取特別で3着。中央競馬で2勝を挙げた代表産駒です。
2020年生
2025年のイルミネーションジャンプステークスを制した障害競走の活躍馬です。
2021年生・牝馬
2025年の太宰府特別で2着。中央競馬で2勝を挙げています。
2020年生・牝馬
2024年の日田特別で3着。中央競馬で2勝を記録しています。
2026年の産駒成績は?
2026年の産駒成績にも動きがあります。
競馬ラボの2026年集計では、ワンアンドオンリー産駒の成績は次のとおりです。
2026年産駒成績
出走回数18回
勝利数1勝
勝率5.6%
3着内率33.3%
着順別内訳
出典:競馬ラボの2026年年別成績。
2026年の勝利として挙げられるのが、3月28日のキスアンドクライによる中央競馬1勝クラスの勝利です。
さらに、アトラクティーボは7月のソレイユジャンプステークスで2着、9月19日の阪神ジャンプステークス(J・GIII)で3着と、障害競走で安定した結果を残しました。
ピーターサイトも2026年3月のペガサスジャンプステークスで2着に入っています。
産駒の通算成績と種牡馬としての評価
netkeibaの種牡馬データでは、ワンアンドオンリーの産駒数は48頭。通算勝利数は中央14勝、地方26勝と集計されています。
一方、中央・地方ともに重賞勝利はまだ記録されていません。
この数字から読み取れるのは、産駒が競走馬として勝ち上がる実績を残している一方、父の代表タイトルである日本ダービーのような大舞台で、まだ産駒が重賞タイトルを獲得する段階には至っていないということです。
ただし、産駒数48頭という規模は、リーディング上位の大規模種牡馬とは異なります。出走頭数や世代ごとの登録頭数が限られるため、勝利数だけで種牡馬としての価値を断定することはできません。
【プロの結論】ワンアンドオンリーの種牡馬評価はどう見るべきか
ワンアンドオンリーの種牡馬としての評価は、現役時代の実績と産駒の成績を分けて考える必要があります。
競走馬としては日本ダービー、神戸新聞杯、ラジオNIKKEI杯2歳ステークスを制し、海外G1でも3着に入った実績があります。
一方、種牡馬としては中央・地方の条件戦や障害競走で勝ち星を積み重ねているものの、重賞タイトルにはまだ届いていません。
注目すべきなのは、産駒の活躍分野が一つに限られていないことです。アトラクティーボやピーターサイトのように障害競走で存在感を示す馬がいる一方、シャンバラやファミリーツリーなど平地競走で実績を積んだ馬もいます。
今後の評価を左右するポイントは、次の3点です。
- 産駒から中央・地方の重賞勝ち馬が誕生するか
- 障害競走での活躍馬が継続的に出てくるか
- 2026年以降の繁殖状況と新しい世代の産駒実績がどう推移するか
日本ダービー馬の父としてだけではなく、どのような競走馬を送り出す種牡馬なのか。そこに今後も注目する価値があります。
【ワンアンドオンリーに関するよくある質問(FAQ)】
Q1:ワンアンドオンリーは2026年現在も生きていますか?
A1:2026年のJBISサーチでは種牡馬として登録され、熊本県のストームファームコーポレーションが繋養先として掲載されています。2026年度の種付料はプライベートです。
Q2:ワンアンドオンリーの競走成績は何戦何勝ですか?
A2:通算33戦4勝です。国内31戦4勝、海外2戦0勝で、2014年の日本ダービーと神戸新聞杯などを制しています。
Q3:ワンアンドオンリーの代表産駒は何ですか?
A3:アトラクティーボ、シャンバラ、ピーターサイト、ファミリーツリー、マスキュリンなどが代表的です。特にアトラクティーボは2026年の阪神ジャンプステークスで3着に入りました。
まとめ:ワンアンドオンリーはダービー制覇と種牡馬生活の両面で注目したい名馬
ワンアンドオンリーは、2014年の日本ダービーを制したノースヒルズ生産・所有の競走馬です。父ハーツクライ、母ヴァーチュという血統を持ち、横山典弘騎手とのコンビで日本ダービーと神戸新聞杯を勝利しました。
競走成績は33戦4勝。2015年のドバイシーマクラシック3着という国際舞台での実績も残しています。2017年12月に現役を引退した後は種牡馬となり、2026年現在は熊本県のストームファームコーポレーションで供用されています。
産駒はアトラクティーボやピーターサイトなど、障害競走を含むさまざまな分野で活躍しています。2026年も勝利や重賞での上位入着があり、種牡馬としての歩みは続いています。
日本ダービーを勝った名馬としての実績は揺るぎません。今後は産駒から重賞勝ち馬が誕生するかどうかが、ワンアンドオンリーの父としての評価をさらに高める重要なポイントになりそうです。