戦力外通告とは?2026年12球団の最新一覧と引退・トライアウトを徹底解説
2026年のプロ野球は、各球団の戦力再編が本格化し、戦力外通告、自由契約、退団、現役引退をめぐる動きが相次いでいる。球団が来季の契約を結ばないと選手本人に伝える「戦力外通告」は、単なる成績評価ではなく、チームの将来構想や選手のキャリアを左右する重要な節目だ。11月1日時点では、12球団で戦力外通告を受けた選手は148人(支配下93人、育成55人)に達している。
今季は、西武一筋で25年間プレーした栗山巧、ソフトバンクで19年間活躍した中村晃の現役引退も大きな話題となった。さらに、11月17日にはバンテリンドーム ナゴヤで合同トライアウト2026が開催される。戦力外通告の意味や制度、12球団の対象選手、引退発表との違い、そして選手たちが選ぶ次の進路まで、2026年の最新動向を整理する。
📌 この記事の重要ポイントまとめ - 2026年の戦力外通告: 11月1日時点で12球団合計148人。支配下93人、育成55人。 - 注目の現役引退: 西武・栗山巧、ソフトバンク・中村晃が2026年限りで現役生活に幕。 - 合同トライアウト: 11月17日(火)、バンテリンドーム ナゴヤで開催予定。シートバッティングは午後4時開始予定。 - 戦力外後の進路: 他球団への移籍、育成再契約、独立リーグ、社会人野球、引退後のセカンドキャリアなどがある。 - 重要な違い: 戦力外通告、自由契約、退団、現役引退、FA、トレードは、それぞれ意味と手続きが異なる。
【基本知識】戦力外通告とは?構想外通告との違いと球団の仕組み

戦力外通告の意味は「来季の契約を結ばない」という意思表示

戦力外通告とは、プロ野球などのプロスポーツで、球団が所属選手に対して翌シーズンの戦力構想に含めず、契約を更新しない意思を伝えることを指す。
日本プロ野球では、一般的に球団から選手本人に対して「来季の選手契約を結ばない」と通知する形で行われる。
重要なのは、戦力外通告を受けた時点で、必ずしも選手が現役引退するわけではないという点だ。
通告後も、選手には次のような選択肢が残されている。
- 他球団との選手契約を目指す
- 所属球団からの育成選手契約の打診を受ける
- 合同トライアウトに参加する
- 独立リーグや海外リーグでプレーを続ける
- 社会人野球など新しい競技環境を探す
- 現役引退を決断する
つまり、戦力外通告はプロ野球選手としてのキャリアが完全に終わったことを意味するものではない。現在の所属球団との契約関係を見直すための通知であり、その後の進路は選手本人の判断や他球団の評価によって変わる。
構想外通告との違いは何?

「戦力外通告」と「構想外通告」は、野球報道で近い意味として使われる言葉だ。
ただし、厳密にはニュアンスに違いがある。
構想外通告は、監督や球団の来季構想に選手が含まれていないことを示す表現。一方、戦力外通告は、翌シーズンの契約を更新しないという具体的な意思表示を指す場合が多い。
構想外という判断が、必ずしもその場で契約解除や自由契約につながるわけではない。
例えば、他球団へのトレードを検討している場合や、育成契約への変更を打診する場合にも、球団の構想から外れるという表現が使われることがある。
このため、報道で「構想外」と発表された選手を、直ちに自由契約選手や引退選手と同一視するのは正確ではない。
戦力外通告はどのように決まるのか
戦力外通告を判断するのは、球団の編成部門や監督、コーチなど、チーム編成に関わる関係者だ。
主な判断材料には、次のようなものがある。
1.成績と競争力
打率、本塁打、打点、防御率、登板数などの成績は基本的な判断材料となる。特に同じポジションに若手の有望選手がいる場合、競争の結果として契約を見送られることもある。
2.故障やコンディション
長期離脱や手術後の回復状況、今後のプレー可能性なども検討される。過去の実績が豊富でも、球団が来季の戦力として計算できないと判断すれば契約更新が難しくなる。
3.年齢と世代交代
若手選手の育成を優先する球団では、ベテラン選手の出場機会や役割が縮小する場合がある。
4.チーム編成とポジションのバランス
同じポジションに選手が集中している場合や、ドラフトで新戦力を獲得した場合、支配下登録枠などを考慮した整理が行われる。
5.球団の経営・編成方針
年俸、外国人選手との契約、育成方針、監督交代など、チーム全体の事情も影響する。
ただし、戦力外通告を受けた選手すべてについて、球団が個別の判断理由を公表しているわけではない。成績だけを見て、特定の選手がなぜ対象になったのかを断定することはできない。
【2026年最新】プロ野球12球団の戦力外通告・選手一覧148人
2026年11月1日時点の集計では、12球団で戦力外通告を受けた選手は合計148人となっている。
内訳は支配下選手93人、育成選手55人。最も多いのはソフトバンクの19人で、DeNAと中日がそれぞれ15人、巨人が14人と続く。
以下は、各球団の公式発表を確認した集計に基づく選手一覧だ。育成選手には「(育成)」と記載した。
セ・リーグの戦力外選手一覧
2026年11月1日時点・球団別集計
横浜DeNAベイスターズ:15人
藤浪晋太郎、佐々木千隼、大貫晋一、中川颯、堀岡隼人、西巻賢二(育成)、井上絢登、橋本達弥、東妻純平、小園健太、益子京右、濱将乃介、松本隆之介(育成)、小笠原蒼(育成)、近藤大雅(育成)。
広島東洋カープ:13人
小園海斗、矢野雅哉、ケムナ誠、松本竜也、辻大雅、田村俊介、前川誠太、長谷部銀次、中村貴浩、日髙暖己、モイセス・ラミレス(育成)、ネルソン・ロベルト(育成)、杉原望来(育成)。
中日ドラゴンズ:15人
福敬登、宇佐見真吾、川越誠司、ブライト健太、知野直人、尾田剛樹、牧野憲伸、辻本倫太郎、三浦瑞樹、松木平優太、土生翔太(育成)、津田啓史(育成)、福田幸之介、川上理偉(育成)、有馬惠叶。
読売ジャイアンツ:14人
板東湧梧(育成)、湯浅大、郡拓也、岡田悠希、松井颯(育成)、喜多隆介(育成)、山田龍聖、北村流音(育成)、吉村優聖歩(育成)、富田龍(育成)、森本哲星(育成)、田上優弥(育成)、石田隼都(育成)、フランシス・グズマン(育成)。
東京ヤクルトスワローズ:9人
青柳晃洋、田口麗斗、茂木栄五郎、小澤怜史、山野辺翔、長谷川宙輝、北村恵吾、沼田翔平、根岸辰昇(育成)。
阪神タイガース:9人
島田海吏、長坂拳弥、豊田寛、ジーン・アルナエス(育成)、スタンリー・コンスエグラ(育成)、アンソニー・マルティネス(育成)、伊藤稜(育成)、戸井零士(育成)、松原快(育成)。
パ・リーグの戦力外選手一覧
福岡ソフトバンクホークス:19人
大江竜聖、中村稔弥、緒方理貢、秋広優人、長谷川威展(育成)、岩井俊介、川口冬弥(育成)、田上奏大(育成)、ハモンド(育成)、桑原秀侍(育成)、佐々木明都(育成)、佐藤航太(育成)、安徳駿、宮里優吾(育成)、岡植純平(育成)、木村大成、牧原巧汰(育成)、相良雅斗、重松凱人(育成)。
埼玉西武ライオンズ:10人
中村祐太、佐々木健(育成)、青山美夏人、茶野篤政、糸川亮太、牧野翔矢、奥村光一(育成)、古川雄大、シンクレア(育成)、林冠臣。
北海道日本ハムファイターズ:9人
松岡洸希、梅林優貴、清宮虎多朗、阪口樂、山口アタル(育成)、藤田大清(育成)、明瀬諒介、加藤大和(育成)、松本遼大(育成)。
オリックス・バファローズ:11人
頓宮裕真、阿部翔太、曽谷龍平、川瀬堅斗、香月一也(育成)、東晃平、横山楓、寿賀弘都(育成)、村上喬一朗(育成)、芦田丈飛(育成)、藤川敦也。
東北楽天ゴールデンイーグルス:13人
伊藤光、酒居知史、今野龍太、渡辺翔太、石原彪、入江大樹、松田啄磨(育成)、日當直喜、金子京介、林優樹、古賀康誠、前田銀治(育成)、大栄利哉。
千葉ロッテマリーンズ:11人
愛斗、東妻勇輔、石垣勝海、菊地吏玖、本前郁也(育成)、森遼大朗、早坂響、一條力真、勝又琉偉(育成)、永島田輝斗(育成)、髙野光海(育成)。
12球団の人数を比較すると?
球団別の集計を整理すると、次のようになる。
この数字から見えてくるのは、戦力外通告が一軍の出場機会だけで判断されるものではないという実態だ。
例えば、巨人では14人のうち育成選手が10人を占める。ソフトバンクも19人中11人が育成選手だ。
一方、ヤクルトの青柳晃洋や田口麗斗、楽天の伊藤光、DeNAの藤浪晋太郎など、一軍で実績を残してきた選手も対象になっている。
なお、148人は11月1日時点の球団別発表を集計した数字であり、NPBが公式に発表した統一統計ではない。自由契約のみの選手や現役引退選手を含めるかどうかによって、他媒体の集計人数とは異なる場合がある。
【制度を比較】自由契約・退団・引退・FA・トレードの違い
戦力外通告を理解するうえで、混同しやすいのが自由契約、退団、現役引退、FA、トレードという言葉だ。
これらは同じ意味ではなく、選手の契約状況や移籍の仕組みが異なる。
戦力外通告と自由契約は同じではない
戦力外通告は、球団が翌シーズンの契約を結ばない意思を選手に伝えること。
一方、自由契約は、選手契約が解除され、NPBの公示を経て他球団と自由に契約できる状態を指す。
日本野球機構の野球協約第58条では、自由契約選手について、契約解除や球団の保有権喪失などを踏まえた公示の仕組みが定められている。
つまり、戦力外通告は球団からの意思表示、自由契約は契約上の状態と公示に関する制度だ。
また、自由契約には外国人選手との契約終了など、戦力外通告とは異なる経緯のケースも含まれる。
FA・トレード・戦力外通告の違い
それぞれの違いを整理すると、次のとおりだ。
- 戦力外通告: 球団が翌シーズンの契約を更新しないと選手に伝える。
- 自由契約: 契約解除などを経て、他球団と自由に契約できる状態になる。
- 退団: 所属球団との関係が終了することを広く表す言葉。
- 現役引退: 選手本人がプロ野球選手としての活動を終える決断。
- FA: 一定の登録日数などの条件を満たした選手が取得する移籍の権利。
- トレード: 球団間の合意によって選手の所属先を変更する仕組み。
FAについては、NPBが公示する有資格選手一覧で国内FA権と海外FA権が区別されている。
2026年10月30日には、日本プロ野球選手会がNPBとの協議を経て、FA移籍に伴う人的補償を撤廃し、ドラフト指名権譲渡による新しい補償制度を導入することで合意したと発表した。制度の運用状況については、2029年シーズンオフに見直すことを前提としている。
トレードの場合は、球団間の合意によって選手が移籍するため、戦力外通告とは根本的に異なる。
2026年には、NPBの公示で若林楽人の巨人から西武への移籍や、山本祐大のDeNAからソフトバンクへの移籍などが記録されている。
このように、球団を離れるという結果が同じでも、その経緯はさまざまだ。
NPB公式の自由契約選手一覧も確認したい
自由契約選手一覧を見る際には、戦力外通告の一覧とNPB公式の公示を分けて確認する必要がある。
NPBの2026年度公示には、オリックスのルイス・ペルドモ、ヤクルトのレアンドロ・セデーニョ、DeNAのジョン・デュプランティエなどが掲載されている。
これらは契約終了や自由契約に関する公示であり、12球団の戦力外通告148人という集計とは対象が異なる。
「戦力外」「自由契約」「退団」という表記が並んでいても、必ずしも同じ手続きが行われたわけではない点に注意したい。
【2026年現役引退選手】栗山巧・中村晃の決断と注目選手
2026年のプロ野球では、長年チームを支えた選手たちの現役引退も相次いでいる。
なかでも注目を集めたのが、西武の栗山巧とソフトバンクの中村晃だ。
両選手に共通するのは、戦力外通告によって現役生活を終えるのではなく、自身のキャリアを考えたうえで引退を決断したことだ。
西武・栗山巧は25年間の現役生活に幕
西武一筋・25年間
- 2001年ドラフト4巡目で入団
- 2021年に通算2000安打を達成
- 2026年8月30日に引退試合
- 現役最終打席で通算2152安打目を記録
栗山巧は2025年11月24日の契約更改後の会見で、2026年シーズンを現役最後のシーズンとすることを正式に表明した。
2001年に西武へ入団してから25年間、ライオンズ一筋でプレー。2021年には球団の生え抜き選手として初めて通算2000安打を達成した。
球団は2026年6月29日、8月30日の楽天戦を引退試合とすることを発表。ベルーナドームで行われた試合では「6番・DH」で先発出場し、8回の第4打席で中前安打を放った。
この一打が通算2152安打目となり、25年間の現役生活を締めくくった。
試合後の引退セレモニーでは、ライオンズの選手として歩んできたことへの誇りをファンに伝えた。
栗山の引退は、戦力外通告とは異なる形で、自らのキャリアに区切りをつけた代表的なケースだ。
ソフトバンク・中村晃は19年間のプロ生活に別れ
ホークス一筋・19年間
- 2007年高校生ドラフト3巡目
- ソフトバンクで長年活躍
- 2026年7月3日に引退を発表
- 2026年シーズン限りで現役引退
中村晃は2026年7月3日、今シーズン限りで現役を引退すると正式に発表した。
球団の公式発表によると、引退を決断したのは6月4日の中日戦後だった。
会見では、19年間のプロ野球選手生活を終える決断をしたこと、これまで支えてくれた人々への感謝を伝えた。
また、選手生活は終わっても野球人生は続いていくという趣旨の言葉を残している。
ソフトバンク一筋でプレーし続けた中村にとって、2026年は選手としての最後のシーズンとなった。
栗山と同じく、長年所属した球団で現役生活を終える選択をした点が印象的だ。
2026年に現役引退を表明した主な選手
栗山巧と中村晃以外にも、2026年は各球団で実績を残した選手たちが引退を発表している。
主な選手を整理すると次のとおりだ。
- 阪神:西勇輝、岩貞祐太
- DeNA:中川颯、松本隆之介
- 中日:ブライト健太
- ヤクルト:石川雅規
- 日本ハム:中島卓也、藤田大清
- オリックス:平野佳寿、西野真弘、山田修義、香月一也
- 楽天:田中和基、辛島航
- 西武:栗山巧
- ロッテ:角中勝也、唐川侑己
- ソフトバンク:中村晃
- 巨人:板東湧梧、石田隼都
この一覧には、戦力外通告を受けた後に引退を決めた選手と、契約更新の有無とは別に自ら引退を決断した選手が含まれる。
そのため、引退選手の人数をそのまま戦力外通告の人数に加算することはできない。
【11月17日開催】合同トライアウト2026の日時・会場と参加する意味
戦力外通告を受けた選手にとって、現役続行を目指すための重要な機会となるのが12球団合同トライアウトだ。
2026年は日本プロ野球選手会が主催し、「エイブル トライアウト2026〜挑め、その先へ〜」として開催される。
エイブル トライアウト2026
11月17日(火)
16:00
シートバッティング開始予定
会場:バンテリンドーム ナゴヤ
- 主催:一般社団法人日本プロ野球選手会
- 公式名称:エイブル トライアウト2026〜挑め、その先へ〜
- 予備日:なし
- 対象:次年度の契約更新をされなかった選手やNPB復帰を目指す選手など
合同トライアウトでは何をする?
合同トライアウトは、戦力外通告などを受けた選手が、他球団や関係者に自身の実力をアピールするための場だ。
シートバッティングなどを通じて、打者は打撃技術を、投手は球速や制球力、変化球などを披露する。
選手にとっては、これまでの所属球団とは異なる環境でプレーする機会を得るための重要な舞台となる。
ただし、トライアウトで結果を残せば必ずNPB球団と契約できるというわけではない。
各球団は、ポジションの補強状況、年齢、故障歴、選手の特徴、チーム編成などを総合的に判断する。
そのため、参加する選手にとっては、当日の結果だけでなく、これまでの実績や今後の成長可能性も含めた評価が重要になる。
トライアウト後に選手が進む道
トライアウト後の進路は、大きく分けて次のようになる。
1.NPB球団との再契約
他球団が能力を評価すれば、支配下選手や育成選手として契約する可能性がある。
2.育成選手として再スタート
元の球団や別の球団から育成契約を打診され、支配下登録への復帰を目指す道もある。
3.独立リーグへの移籍
NPB以外の環境で実戦経験を積み、再びNPBを目指す選手もいる。
4.海外リーグへの挑戦
国内以外のプロリーグで新たなチャンスを探す選択肢もある。
5.社会人野球への転向
企業チームなどで競技を続ける道。選手としての経験を生かしながら、競技と仕事を両立できる環境を探すことになる。
6.現役引退とセカンドキャリア
指導者、球団スタッフ、スカウト、解説者、野球教室の運営など、野球に関わる仕事へ進む選手もいる。
日本プロ野球選手会が2026年のトライアウトについて、現役続行だけでなく、プロ野球を離れた後のキャリア選択支援も見据えていると発表した点は注目したい。
合同トライアウトは、単に選手を獲得するための場ではなく、次の人生へ進むための接点としても位置付けられている。
【実態を分析】戦力外通告後の選手の進路と球界の課題
戦力外通告のニュースを見ると、ファンは選手の成績や実績に注目しがちだ。しかし、選手のキャリアという視点から考えると、通告後の進路こそ重要な意味を持っている。
戦力外になっても現役を続けられる選手はいる
戦力外通告を受けた選手の中には、他球団で再び活躍する選手もいる。
特に、特定の球団では出場機会が少なかったものの、別のチームでは役割が見つかるケースがある。
例えば、左投手や中継ぎ投手、捕手、内野の複数ポジションを守れる選手などは、球団の補強ポイントと合致すれば新しい契約につながる可能性がある。
また、育成契約への変更も、必ずしも競技人生の終了を意味しない。
支配下契約から育成契約へ移行した後、練習や実戦を重ねて再び支配下登録を勝ち取る道も残されている。
若手選手にも戦力外通告がある理由
2026年の一覧で目を引くのは、20代前半の選手も複数含まれていることだ。
プロ入りして数年しか経過していない選手でも、球団の編成方針によって契約更新が見送られる場合がある。
ドラフトで新たな選手を獲得すれば、既存選手との競争はさらに厳しくなる。
また、育成選手は一軍での出場機会が限られることもあり、球団が成長の可能性や育成期間をどう評価するかが契約判断に影響する。
一方で、若い選手には独立リーグや社会人野球などで実戦経験を積み、再びプロを目指す選択肢もある。
一軍実績が豊富でも対象になるという現実
2026年の戦力外通告で象徴的なのが、藤浪晋太郎、青柳晃洋、田口麗斗、伊藤光などの名前だ。
それぞれ一軍で実績を残してきた選手であり、単純にプロとして通用しなかったという評価だけでは説明できない。
野球は個人競技ではなく、チーム全体の戦力バランスが結果を左右する。
球団が必要とするポジション、若手の成長、故障からの復帰状況、来季のチーム方針などが重なり、選手の実績だけでは契約が決まらないこともある。
ここに、プロ野球の戦力外通告が持つ厳しさがある。
戦力外通告のニュースを見極める3つのポイント
読者が選手の今後を正確に把握するには、次の3点を区別するとよい。
- 球団発表の内容: 「来季契約を結ばない」「自由契約」「退団」のどれなのか。
- 選手本人の意思: 現役続行を希望しているのか、引退を決断したのか。
- 次の所属先: NPB球団、独立リーグ、社会人野球など、具体的な進路が決まっているのか。
特に注意したいのは、戦力外通告を受けたという報道だけで、引退が決まったと判断しないことだ。
通告後に現役続行を目指す選手もいれば、育成契約を選択する選手もいる。引退を決断するタイミングも人それぞれだ。
【よくある質問】戦力外通告に関するFAQ
Q1:戦力外通告とは簡単にいうと何ですか?
球団が選手に対して、翌シーズンの選手契約を結ばないと伝えることです。通告を受けても、他球団への移籍や育成契約によって現役を続ける可能性は残されています。
Q2:2026年のプロ野球で戦力外通告を受けた選手は何人ですか?
2026年11月1日時点の集計では、12球団合計148人です。内訳は支配下選手93人、育成選手55人となっています。
Q3:2026年に戦力外通告が最も多かった球団はどこですか?
ソフトバンクの19人です。続いてDeNAと中日が15人、巨人が14人となっています。
Q4:戦力外通告と自由契約は同じ意味ですか?
同じではありません。戦力外通告は球団が契約を更新しない意思を伝えること、自由契約は契約解除などを経て他球団と自由に契約できる状態を指します。
Q5:構想外通告と戦力外通告の違いは何ですか?
構想外通告は来季のチーム構想に含まれていないことを示す表現です。戦力外通告は、来季の契約を結ばないという具体的な通知を意味することが一般的です。
Q6:2026年の合同トライアウトはいつ、どこで開催されますか?
11月17日(火)、バンテリンドーム ナゴヤで開催予定です。シートバッティングは午後4時から開始予定で、主催は日本プロ野球選手会です。
Q7:栗山巧と中村晃は戦力外通告を受けて引退したのですか?
両選手の引退は、戦力外通告による引退とは異なります。栗山巧は2025年11月に2026年シーズン限りでの引退を表明し、8月30日に引退試合を行いました。中村晃も2026年7月3日に今季限りでの現役引退を発表しています。
Q8:戦力外通告を受けた選手は合同トライアウトに必ず参加しますか?
必ず参加するわけではありません。他球団との直接交渉、育成再契約、独立リーグへの移籍など、さまざまな選択肢があります。選手本人の判断によって進路は異なります。
Q9:戦力外通告を受けた選手は引退後に何をするのですか?
指導者、スカウト、球団職員、解説者、独立リーグの選手、社会人野球など、進路は多岐にわたります。野球以外の一般企業への就職や新しい仕事に挑戦するケースもあります。
まとめ:2026年の戦力外通告は選手の新たな挑戦の始まり
2026年のプロ野球では、11月1日時点で12球団合計148人が戦力外通告を受けた。支配下選手93人、育成選手55人という数字は、プロ野球の競争の厳しさを示している。
一方、栗山巧や中村晃のように、自らの意思で現役生活に区切りをつける選手もいる。戦力外通告と現役引退は同じではなく、それぞれ異なる背景と決断がある。
今後の大きな注目点は、11月17日の合同トライアウト2026だ。バンテリンドーム ナゴヤを舞台に、現役続行を目指す選手たちが新しいチャンスをつかもうとしている。
戦力外通告は、選手にとって厳しい現実を突きつけるものだ。しかし、それは必ずしも野球人生の終わりではない。他球団への移籍、育成からの再出発、独立リーグへの挑戦、そして新しいキャリアへの転換など、選手たちにはさまざまな道が残されている。
今季の戦力外選手一覧だけでなく、その後の契約発表やトライアウトの結果、2027年シーズンに向けた新天地の決定まで追うことが、2026年オフのプロ野球を理解するうえで欠かせない視点となる。