【田中将大の28連勝】2012~2013年に生まれた前人未到の記録

目次

プロ野球の投手連勝記録で、現在も頂点に立つのが田中将大だ。

2012年8月26日の日本ハム戦から2013年10月8日のオリックス戦まで、楽天のエースとして公式戦28連勝を達成した。

この記録は単なる好調の連続ではない。2シーズンにわたって敗戦を避け続け、最終的にはギネス世界記録にも認定された歴史的な偉業である。

2013年の24勝0敗という驚異的な成績

プロ野球連勝記録

特に注目されたのが2013年のシーズンだ。

田中は同年、レギュラーシーズンで24勝0敗を記録。勝敗が付かなかった登板もあり、シーズン終了時点で一度も敗戦投手にならなかった。

主な記録を整理すると次のようになる。

- 2012年:シーズン終盤から4連勝
- 2013年:開幕から24連勝
- 2012~2013年:公式戦28連勝
- ポストシーズンを含む連勝:30連勝

楽天球団が2013年11月25日に公表したギネス世界記録の認定内容でも、単独シーズン24連勝、公式戦28連勝、ポストシーズンを含む30連勝という3つの記録が紹介されている。

つまり、28連勝と30連勝は矛盾する数字ではない。対象となる試合の範囲が異なるのだ。

田中将大の連勝はいつ止まった?

プロ野球連勝記録

2013年シーズン終了後、田中はニューヨーク・ヤンキースへ移籍した。

その後、2021年に楽天へ復帰。4月17日の日本ハム戦で敗戦投手となり、国内公式戦で継続していた28連勝が止まった。

2012年から数えると約8年8か月にわたる記録の区切りだった。

この記録が特別なのは、単に2年間勝ち続けたという話ではない。海外移籍を挟んでも、日本国内の公式戦で積み上げた連勝記録として評価されている点にある。

【記録の読み方】引き分けを挟む連勝とシーズンをまたぐ連勝の違い

プロ野球連勝記録

プロ野球の連勝記録を調べる際、混乱しやすいのが記録の集計方法だ。

同じ「18連勝」「20連勝」「28連勝」という表記でも、実際には試合の条件や集計期間が異なる場合がある。

引き分けは連勝記録を止めるのか?

一般的なプロ野球の連勝記録では、引き分けは勝ちにも負けにも数えず、敗戦がなければ連勝の継続として扱う集計がある。

そのため、毎日大映オリオンズの1960年の記録は、1試合の引き分けを挟みながら18勝を積み上げたものとして紹介される。

南海ホークスの1954年の記録とは、次のように区別できる。

- 南海ホークス:18勝、途中の引き分けなし
- 毎日大映オリオンズ:18勝、途中に1引き分け

「18連勝」という記録名だけを見て、18試合すべてに勝ったと理解すると、大毎の記録については誤解が生じる。

また、投手の連続勝利では、勝敗が付かない登板やセーブが途中にあっても、敗戦投手にならなければ連勝が継続する場合がある。球団と投手では記録の対象そのものが違うため、同じルールだと思い込まないことが大切だ。

シーズン連勝記録と通算連勝記録はどう違う?

この違いを理解するうえで、田中将大、松田清、稲尾和久の3人が参考になる。

記録の種類 代表例 数字 意味
単独シーズン連勝 田中将大 24 2013年だけの連勝
連続シーズン連勝 田中将大 28 2012年から2013年への継続
連続シーズン連勝 松田清 20 1951年から1952年への継続
単独シーズン連勝 稲尾和久 20 1957年の同一シーズン記録
ポストシーズンを含む連勝 田中将大 30 公式戦とポストシーズンを含む記録

ここでいう通算連勝とは、キャリアを通じた勝利数の合計ではない。敗戦を挟まずに積み重ねた勝利の連続数を指す。

例えば、田中将大のNPB通算勝利数と28連勝は別の指標だ。前者はプロ生活全体の勝利数、後者は一定期間における連続勝利数である。

同一カードの連勝記録は球団全体の連勝記録と別物

もう一つ注意したいのが、同じ対戦相手に対する連勝だ。

1955年の中日は大洋戦で19連勝を記録している。これは同一カードにおける連勝記録であり、チーム全体の試合で19連勝したという意味ではない。

実際、他球団との試合を挟みながら、特定の相手に勝ち続けることは可能だ。

2024年にはロッテが開幕から西武戦に13連勝し、1965年の中日と並ぶプロ野球記録に到達した。こちらも開幕からの同一カードという条件が付いた記録である。

したがって、次の3つは別々に考える必要がある。

1. 球団全体の連勝記録
2. 特定の投手の連続勝利記録
3. 特定の対戦相手に対する連勝記録

記録を比較する際は、何を対象にした数字なのかを最初に確認したい。

【2026年最新】プロ野球連勝記録の更新状況と注目選手

2026年11月2日時点

2026年シーズンも、歴代記録に迫る連勝が生まれた。

ただし、球団全体の連勝と投手個人の連勝では、注目すべき記録が異なる。

2026年の球団最長連勝は9連勝

2026年シーズンには、福岡ソフトバンクホークスが9連勝を達成。9月17日のオリックス戦に勝利し、リーグ3連覇を決めた。

日刊スポーツによると、福岡移転後初のリーグ3連覇であり、9連勝は今季のチーム最長だった。

北海道日本ハムファイターズも6月に9連勝を記録。球団公式のシーズン振り返りでは、2016年以来10年ぶりの9連勝として紹介されている。

2026年の球団別最高連勝は、歴代最多の18連勝には届いていない。

前田悠伍が開幕12連勝を達成

2026年の投手記録で注目されたのが、ソフトバンクの前田悠伍だ。

前田は9月11日のロッテ戦で勝利し、開幕からの連勝を12に伸ばした。

日刊スポーツの記録記事によると、高卒3年目以内の投手が開幕12連勝以上を達成したのは、1965年の林俊彦、1966年の堀内恒夫に続く3人目だった。

しかし、9月19日の楽天戦で敗戦投手となり、開幕からの連勝は12でストップした。

これは2026年の注目すべき投手記録だが、田中将大の開幕24連勝には届いていない。歴代記録の更新という観点では、まだ大きな差が残っている。

2026年時点で歴代記録は更新されたのか?

現時点で確認できる歴代記録の位置づけは次のとおりだ。

- 球団全体の最多連勝:18連勝(南海・大毎)
- 投手個人の公式戦最多連勝:28連勝(田中将大)
- 投手の単独シーズン最多連勝:24連勝(田中将大)
- 2026年の球団最長連勝:9連勝
- 2026年に達成された注目の投手連勝:前田悠伍の開幕12連勝

2026年シーズンも、球団18連勝と投手28連勝という歴代最高記録の更新には至っていない。

【プロの結論】連勝記録を比較するときに見落としてはいけないこと

プロ野球の連勝記録を評価する際には、数字の大きさだけでなく、達成した条件と背景を確認する必要がある。

特に重要なのは、次の3つだ。

1. 球団記録と投手記録は別の競技的価値を持つ

球団の18連勝は、打線、先発投手、救援投手、守備、監督の采配など、チーム全体の力が一定期間かみ合った結果だ。

一方、投手の28連勝は、個人の投球能力に加えて、味方打線の援護や救援陣の働きも影響する。

同じ連勝でも、評価の対象が異なる。

2. シーズンをまたぐ記録は単年記録と分けて考える

松田清の20連勝、田中将大の28連勝は複数シーズンにまたがる記録だ。

対して稲尾和久の20連勝は1957年の単独シーズン記録である。

この違いを整理せずにランキングだけを見ると、選手の記録を誤って比較してしまう。

3. 連勝数だけでチームの強さや優勝を判断しない

1954年の南海ホークスは18連勝を達成しながらリーグ優勝を逃した。

逆に、連勝数が歴代記録に届かなくても、シーズン全体で勝率を維持すれば優勝できる。

長いペナントレースでは、一時的な勢いだけでなく、連敗を避ける安定感、選手層、故障者への対応も重要になる。

2026年のソフトバンクや日本ハムが9連勝を達成したことも、長期シーズンにおける勢いの価値を示している。

記録を調べる読者にとっては、単純な順位だけではなく、達成時期、引き分けの有無、対象となる試合の範囲まで確認することが、最も正確な比較方法になる。

【プロ野球連勝記録】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:プロ野球の球団歴代最多連勝記録は何連勝ですか?

A1:18連勝です。1954年の南海ホークスと1960年の毎日大映オリオンズが記録しています。南海は引き分けなし、大毎は1引き分けを挟んで18勝を記録しました。

Q2:プロ野球投手の歴代最多連勝記録は誰が持っていますか?

A2:田中将大です。楽天時代の2012~2013年に公式戦28連勝を達成しました。2013年単独では24勝0敗という成績を残しています。

Q3:稲尾和久と松田清の20連勝はどちらが先ですか?

A3:松田清が1951~1952年に20連勝を達成し、稲尾和久は1957年に同一シーズンで20連勝を記録しました。松田は複数シーズン、稲尾は単独シーズンという違いがあります。

まとめ:プロ野球連勝記録は2026年も歴史的な数字が頂点に立つ

2026年11月時点で、プロ野球の歴代連勝記録は球団が18連勝、投手個人が28連勝である。球団では南海ホークスと毎日大映オリオンズ、投手では田中将大がそれぞれ歴史に残る記録を保持している。

【検証資料 1】プロ野球連勝記録の当時の様子・関連報道写真(出典:日刊スポーツ / Yahoo!ニュース)

投手記録では稲尾和久と松田清の20連勝も重要な比較対象だ。特に松田の複数シーズンにまたがる20連勝と、稲尾の1957年の20連勝は、同じ数字でも意味が違う。

2026年にはソフトバンクと日本ハムが9連勝を達成し、前田悠伍も開幕12連勝を記録した。歴代記録の更新には至らなかったものの、次の記録保持者が現れる可能性は残されている。

連勝記録を正しく理解するためには、球団か投手か、単独シーズンか複数シーズンか、引き分けを含むかどうかを区別することが欠かせない。18、20、28という数字の背景を知ることで、プロ野球の歴史に刻まれた偉業の価値がより鮮明になる。