囲碁女流棋士の2026年最新勢力図!藤沢里菜・上野愛咲美と棋戦の全貌を徹底解説
2026年の囲碁女流棋界では、藤沢里菜七段と上野愛咲美六段が中心となり、上野梨紗四段、向井千瑛六段、牛栄子四段、星合志保四段らがタイトル戦や主要棋戦で存在感を示している。なかでも注目は、藤沢里菜が防衛を目指す第45期女流本因坊戦だ。2026年10月25日の第2局終了時点で藤沢が2勝0敗とリードし、上野梨紗を挑戦者に迎えた五番勝負が続いている。
2026年は女流囲碁界の制度面でも大きな動きがあった。上野愛咲美が女流名人・女流棋聖・扇興杯のタイトルで実績を重ねた一方、フマキラー囲碁女流ブレーンズマッチが日本棋院主催の公式戦に移行。さらに、女流名人戦は千賀・柳内杯として再スタートすることが決まった。香原野乃と片山陶子の新入段もあり、ベテランから若手まで新たな勢力図が形成されつつある。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 現役の中心選手:藤沢里菜、上野愛咲美、上野梨紗をはじめ、日本棋院の2026年ナショナルチーム女性枠には6名が登録されている。
- 2026年のタイトル動向:上野愛咲美が女流名人・女流棋聖・扇興杯で実績を残し、藤沢里菜は女流本因坊の防衛戦に臨んでいる。
- 棋戦の大きな変更:フマキラー杯の公式戦化、千賀・柳内杯女流名人戦の創設、新人2名の入段が注目材料となっている。
【2026年最新】囲碁女流棋士は誰が活躍している?現役の注目選手一覧

2026年の女流囲碁界を把握するうえで、まず注目したいのが日本棋院のナショナルチームだ。2026年の登録選手には女性選手枠が設けられ、藤沢里菜、上野愛咲美、上野梨紗、星合志保、牛栄子、加藤千笑の6名が名を連ねている。
これは女性棋士全員の一覧ではなく、強化活動に参加する選手の構成を示すものだ。それでも、現在の日本囲碁界で競技力を評価される女流棋士を知るための有力な目安になる。
藤沢里菜七段:女流本因坊戦を中心に実績を積み重ねる実力者

藤沢里菜七段は1998年9月18日生まれ、埼玉県出身。2010年に11歳6か月で入段し、女流棋士特別採用による最年少入段記録を持つ。2024年には七段に昇段し、日本棋院の棋士プロフィールではタイトル獲得数27と紹介されている。
特に注目されるのが女流本因坊戦での実績だ。2014年の第33期で初めて同タイトルを獲得。その後も謝依旻、上野愛咲美ら強豪とのタイトル争いを経験し、2020年から2025年まで6期連続で女流本因坊を獲得した。
2026年の第45期では、上野梨紗四段の挑戦を受けている。10月8日の第1局、10月25日の第2局を連勝し、11月2日時点では防衛まであと1勝という状況だ。
上野愛咲美六段:複数タイトルを保持するトップ棋士

上野愛咲美六段は2001年10月26日生まれ、東京都出身。2016年に入段し、2025年に六段へ昇段した。藤澤一就八段門下で、上野梨紗四段の実姉にあたる。
2018年の第21期女流棋聖戦で16歳3か月という史上最年少記録で初タイトルを獲得。その後、女流本因坊戦、女流名人戦、扇興杯などでも優勝を重ねている。
2026年は第37期女流名人戦で藤沢里菜を2勝0敗で破り、タイトルを防衛。第29期女流棋聖戦でも妹の上野梨紗を2勝0敗で破っている。さらに7月26日の第11回扇興杯女流囲碁最強戦で徐文燕三段を破り、同棋戦2度目の優勝を達成した。
女流棋戦だけでなく、2023年には男女混合棋戦の新人王戦でも優勝している。女性棋戦と一般棋戦の両方で結果を残してきたことが、上野愛咲美の大きな特徴だ。
上野梨紗四段:女流棋聖・扇興杯で結果を残した次世代の中心
上野梨紗四段は2006年6月24日生まれ、東京都出身。2019年に入段し、2026年に四段へ昇段した。姉は上野愛咲美六段で、同じく藤澤一就八段門下である。
2024年の第27期女流棋聖戦で仲邑菫を破って初タイトルを獲得。2025年には第28期女流棋聖戦を制し、さらに第10回扇興杯女流囲碁最強戦とSENKO CUPワールド碁女流最強戦2025でも優勝した。
2026年の第29期女流棋聖戦では姉の上野愛咲美に敗れたものの、第45期女流本因坊戦では藤沢里菜への挑戦権を獲得。若手ながら複数の主要タイトル戦で挑戦者・優勝者として実績を残している。
向井千瑛・牛栄子・星合志保・加藤千笑にも注目
向井千瑛六段は2004年入段の実力者で、2026年には公式戦となったフマキラー囲碁女流ブレーンズマッチの初代優勝者になった。藤沢里菜との決勝を半目差で制した結果は、ベテラン勢の競争力を示すものとなった。
牛栄子四段は2026年の同棋戦で準決勝に進出。星合志保四段も女流本因坊戦の挑戦者経験を持ち、主要棋戦で上位進出を狙う棋士だ。加藤千笑四段も日本棋院の女性選手枠に選ばれており、強化活動を通じた成長が期待される。
【人物相関・実績比較】2026年の主要女流棋士とタイトルの関係
女流囲碁界の勢力図を理解するには、単純な段位比較だけでは不十分だ。タイトル獲得歴、挑戦手合での成績、同世代との競争、姉妹や師弟関係などを合わせて見ると、それぞれの棋士の位置づけが明確になる。
以下は、日本棋院の棋士プロフィール、2026年の公式棋戦記録、ナショナルチームの登録情報をもとに整理した主要人物の関係と実績だ。
| 棋士名 | 2026年の立場・実績 | 人物・棋戦上の関係 |
|---|---|---|
| 藤沢里菜七段 | 女流本因坊。タイトル獲得数27 | 2020~2025年の女流本因坊6連覇。第45期も防衛戦に進出 |
| 上野愛咲美六段 | 女流名人・女流棋聖。第11回扇興杯優勝 | 上野梨紗の実姉。主要女流タイトル戦で藤沢里菜と競う |
| 上野梨紗四段 | 女流棋聖・扇興杯の過去の優勝者 | 上野愛咲美の実妹。第45期女流本因坊戦挑戦者 |
| 向井千瑛六段 | 2026年フマキラー杯優勝 | 決勝で藤沢里菜を半目差で破る |
| 牛栄子四段 | 2026年フマキラー杯ベスト4 | 主要棋戦の上位進出を狙う現役強豪 |
| 星合志保四段 | 日本棋院2026年女性選手枠 | 第44期女流本因坊戦挑戦者 |
| 加藤千笑四段 | 日本棋院2026年女性選手枠 | 主要棋戦に参加する現役女流棋士 |
| 香原野乃初段 | 2026年度女流特別採用試験1位 | 2026年4月1日付で入段 |
| 片山陶子初段 | 2026年度女流特別採用推薦 | 関西総本部所属。2026年4月1日付で入段 |
この関係図から見えてくるのは、藤沢里菜と上野愛咲美がそれぞれ異なるタイトルで実績を積み上げていること、そして上野梨紗や向井千瑛が両者に対抗する存在として結果を残していることだ。
また、姉妹棋士である上野愛咲美と上野梨紗の対戦は、女流棋聖戦などで実現している。姉妹という関係性だけが注目されがちだが、両者はそれぞれ独立したタイトル獲得歴を持つプロ棋士であり、対局では互いにタイトルを懸けて競い合っている。
【2026年最新タイトル状況】女流本因坊戦・女流名人戦・女流棋聖戦の勢力図
2026年の女流タイトル戦は、上野愛咲美の複数タイトル獲得と、藤沢里菜の女流本因坊防衛戦を軸に展開している。各棋戦は創設時期も対局形式も異なり、優勝者の顔ぶれから女流囲碁界の歴史的な勢力変化を読み取ることができる。
第45期女流本因坊戦:藤沢里菜が上野梨紗を迎え撃つ
女流本因坊戦は1981年に創設された伝統ある女流棋戦だ。主催は共同通信社と日本棋院で、2026年の優勝賞金は550万円。挑戦手合は五番勝負で実施される。
2025年の第44期では藤沢里菜が星合志保を3勝2敗で破り、6連覇を達成した。2026年の第45期では上野梨紗が挑戦者となり、藤沢との対決が実現している。
日本棋院の対局記録によると、第1局は10月8日に岩手県花巻市の佳松園で行われ、藤沢が白番中押し勝ち。第2局は10月25日に秋田県能代市の旧料亭金勇で行われ、藤沢が黒番中押し勝ちを収めた。
11月2日時点のスコアは藤沢2勝、上野0勝。第3局は11月11日、第4局は11月17日、第5局は11月25日に予定されている。藤沢が防衛を決めるのか、上野が巻き返すのかが最大の焦点だ。
第37期女流名人戦:上野愛咲美が藤沢里菜を破って防衛
女流名人戦は1988年に創設された日本棋院主催の主要女流タイトル戦だ。2026年の第37期では上野愛咲美が藤沢里菜を挑戦者に迎え、4月14日と15日に挑戦手合三番勝負を実施した。
結果は上野愛咲美の2勝0敗。第1局は白番中押し勝ち、第2局も勝利し、女流名人のタイトルを守った。
歴代記録を見ると、2008年から2016年にかけて謝依旻が9連覇を達成。その後は藤沢里菜と上野愛咲美がタイトルを分け合う展開となっている。特に2023年、2025年、2026年は上野愛咲美が優勝しており、同棋戦での強さが際立つ。
第29期女流棋聖戦:姉妹対決を制したのは上野愛咲美
女流棋聖戦は1997年創設の日本棋院主催棋戦。第29期は2026年1月に挑戦手合三番勝負が行われ、上野愛咲美が女流棋聖の上野梨紗を2勝0敗で破った。
第1局は1月15日に神奈川県平塚市のホテルサンライフガーデンで開催され、上野愛咲美が黒番中押し勝ち。第2局は1月22日に東京都千代田区の竜星スタジオで行われ、白番2目半勝ちでタイトル奪取を決めた。
2025年の第28期では妹の上野梨紗が向井千瑛を2勝0敗で破って優勝していた。姉妹間でタイトルが移動したことは、2026年の女流囲碁界を象徴する出来事の一つだ。
第11回扇興杯女流囲碁最強戦:上野愛咲美が2度目の優勝
扇興杯女流囲碁最強戦は2015年に創設された棋戦で、優勝賞金は1,000万円。女流棋士が参加する本戦16名のトーナメント形式で行われる。
2026年7月26日の第11回決勝では、上野愛咲美が徐文燕三段と対戦。白番中押し勝ちを収め、第5回以来となる2度目の優勝を達成した。
この結果により、上野愛咲美は2026年の主要女流棋戦でさらに存在感を強めた。女流名人、女流棋聖に加え、扇興杯でも優勝するという実績は、現在の女流囲碁界を語るうえで欠かせない。
【歴代優勝者と棋戦の変遷】女流囲碁界を築いた棋士たち
現在の女流囲碁界は、藤沢里菜や上野姉妹だけで形成されたものではない。過去には謝依旻、青木喜久代、小林泉美、小山栄美、杉内寿子らが女流タイトル戦を盛り上げてきた。
歴代優勝者を振り返ると、女流囲碁界には長期政権を築く棋士と、若い世代から一気にタイトルを獲得する棋士が交互に登場していることが分かる。
女流本因坊戦の歴代優勝者:藤沢里菜の6連覇が大きな節目
女流本因坊戦では、2016年に藤沢里菜、2017年に謝依旻、2018年に藤沢里菜、2019年に上野愛咲美が優勝。2020年から2025年までは藤沢里菜が6期連続でタイトルを獲得した。
藤沢の強みは、長期にわたって挑戦者を退けてきた安定感にある。五番勝負では3勝が必要となるため、単発の好調だけでなく、複数局にわたって棋力を維持する力が問われる。
2026年の第45期は、上野梨紗が新たな挑戦者として登場した。姉の愛咲美が女流棋聖戦でタイトルを獲得した年に、妹の梨紗が女流本因坊戦に挑戦する構図も興味深い。
女流名人戦の歴代優勝者:謝依旻から藤沢・上野時代へ
女流名人戦の歴史を語るうえで欠かせないのが謝依旻だ。2008年から2016年まで9連覇を達成し、女流棋界を代表する存在として長く君臨した。
その後、藤沢里菜が2017年、2018年、2019年などにタイトルを獲得。2020年代に入ると、上野愛咲美も優勝者として加わり、藤沢との間でタイトルを争う構図が強まった。
第37期の優勝者は上野愛咲美。2026年7月には次期の第38期が新しい支援体制のもとで開催されることが発表された。
女流棋聖戦の歴代優勝者:若手の台頭が目立つ棋戦
女流棋聖戦では、謝依旻が長く活躍した時期を経て、上野愛咲美、仲邑菫、上野梨紗ら若い世代がタイトルを獲得してきた。
2023年の第26期は仲邑菫、2024年の第27期と2025年の第28期は上野梨紗、2026年の第29期は上野愛咲美が優勝している。
この推移は、女流囲碁界で若手が早い段階からタイトル戦の中心に入っていることを示している。上野姉妹が連続して優勝者となったことも、世代交代の象徴的な出来事だ。
【2026年の大きな変更】フマキラー囲碁女流ブレーンズマッチが公式戦に
2026年の女流囲碁界で見逃せないニュースが、フマキラー囲碁女流ブレーンズマッチの公式戦化だ。
同棋戦は2021年からフマキラー株式会社が主催してきた女性棋士によるトーナメント戦。2026年1月14日、日本棋院は同棋戦を公式戦として実施すると発表した。
出場枠は12名から16名に拡大
公式戦への移行に伴い、出場人数は従来の12名から16名に増加した。2025年の賞金ランキングを基準として、日本棋院所属の女性棋士上位16名が出場する方式となった。
優勝賞金は400万円。トーナメントは4回戦で、対局は一手30秒の秒読みを基本とし、1分単位の考慮時間を合計10回使用できる。従来のイベント的な位置づけから、公式タイトルを懸けた競争へと変わった点が大きい。
初代公式戦優勝者は向井千瑛六段
2026年6月13日に広島県のフマキラー ブレーンズ・パークで準決勝と決勝が行われた。
準決勝では藤沢里菜が牛栄子を破り、向井千瑛は上野梨紗に勝利。決勝では向井と藤沢が対戦し、向井が白番半目勝ちを収めた。
向井千瑛六段が公式戦としての初代優勝者となったのである。藤沢里菜を破っての優勝は、女流囲碁界の上位層が固定されているわけではないことを示す結果でもあった。
この棋戦の意義は、賞金や出場人数だけではない。ランキング上位の女流棋士が一堂に会し、短期間のトーナメントで実力を競う機会が増えたことにある。タイトル戦とは異なる勝ち上がり方式が、棋士の新しい活躍の場を生み出している。
【日本棋院の採用制度】女流棋士になるには?2026年の新人入段も解説
女流棋士を目指す人にとって重要なのが、日本棋院の棋士採用制度だ。女性のプロ棋士には、一般の棋士採用試験に加えて、女流特別採用棋士採用試験や女流特別採用推薦という制度が用意されている。
プロ棋士になるには、院生として研修を積み、所定の成績を収めることや、採用試験で基準を満たすことが基本となる。入段後は日本棋院所属の棋士として公式対局に参加し、女性棋戦だけでなく男女混合棋戦でも活躍を目指す。
2026年入段の香原野乃:女流特別採用試験で1位
2026年3月3日、日本棋院は2026年度の女流特別採用棋士と女流特別採用推薦棋士の入段を発表した。
香原野乃(こうはら・のの)は2009年3月29日生まれ。東京都江戸川区出身で、三村智保九段門下。東京本院の院生として研修を重ね、2026年2月22日に終了した女流特別採用棋士採用試験で12勝2敗の1位となった。
2021年10月期から院生として参加しており、今回の試験結果を受けて2026年4月1日付で正式に採用された。東京本院所属の初段として公式手合に参加する。
片山陶子:関西総本部の女流特別採用推薦で入段
片山陶子(かたやま・とうこ)は2009年10月7日生まれ、大阪府大阪市出身。関西総本部の院生として研修を続け、2026年度の女流特別採用推薦によって入段が決まった。
推薦の背景には、2026年度関西総本部棋士採用試験で4位、女子では1位という成績がある。日本棋院は、関西の囲碁普及の発展に寄与する棋士としての資質を評価し、推薦採用を決定した。
片山も2026年4月1日付で正式採用となり、関西総本部所属の初段としてプロ棋士の道を歩み始めた。
2027年度以降の採用制度と2028年の変更点
日本棋院の棋士採用案内では、2027年度も女流特別採用棋士採用試験を実施する予定で、採用枠は1名。採用時点で23歳未満の女性など、所定の資格を満たす人が対象となる。
また、女流特別採用推薦棋士については、院生師範の推薦を受けた院生や院生経験者を対象とする制度が設けられている。一般の採用試験での成績や院生研修での実績なども評価に関わる。
さらに注目すべきなのが、2028年度以降の制度変更だ。日本棋院は2025年4月15日に採用方式の見直しを発表し、女流特別採用試験を毎年実施する方式から隔年実施へ変更することを決めた。
具体的には、2028年度は女流特別採用試験を実施せず、2029年度から2年に1度、1名を採用する方式となる。2026年度と2027年度は従来の方式が適用される。
この変更は、プロ棋士を目指す女性にとって受験計画に関わる重要な情報だ。院生研修の成績や推薦要件も将来的に見直されるため、志願者は日本棋院が公表する年度ごとの採用要項を確認する必要がある。
【プロの結論】2026年の女流囲碁界を見るなら押さえたい3つの視点
2026年の女流囲碁界を理解するには、単純にタイトル保持者の名前を覚えるだけでは足りない。棋士個人の実績、棋戦の制度変更、次世代の育成という3つの視点を組み合わせることで、競技全体の変化が見えてくる。
1. タイトル数だけでなく、挑戦手合の内容を見る
藤沢里菜は女流本因坊戦で長期政権を築き、上野愛咲美は女流名人・女流棋聖・扇興杯で結果を残している。一方、向井千瑛は2026年のフマキラー杯で藤沢を破った。
このように、タイトル保持数だけでは現在の競争力を完全には判断できない。挑戦者としての成績や、強豪同士の直接対決、トーナメントでの勝ち上がり方にも注目したい。
2. 棋戦の新設・再編は女流棋士の活躍の場を左右する
フマキラー囲碁女流ブレーンズマッチの公式戦化は、女流棋士がタイトルを獲得できる機会を広げた動きだ。一方、女流名人戦は支援体制を変更し、千賀・柳内杯として再出発することになった。
こうした変更は、棋士にとって対局機会や賞金、タイトル獲得の可能性に関わる。競技者の実力だけでなく、棋戦を支えるスポンサーや運営体制も女流囲碁界の将来を左右する要素になっている。
3. 新人の入段は将来の勢力図を占う材料になる
香原野乃と片山陶子の2026年入段は、若い女性棋士の育成という観点から重要だ。プロ入りは出発点であり、そこから段位を上げ、一般棋戦や女流タイトル戦で結果を残せるかが次の課題になる。
藤沢里菜が11歳6か月で入段し、上野愛咲美が16歳で初タイトルを獲得したように、若い時期から実力を伸ばす棋士が女流囲碁界を牽引してきた。新入段の2人が今後どのような成績を残すかは、長期的な注目ポイントだ。
囲碁女流棋士に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年現在、最も活躍している囲碁女流棋士は誰ですか?
A1:藤沢里菜七段と上野愛咲美六段が代表的な存在です。藤沢は女流本因坊戦で6連覇を達成し、上野愛咲美は2026年に女流名人・女流棋聖・扇興杯で優勝しています。上野梨紗四段や向井千瑛六段も主要棋戦で結果を残しています。
Q2:藤沢里菜と上野愛咲美はどちらが強いですか?
A2:両者とも女流囲碁界を代表する実力者で、棋戦によって結果が異なります。藤沢は女流本因坊戦で長期連覇を達成し、上野愛咲美は女流名人戦や女流棋聖戦、扇興杯で優勝しています。2026年のフマキラー杯決勝では藤沢が向井千瑛に敗れており、上位棋士間の競争は続いています。
Q3:囲碁の女流棋士になるにはどうすればよいですか?
A3:日本棋院では一般の棋士採用試験のほか、女流特別採用棋士採用試験や女流特別採用推薦の制度があります。院生研修や採用試験で所定の成績を収め、採用されることでプロ棋士への道が開かれます。
Q4:2026年に新しく入段した女流棋士は誰ですか?
A4:香原野乃と片山陶子の2名です。香原は女流特別採用試験で12勝2敗の1位となり、片山は関西総本部の女流特別採用推薦で採用されました。2人とも2026年4月1日付で入段しています。
Q5:女流本因坊戦の歴代優勝者で特に実績がある棋士は誰ですか?
A5:近年では藤沢里菜が際立った実績を持ち、2020年から2025年まで6期連続で優勝しています。上野愛咲美も2019年にタイトルを獲得しており、謝依旻ら歴代の強豪も同棋戦を彩ってきました。
Q6:2026年に新設・変更された女流棋戦はありますか?
A6:フマキラー囲碁女流ブレーンズマッチが2026年から日本棋院主催の公式戦となり、出場枠も12名から16名へ拡大しました。また、女流名人戦は千賀・柳内杯として継続されることが決まり、第38期の挑戦手合は2027年4~5月に予定されています。
まとめ:2026年の囲碁女流棋士は実力派と新世代が競う転換期
2026年の囲碁女流棋界は、藤沢里菜七段と上野愛咲美六段という二大実力者を中心に、上野梨紗四段、向井千瑛六段、牛栄子四段、星合志保四段らが競い合う構図となっている。
タイトル戦では、上野愛咲美が第37期女流名人戦、第29期女流棋聖戦、第11回扇興杯を制覇。藤沢里菜は第45期女流本因坊戦で上野梨紗を相手に2勝0敗とリードしている。11月の挑戦手合の行方は、年内の女流囲碁界を占う大きな見どころだ。
制度面ではフマキラー杯の公式戦化と千賀・柳内杯女流名人戦の再始動が決まり、香原野乃・片山陶子という新しい棋士もプロの舞台に加わった。さらに2028年度以降には採用制度の変更も予定されている。
これから女流囲碁界を追いかけるなら、タイトル獲得数だけでなく、挑戦手合の直接対決、公式戦の新設、若手棋士の成長という3点を継続して確認したい。2026年は、実績ある棋士の競争と新しい才能の登場、そして棋戦そのものの変化が重なった、女流囲碁界にとって重要な節目の年となっている。