珍しい血液型ランキング2026最新版!日本人の割合や稀血の特徴・輸血の仕組みを徹底解説
「日本人で最も珍しい血液型は何?」「AB型Rhマイナスは何人に1人?」「ボンベイ型やRh-null型は普通の血液型と何が違う?」――血液型について調べると、一般的なABO式血液型だけでは説明できない、非常に珍しい血液型が存在することがわかります。
2026年11月現在、日本赤十字社が公表している情報によると、日本人のABO式血液型はA型約40%、O型約30%、B型約20%、AB型約10%です。また、Rh陰性の人は約0.5%、およそ200人に1人とされています。さらに、ボンベイ型、シスAB型、D--型、Jr(a-)型、Rh-null型など、一般的な血液型検査だけでは見つけにくい希少なタイプも存在します。
珍しい血液型は、単に人数が少ないというだけではありません。特定の抗原が存在しないことや、通常とは異なる抗体を持つことによって、輸血時に適合する血液を見つけるのが難しくなる場合があります。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 日本人の血液型:A型40%、O型30%、B型20%、AB型10%が目安。
- 珍しさの代表例:AB型Rhマイナスは約2,000人に1人。ボンベイ型やRh-null型はさらに希少。
- 輸血の注意点:ABO式・Rh式だけでなく、赤血球の細かな抗原や不規則抗体まで確認する必要がある。
- 2026年の最新事情:遺伝子解析や希少血液型の登録、凍結保存、国際的なドナー連携が輸血医療を支えている。
【基礎知識】珍しい血液型とは?日本人の割合とRh陰性の実態

珍しい血液型を理解するには、まず一般的な血液型の分類を知っておく必要があります。
血液型は、赤血球の表面に存在する抗原の違いによって分類されます。日常生活で使われるA型・B型・O型・AB型はABO式血液型であり、Rhプラス・RhマイナスはRh血液型のうちD抗原の有無による分類です。
日本人のABO式血液型の割合

日本赤十字社の輸血情報や医療機関の公開資料では、日本人のおおよその血液型の割合は次のように紹介されています。
- A型:約40%
- O型:約30%
- B型:約20%
- AB型:約10%
この数字を基準にすれば、AB型は日本人の約10人に1人という計算になります。
ただし、ABO式血液型の割合は地域や集団によって異なります。日本国内でも調査対象による違いがあり、これらの数字は全国民を対象にした最新の国勢調査ではなく、一般的な目安として理解する必要があります。
Rh陰性の日本人は約200人に1人

Rh血液型で特に重要なのがD抗原です。赤血球の表面にD抗原が存在すればRh陽性、存在しなければRh陰性と分類されます。
日本赤十字社兵庫県赤十字血液センターによると、日本人のRh陰性の頻度は約0.5%、つまり約200人に1人です。
一方、欧米の白人集団では約15%とされ、日本人とは大きな差があります。Rh陰性の頻度は、国や祖先集団によって異なるためです。
なお、Rh陰性は必ずしもRh血液型システム全体の抗原が存在しないという意味ではありません。一般的には、D抗原が陰性であることを指しています。
AB型Rhマイナスは何人に1人?
一般的なABO式血液型とRh陰性の割合を組み合わせると、AB型Rhマイナスの出現率は約0.05%です。
日本赤十字社の公表値では、AB型が約10%、Rh陰性が約0.5%であることから、AB型Rhマイナスは約2,000人に1人と計算されます。
同じ計算方法による各血液型のRh陰性の目安は次のとおりです。
- A型Rhマイナス:約0.2%(500人に1人)
- O型Rhマイナス:約0.15%(約670人に1人)
- B型Rhマイナス:約0.1%(1,000人に1人)
- AB型Rhマイナス:約0.05%(2,000人に1人)
このように、一般的なABO式とRh式の組み合わせだけで考えても、AB型Rhマイナスは日本人の中で特に少ない血液型です。
【珍しい血液型ランキング】AB型RhマイナスからRh-null型まで比較
珍しい血液型ランキングを考えるとき、注意したいのが「珍しさ」の定義です。
単純に日本人の中で人数が少ない血液型と、輸血時に適合血を確保することが難しい稀血は、必ずしも同じ分類ではありません。
日本赤十字社は、出現頻度がおおむね1%以下で、輸血用血液の確保に支障を来す恐れがある血液型を、まれな血液型として説明しています。国際輸血学会(ISBT)でも、高頻度抗原を欠く人や、複数の一般的な抗原を同時に欠く人を希少ドナーの対象として扱っています。
日本人における珍しい血液型の比較
| 血液型・分類 | 出現頻度の目安 | 主な特徴 | 希少性・輸血上の注意 |
|---|---|---|---|
| AB型Rhマイナス | 約0.05% | AB型でD抗原がない | 約2,000人に1人 |
| Jr(a-)型 | 約0.03~0.05% | Jr(a)抗原を欠く | 適合血の確保が課題 |
| Fy(a-)型 | 約1% | Duffy系抗原の一つを欠く | 日本では比較的珍しい |
| Di(b-)型 | 約0.2% | Diego系の高頻度抗原を欠く | 適合ドナーが限られる |
| D--型 | 極めてまれ | RhCE系抗原を欠く | 抗Rh17抗体に注意 |
| ボンベイ型 | 地域差が大きい | H抗原を欠く | 通常のO型血液も適合しない |
| Rh-null型 | 世界的推定で約600万人に1人 | すべてのRh抗原を欠く | 適合血の確保が極めて難しい |
この表は、異なる分類の血液型を希少性の目安として比較したものです。すべてが同一の母集団・検査方法で調査された統一ランキングではありません。
AB型Rhマイナスは一般的な血液型の組み合わせでは最少クラス
AB型Rhマイナスは、ABO式のAB型とRh陰性が重なったタイプです。
日本赤十字社岐阜県赤十字血液センターも、AB型Rhマイナスは約2,000人に1人と紹介しています。
ただし、AB型Rhマイナスだからといって、必ずしも特殊な希少血液型に分類されるわけではありません。輸血医療では、D抗原以外の抗原や不規則抗体の有無も考慮するためです。
Jr(a-)型は日本人で見つかる重要な希少血液型
Jr(a-)型は、赤血球表面に存在する高頻度抗原Jr(a)を持たない血液型です。
2014年に医学誌『Transfusion』に掲載された日本赤十字社近畿ブロック血液センターの研究では、日本人献血者におけるJr(a-)型の頻度は約0.05%と報告されています。
Jr(a)抗原はABCG2遺伝子と関係しており、研究では日本人のJr(a-)型の大部分に特定の遺伝子変異が確認されました。
日本赤十字社の地域別資料では約3,000人に1人という目安も示されています。調査対象や地域によって数字が異なるため、単一の確定値として扱うことはできません。
【世界的に珍しい血液型】ボンベイ型・シスAB型・Rh-null型の特徴
珍しい血液型の中には、一般的なABO式血液型の分類だけでは説明できない特殊なタイプがあります。特に注目されるのが、ボンベイ型、シスAB型、D--型、Rh-null型です。
ボンベイ型:通常のO型とはまったく異なる血液型
ボンベイ型(Bombay型、Oh型)は、1952年にインドのボンベイ(現在のムンバイ)で報告された特殊な血液型です。
通常、赤血球にはH抗原という物質が存在し、その上にA抗原やB抗原が形成されます。
ところが、ボンベイ型では遺伝的な要因によってH抗原が形成されません。そのため、ABO式血液型を決めるA抗原やB抗原も赤血球表面に現れません。
主な特徴は次のとおりです。
- 赤血球にH抗原が存在しない。
- A抗原とB抗原も発現しない。
- 血清中に抗H抗体を持つ。
- 一般的なABO検査ではO型のように見える場合がある。
最も重要なのは、通常のO型の血液を輸血できないという点です。
通常のO型赤血球にはH抗原が存在します。ボンベイ型の人が通常のO型血液を輸血されると、抗H抗体が反応して重篤な溶血性輸血反応を起こす危険があります。
そのため、原則として同じボンベイ型の適合血が必要になります。
米国の医学文献や米国国立生物工学情報センター(NCBI)の資料では、ボンベイ型の頻度はインドの一部地域で約1万人に1人、欧州では約100万人に1人と紹介されています。地域による差が大きく、日本人における全国的な確定頻度は公表されていません。
シスAB型:A型とB型の遺伝子が同じ染色体に存在する
シスAB型(cis-AB型)は、通常のAB型とは遺伝の仕組みが異なる血液型です。
一般的なAB型では、父親と母親からA遺伝子とB遺伝子をそれぞれ1つずつ受け継ぎます。
一方、シスAB型では、AとBの両方の抗原を作る働きを持つ遺伝子が、同じ染色体上に存在します。
この遺伝子が作る酵素は、A抗原とB抗原の両方に関係する糖鎖を形成できます。そのため、一般的なAB型とは異なる抗原の発現パターンを示す場合があります。
シスAB型で注目されるのが、親子の血液型の組み合わせです。
通常の遺伝では、AB型とO型の親から生まれる子供はA型またはB型になると考えられます。しかし、シスAB型の遺伝子を持つ親の場合、子供が通常のABO式の予測とは異なる血液型を示すことがあります。
このため、親子の血液型が一般的な遺伝パターンと一致しない場合でも、それだけで親子関係を判断することはできません。
D--型:Rh系の複数の抗原を欠く特殊なタイプ
D--型(ディーダッシュダッシュ型)は、Rh血液型システムに属する非常に珍しい血液型です。
一般的なRh陰性はD抗原を欠くタイプですが、D--型ではそれとは異なり、D抗原を持ちながらC・c・E・eというRhCE系の主要抗原を欠いています。
つまり、D抗原は存在しているのに、通常のRhCE系抗原が欠けているという特殊な状態です。
このタイプの人がC・c・E・eなどの抗原に対する抗体を作ると、抗Rh17(抗Hr0)などの抗体が問題になります。
2026年9月に医学誌『Immunohematology』で公表されたD--型に関するレビューでも、抗Rh17抗体が輸血や妊娠管理を難しくする要因として取り上げられています。
Rh-null型:Rh血液型の抗原をすべて欠く「ゴールデンブラッド」
Rh-null型は、Rh血液型システムに属する抗原を赤血球表面にまったく発現しない、極めて珍しい血液型です。
一般的なRh陰性はD抗原がない状態ですが、Rh-null型はD抗原だけでなく、Rh系のほかの抗原もすべて欠いています。
この希少性から、海外ではゴールデンブラッド(黄金の血液)という呼び名で知られています。
Rh-null型の頻度については、医学文献で約600万人に1人という推定値が紹介されています。ただし、世界中の全人口を対象とした確定的な統計ではありません。
また、Rh-null型では赤血球膜の構造にも影響が生じる場合があり、慢性的な溶血や軽度の貧血が報告されています。
輸血が必要になった場合は、通常のRh陽性・Rh陰性の血液では対応が難しく、Rh-null型の血液を持つドナーや凍結保存血液などが重要になります。
2026年6月に医学誌『Immunohematology』に掲載されたレビューでは、Rh-null型について、報告された8人を対象とする6つの研究を整理し、分子生物学的な特徴や輸血上の課題を検討しています。
para-Bombay型も存在する
ボンベイ型と関連する血液型として、para-Bombay型(パラボンベイ型)があります。
こちらはH抗原の発現が完全に欠如する典型的なボンベイ型とは異なり、赤血球上のH抗原が非常に弱い、または一部の条件でしか検出されないタイプです。
唾液などの分泌液にH物質が存在する場合もあり、典型的なボンベイ型とは検査結果が異なります。
両者は見た目の血液型判定だけでは区別しにくい場合があるため、専門的な血液型検査が必要です。
【日本人と海外の違い】珍しい血液型が生まれる遺伝の仕組み
同じ血液型でも、日本人には比較的多い一方、欧米では非常に珍しいというケースがあります。
これは、血液型を決める遺伝子の頻度が、人類の祖先集団や地域によって異なるためです。
日本人と海外の血液型の割合を比較
日本人のABO式血液型はA型が比較的多く、AB型は約10%です。
一方、海外では地域によって分布が異なります。水戸赤十字病院の血液型解説では、海外の地域例として、A型約40%・O型約45%・B型約10%・AB型約5%という分布や、A型約30%・O型約50%・B型約20%・AB型約5%という例が紹介されています。
これらは特定地域の例であり、世界共通の平均値ではありません。
Rh陰性についても、日本人では約0.5%ですが、欧米の白人集団では約15%とされることがあります。
そのため、海外では一般的なRh陰性でも、日本では血液の確保が難しくなるケースがあります。
血液型の遺伝と親子の組み合わせ
ABO式血液型は、父親と母親から1つずつ受け継ぐ遺伝子の組み合わせによって決まります。
A遺伝子とB遺伝子はO遺伝子に対して優性であり、AとBの間には優劣がありません。
そのため、同じA型でもAA型とAO型、同じB型でもBB型とBO型という異なる遺伝子型が存在します。
一般的な遺伝の仕組みを整理すると、次のようになります。
- O型×O型:通常はO型のみ。
- A型×O型:A型またはO型。
- B型×O型:B型またはO型。
- AB型×O型:A型またはB型。
- A型×B型:親の遺伝子型によってA・B・AB・O型の可能性がある。
- AB型×AB型:通常はA・B・AB型の可能性がある。
ただし、これは一般的なABO式血液型の遺伝を前提とした説明です。
シスAB型やボンベイ型などの特殊な遺伝子型が存在すると、通常の組み合わせから予想される結果と異なることがあります。
また、血液型は親子関係を確定する検査ではありません。血液型の組み合わせだけで親子関係を否定したり肯定したりすることはできず、必要な場合はDNA型鑑定などの専門的な検査が用いられます。
珍しい血液型は遺伝によって決まる
希少な血液型の多くは、特定の遺伝子の変異や欠失、両親から受け継ぐ遺伝子の組み合わせによって生じます。
例えば、ボンベイ型はH抗原の形成に関わるFUT1遺伝子の機能が失われることと関係しています。
Jr(a-)型はABCG2遺伝子の機能喪失型変異と関連します。また、Rh-null型はRHAG遺伝子やRHCE遺伝子などの異常によって生じることがあります。
こうした遺伝的な特徴は、本人の生活習慣や食事によって変化するものではありません。
【輸血の仕組み】希少血液型の人が輸血で注意すべき理由
珍しい血液型が医療現場で重要視される最大の理由は、輸血の適合性です。
輸血は、単純にA型にはA型、B型にはB型の血液を使用すればよいというものではありません。赤血球の表面にある抗原と、患者の血液中に存在する抗体が反応しないことを確認する必要があります。
赤血球の抗原と抗体が輸血の適合性を左右する
赤血球の表面には、ABO式やRh式以外にも多くの抗原が存在します。
日本赤十字社の医薬品情報では、赤血球膜上に400種類を超える赤血球抗原が存在すると説明されています。
代表的なものには、以下の血液型システムがあります。
- ABO血液型
- Rh血液型
- Kell血液型
- Duffy血液型
- Kidd血液型
- Diego血液型
- JR血液型
例えば、患者が特定の赤血球抗原を持たず、その抗原に対する抗体を作っている場合、その抗原を持つ血液を輸血すると免疫反応が起こる可能性があります。
こうした抗体は不規則抗体と呼ばれます。
不規則抗体検査と交差適合試験が必要
輸血前には、ABO式血液型とRhD血液型の確認に加え、不規則抗体のスクリーニング検査を実施します。
抗体が見つかった場合は、さらに詳しい抗体同定検査を行い、その抗体が反応する抗原を持たない血液を選ぶ必要があります。
さらに、患者の血液と実際に使用する輸血用血液を組み合わせて、適合性を確認する交差適合試験(クロスマッチ)も重要です。
つまり、珍しい血液型の輸血では、ABO式とRh式が一致しているだけでは不十分な場合があるのです。
稀血の輸血では冷凍保存と献血者登録が重要
希少血液型の人に輸血が必要になった場合、一般的な血液在庫だけでは適合する血液を確保できないことがあります。
そこで日本赤十字社では、希少血液型の献血者の登録や、希少血液の凍結保存などを行っています。
日本赤十字社の資料によると、一部の希少血液はマイナス80℃以下で凍結保存され、保存期間が10年間に及ぶものもあります。
輸血が必要になった場合は、保存してある適合血液を使用したり、登録されている献血者に協力を依頼したりして血液を確保します。
さらに、国内で適合する血液が見つからない場合には、国際的な希少ドナー情報の連携も重要になります。
国際輸血学会(ISBT)の希少ドナー関連組織は、各国の希少血液型ドナー情報を共有し、必要な患者に適合血液を届けるための国際的な仕組みを運用しています。
【検査方法】自分が珍しい血液型かどうかを調べるには?
「自分は珍しい血液型かもしれない」と思った場合、通常の血液型検査だけで判断することはできません。
特に、ボンベイ型やシスAB型、D--型などは、通常の検査で判定が難しかったり、追加検査が必要になったりする場合があります。
一般的な血液型検査でわかること
通常の血液型検査では、主に次の項目を調べます。
- ABO式血液型:A・B抗原の有無と血清中の抗体を確認。
- RhD血液型:D抗原の有無を確認。
- 不規則抗体検査:ABO式以外の抗原に対する抗体の有無を確認。
ABO式では、赤血球の抗原を調べるオモテ検査と、血清中の抗体を調べるウラ検査を組み合わせて判定します。
両方の検査結果が一致しない場合は、その原因を調べる必要があります。
希少血液型の詳しい検査方法
特殊な血液型が疑われる場合には、輸血検査を専門とする施設などで、さらに詳しい検査が行われます。
1.赤血球抗原の詳細検査
特殊な抗血清やモノクローナル抗体を用いて、赤血球表面にどの抗原が存在するのかを調べます。
Rh系やKell系、Duffy系など、一般的な血液型検査では調べない抗原についても確認できます。
2.不規則抗体の同定検査
患者の血清と複数種類の試薬赤血球を反応させ、どの抗原に対する抗体が存在するのかを調べます。
ボンベイ型であれば抗H抗体、D--型であれば抗Rh17抗体などが重要な検査対象になります。
3.遺伝子検査
血液型に関係する遺伝子を解析し、抗原が発現しない原因や特殊な遺伝子型を調べます。
Jr(a-)型の研究ではABCG2遺伝子の解析が行われており、Rh系の特殊な血液型でも分子遺伝学的な検査が役立ちます。
4.唾液などを用いた追加検査
ボンベイ型やpara-Bombay型の鑑別では、H物質の有無や分泌状態を調べることがあります。
これらの検査を組み合わせることで、一般的な血液型検査では判断できない特殊な血液型を詳しく分類できます。
血液型を調べたい場合はどこに相談する?
通常の血液型を知りたい場合は、医療機関で血液型検査について相談できます。
一方、希少血液型の可能性がある場合や、過去に不規則抗体を指摘された場合は、輸血部門や輸血検査に詳しい医療機関への相談が適しています。
特に、過去の輸血や妊娠で不規則抗体が確認された人は、手術や妊娠・出産などで輸血が必要になる可能性を考え、医療スタッフにその情報を伝えておくことが大切です。
なお、献血をすれば必ずすべての希少血液型を調べてもらえるわけではありません。詳細な検査の対象や方法は、血液センターや医療機関の判断によって異なります。
【2026年最新事情】希少血液型の研究とドナー確保はどう変わった?
2026年の輸血医療では、希少血液型を正確に判定するための遺伝子解析と、適合する血液を確保するためのドナー情報の管理が重要になっています。
遺伝子解析によって希少血液型の原因が明らかに
従来の血液型検査は、赤血球の表面にある抗原と抗体の反応を調べる血清学的検査が中心でした。
しかし、抗原の発現が非常に弱い場合や、通常とは異なる遺伝子変異がある場合には、血清学的検査だけでは正確な分類が難しいことがあります。
現在は、遺伝子解析を組み合わせることで、赤血球抗原が発現しない原因や、将来的な抗体産生のリスクを詳しく評価できるようになっています。
Jr(a-)型のABCG2遺伝子研究は、その代表的な例です。
希少血液型の献血者登録が支える輸血医療
希少血液型の人にとって、同じ血液型を持つ献血者の存在は非常に重要です。
日本赤十字社では、希少血液型の献血者を把握し、必要な患者に適合する血液を届けるための登録・管理体制を整えています。
また、ISBTの国際的な希少ドナー情報ネットワークによって、国内で確保が難しい血液を海外のドナー情報から探すことも可能になります。
2026年の研究で注目されるRh-null型とD--型
2026年6月にはRh-null型の分子生物学的特徴や輸血上の問題を整理したレビューが発表されました。
同年9月にはD--型と抗Rh17抗体に関するレビューも公表され、希少血液型の早期発見と、輸血前からの計画的な対応の必要性が改めて整理されています。
こうした研究は、希少血液型の人が輸血を必要とした際に、適合血液をより確実に確保するための医学的な基盤となります。
ただし、遺伝子検査が進歩しても、希少な血液を持つドナーの人数そのものがすぐに増えるわけではありません。検査技術とドナー登録、凍結保存、国際連携を組み合わせることが重要です。
【血液型珍しいの疑問】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:日本人で一番珍しい血液型は何ですか?
A1:一般的なABO式とRh式の組み合わせでは、AB型Rhマイナスが約2,000人に1人とされています。ただし、ボンベイ型やRh-null型など、さらに希少な特殊血液型も存在します。
Q2:AB型Rhマイナスは何人に1人ですか?
A2:日本赤十字社の公表値を基にすると、約2,000人に1人です。日本人のAB型が約10%、Rh陰性が約0.5%であることから計算されます。
Q3:Rh陰性とRh-null型は同じですか?
A3:異なります。Rh陰性は一般にD抗原が存在しない状態ですが、Rh-null型はRh血液型システムの抗原をすべて欠く特殊なタイプです。
Q4:ボンベイ型の人はO型の血液を輸血できますか?
A4:原則として輸血できません。ボンベイ型の人は抗H抗体を持つため、通常のO型赤血球に存在するH抗原と反応し、重篤な溶血反応を起こす危険があります。
Q5:珍しい血液型は親から遺伝しますか?
A5:多くの希少血液型は遺伝的な要因によって決まります。ABO式だけでなく、FUT1、ABCG2、RHAGなどの遺伝子も血液型の特徴に関係しています。
Q6:親子で血液型が合わない場合、親子関係に問題がありますか?
A6:必ずしもそうではありません。シスAB型やボンベイ型など、一般的なABO式の遺伝だけでは説明できない特殊な血液型があります。血液型だけで親子関係を判断することはできません。
Q7:珍しい血液型かどうか自分で調べられますか?
A7:一般的なABO式とRhD式は医療機関で検査できますが、希少血液型の判定には特殊な抗体検査や遺伝子検査が必要な場合があります。輸血検査を専門とする医療機関に相談してください。
Q8:希少血液型の人は献血に登録できますか?
A8:献血者としての条件を満たす場合、血液センターで希少血液型の確認や登録について相談できる場合があります。具体的な登録方法は日本赤十字社の各血液センターに確認してください。
まとめ:珍しい血液型は希少性だけでなく輸血適合性が重要
珍しい血液型には、AB型Rhマイナスのように一般的な血液型の組み合わせの中で人数が少ないものから、ボンベイ型、シスAB型、D--型、Jr(a-)型、Rh-null型のように特殊な抗原や遺伝子の特徴を持つものまで、さまざまな種類があります。
日本人のABO式血液型はA型約40%、O型約30%、B型約20%、AB型約10%が目安であり、Rh陰性は約0.5%です。AB型Rhマイナスは約2,000人に1人という計算になります。
一方、ボンベイ型はH抗原を欠くため通常のO型血液も輸血できず、Rh-null型はRh抗原をすべて欠くため、適合する血液の確保が非常に難しくなります。
2026年現在、希少血液型の研究では遺伝子解析や抗原検査が進み、日本赤十字社の献血者登録・凍結保存、ISBTによる国際的なドナー連携などが輸血医療を支えています。
【プロの結論】
珍しい血液型を理解するうえで最も大切なのは、単純な人数の少なさだけで判断しないことです。輸血医療における本当の希少性は、患者の赤血球抗原と抗体に適合する血液を、必要なタイミングで確保できるかどうかによって決まります。
自分や家族の血液型について不安がある場合は、通常の血液型検査だけで判断せず、過去の輸血歴や不規則抗体の情報も含めて医療機関に相談することが大切です。
血液型の多様性を正しく理解することは、将来の輸血や妊娠・出産など、必要な医療を安全に受けるための大切な知識になります。
主な根拠資料
- 日本赤十字社「どうやって輸血するの?」「赤血球の血液型」
- 日本赤十字社兵庫県赤十字血液センター「血液型について」「Rh血液型について」
- 日本赤十字社茨城県赤十字血液センター「特別な血液」
- 日本輸血・細胞治療学会「血液型について」
- 国際輸血学会(ISBT)Rare Donors
- 2026年発表のRh-null型・D--型に関する医学レビュー