「東京都警察」は正式名称?警視庁との違い・組織図・2026年最新情報を徹底解説

目次

「東京都警察」という名称を目にしたとき、東京都が独自に設置している警察組織なのか、それとも警視庁の別名なのか、疑問に感じる人は少なくない。実際、日本の警察制度では東京都の警察組織は「都警察」と位置付けられ、その本部には正式に「警視庁」という名称が使われている。さらに、警察庁や東京都公安委員会、東京都警察情報通信部も、それぞれ異なる役割を持つ組織だ。

2026年11月現在、警視庁は102の警察署を中心に、23区、多摩地域、島しょ部を含む東京都全域の治安を担っている。警察法、警視庁の2026年度組織資料、警察庁の公表資料を基に、正式名称の疑問から組織図、歴代警視総監、警察署と交番の仕組み、最新の採用情報まで整理する。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】

  • 正式名称:東京都の警察本部は「警視庁」。法律上の組織区分は「都警察」であり、「東京都警察」は一般的な説明表現として使われる。
  • 組織の違い:警視庁は東京都の警察活動を担い、警察庁は国の警察行政を担当。東京都公安委員会は警視庁を管理する。
  • 情報通信部:東京都警察情報通信部は東京都の組織ではなく、警察庁に属する国の地方機関である。
  • 2026年の規模:警察署102署、交番825か所、駐在所257か所。警視総監は第101代の筒井洋樹氏。
  • 採用情報:2026年11月2日から、令和9年度の警察官採用試験(第1回・前倒し)の申込受付が始まる。

【まず結論】東京都警察は正式名称なのか?警視庁との正確な関係

東京都警察

最初に押さえたいのは、東京都を管轄する警察組織の本部名は「警視庁」であるという点だ。「東京都警察」という名称が独立した警察本部の正式名称として使われているわけではない。

この根拠となるのが、警察法第47条第1項だ。同条では、都警察の本部として警視庁を、道府県警察の本部として道府県警察本部を置くと定めている。つまり、法律上の区分は「都警察」であり、その本部が「警視庁」という関係になっている。

したがって、名称を厳密に使い分けるなら、次のようになる。

  • 都警察:東京都の区域を管轄する警察組織。
  • 警視庁:都警察の本部として設置されている機関。
  • 東京都警察:東京都の警察組織を説明する際に使われる一般的な表現。

他の道府県では「神奈川県警察本部」「大阪府警察本部」のように、道府県名と警察本部を組み合わせた名称が使われる。東京都だけが警視庁という名称を採用していることが、混同の大きな原因だ。

警視庁とは何をする組織なのか

東京都警察

警視庁は、東京都の警察活動を実際に執行する警察本部である。犯罪の予防や捜査、交通事故への対応、交通規制、地域住民の安全確保、要人警護、災害時の警察活動など、幅広い業務を担っている。

本部所在地は東京都千代田区霞が関2丁目1番1号。皇居、国会議事堂、首相官邸、各省庁、外国大使館などが集まる首都の中心に位置している。

警視庁の歴史は古く、1874年(明治7年)1月に東京警視庁として創立された。初代の長を務めたのは、近代警察制度の確立に尽力した川路利良である。現在の警視庁につながる組織の歴史は、明治時代までさかのぼる。

警視庁公式の歴史資料では、1874年の創立を起点として、警察組織の変遷や騎馬隊の発足などが紹介されている。警視庁は東京都の警察本部であり、国の警察機関である警察庁とは別の組織という点が基本となる。

【検証資料 1】東京都警察の当時の様子・関連報道写真(出典:Yahoo!ニュース)

【警視庁・警察庁・東京都公安委員会】3つの組織の違いを比較

東京都警察

東京都の警察制度を理解するうえで、特に重要なのが警視庁、警察庁、東京都公安委員会の関係だ。名称は似ているものの、所属する行政機関や権限、実際の業務は異なる。

警察組織の関係を一覧で整理

組織・機関 所属・位置付け 主な役割 東京都との関係
警視庁 東京都の警察本部 犯罪捜査、交通取締り、警備、地域警察活動 東京都内の警察活動を執行する
警察庁 国の警察行政機関 警察制度の企画、全国的な調整、広域犯罪対策、都道府県警察の指揮監督 警視庁を含む都道府県警察を所掌事務の範囲で指揮監督する
東京都公安委員会 東京都の行政委員会 警視庁の管理、交通規制、運転免許など法令上の権限行使 警視庁を管理する
東京都警察情報通信部 警察庁の地方機関 警察通信、通信設備の管理、情報技術解析、技術支援 東京都内に設置された国の機関

この関係を簡単に表現すると、東京都公安委員会が警視庁を管理し、警視庁が東京都内の警察活動を実施する。一方、警察庁は国の立場から警察制度や全国的な警察活動を支える構造だ。

警察庁は、すべての事件現場で警視庁の警察官に直接指示を出す単純な上級警察署ではない。警察法に基づき、警察庁の所掌事務について都道府県警察を指揮監督し、広域的な犯罪や全国的な警察行政の調整を担当している。

東京都公安委員会の役割とは

東京都公安委員会は、警察行政の民主的な運営と政治的中立性を確保するために設置された行政委員会である。警察組織が特定の政治的立場や組織内部の判断だけで運営されないよう、外部から管理する仕組みとして位置付けられている。

東京都公安委員会は、東京都知事の所轄の下に設置され、知事が東京都議会の同意を得て任命する5人の委員によって構成される。委員の任期は3年で、再任には制限が設けられている。

主な権限には、警視庁の管理のほか、道路交通法に基づく交通規制や運転免許の交付、古物営業や警備業に関する許認可などがある。

ここで注意したいのは、公安委員会が警視庁の現場警察官に代わって事件捜査や110番対応を行う機関ではないという点だ。警察組織の管理と、日常的な警察活動の執行は、制度上区別されている。

この仕組みは警察法第38条などに定められており、警察庁の警察白書でも、警察行政の民主的運営と政治的中立性を確保する制度として説明されている。

【2026年最新の組織図】警視庁の部署・警視総監・歴代の歩み

警視庁の組織は、東京都全域を管轄する大規模な警察本部を中心に、専門分野ごとの部門、方面本部、警察署、地域の交番などで構成される。

2026年の最新組織情報を確認する際の基準となるのは、警視庁採用サイトが掲載する2026年4月1日現在の組織図だ。また、2026年10月29日更新の警視庁公式資料では、各部門の訓令・通達なども公開されている。

警視庁の主な部署と担当業務

2026年の組織情報に基づく主な部門は、次のとおりだ。

  • 総務部:組織全体の総務、会計、庁舎管理などを担当する。
  • 警務部:人事、採用、職員の勤務管理、教育などを担う。
  • 地域部:交番、駐在所、パトロール、通信指令など、地域に密着した警察活動を担当する。
  • 刑事部:殺人、強盗、窃盗などの刑事事件の捜査や鑑識活動を担う。
  • 生活安全部:防犯、少年保護、生活経済犯罪など、日常生活に関わる安全対策を担当する。
  • 交通部:交通事故防止、交通取締り、交通規制などを担う。
  • 警備部:重要施設の警備、災害警備、要人警護、大規模警備などを担当する。
  • 公安部:公共の安全に関わる情報収集や国際テロ対策などを担う。

このほか、2026年の組織情報には、匿名・流動型犯罪グループ対策本部とサイバーセキュリティ対策本部も掲載されている。犯罪の手口や社会情勢の変化に合わせて、専門的な対応体制を整備していることが分かる。

警視庁の規模はどれくらい?2026年の公表データ

警視庁の組織規模は、一般的な都道府県警察本部と比較しても大きい。2026年度の警視庁公式採用サイトが公表する数字は以下のとおりだ。

  • 警察官:43,601人
  • 警察行政職員:3,015人
  • 警察署:102署
  • 交番:825か所
  • 駐在所:257か所
  • 地域安全センター:80か所
  • パトカー:1,291台
  • 白バイ:958台
  • 警備艇:23隻
  • ヘリコプター:14機

職員数は2025年12月25日現在、警察施設数は2026年4月1日現在、車両や航空機などの数は2025年12月25日現在の公表値である。基準日が異なるため、すべてを同一時点の統計として扱わないことが大切だ。

特に警察署102署という数字は、警視庁が東京都の広い地域を分担して管轄していることを示している。

現在の警視総監は誰?歴代のトップを確認

2026年11月現在の警視総監は、筒井洋樹(つつい・ひろき)氏である。2026年1月23日に第101代警視総監に就任した。

前任者は迫田裕治氏。筒井氏は警察庁警備局長などを歴任した後、警視総監に就任している。

警視庁の公式歴史資料によると、初代の長は1874年の創立時に就任した川路利良である。当時は現在の警視総監とは異なる「大警視」という職名が使われていたが、警視庁の歴史を語るうえで欠かせない人物だ。

歴代の警視総監を理解する際には、初代から現在まで続く組織の歴史と、個々の警視総監の就任時期を分けて考える必要がある。2026年の現職が第101代であることは、警視庁の長い歴史を示す重要な情報となっている。

「あらゆる警察活動は都民・国民の信頼と協力の上に成り立つ」

これは筒井警視総監が2026年1月23日の就任時に公表した挨拶に含まれる言葉だ。警察活動の成果だけでなく、住民との信頼関係を組織運営の基盤として重視していることがうかがえる。

【検証資料 2】東京都警察の活動歴およびメディア掲載記録(出典:日テレNEWS NNN / Yahoo!ニュース)

【東京都警察情報通信部】仕事内容と警視庁との違いを解説

「東京都警察情報通信部」という名称は、東京都警察の一部門だと誤解されやすい。しかし、実際には東京都の組織ではない。警察庁が設置する地方機関の一つであり、国の行政組織に属している。

警察庁の公式採用・組織紹介ページでも、東京都警察情報通信部について、管区警察局と同じ地方機関として設置されていることが明記されている。名称に「東京都警察」と含まれていても、東京都庁や警視庁の組織という意味ではない。

東京都警察情報通信部の主な仕事内容

情報通信部は、警察活動を情報通信技術の面から支える専門組織だ。警察官が現場で使用する無線設備から、災害時の通信確保、電子機器の解析まで、幅広い業務を担当している。

  • 警察通信設備の維持管理:警察無線や通信機器、関連施設の安定的な運用を支える。
  • 災害時の通信確保:災害や重大事件が発生した際、現場の映像伝送や通信手段の確保を行う。
  • 通信システムの整備:警察独自の通信ネットワークや情報システムの構築、保守を担当する。
  • 情報技術解析:捜査で押収された電子機器などの電磁的記録を解析し、事件解明を技術面から支援する。
  • サイバー対策:サイバー攻撃に関する情報の分析や、都道府県警察への技術的な支援を行う。
  • 大規模警備への対応:国際会議や大規模イベントなどに伴う通信対策を担う。

警察庁の技術職員向け業務紹介では、情報通信部の主要な部門として、機動通信課、通信施設課、情報技術解析課、通信庶務課が紹介されている。

これらは警察活動を支える技術部門であり、一般的な犯罪捜査を担当する刑事部や、交番勤務を担当する地域部とは役割が異なる。

職員は東京都職員なのか?採用区分にも違いがある

東京都警察情報通信部の職員は、警察庁技官や警察庁事務官などの国家公務員だ。東京都の地方公務員として採用されるわけではない。

採用についても、警視庁の警察官採用試験とは別の制度が用意されている。技術系職員は国家公務員の採用区分などを通じて採用され、警察通信、情報システム、デジタル解析といった専門分野で活躍する。

この違いを理解しておけば、「東京都警察情報通信部」という名称だけで東京都の行政組織と判断する誤りを防げる。

【警視庁の警察署一覧】交番・駐在所の仕組みと管轄区域

警視庁の警察活動は、霞が関の本部だけで完結するものではない。東京都内を複数の方面に分け、それぞれの警察署が地域を管轄し、その下に交番や駐在所などの地域拠点を配置している。

2026年4月1日現在、警視庁には102の警察署、825の交番、257の駐在所が設置されている。さらに、地域安全センターが80か所ある。

警視庁の警察署102署を10方面別に整理

警視庁の公式採用サイトでは、警察署を第一方面から第十方面までの区分で紹介している。以下は2026年の公式掲載情報に基づく警察署一覧だ。

第一方面:麴町警察署、丸の内警察署、神田警察署、万世橋警察署、中央警察署、久松警察署、築地警察署、月島警察署、愛宕警察署、三田警察署、高輪警察署、麻布警察署、赤坂警察署、東京湾岸警察署、大島警察署、新島警察署、三宅島警察署、八丈島警察署、小笠原警察署。

第二方面:品川警察署、大井警察署、大崎警察署、荏原警察署、大森警察署、田園調布警察署、蒲田警察署、池上警察署、東京空港警察署。

第三方面:世田谷警察署、北沢警察署、玉川警察署、成城警察署、目黒警察署、碑文谷警察署、渋谷警察署、原宿警察署、代々木警察署。

第四方面:牛込警察署、新宿警察署、戸塚警察署、四谷警察署、中野警察署、野方警察署、杉並警察署、高井戸警察署、荻窪警察署。

第五方面:富坂警察署、大塚警察署、本富士警察署、駒込警察署、巣鴨警察署、池袋警察署、目白警察署。

第六方面:上野警察署、下谷警察署、浅草警察署、蔵前警察署、尾久警察署、南千住警察署、荒川警察署、千住警察署、西新井警察署、竹の塚警察署、綾瀬警察署。

第七方面:深川警察署、城東警察署、本所警察署、向島警察署、亀有警察署、葛飾警察署、小松川警察署、葛西警察署、小岩警察署。

第八方面:昭島警察署、立川警察署、東大和警察署、府中警察署、小金井警察署、田無警察署、小平警察署、東村山警察署、武蔵野警察署、三鷹警察署、調布警察署。

第九方面:青梅警察署、五日市警察署、福生警察署、八王子警察署、高尾警察署、南大沢警察署、町田警察署、日野警察署、多摩中央警察署。

第十方面:滝野川警察署、王子警察署、赤羽警察署、板橋警察署、志村警察署、高島平警察署、練馬警察署、光が丘警察署、石神井警察署。

以上が警視庁の公式掲載による102署の一覧である。島しょ部には大島、新島、三宅島、八丈島、小笠原の各警察署が置かれ、東京都の島々も警視庁の管轄に含まれている。

警察署・交番・駐在所はどう違う?

警察署、交番、駐在所は、いずれも警察活動の拠点だが、組織上の位置付けと勤務形態が異なる。

警察署は、一定の地域を管轄する警察活動の拠点である。署長の指揮の下、刑事、交通、生活安全、地域などの業務を担当する。

交番は、主として都市部に設置される地域警察の拠点だ。複数の警察官が交替で勤務し、地域のパトロール、道案内、落とし物の受理、事件や事故の初動対応などを行う。

駐在所は、主として地域に密着した活動を行う拠点で、原則として1人の警察官が家族とともに地域に居住しながら勤務する仕組みになっている。

このような違いは、警視庁公式の「交番まめ知識」にも説明されている。

交番では何をしている?110番通報との関係

交番の仕事は、犯罪者を逮捕することだけではない。日常生活に密着した幅広い対応が行われている。

  • 地域のパトロールや巡回連絡
  • 事件や交通事故発生時の初動対応
  • 道案内や地域情報の提供
  • 遺失届・拾得届の受理
  • 迷子や保護が必要な人への対応
  • 住民からの防犯相談や生活上の相談

110番通報については、警視庁の通信指令本部が通報を受理し、事件や事故の発生場所に近いパトカーや交番勤務員などに無線で連絡する仕組みになっている。

つまり、交番は単なる警察官の待機場所ではなく、地域の安全を守るための現場拠点として機能している。

また、交番制度は1874年に東京で生まれた。警視庁の公式説明によれば、当初は警察官が街中の特定の場所に出向いて交替で警戒する仕組みであり、その後、建物を設置する現在につながる形へと発展した。

【検証資料 3】東京都警察に関する近況・インタビュー報道記録(出典:Yahoo!ニュース)

【2026年の警視庁の主な業務と採用】サイバー犯罪・組織犯罪対策の現在

2026年の警視庁を理解するうえでは、従来から続く地域警察や刑事警察に加え、サイバー犯罪や匿名・流動型犯罪グループへの対応、組織全体の人員配置の見直しが重要なテーマとなっている。

2026年に重視される警察活動

警視庁が守る対象は、一般の住宅地や繁華街だけではない。首都東京には皇居、国会議事堂、首相官邸、各国大使館などの重要施設が集まっており、国内外の要人や皇族の警衛・警護も重要な任務となっている。

また、国際会議や大規模イベントに伴う警備、テロ対策、交通規制、災害時の救助活動など、首都特有の業務も多い。多摩地域の山岳地帯や伊豆諸島・小笠原諸島などでは、山岳救助隊や航空隊などの専門部隊も活動している。

2026年に特に注目される分野は次のとおりだ。

  • 匿名・流動型犯罪グループ対策:犯罪の実行役や指示役が流動的に変わる犯罪グループに対し、捜査体制を強化する。
  • サイバーセキュリティ対策:サイバー犯罪やサイバー攻撃への対応、専門的な技術を用いた捜査支援を進める。
  • 国際テロ・重要施設警備:首都に集まる重要施設や要人、国家的行事の安全を確保する。
  • 交通安全対策:交通事故の防止、交通違反の取締り、安全で円滑な交通環境の整備を進める。
  • 地域の防犯活動:交番やパトロールを通じて、犯罪の予防や住民の相談に対応する。

特に匿名・流動型犯罪グループ対策本部やサイバーセキュリティ対策本部の設置は、従来の部門別の捜査だけでは対応しにくい犯罪への組織的な対応を示している。

警視庁の2026年組織運営ビジョン

2026年1月に公表された警視庁の組織運営ビジョンの推進状況では、組織運営の方向性として、次の3本柱が示された。

  • 人的基盤の強化:採用活動の強化や警察署への人員配置の適正化。
  • 業務の合理化・効率化:警察署業務の本部集約化や、事務処理の効率化。
  • 変化し続ける情勢への対応:警察署間の連携や現場対応力の維持・強化。

背景にあるのは、人口減少や少子高齢化による人材確保の難しさと、東京への人口・機能の集中に伴う警察業務の増加だ。

警視庁は、第一線の警察署に十分な警察力を確保するため、本部と警察署の人員配置の適正化、交番相談員の増員、本部執行隊による警察署支援などを掲げている。

さらに、デジタル戦略課の新設や人事関連部門の統合など、組織運営の見直しも計画に盛り込まれている。2026年の警視庁は、単純な人員増加だけでなく、限られた警察力を現場にどう配分するかという課題にも取り組んでいる。

警視庁採用2026:警察官・行政職員の採用制度

警視庁の採用は、警察官だけを対象にしているわけではない。警察行政職員、特別捜査官、技術・専門系職員など、さまざまな職種が用意されている。

主な採用区分は以下のとおりだ。

  • 警察官:Ⅰ類・Ⅲ類などの区分があり、警察学校での教育を経て警察活動に従事する。
  • 警察行政職員:総務、人事、会計、事務、技術などの専門分野から警察組織を支える。
  • 特別捜査官:専門知識や職務経験を生かして捜査活動に従事する職種。
  • 社会人採用:これまでの職務経験を考慮した選考制度。

2026年11月時点で確認できる次回採用試験の日程

2026年11月1日現在、警視庁が公表している令和9年度第1回・前倒し警察官採用試験の申込受付は、翌日の11月2日から始まる予定だ。

  • 申込期間:2026年11月2日午前9時~11月27日午後5時
  • 第1次試験:2027年1月10日
  • 採用予定人員:男性400名程度、女性180名程度
  • 第2次試験:2027年4~5月頃の予定

この前倒し試験は、Ⅰ類区分について大学3年生相当年齢から受験できる制度として実施される。第1次試験ではSPI3、論文、資格経歴等の評定、適性検査などが実施される。

なお、2026年度の警察官採用試験と、2027年度の前倒し試験は別の募集区分だ。応募資格、試験日、採用予定人員は年度や試験回によって異なるため、申込みの際には令和8年度警視庁採用サイトの最新情報を確認する必要がある。

また、警視庁の採用と東京都警察情報通信部の採用も別制度である。警察官として東京都内の警察活動に従事したいのか、国家公務員として情報通信技術の専門業務に携わりたいのかによって、選ぶべき採用区分は変わる。

【東京都警察の正式名称と仕組み】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:「東京都警察」の正式名称は何ですか?
A1:東京都の警察本部の正式名称は「警視庁」です。警察法では東京都の警察組織を「都警察」とし、その本部として警視庁を設置すると定めています。「東京都警察」は一般的な説明表現として理解すると分かりやすいでしょう。

Q2:警視庁と警察庁は同じ組織ですか?
A2:異なる組織です。警視庁は東京都内の警察活動を実施する警察本部で、警察庁は国の警察行政機関です。警察庁は全国的な警察制度の企画や広域的な調整、都道府県警察への指揮監督などを担当します。

Q3:東京都公安委員会は警視庁の上司ですか?
A3:東京都公安委員会は法律に基づいて警視庁を管理する行政委員会です。警察活動の民主的運営や政治的中立性を確保する役割を担っています。現場の捜査や110番対応を直接行う組織ではありません。

Q4:東京都警察情報通信部は東京都の組織ですか?
A4:いいえ。警察庁に属する国の地方機関です。警察無線や通信設備の整備、災害時の通信確保、電子機器の解析、サイバー犯罪への技術支援などを担当しています。

Q5:2026年の警視庁には警察署がいくつありますか?
A5:2026年4月1日現在、102署です。交番825か所、駐在所257か所、地域安全センター80か所も設置されています。

Q6:2026年現在の警視総監は誰ですか?
A6:第101代警視総監の筒井洋樹氏です。2026年1月23日に就任しました。初代の長は1874年の創立時に就任した川路利良です。

Q7:警視庁の次回警察官採用試験はいつですか?
A7:2026年11月1日現在、令和9年度第1回・前倒し試験の申込期間は2026年11月2日午前9時から11月27日午後5時までで、第1次試験は2027年1月10日の予定です。

まとめ:東京都警察を正しく理解するための判断基準

「東京都警察」という言葉を正確に理解するためには、法律上の組織区分と、実際に使われる警察本部の名称を区別することが重要だ。

東京都の警察組織は法律上「都警察」とされ、その本部が「警視庁」である。警察庁は国の警察行政を担当し、東京都公安委員会は警視庁を管理する。そして、名前が似ている東京都警察情報通信部は、警察庁に属する国の地方機関という位置付けだ。

2026年現在の警視庁は、102の警察署と多数の交番・駐在所を通じて東京都全域の安全を担っている。さらに、サイバー犯罪や匿名・流動型犯罪グループへの対応、首都の重要施設警備、人員配置の最適化など、従来の警察活動に加えた新しい課題にも取り組んでいる。

警視庁の組織や業務を調べる際には、警察法、警視庁の2026年度組織図、警視庁の統計、警察庁の公表資料を基準にすることで、似た名称の機関を混同しにくくなる。

特に採用を検討している人は、警視庁の警察官・警察行政職員と、警察庁の国家公務員である情報通信部職員の違いを理解しておきたい。所属、採用制度、仕事内容を正しく把握することが、自分に合った進路を選ぶ第一歩となる。

主な参照資料(2026年公表分を優先)

- 警察法第47~49条
- 警視庁「組織について」「警視総監からのごあいさつ」
- 警視庁「警視庁の歴史」「警察署一覧」
- 警視庁「警視庁組織運営ビジョンの推進状況」(2026年1月)
- 警察庁「警察のしくみ」「東京都警察情報通信部」
- 東京都公安委員会「委員の構成」
- 警視庁「令和9年度の警察官採用試験について」