【2026年最新刊】『あの子のかわり』のあらすじ・発売日・価格を解説

目次

2026年最新小説


『あの子のかわり』

- 著者:紗倉まな
- 出版社:河出書房新社
- 発売日:2026年2月12日
- 価格:税込1,870円
- ページ数:192ページ
- ISBN:978-4-309-03249-8

2026年の最新小説『あの子のかわり』は、作家デビュー10周年を記念して刊行された作品です。出版社は河出書房新社。これまでの講談社作品とは異なる出版社から発表された点も注目されます。

あらすじ|親友の妊娠が揺さぶる女性の人生観

佐倉まな小説

主人公は、ヘアメイクアーティストとして働く30代の女性・由良。

仕事に打ち込みながら夫と暮らし、愛犬を我が子のように育てる生活を送っています。子どもを持たない人生が、このまま続いていくと考えていました。

ところが、ある日、独身の親友・有里奈から妊娠したという知らせが届きます。

由良は、その知らせを単純に喜ぶことができません。

同じように子どもを持たずに生きると思っていた親友が、自分とは違う人生を選んだ。その変化によって、これまで意識していなかった自分の感情が表面化していきます。

『あの子のかわり』が描く3つのテーマ

佐倉まな小説

1.親友への嫉妬と羨望

親しい相手だからこそ、人生の選択が違ったときに複雑な感情が生まれます。相手の幸せを願う気持ちと、自分だけが取り残されたように感じる気持ちは、必ずしも矛盾しません。

2.産む人生と産まない人生

結婚や妊娠、出産は個人の選択であるはずです。しかし、周囲の変化によって自分の選択を意識させられることがあります。由良の心の揺れは、女性の人生に対する社会的な期待とも結びついています。

3.女性同士の友情とライフステージの変化

友人関係は、年齢や結婚、出産などによって変わることがあります。相手の人生を理解したいと思っていても、同じ経験をしていなければ分からない感情も存在します。

この作品は、そうした友情の難しさを描いています。

評判・読者の感想は?

佐倉まな小説

河出書房新社の紹介では、作家の金原ひとみが作品に推薦コメントを寄せています。また、書店員からも女性の人生選択や親友との関係に対する共感の声が紹介されています。

読者の感想で中心になっているのは、次のような論点です。

- 親友の妊娠を素直に喜べないという感情への共感。
- 結婚や出産によって変わる人間関係へのリアリティー。
- 子どもを持つことだけが女性の幸せなのかという問い。
- 他人の人生と自分の人生を比較してしまう心理。

一方、登場人物の感情や日常の描写に共感できるかどうかで、読み心地が変わる作品でもあります。刺激的な事件の連続を期待するより、人物の内面を丁寧に追う小説として読むのが適しています。

読書レビューサイトにもさまざまな評価が掲載されており、共感できるという声と、主人公の心情に入り込みにくいという感想の両方が見られます。

【野間文芸新人賞】紗倉まなの候補歴は2回!『春、死なん』『うつせみ』を検証

紗倉まなの作家活動を語るうえで外せないのが、野間文芸新人賞の候補歴です。

野間文芸新人賞は、将来性のある新人作家の優れた小説作品を顕彰する文学賞です。紗倉まなは、これまでに2作品で候補に選ばれています。

第42回(2020年)『春、死なん』

2020年10月1日、第42回野間文芸新人賞の候補作品が発表されました。

その候補作の一つに、紗倉まなの『春、死なん』が選ばれています。

同作は2020年2月に講談社から刊行された小説集で、文芸誌『群像』に掲載された2編を収録しています。

- 「春、死なん」
- 「ははばなれ」

70歳の男性の性や孤独、母親と娘の関係など、若い世代の恋愛だけでは捉えきれない人間の欲望と感情を描いた作品です。

第47回(2025年)『うつせみ』

2025年10月1日に発表された第47回野間文芸新人賞候補作には、『うつせみ』が選ばれました。

講談社の候補作品発表資料にも、著者名「紗倉まな」、作品名「うつせみ」が掲載されています。

同作は2024年12月刊行。グラビアアイドルとして働く女性と、美容整形を繰り返す79歳の祖母などを通じて、美しさへの執着や身体の問題を描いた小説です。

候補歴と受賞歴は区別が必要

ここで注意したいのは、候補に選ばれたことと、賞を受賞したことは別だという点です。

回・年度 候補作品 結果
第42回・2020年 『春、死なん』 候補
第47回・2025年 『うつせみ』 候補

第42回の受賞作は李龍徳の『あなたが私を竹槍で突き殺す前に』、第47回は鳥山まことの「時の家」とピンク地底人3号の「カンザキさん」でした。したがって、紗倉まなについて正確に表現するなら、野間文芸新人賞に2度候補入りした作家です。

この候補歴は、作品が単なる話題性だけでなく、文学作品として選考対象になってきたことを示す重要な経歴です。

【プロの結論】紗倉まなの小説はどれから読む?おすすめの順番と作品評価

紗倉まなの作品は、刊行順に読むと題材の広がりと文章表現の変化を追いやすくなります。

ただし、興味のあるテーマから読み始めても問題ありません。

読みたいテーマ別・おすすめ作品



小説家としての原点を知りたい人

『最低。』

AV業界に関わる4人の女性を描いたデビュー作。紗倉作品の出発点を知りたい人におすすめです。


家族や親子関係を深く読みたい人

『凹凸』

母と娘の関係を長い時間軸で描いた長編小説です。


文学的なテーマや老いと性に関心がある人

『春、死なん』

野間文芸新人賞候補作。高齢者の欲望や孤独を読みたい人に向いています。


恋愛や人間関係の複雑さに興味がある人

『ごっこ』

3つの物語から、恋人・夫婦・友人という関係の曖昧さを描きます。


美容やSNS、女性の身体について考えたい人

『うつせみ』

美しさへの執着と、他人から見られることの痛みを描いています。


2026年の最新作から読みたい人

『あの子のかわり』

親友の妊娠をきっかけに、女性の人生選択と友情を描いた10周年記念作品です。


初心者には刊行順がおすすめ

最初の一冊を決められない場合は、次の順番を推奨します。

1. 『最低。』
2. 『凹凸』
3. 『春、死なん』
4. 『ごっこ』
5. 『うつせみ』
6. 『あの子のかわり』

この順番なら、女性の職業や社会的な偏見から出発し、家族、老い、恋愛、身体、妊娠・出産へとテーマが広がっていく過程を理解できます。

紗倉まなの小説を読む際に知っておきたいこと

紗倉まなの作品には、著者自身の職業経験と接点を持つ題材が登場します。しかし、作品の登場人物をそのまま著者本人と結びつける読み方は適切ではありません。

『最低。』についても、本人は2016年のインタビューで、登場人物は自分自身の物語ではなく、編集者の提案などを膨らませて作ったフィクションだと説明しています。

ここに、紗倉作品を読む際の大切なポイントがあります。

著者の経歴は作品の背景を理解する手がかりになりますが、作品の価値はそれだけでは決まりません。

登場人物が抱える葛藤や、社会が個人に求める役割、他人には簡単に説明できない感情に注目することで、作品のテーマがより明確になります。

【よくある質問】紗倉まなの小説に関するFAQ

Q1:佐倉まなと紗倉まなは同じ人物ですか?

「佐倉まな」は検索時に使われる表記ですが、正しい芸名・著者名は「紗倉まな」です。読み方は「さくら・まな」です。

Q2:紗倉まなの小説の代表作は何ですか?

デビュー作『最低。』、初の長編『凹凸』、第42回野間文芸新人賞候補の『春、死なん』、第47回候補の『うつせみ』などが代表的な作品です。2026年の10周年記念作は『あの子のかわり』です。

Q3:紗倉まなの2026年最新刊は何ですか?

小説の最新刊は『あの子のかわり』です。2026年2月12日に河出書房新社から発売され、税込価格は1,870円です。

Q4:『あの子のかわり』はどんな内容ですか?

親友の妊娠をきっかけに、主人公の由良が友情や自分の人生選択について揺れ動く物語です。妊娠・出産、女性同士の関係、嫉妬や羨望などがテーマになっています。

Q5:紗倉まなは野間文芸新人賞を受賞していますか?

受賞ではなく、候補入りです。『春、死なん』が第42回(2020年)、『うつせみ』が第47回(2025年)の候補作に選ばれました。

Q6:『ごっこ』は2026年の新刊ですか?

初版は2023年2月22日発売です。2026年6月12日に講談社文庫版が発売されていますが、新作ではなく既刊作品の文庫化です。

まとめ:紗倉まなの小説は『最低。』から『あの子のかわり』まで読む価値がある

「佐倉まな小説」と検索されることの多い作家、紗倉まな。2016年の『最低。』で小説家としてデビューして以来、約10年間にわたり、女性の生き方や性、家族、老い、身体、人間関係を描いてきました。

特に押さえておきたいポイントは次の5つです。

- 正しい著者名は「紗倉まな」。
- 代表的な小説は全6作品で、初版刊行順に読むと作風の変化が分かる。
- 『春、死なん』と『うつせみ』は野間文芸新人賞候補作。
- 2026年2月12日発売の『あの子のかわり』は作家デビュー10周年記念作品。
- 作品の魅力は、著者の経歴だけではなく、登場人物の複雑な感情を描く表現にある。

紗倉まなの小説は、刺激的な題材を扱いながらも、その奥にある人間の弱さや矛盾を丁寧に描いています。

最初の一冊に迷ったら『最低。』、文学賞候補作から選びたいなら『春、死なん』または『うつせみ』、2026年の最新作を読みたいなら『あの子のかわり』がおすすめです。

10周年を迎えた2026年は、これまでの作品を振り返ると同時に、作家として次にどのような題材を描くのかにも期待が集まる節目となっています。