日本中央競馬会競馬学校とは?2026年最新の受験資格・試験・費用・進路を徹底解説
日本中央競馬会競馬学校は、中央競馬を主催する日本中央競馬会(JRA)が運営する、騎手や厩舎スタッフを育成する専門的な職能訓練校です。千葉県白井市に施設を構え、騎乗技術だけでなく、競走馬の管理、馬学、競馬関係法規、身体能力の向上など、競馬の現場で必要となる知識と技能を体系的に教育しています。
入学を目指す人にとって気になるのは、騎手課程の受験資格、入学試験の難易度、乗馬経験の必要性、身長・体重制限、学費や寮生活の実態ではないでしょうか。実は、騎手課程は乗馬未経験でも受験できる一方、厩務員課程では原則1年以上の騎乗経験が求められます。また、両課程では修業期間も卒業後の進路も大きく異なります。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 学校の特徴:千葉県白井市にあるJRAの職能訓練校で、騎手課程と厩務員課程を設置。
- 入学の難易度:騎手課程の最終合格率は公式FAQによると約5〜10%。乗馬未経験者にも受験資格がある。
- 学費・修業期間:入学金・授業料などの修学費用は原則無料。騎手課程は約3年間、厩務員課程は原則6か月間。
【日本中央競馬会競馬学校とは?】JRAが運営する騎手・厩舎スタッフの養成機関

日本中央競馬会競馬学校は、JRAが中央競馬の現場を担う人材を育成するために設置した教育施設です。正式には「競馬学校」と呼ばれ、千葉県白井市根835-1に所在しています。
開校は1982年(昭和57年)3月。JRAの沿革によると、馬事公苑白井分苑に競馬学校が開校したことが記録されています。以来、中央競馬を支える騎手や厩舎スタッフの育成を担ってきました。
一般的な高校や専門学校とは異なる職能訓練校
競馬学校を理解するうえで押さえておきたいのが、学校教育法に定められた高等学校や専修学校とは異なる組織だという点です。
JRA公式FAQでは、騎手や厩舎スタッフの養成を行う「職能訓練校」のような組織と説明されています。そのため、入学後に約3年間学んで卒業しても、高等学校卒業資格が自動的に取得できるわけではありません。
騎手課程では、騎乗技術だけでなく、フィジカルトレーニングやメンタルトレーニング、関係法規、馬に関する専門知識などを学びます。厩務員課程では、馬の飼養管理、疾病に関する知識、基本馬術、競走馬術など、厩舎で働くための実務能力を身につけます。
つまり、一般的な学校のように幅広い教養を身につけることが主目的ではなく、中央競馬の現場で必要とされる専門職を育てることに重点を置いた教育機関です。
千葉県白井市にある充実した教育施設

競馬学校の敷地には、教育用の厩舎、騎乗訓練用の走路、屋内馬場、体育館、トレーニング設備、生徒用の寄宿舎などが整備されています。
JRAの施設ガイドでは、広大な敷地とともに、騎手課程生徒が生活する公正寮、厩務員課程生徒が生活するあかつき寮などが紹介されています。馬と接する時間だけでなく、共同生活を通じた規律や責任感の習得も教育の一部です。
【騎手課程と厩務員課程を比較】目的・受験資格・修業期間の違い
競馬学校には、大きく分けて「騎手課程」と「厩務員課程」があります。どちらも中央競馬に携わる専門職を目指すための課程ですが、求められる能力や入学条件は同じではありません。
特に重要なのが、騎手課程では乗馬経験が必須ではないのに対し、厩務員課程では一定期間の騎乗経験が受験条件になっている点です。
| 比較項目 | 騎手課程 | 厩務員課程 |
|---|---|---|
| 主な進路 | JRA所属騎手 | 中央競馬の厩務員・調教助手 |
| 修業期間 | 約3年間 | 原則6か月間 |
| 学歴条件 | 中学校卒業以上 | 中学校卒業以上 |
| 乗馬経験 | 必須ではない | 合計1年以上必要 |
| 主な試験内容 | 学科・身体検査・運動機能検査・面接・騎乗適性検査 | 学科・身体検査・運動機能検査・騎乗適性検査・面接など |
| 卒業後の条件 | JRA騎手免許試験への合格 | 日本調教師会の採用試験合格と調教師による採用 |
| 主な訓練内容 | 騎乗技術・走路訓練・体力・馬学・競馬法規 | 基本馬術・競走馬術・馬の管理・疾病の知識 |
このように、騎手課程はプロの騎手としてレースに騎乗するための長期育成コース、厩務員課程は競走馬を管理し、調教現場を支える専門スタッフを育成する実務訓練コースという位置づけです。
なお、騎手課程の入学試験に不合格となった場合でも、厩務員課程の応募資格を満たしていれば、将来的にそちらを受験することは可能です。ただし、両課程の仕事内容は異なるため、単に入学しやすいかどうかではなく、自分が競馬の現場でどのような仕事をしたいのかを考える必要があります。
【騎手課程の入学資格】年齢・体重・視力・乗馬経験を2026年最新情報で解説
騎手課程は、競馬学校のなかでも特に競争率が高い課程です。応募資格には年齢、学歴、体重、視力、健康状態などの条件が設定されています。
ここでは、2026年11月2日時点で公表されている最新の2027年4月入学・第46期生募集要項を基準に整理します。
学歴と年齢の条件
2027年4月入学の騎手課程では、次の条件が設けられています。
- 競馬学校入学時に中学校卒業以上の学歴を有すること。
- または、中学校卒業と同等以上の学力があると認められること。
- 2027年4月1日時点で15歳以上20歳未満であること。
受験者の多くは中学3年生ですが、高校生にも合格実績があります。中学校卒業後すぐに入学する人だけが対象ではありません。
ただし、年齢条件は入学年度によって基準日が変わるため、過去の募集要項をそのまま利用せず、受験する年度の最新資料を確認する必要があります。
身長制限はないが、体重には厳格な条件がある
騎手課程の応募条件で特に注意したいのが体重です。
JRA公式FAQによると、身長そのものに制限はありません。一方、騎手として必要な身体能力を身につけるうえで、体重には上限が設定されています。
2027年4月入学の募集要項では、出生年月日によって次の指定体重が定められています。
- 2009年3月31日以前に出生した人:49.0kg以下
- 2009年4月1日〜2010年3月31日生まれ:48.0kg以下
- 2010年4月1日〜2011年3月31日生まれ:47.0kg以下
- 2011年4月1日以降に出生した人:46.0kg以下
これらは2027年4月入学分の条件であり、すべての年度に共通する数値ではありません。
また、入学試験を通過すれば体重管理が不要になるわけでもありません。在学中も毎朝、寄宿舎で体重測定が行われ、生年月日に応じた指定体重を超えないように自己管理することが求められます。
騎手はレースで定められた負担重量を守りながら、瞬時の判断や身体操作を行うアスリートです。単純に体重を軽くすればよいという話ではなく、競技に必要な筋力と健康状態を両立させることが求められます。
視力にも条件がある
2027年4月入学分では、視力について次の条件が設けられています。
- 両眼で0.8以上。
- 左右それぞれ0.5以上。
- 矯正は可能。ただし、矯正器具はソフトコンタクトレンズに限る。
色別力、聴力、健康状態についても、騎手としての業務に支障がないことが求められます。体重だけでなく、視力や健康診断の結果も応募資格を満たしているか確認してください。
乗馬経験なしでも騎手課程を受験できる
競馬学校について広く知られている誤解の一つが、「騎手になるには子どもの頃から乗馬を習っていなければならない」というものです。
実際には、騎手課程の受験に乗馬経験は必須ではありません。
JRAは公式募集案内でも乗馬未経験者を歓迎しており、松岡正海騎手、原優介騎手、上里直汰騎手など、乗馬未経験で入学した騎手の例を紹介しています。
ただし、未経験者なら騎乗技術の審査が免除されるわけではありません。第2次試験には騎乗適性検査があり、実際に馬に乗って適性を確認されます。経験者とは異なる視点から、実技担当教官が騎乗への適性を見極めます。
したがって、乗馬経験がないことだけを理由に受験を諦める必要はありません。重要なのは、運動能力、馬との関係を築く適性、学習意欲、継続的な体重管理への取り組みです。
なお、2027年4月入学分の騎手課程募集は2026年7月21日に締め切られており、10月23日には第46期生の入学試験合格者が発表されています。
【競馬学校の入学試験内容】筆記・運動能力・騎乗適性と合格率5〜10%の実態
騎手課程の入学試験は、学力だけで合否が決まるものではありません。身体能力、騎乗適性、健康状態、面接など、騎手として必要な能力を総合的に審査します。
第1次試験は筆記試験と身体能力の確認
第1次試験では、主に身体検査、運動機能検査、学科試験、本人面接などが実施されます。
学科試験は、JRA公式FAQによると中学校レベルの国語・社会です。高度な専門知識を暗記しているかよりも、基礎学力や一般的な理解力が問われます。
運動機能検査では、次の5項目が実施されます。
- 片足つま先立ち
- 懸垂(順手握り)
- しゃがみこみ
- サイドステップ
- 立ち幅跳び
これらは、騎乗時のバランス、筋力、柔軟性、瞬発力などに関係する身体機能を確認するための検査です。
第2次試験は合宿形式で騎乗適性などを審査
第1次試験を通過した受験者は、競馬学校で実施される第2次試験に進みます。
JRAの公式FAQでは、例年3泊4日程度の合宿形式と案内されています。騎乗適性検査や面接などを通じて、実際の騎手養成に適応できるかが確認されます。
2027年4月入学の第46期生募集では、第1次試験が2026年8月12日、第2次試験が10月1日から4日まで実施されました。その後、10月23日に合格者が発表されています。
合格率は最終的に約5〜10%
騎手課程の入学難易度を考えるうえで、見逃せないのが合格率です。
JRA公式FAQでは、第1次試験の合格率は毎年おおむね20%前後、最終的な合格率は約5〜10%程度と説明されています。
つまり、受験者全体のなかで合格できるのは、およそ10人から20人に1人という非常に狭い枠です。
募集人員は2027年4月入学分で10名程度。合格率が低い背景には、少人数の専門教育であることに加え、体重や健康状態などの身体的条件、運動能力、騎乗適性を総合的に満たす必要があることが関係しています。
なお、この5〜10%という数字は騎手課程の入学試験に関する公式説明です。厩務員課程の合格率として転用することはできません。
過去問はJRAから購入できる
競馬学校の入学試験対策では、過去問を活用した学習も有効です。
JRAでは、騎手課程と厩務員課程の過去5年間の入学試験問題を有料で頒布しています。希望する課程と年度を指定し、所定の申込書を提出する方式です。
支払いには普通為替証書または定額小為替証書が指定されており、価格は課程や年度によって異なります。
騎手課程を受験する場合は、まず中学校レベルの国語・社会を復習し、運動機能検査に対応できる身体づくりを進めることが基本です。過去問だけに偏らず、面接で自分の志望動機を説明できるように準備することも欠かせません。
【騎手課程の在学期間は約3年間】寮生活から騎手免許取得までの流れ
競馬学校に合格すると、騎手課程では約3年間の教育が始まります。この期間は、単純に乗馬技術を身につけるだけではありません。競走馬の調教、レースでの判断力、身体管理、競馬に関する専門知識など、プロとして必要な能力を段階的に習得します。
基礎課程:約1年半
入学後の最初の段階は基礎課程です。JRAの案内では約17.5か月とされており、騎手としての基礎力を養います。
主な教育内容は、基本的な乗馬、走路騎乗、フィジカルトレーニング、馬学、関係法規などです。競走馬の動きに対応するための身体操作や、馬の特性を理解する知識も身につけます。
実践課程前期:約1年間
基礎課程を終えると、実践課程に進みます。
前期には、美浦または栗東トレーニング・センターの厩舎で実習を行います。調教師の指導を受けながら、実際の調教騎乗や厩舎での仕事を経験し、現場で必要となる技術を磨いていきます。
教室や競馬学校内の走路だけでは学びきれない、競走馬との接し方や厩舎スタッフとの連携などを体得する段階です。
実践課程後期:約半年
実践課程の後期は、競馬学校に戻って約5.5か月間の訓練を行います。
生徒同士の模擬レースなどを通じて、実際のレースを想定した騎乗技術や判断力を高めます。競走中の位置取り、馬との呼吸、周囲の状況を読む力など、騎手として必要な実践能力を磨く時期です。
卒業前に騎手免許試験を受験する
重要なのは、競馬学校を卒業するだけでは中央競馬の騎手になれないことです。
中央競馬で騎乗するためには、JRAが実施する騎手免許試験に合格し、騎手免許を取得する必要があります。
JRAが案内する主な試験内容は次のとおりです。
- 学力に関する筆記試験
- 口頭試験
- 騎乗技術試験
- 身体検査
- 人物考査・面接
入学から約3年間で身につけた技術や知識が、免許取得にふさわしい水準に達しているかが審査されます。合格すると、美浦または栗東の厩舎に所属し、プロの騎手としてデビューする道が開かれます。
騎手課程の寮生活は規律と自己管理が中心
騎手課程は全寮制です。原則として外泊は認められず、外出も日曜日などの休校日に一定時間の範囲で認められています。
JRAが公開している学校生活の紹介によると、騎手課程生徒の朝は午前5時の検量から始まります。その後、厩舎作業や朝食、授業、騎乗訓練、フィジカルトレーニングなどに取り組みます。
担当馬の世話も日常生活の一部です。馬房の清掃、健康状態の確認、飼い付けなどを通じて、競走馬を扱う責任感を身につけていきます。
この生活から分かるのは、騎手の養成が単なるスポーツ訓練ではないということです。体重管理、生活習慣、時間厳守、馬への理解、共同生活への適応まで含めた総合的な職業訓練となっています。
【JRA競馬学校の厩務員課程】受験資格・試験内容・2027年度募集情報
騎手以外の立場から中央競馬を支えたい人にとって、選択肢になるのが厩務員課程です。
厩務員は、競走馬の健康管理や日常の世話、調教に関わる仕事を担当します。担当馬の状態を把握し、調教師や騎手と連携しながら、レースに向けて馬を整える専門職です。
厩務員課程の受験資格は1年以上の騎乗経験
騎手課程との最大の違いは、騎乗経験が必須であることです。
2027年度春期募集要項では、競走馬・育成馬・乗馬の騎乗経験期間の合計が1年以上あり、単独騎乗による次の3種類の歩法ができることが条件となっています。
- 常歩:馬の基本となるゆっくりした歩き方。
- 速歩:馬が一定のリズムで進む歩法。
- 駈歩:速歩より速い、左右のリズムを持つ歩法。
競走馬・育成馬を扱う牧場での経験があることは望ましいとされていますが、乗馬クラブや馬術部での経験も受験資格に含められます。
JRAが紹介するモデルケースには、高校馬術部で3年間活動した後、牧場で1年間働くケースや、乗馬クラブで2年間経験を積んでから受験するケースなどがあります。
また、競馬学校入学時に中学校卒業以上の学歴または同等以上の学力が認められること、厩舎従業員として働くうえで支障のない健康状態であることも必要です。
入学試験は実技・学科・面接などを総合評価
厩務員課程の入学試験では、次のような項目が審査されます。
- 書類審査
- 身体検査・健康診断
- 運動機能検査
- 騎乗適性検査
- 本人面接
- 学科試験(一般教養・競馬一般)
- 性格適性検査
学科試験では、一般教養として漢字の読み書きや社会に関する問題、競馬一般に関する問題が出題されます。
なお、2026年度春期募集から受験回数の上限が5回に変更されました。欠席や辞退も回数に含まれるため、出願前に募集要項を確認する必要があります。
2027年度春期の募集・試験日程
2026年11月2日時点で公表されている最新の厩務員課程募集は、2027年度春期の4月生・7月生です。
募集人員はそれぞれ15名程度で、合計30名程度。願書受付は2026年9月7日から10月13日まで実施され、すでに締め切られています。
今後の試験日程は次のとおりです。
- 試験日:2026年11月17日・18日
- 試験会場:JRA競馬学校(千葉県白井市)
- 受験料:1,900円
- 合格発表:2026年12月下旬頃
試験日は受験者によって指定され、希望どおりにならない場合があります。試験内容や日程についても変更される可能性があります。
卒業後は日本調教師会の採用試験と調教師による採用が必要
厩務員課程の訓練期間は原則6か月間です。前期には基本馬術、後期には競走馬術を学び、競走馬を扱うための実践的な技術を身につけます。
騎乗技術が特に優秀と認められた場合は、訓練期間が3か月に短縮されることもあります。
ただし、卒業すれば自動的に厩務員になれるわけではありません。卒業後は一般社団法人日本調教師会の採用試験を受験し、さらに中央競馬に所属する調教師に採用される必要があります。
JRA公式FAQでは、卒業後に求人がない場合、採用枠が生まれるまで待機となる可能性も説明されています。資格や技術を身につけることと、実際に就職できることは別の段階です。
【競馬学校の学費・寮費はいくら?】無料の範囲と在学中に必要な費用
入学を検討する家庭にとって、学費や生活費は重要な判断材料です。
JRA公式FAQによると、騎手課程・厩務員課程ともに、入学金や授業料などの修学費用はかかりません。ただし、すべての費用が無料という意味ではなく、寮での食事代や受験料など、別途必要になる費用があります。
騎手課程の費用は食事代などが中心
騎手課程の入学試験受験料は無料です。入学金や授業料などの修学費用もかかりません。
一方、在学中の寮での食事代などは必要です。JRAは騎手課程生徒の在学中にかかる費用の目安や納付方法について、学校説明会などで案内しています。
そのため、騎手課程を検討する場合は、授業料の有無だけでなく、約3年間の食事代、身の回り品、個人的な支出などを含めた家計計画を立てることが大切です。
厩務員課程の費用は2027年度募集要項で確認
2027年度春期の厩務員課程募集要項では、入学金と授業料は無償とされています。
また、6か月分の食事代については上限72,000円とされ、一般社団法人日本調教師会から給付金を受けられる場合があります。騎乗装具についても日本調教師会から支給される仕組みです。
入学試験の受験料は1,900円で、振込手数料は受験者負担です。
このように、厩務員課程では訓練に必要な装具や食事代についても支援制度が設けられています。ただし、給付金には条件があるため、最終的な自己負担額は合格後の案内を確認する必要があります。
寮生活で知っておきたい注意点
騎手課程は全寮制で、原則として外泊できません。厩務員課程は指定日に外泊できるほか、校外から通学することも制度上は可能ですが、早朝の騎乗訓練や夜の厩舎作業には参加する必要があります。
そのため、実際には厩務員課程でも寮生活を選ぶ生徒が多いとJRAは説明しています。
保護者が確認しておきたいのは、単なる生活費だけではありません。寮での規則、外出・外泊の条件、食事代の納付方法、健康管理、訓練中の事故への補償なども事前に把握しておくと安心です。
競馬学校を目指す人に向いているタイプとは?
騎手課程と厩務員課程では、適性の方向性も異なります。
騎手課程に向いている人は、運動能力を高める努力を継続でき、体重管理を含む自己管理を徹底できる人です。馬に乗る技術だけでなく、プレッシャーのかかる場面でも冷静に判断できる精神力が求められます。
一方、厩務員課程に向いている人は、馬の日常的な世話を丁寧に続けられ、体調や行動の小さな変化に気づける人です。早朝や夜間の厩舎作業にも対応できる生活習慣や責任感が必要になります。
反対に、騎手課程は体重管理や寮生活を継続することが難しい人、厩務員課程は1年以上の騎乗経験を確保できない人にとって、受験までの準備に大きな課題があります。
競馬が好きという気持ちは出発点になりますが、好きなことと毎日の仕事として続けられることは同じではありません。実際の訓練内容や生活環境を見学し、自分に合った職種を選ぶことが重要です。
【日本中央競馬会競馬学校に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:競馬学校は何歳から入学できますか?
騎手課程の場合、2027年4月入学分では入学年度の4月1日時点で15歳以上20歳未満が条件です。中学校卒業以上の学歴も必要です。厩務員課程には同じ年齢上限は募集要項に設定されていませんが、中学校卒業以上の学歴などの条件があります。
Q2:乗馬経験がまったくなくても騎手になれますか?
はい。騎手課程は乗馬未経験でも受験できます。第2次試験では騎乗適性検査が行われるため、未経験者も実際に馬に乗って適性を審査されます。一方、厩務員課程は1年以上の騎乗経験が必要です。
Q3:競馬学校の合格率はどれくらいですか?
JRA公式FAQによると、騎手課程の第1次試験の合格率は約20%前後、最終合格率は約5〜10%です。厩務員課程については同じ数値が公表されているわけではありません。
Q4:競馬学校を卒業すれば騎手や厩務員になれますか?
自動的になれるわけではありません。騎手はJRAの騎手免許試験に合格する必要があります。厩務員は卒業後、日本調教師会の採用試験を受け、中央競馬に所属する調教師に採用される必要があります。
Q5:競馬学校の学費は完全無料ですか?
入学金や授業料などの修学費用は無料ですが、寮での食事代などは必要です。騎手課程の受験料は無料、厩務員課程の受験料は1,900円です。厩務員課程では食事代の給付支援を受けられる場合もあります。
Q6:競馬学校を卒業すると高校卒業資格を取得できますか?
取得できません。競馬学校は学校教育法上の高等学校や専修学校ではなく、職能訓練校のような組織です。高校卒業資格が必要な場合は、別途その取得方法を検討する必要があります。
Q7:厩務員課程の2027年度春期試験はいつですか?
2027年度春期の試験は2026年11月17日・18日に実施予定です。願書受付は2026年10月13日に終了しており、合格発表は12月下旬頃の予定です。
まとめ:競馬学校への入学は職種選びと長期的な準備が成功の鍵
日本中央競馬会競馬学校は、騎手と厩舎スタッフという中央競馬を支える専門職を育成するJRAの職能訓練校です。1982年の開校以来、千葉県白井市を拠点に、実技と学科を組み合わせた専門教育を行っています。
騎手課程は約3年間の全寮制で、乗馬経験がなくても受験できます。ただし、年齢・体重・視力などの応募条件があり、入学試験の最終合格率は約5〜10%と狭き門です。卒業後も騎手免許試験に合格しなければプロの騎手にはなれません。
厩務員課程は原則6か月間で、1年以上の騎乗経験と基本的な騎乗技術が必要です。卒業後には日本調教師会の採用試験と調教師による採用という段階があり、就職まで見据えた準備が欠かせません。
学費については両課程とも入学金や授業料などが無償ですが、食事代などの費用は発生します。特に厩務員課程では、日本調教師会による給付や装具の支給といった支援制度も確認しておきたいところです。
【プロの結論】競馬学校を目指すうえで最も大切なのは、合格することだけを目標にしないことです。騎手なら約3年間の訓練と免許取得、厩務員なら6か月の実務教育と採用までを一つのキャリアとして考える必要があります。受験資格、身体条件、費用、寮生活、卒業後の就職条件を順番に確認することが、後悔しない進路選択につながります。
2026年11月以降に受験を検討する人は、JRA競馬学校が公表する最新の募集要項、学校説明会、施設見学会を確認し、自分が希望する課程の条件に合わせて準備を進めてください。