かしわとは何のこと?鶏肉の意味・語源、関西の呼び方と柏餅との違いを徹底解説

目次

「かしわ」とは、主に関西地方や九州地方などで使われる、鶏肉を意味する呼び名です。関西の飲食店で「かしわうどん」や「かしわ飯」というメニューを見かけたことがある人もいるでしょう。実は、この言葉はもともと鶏肉全般を指していたわけではなく、茶褐色の羽毛を持つニワトリを表す「黄鶏(かしわ)」に由来するとされています。

興味深いのは、鶏肉の「かしわ」と、端午の節句に食べる「柏餅」、さらには植物の「柏(カシワ)」にも名前のつながりがあることです。ただし、それぞれが指すものや名前の由来は同じではありません。2026年現在の辞書資料や農林水産省の郷土料理情報などをもとに、意味、語源、地域差、食文化との関係を整理します。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】

  • 意味:かしわは鶏肉の別名で、特に関西・九州地方などで広く使われています。
  • 語源:茶褐色の羽毛が枯れた柏の葉に似ていたことから、黄鶏(かしわ)と呼ばれたという説が有力です。
  • 地域性:関西だけの方言ではなく、九州や中部地方の一部にも使用例があります。
  • 柏餅との違い:鶏肉を意味するかしわと、柏の葉で餅を包んだ柏餅は別のものです。
  • 料理との関係:かしわ飯やかしわうどんは、鶏肉を使った地域色豊かな郷土料理です。

【意味を解説】かしわとは鶏肉のこと?黄鶏という言葉の正体

かしわとは

かしわとは、一般的にニワトリの肉、つまり鶏肉を指す言葉です。漢字では「黄鶏」と表記されることがあり、読み方は「かしわ」です。

現在のスーパーや精肉店では「鶏肉」「若鶏」「国産鶏」などの表示が一般的ですが、関西地方の食文化では、昔から鶏肉を「かしわ」と呼ぶ習慣が受け継がれています。

黄鶏(かしわ)はもともと茶褐色のニワトリを指していた

かしわとは

かしわという言葉の本来の意味は、鶏肉全般ではありませんでした。

『日本国語大辞典』や『日本大百科全書』の記述によると、もともとは羽毛が黄褐色、あるいは茶褐色のニワトリを「黄鶏(かしわ)」と呼んでいました。中国から伝わった鶏の一種とされ、その羽色が特徴でした。

その後、その鶏の肉を指すようになり、さらに意味が広がって鶏肉全般の呼び名として定着していったと考えられています。

つまり、言葉の意味は次のように変化したのです。

  • 第一段階:茶褐色の羽毛を持つニワトリ。
  • 第二段階:そのニワトリから取れる肉。
  • 第三段階:地域における鶏肉全般の呼び名。

このような意味の変化は、食材の名称が特定の品種や特徴から一般的な食品名へと広がっていった例として興味深いものです。

かしわは鶏肉のどこの部位を指す?

かしわとは

かしわは、特定の部位だけを意味する言葉ではありません。鶏肉そのものを指す総称です。

そのため、もも肉、むね肉、ささみ、手羽など、さまざまな部位がかしわに含まれます。

ただし、地域の料理や精肉店によっては、親鶏や地鶏など、特定の鶏肉を指して使う場合もあります。例えば岡山県などでは、卵を産み終えた親鶏、いわゆる「ひね鶏」をかしわと呼ぶ用法も見られます。

したがって、料理名にかしわと書かれていても、必ずしも特定の品種や部位が使われているわけではありません。

言葉の基本的な意味は鶏肉ですが、具体的な肉の種類は料理や地域の慣習によって判断する必要があります。

【検証資料 1】かしわとはの当時の様子・関連報道写真(出典:Yahoo!ニュース)

【語源を検証】かしわの名前の由来は柏の葉だった?

かしわの語源として最もよく知られているのが、ニワトリの羽毛の色と柏の葉の色を結び付ける説です。

枯れた柏の葉は、茶色から黄褐色に変化します。昔の日本で飼育されていた茶褐色のニワトリの羽毛が、この色に似ていたことから「かしわ」と呼ばれるようになったとされています。

柏の葉と鶏の羽毛に共通する色

この説では、植物の柏とニワトリの外見的な特徴が、名前を結び付けるきっかけになりました。

国立国会図書館のレファレンス協同データベースに登録された福岡県立図書館の調査回答でも、『日本大百科全書』や『日本国語大辞典』を参考資料として、柏の葉の色に似た茶褐色の羽毛が語源になったという説明が紹介されています。

また、日本食肉消費総合センターは、明治時代に名古屋地方で飼育されていた地鶏の茶褐色の羽が柏の葉に似ていたことを由来として紹介しています。資料によって歴史的な説明には違いがありますが、羽色と柏の葉の色を結び付ける点は共通しています。

「黄鶏」と書く理由

黄鶏という漢字は、かしわのもともとの意味を表すものです。

黄褐色の羽毛を持つニワトリという特徴を漢字で表現したもので、現代の特定のブランド鶏や品種を意味するものではありません。

また、現在の鶏肉のパッケージに「黄鶏」と表示されているからといって、必ずしも昔の黄鶏と同じ種類のニワトリとは限りません。歴史的な呼称と現代の食肉表示は区別して理解する必要があります。

「膳に乗せる肉」という別の語源説もある

かしわの語源には、柏の葉の色に由来する説のほかに、食事の膳に載せる肉に由来するという説もあります。

『日本語源広辞典』を参照した福岡県立図書館の調査記録では、こうした別説も紹介されています。

ただし、一般的な国語辞典や百科事典で中心的に説明されているのは、茶褐色の羽毛と柏の葉の色を結び付ける説です。語源を理解する際は、この説明を基本として押さえておくとよいでしょう。

【地域別に解説】かしわはどこの方言?関西以外でも使われる?

かしわは関西地方でよく知られる言葉ですが、関西だけで使われる方言ではありません。

九州地方や中部地方の一部にも使用地域があり、特に西日本の食文化と深く結び付いています。

関西では鶏肉の一般的な呼び名

大阪、京都、奈良、兵庫などの関西地方では、鶏肉をかしわと呼ぶ習慣が広く知られています。

飲食店のメニューや家庭料理の会話でも使われ、鶏肉を購入する際に「かしわを買ってきて」と表現することがあります。

百科事典の説明によれば、黄鶏が関西で多く飼育されていたことも、地域で鶏肉の一般名称として広がった背景の一つです。

九州地方ではかしわ飯などの郷土料理に残る

九州地方でも鶏肉をかしわと呼ぶ文化が根付いています。特に福岡県では、かしわ飯が代表的な郷土料理として知られています。

農林水産省の「うちの郷土料理」によると、福岡県内全域で伝承されているかしわ飯は、米、鶏肉、ごぼう、人参などを使った料理です。

祭りや運動会などの行事、特別な日にも食べられてきた家庭料理であり、駅弁としても親しまれています。

中部地方の一部でも使われる

中部地方でも、かしわという呼び名が使われる地域があります。名古屋地方では、かつて茶褐色の地鶏が飼育されていたという由来の説明も残っています。

一方、関東地方では一般的に「鶏肉」という呼び方が使われるため、かしわという表現になじみがない人も少なくありません。

ただし、地域の言葉は県境できれいに区切られるものではありません。家庭の習慣や世代によっても使用状況は異なります。

かしわを関西だけの方言と決め付けるよりも、西日本を中心に受け継がれてきた地域的な食材の呼び名と理解するのが適切です。

【検証資料 2】かしわとはの活動歴およびメディア掲載記録(出典:Yahoo!ニュース)

【関係性を比較】かしわ・黄鶏・柏の木・柏餅は何が違う?

かしわという言葉が分かりにくい理由の一つは、同じ読み方や似た漢字を持つ言葉が複数存在することです。

特に、鶏肉のかしわ、植物のカシワ、和菓子の柏餅は、それぞれ異なる対象を指します。関係を整理すると、次のようになります。

名称 意味・対象 鶏肉のかしわとの関係
黄鶏(かしわ) もともとは茶褐色の羽毛を持つニワトリ 鶏肉を指す言葉の原型
かしわ(鶏肉) ニワトリの肉全般 関西や九州などで使われる呼び名
カシワ(柏・槲) ブナ科の落葉高木 羽毛の色の由来とされる植物
柏餅 餡入りの餅を葉で包んだ和菓子 鶏肉とは別の食べ物
かしわ飯 鶏肉と具材を使ったご飯料理 鶏肉を意味するかしわを使用
かしわうどん 鶏肉を具材にしたうどん 鶏肉を意味するかしわを使用

柏という植物の名前にも食文化が関係している

植物のカシワは、ブナ科コナラ属の落葉高木です。大きく厚みのある葉を持ち、春に新しい葉が出るころまで古い葉が枝に残るという特徴があります。

国立科学博物館の筑波実験植物園では、カシワの名前について、食物を盛る葉を意味する「炊葉(かしは)」に由来する説などを紹介しています。

昔は、食べ物を葉の上に盛ったり、葉で包んで蒸したりする用途がありました。こうした食文化が植物の名称にも関係していると考えられています。

柏餅は端午の節句に食べる和菓子

柏餅は、餡を入れた餅を柏の葉で包んだ和菓子です。主に5月5日の端午の節句に食べられます。

農林水産省によると、柏餅は江戸時代に作られ始めたとされ、柏の葉が新芽の成長まで古い葉を落とさない特徴から、子孫繁栄の願いが込められるようになりました。

ここで注意したいのは、柏餅に使う葉が、必ずしも植物のカシワとは限らないことです。

西日本では、地域によってサルトリイバラの葉を柏の葉の代わりに使う習慣があります。山口県の農林水産省の郷土料理紹介でも、サルトリイバラの葉を使用した柏餅が紹介されています。

兵庫県の「いびつもち」や三重県の「いばら餅」など、似た製法で地域独自の名称を持つ餅菓子もあります。

つまり、鶏肉のかしわと柏餅は別物ですが、どちらも日本の食文化と植物の葉にまつわる歴史を持つ言葉なのです。

【郷土料理を紹介】かしわ飯・かしわうどんの意味と由来

かしわという言葉を日常的に目にする機会として、郷土料理や飲食店のメニューがあります。

代表的なのが福岡県のかしわ飯と、北九州市のかしわうどんです。どちらも鶏肉を使った料理で、地域の食文化を象徴する存在になっています。

かしわ飯は福岡県を代表する郷土料理

かしわ飯とは、鶏肉や野菜などを甘辛く煮て、ご飯と一緒に炊いたり、炊き上がったご飯に混ぜたりして作る料理です。

農林水産省の郷土料理データベースでは、福岡県内全域に伝承されている料理として紹介されています。

主な食材は次のとおりです。

  • 米:料理の基本となる食材。
  • 鶏肉:かしわと呼ばれる主役の具材。
  • ごぼう:独特の香りと食感を加える。
  • 人参:彩りと甘みを加える。

福岡県では、家庭や食堂で古くから作られてきました。祭りや運動会など、人が集まる機会にも食べられ、駅弁としても親しまれています。

同じかしわ飯でも、地域や家庭によって炊き込み式にするか、具材を煮てご飯に混ぜるかなど、調理方法には違いがあります。

かしわうどんは北九州のソウルフード

かしわうどんは、甘辛く煮た鶏肉をうどんに載せた料理です。

特に北九州市では、小倉駅のホームで親しまれてきた立ち食いうどんが有名です。

北九州市の公式観光情報サイト「北九州パレット」でも、かしわうどんは北九州名物として紹介されています。

同サイトで紹介されている商品は、かつおと昆布をベースに鶏もも肉からだしを取ったつゆを使い、甘辛く炊き上げたかしわ肉をトッピングするスタイルです。

鶏肉の旨味が溶け込んだつゆと、甘辛い具材の組み合わせが特徴です。

この料理名も、鶏肉をかしわと呼ぶ地域の言葉がそのまま残ったものです。

かしわ飯とかしわうどんは何が違う?

どちらも鶏肉を使用しますが、料理としての特徴は異なります。

  • かしわ飯:鶏肉や野菜をご飯と一緒に味わう米料理。
  • かしわうどん:甘辛く煮た鶏肉をうどんに載せて食べる麺料理。

共通しているのは、かしわが鶏肉を意味していることです。料理名の中に残る地域の言葉を知ると、メニューの意味も分かりやすくなります。

【検証資料 3】かしわとはに関する近況・インタビュー報道記録(出典:Yahoo!ニュース)

【よくある誤解を解消】かしわは高級肉?鶏肉と何が違う?

かしわという呼び名には、昔の食文化や地域の慣習が関係しているため、現代の鶏肉の分類と混同されることがあります。

かしわは高級な鶏肉だけを指すのか

現在の一般的な意味では、かしわは高級な鶏肉だけを指す言葉ではありません。

ただし、歴史的には、鶏肉の中でも質の良いものをかしわと呼んでいた地域がありました。国立国会図書館のレファレンス協同データベースに掲載された百科事典の説明にも、第二次世界大戦前まで、ニワトリの上等肉をかしわと呼んでいた地域があったことが記されています。

この歴史的な使い方が、かしわは高級肉というイメージにつながっている可能性があります。

しかし、現代の精肉店や飲食店でかしわと書かれていても、それだけで高級品や特別な飼育方法の鶏肉だと判断することはできません。

かしわと普通の鶏肉は別の食材なのか

基本的には同じ食材です。違うのは肉そのものではなく、呼び名です。

例えば、関東地方の人が「鶏肉」と呼ぶものを、関西地方の人が「かしわ」と呼ぶことがあります。呼び方が異なっていても、料理に使用する鶏肉という点では変わりません。

かしわと鶏肉の違いを判断するポイント

料理や商品を選ぶときは、名称だけで判断せず、使用している鶏の種類や部位を確認すると分かりやすくなります。

  • 若鶏なのか、親鶏なのか。
  • もも肉なのか、むね肉なのか。
  • 地鶏なのか、銘柄鶏なのか、ブロイラーなのか。
  • 産地や飼育方法が明示されているか。

特に、かしわ飯やかしわうどんでは、料理によって使用する肉の部位や味付けが異なります。名称だけでは肉質や価格を判断できないため、商品情報やメニューの説明を確認するのが確実です。

【かしわとは】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:かしわとは簡単にいうと何ですか?

A1:かしわとは、鶏肉の別名です。特に関西地方や九州地方などで使われています。もともとは茶褐色の羽毛を持つニワトリを指す言葉でした。

Q2:かしわは関西だけの方言ですか?

A2:いいえ。関西地方だけでなく、九州地方や中部地方の一部でも使われています。西日本を中心に広がっている地域的な呼び名です。

Q3:かしわの語源は柏餅ですか?

A3:柏餅そのものが語源というわけではありません。茶褐色のニワトリの羽毛が、枯れた柏の葉の色に似ていたことに由来するという説が有力です。

Q4:黄鶏とは何と読みますか?

A4:「かしわ」と読みます。もともとは羽毛が黄褐色や茶褐色のニワトリを指し、そこから鶏肉の意味にも使われるようになりました。

Q5:かしわは鶏肉のどの部位ですか?

A5:特定の部位ではありません。もも肉、むね肉、ささみ、手羽などを含む鶏肉全般の呼び名です。ただし、地域によっては親鶏などを指す場合もあります。

Q6:かしわ飯とかしわうどんのかしわは何を意味しますか?

A6:どちらも鶏肉を意味します。かしわ飯は鶏肉と野菜を使ったご飯料理、かしわうどんは甘辛く煮た鶏肉を載せたうどんです。

Q7:柏餅の柏と鶏肉のかしわは同じ意味ですか?

A7:同じ意味ではありません。鶏肉のかしわは食材の名称で、柏餅の柏は餅を包む植物の葉を指します。ただし、鶏肉の呼び名には柏の葉の色が関係しているという説があります。

まとめ:かしわとは鶏肉のこと!語源と地域の食文化を知れば意味が分かる

かしわとは、主に関西地方や九州地方などで使われている鶏肉の別名です。

その語源は、もともと茶褐色の羽毛を持つニワトリを「黄鶏(かしわ)」と呼んでいたことにあります。羽毛の色が枯れた柏の葉に似ていたことが、名前の由来になったという説が広く知られています。

また、かしわは関西だけの方言ではありません。九州地方のかしわ飯や北九州市のかしわうどんなど、地域の食文化の中にも深く根付いています。

一方、柏餅や植物のカシワは、鶏肉のかしわとは別の意味を持ちます。柏餅は端午の節句に食べられる和菓子で、地域によっては柏の葉ではなくサルトリイバラの葉が使われます。

【プロの結論】

かしわという言葉を正しく理解するポイントは、「昔の鶏の名前が、現在の鶏肉の呼び名へと変化した」という歴史的な流れを押さえることです。

そして、同じ言葉でも地域や料理によって使われ方が異なる点に、日本の食文化の豊かさがあります。

2026年現在も、かしわ飯やかしわうどんのような郷土料理を通して、この呼び名は受け継がれています。次に関西や九州の飲食店で「かしわ」という文字を見かけたら、それは鶏肉のことだと理解すれば、メニューの意味もすぐに分かるはずです。