五月病の抜け出し方2026年版|原因・セルフケアから受診目安まで徹底解説

目次

新年度が始まってから約1か月。ゴールデンウィークが終わった頃に、「仕事に行きたくない」「朝起きるのがつらい」「何をするにもやる気が出ない」と感じていないだろうか。こうした心身の不調は、一般に五月病と呼ばれている。特に新社会人や転職、異動、進学などで生活環境が大きく変わった人は、知らないうちにストレスや疲労をため込んでいることがある。

五月病から抜け出すために必要なのは、無理に気持ちを切り替えたり、自分を奮い立たせたりすることではない。まずは心と体のSOSサインに気づき、十分な休養、睡眠、生活リズムの改善を少しずつ進めることが大切だ。2026年11月時点の厚生労働省の健康情報や相談制度、医療機関の解説を踏まえ、今日から実践できるセルフケア、適応障害・うつ病との違い、病院に行くタイミングまで詳しく解説する。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】

  • 抜け出すための基本:頑張りすぎず、休養・睡眠・食事・生活リズムを整えることから始める。
  • 見逃せないサイン:不眠、食欲低下、強い不安、意欲の低下、仕事や日常生活への支障が続く場合は専門家に相談する。
  • 2026年の相談先:厚生労働省の「こころの耳」では、働く人やその家族を対象に無料・匿名の電話、SNS、メール相談を利用できる。

【原因と症状】五月病になるのはなぜ?心と体に現れるSOSサイン

五月病抜け出し方

五月病は正式な病名ではない

五月病抜け出し方

最初に理解しておきたいのは、五月病は医学的な正式病名ではなく、特定の時期に現れる心身の不調を表す一般的な呼び方だという点だ。

4月は入学、就職、転職、異動、転居など、生活環境が大きく変化しやすい。新しい人間関係や仕事の進め方に適応しようと緊張した状態が続き、5月の大型連休を迎えた頃に、それまで蓄積していた疲労やストレスが表面化することがある。

川崎医科大学総合医療センターが2026年4月27日に公開した五月病に関する解説でも、春の気候や生活リズムの変化、環境への適応によるストレス、連休を境に緊張が緩むことなどが背景として取り上げられている。

医学的には適応障害や抑うつ状態などが関係している場合もある。ただし、五月病という言葉だけで具体的な病気を判断することはできない。単なる疲れだと決めつけず、症状の程度や生活への影響を確認することが重要だ。

五月病でよく見られる症状

五月病抜け出し方

五月病の症状は、精神面だけでなく身体面や行動面にも現れる。特に注意したいのは、本人がストレスを自覚していなくても、睡眠や食欲、日常生活に変化が生じるケースだ。

厚生労働省の「こころの耳」では、ストレスが蓄積したときに現れる変化として、身体面、心理・感情面、行動面のサインを紹介している。

精神面のサイン

  • 理由もなく気分が落ち込む。
  • 以前は楽しかった趣味に興味が持てない。
  • 仕事や学校に行くことを考えると不安になる。
  • 集中力や判断力が低下する。
  • 些細なことでイライラしたり、涙が出たりする。
  • 自分を責めたり、将来に悲観的になったりする。

身体面のサイン

  • 朝起きられない、疲れが取れない。
  • 寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める。
  • 食欲がなくなる、または過食する。
  • 頭痛、肩こり、胃痛、腹痛が続く。
  • 動悸やめまい、倦怠感が現れる。

行動面のサイン

  • 遅刻や欠勤が増える。
  • 人と会うことを避けるようになる。
  • 家に閉じこもる時間が増える。
  • 飲酒や喫煙の量が増える。
  • 身だしなみや家事など、普段できていたことが難しくなる。

これらは五月病だけに特有の症状ではない。うつ病や適応障害、睡眠障害、身体疾患などでも見られるため、複数の症状が重なっている場合は注意が必要だ。

五月病になりやすい人の特徴とは?

五月病は特定の性格の人だけに起こるものではない。ただし、新しい環境に適応しようとして無理を重ねる人や、悩みを周囲に相談できず抱え込む人は、ストレスに気づくのが遅れることがある。

特に次のような傾向がある人は、自分の疲労を振り返ってみたい。

  • 責任感が強く、仕事を最後まで完璧にやろうとする。
  • 人から頼まれると断るのが苦手。
  • 周囲の期待に応えようとして頑張りすぎる。
  • 失敗を必要以上に気にしてしまう。
  • 困っていても人に相談することをためらう。
  • 新しい人間関係や職場環境に強い緊張を感じる。
  • 睡眠不足や休日の疲労を放置しやすい。

ただし、几帳面だから五月病になる、明るい性格ならならない、といった単純な関係ではない。生活環境、仕事量、周囲の支援、睡眠状態など複数の要素が関係する。

【検証資料 1】五月病抜け出し方の当時の様子・関連報道写真(出典:Yahoo!ニュース)

【実践編】五月病から抜け出す7つのセルフケア方法

五月病から抜け出したいとき、最初から以前と同じ仕事量や生活水準に戻そうとする必要はない。まずは心身の負担を減らし、回復するための余裕をつくることが先決だ。

1.頑張ることを一度やめて、休養を優先する

五月病の状態で最も避けたいのは、やる気が出ない自分を責め、さらに努力を重ねてしまうことだ。

疲れているときに無理を続けると、睡眠不足や集中力の低下が進み、普段なら問題なくできる仕事や家事も負担に感じやすくなる。

まずは次のような方法で、日常の負担を減らしてみよう。

  • 休日に予定を詰め込まず、何もしない時間をつくる。
  • 仕事の優先順位を整理し、緊急性の低い作業を後回しにする。
  • 家事は最低限にして、休める時間を確保する。
  • 疲れを感じたら短い休憩を入れる。
  • 必要に応じて有給休暇や休職制度について相談する。

休むことは逃げではない。心身の回復に必要な時間を確保する行動だ。

2.朝起きる時間を決めて生活リズムを整える

五月病では、夜更かしや朝寝坊によって生活リズムが乱れることがある。特に休日に昼近くまで寝てしまうと、夜の寝つきが悪くなり、翌週の仕事や学校がさらに苦痛になる場合がある。

まずは就寝時間を無理に固定するよりも、毎朝できるだけ同じ時間に起きることを意識したい。

  • 起床後はカーテンを開けて朝の光を浴びる。
  • 朝食を少量でも取る。
  • 日中は短時間でも外に出る。
  • 休日も平日と大きく異なる時間に起きない。
  • 眠れないときは焦らず、寝る前の環境を見直す。

一気に理想的な生活に戻そうとせず、起床時刻や食事のタイミングなど、一つずつ整えることが続けるコツだ。

3.食事を抜かず、体に必要な栄養を取る

気分が落ち込むと、食事を準備することさえ面倒になる場合がある。しかし、食事の回数や時間が乱れると、生活リズムにも影響しやすい。

食欲がないときは、最初から栄養バランスの整った食事を完璧に用意しようとしなくてよい。

  • おにぎりやパンなど、食べやすいものを用意する。
  • ヨーグルトや卵、豆腐などを取り入れる。
  • 野菜や果物を少しずつ追加する。
  • 水分をこまめに補給する。
  • 食欲不振が長く続く場合は医療機関に相談する。

食事は心身を支える基本的な習慣だ。食べられないこと自体が不調のサインになっている可能性もあるため、無理に大量に食べる必要はない。

4.軽い運動や散歩で気分転換する

家に閉じこもる時間が長くなると、気分転換の機会も減ってしまう。体調に問題がなければ、近所を散歩するなど、負担の少ない運動から始めてみたい。

例えば、次のような方法がある。

  • 朝や夕方に5〜10分程度散歩する。
  • 通勤時に一駅分だけ歩く。
  • 自宅で軽いストレッチをする。
  • 休日に公園や自然のある場所で過ごす。
  • 長時間座り続けないよう、ときどき体を動かす。

厚生労働省の「身体活動・運動ガイド2023」では、成人について個人差を考慮しながら、今より少しでも多く体を動かすことを推奨している。最初から目標の運動量を達成する必要はなく、自分の体調に合わせて取り組むことが大切だ。

5.悩みを誰かに話して一人で抱え込まない

五月病のときは、自分の悩みを言葉にするだけでも気持ちを整理しやすくなる。

相談相手は、家族や友人、同僚、上司など、自分が安心して話せる人でよい。職場での悩みなら産業医や人事担当者、学校生活の悩みなら学生相談室なども選択肢になる。

特に新社会人の場合、仕事の進め方が分からない、人間関係に慣れない、周囲の期待に応えられるか不安といった悩みが重なりやすい。問題を一人で解決しようとせず、仕事量や指示の出し方を調整してもらえないか相談することも有効だ。

6.好きなことをする時間を少しだけ取り戻す

ストレス解消のために、特別な旅行や高額な趣味を始める必要はない。

好きな音楽を聴く、映画を見る、入浴する、植物の世話をする、友人と短時間だけ会うなど、自分にとって負担にならない活動を選ぼう。

重要なのは、楽しむことまで義務にしないことだ。趣味を楽しめない状態が続いている場合は、無理に気分を盛り上げようとせず、心身の不調として受け止める必要がある。

7.仕事や生活の負担そのものを見直す

休養やセルフケアを続けても改善しない場合、ストレスの原因になっている環境を変える必要があるかもしれない。

例えば、業務量が多すぎる場合は仕事の優先順位や担当範囲を調整する。人間関係が原因なら、相談窓口や上司を通じて対応を検討する。長時間労働が続いている場合は、勤務時間や休暇の取り方について見直す。

自分の考え方だけを変えようとせず、負担を生み出している環境にも目を向ける。これが五月病から抜け出すうえで見落としたくないポイントだ。

【睡眠とストレス対策】五月病を改善する生活リズムの整え方

厚生労働省の睡眠ガイド2023に基づく改善ポイント

睡眠は、五月病のセルフケアで特に優先したい要素の一つだ。睡眠不足が続くと、日中の集中力や判断力が低下し、仕事や人間関係でのストレスを感じやすくなる。

厚生労働省が公開する「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、成人について6時間以上を目安に必要な睡眠時間を確保することを推奨している。ただし、適切な睡眠時間には個人差があり、6時間眠れば全員が十分という意味ではない。睡眠時間だけでなく、起床時の休養感も確認したい。

具体的には、次の習慣を取り入れるとよい。

  • 朝はなるべく決まった時刻に起きる。
  • 日中に適度な運動や身体活動を行う。
  • 就寝前のスマートフォンやパソコンの使用を控える。
  • 夕方以降のカフェイン摂取を控える。
  • 寝る直前の食事や夜食を避ける。
  • 飲酒を睡眠導入の手段にしない。
  • 寝室の明るさや温度、音を調整する。

厚生労働省のGood Sleepガイドでも、睡眠時間の確保に加えて、光・温度・音への配慮、朝食、適度な運動、就寝前のリラックスが紹介されている。

五月病のストレス解消法は自分に合うものを選ぶ

ストレス解消法は、人によって効果を感じる方法が異なる。周囲の人が勧める方法が、自分にも合うとは限らない。

例えば、外出が好きな人なら散歩や軽い運動、人と話すことで気分転換できる人なら友人との会話、一人の時間が必要な人なら読書や入浴などが考えられる。

ただし、飲酒や過度な買い物、夜更かしなど、一時的に気分が紛れても翌日の負担を増やす方法には注意したい。

厚生労働省の「こころの耳」には、生活習慣を通じたストレス対処法を紹介するコンテンツや、15分で学べるセルフケアの教材もある。自分に合う方法を探す際の参考になる。

【検証資料 2】五月病抜け出し方の活動歴およびメディア掲載記録(出典:Yahoo!ニュース)

【仕事に行きたくない人へ】新社会人の五月病と職場での対処法

仕事に行きたくない気持ちは甘えではない

朝になると会社に行きたくなくなる。日曜日の夕方から憂うつになる。仕事のことを考えると胃が痛くなる。

こうした状態になったとき、「社会人なのだから我慢しなければ」「周りは頑張っているのに自分だけ情けない」と考える人もいる。

しかし、仕事に行きたくない気持ちは、心身に負担がかかっていることを知らせるサインかもしれない。無理に出勤することだけを目標にするのではなく、何がつらいのかを整理してみよう。

例えば、次のように原因を分けると対応を考えやすい。

  • 仕事内容:業務量が多い、仕事を覚えられない、ミスが怖い。
  • 人間関係:上司や同僚との関係が負担になっている。
  • 職場環境:長時間労働、休憩不足、相談しにくい雰囲気がある。
  • 生活環境:通勤時間、睡眠不足、食事の乱れなどが重なっている。
  • 心理的な負担:期待に応えなければならないというプレッシャーが強い。

原因が分かれば、仕事量の調整、教育担当者への相談、勤務時間の見直しなど、具体的な対応につなげられる。

新社会人が五月病になりやすい理由

新社会人は、学生時代から生活環境が大きく変わる。勤務時間に合わせた生活、職場の人間関係、仕事の責任、評価への不安など、複数の変化に同時に対応しなければならない。

厚生労働省の働く人向けメンタルヘルス情報サイト「こころの耳」では、新入社員向けのセルフケア基礎知識を公開している。学生から社会人になる環境変化によるストレスや、調子が優れないときの対応、相談窓口などが紹介されている。

新入社員が意識したいのは、最初から完璧な社会人を目指さないことだ。

  • 分からないことは早めに質問する。
  • 仕事を覚える時間が必要だと理解する。
  • 一日の仕事を振り返り、できたことも確認する。
  • 休憩時間は仕事から離れる。
  • 休日は仕事の連絡や業務から距離を置く。

仕事を覚えるスピードや職場への適応には個人差がある。同期や先輩と比較して、自分の成長を急がせる必要はない。

どうしても出勤できないときの対応

心身の不調が強く、出勤すること自体が難しい場合は、無理をして出社する必要はない。まずは会社に連絡し、体調不良であることを伝えよう。

職場に相談するときは、具体的な症状を伝えると状況を共有しやすい。

  • 朝になると動悸や吐き気がする。
  • 夜眠れず、日中も強い疲労がある。
  • 仕事に集中できず、ミスが増えている。
  • 出勤前に強い不安や涙が出る。

必要に応じて、産業医、保健師、人事担当者などに相談する方法もある。会社に産業医がいない場合は、地域の産業保健総合支援センターなどを利用できる。

【違いを比較】五月病・適応障害・うつ病はどう見分ける?

五月病が長引いている人にとって、特に気になるのが適応障害やうつ病との違いだ。

実際には、五月病と呼ばれる状態の中に、適応障害やうつ病などの医療的な対応が必要な状態が含まれている場合もある。単に症状が出た時期だけで判断することはできない。

3つの状態の特徴を比較

比較項目 五月病 適応障害 うつ病
位置づけ 医学的な正式病名ではない通称 医学的な診断名 医学的な診断名
主な背景 新生活や環境変化による疲労・ストレス 特定できるストレス要因への適応困難 さまざまな要因が関係する
主な症状 無気力、不安、不眠、疲労感など 抑うつ気分、不安、不眠、身体症状など 抑うつ気分、興味や喜びの喪失、睡眠・食欲の変化など
症状と環境の関係 新年度や連休明けなどに自覚されやすい ストレス要因との関連が重要 明確なストレス要因がない場合もある
生活への影響 軽い疲労感から日常生活の支障まで幅広い 仕事や学業、社会生活に支障が出ることがある 仕事、学業、家事などに大きな支障が出ることがある
対応 休養、生活改善、必要に応じた専門家への相談 ストレス要因の調整、休養、必要に応じた治療 医師による診断と休養、必要に応じた薬物療法や精神療法

この比較は一般的な特徴を整理したものであり、自己診断に使うものではない。特に適応障害とうつ病は症状が重なることもあり、医師による評価が必要だ。

適応障害はストレスの原因が比較的明確

厚生労働省の資料によると、適応障害は、日常生活の中で生じたストレスが原因となり、心身のバランスが崩れて社会生活に支障が生じる状態だ。

例えば、異動後の職場環境、人間関係、過重な業務など、特定のストレス要因と症状との関係が重要になる。

主な症状は、気分の落ち込み、不安感、頭痛、不眠など。原因となるストレスを軽減し、心理的な回復を図ることが治療の基本となる。状態によっては薬物療法が行われることもある。

職場に行く日は強い不調が出るのに、休日は比較的落ち着いている場合でも、適応障害の可能性を否定することはできない。生活に支障があるなら相談することが大切だ。

うつ病は2週間以上続く症状にも注意

うつ病では、気分の落ち込みだけでなく、以前楽しめていたことに興味を持てなくなる、食欲や睡眠が変化する、疲れやすくなる、集中力が低下するなど、さまざまな症状が現れる。

厚生労働省の「こころもメンテしよう」では、憂うつな気分や興味・喜びの喪失などを含む症状が2週間以上続く場合、専門家への相談を勧めている。

ただし、2週間という期間は受診を検討する際の参考であり、2週間経過するまで受診を待つという意味ではない。症状が強い場合や、仕事・食事・睡眠に大きな支障が出ている場合は、早めに医療機関へ相談したい。

また、「自分には価値がない」「消えてしまいたい」といった考えが浮かぶ場合は、期間に関係なく早急に支援を求めてほしい。

【検証資料 3】五月病抜け出し方に関する近況・インタビュー報道記録(出典:Yahoo!ニュース)

【受診・相談ガイド】五月病で病院に行く目安と厚生労働省の相談窓口

病院に行ったほうがよい5つのサイン

五月病のような不調が現れたとき、どの段階で病院に行けばよいのか迷う人は多い。判断する際は、症状の数だけでなく、日常生活への影響を確認することが大切だ。

次のような状態が見られる場合は、医療機関への相談を検討したい。

  1. 不調が長引いている:休養を取っても気分の落ち込みや疲労感が改善しない。
  2. 睡眠に問題がある:眠れない、早朝に目が覚める、日中に起きていられない。
  3. 食事が取れない:食欲が大きく低下し、体重にも変化が出ている。
  4. 日常生活に支障がある:仕事や学校に行けない、家事や身支度が難しい。
  5. 精神的な苦痛が強い:強い不安、自責感、絶望感、消えてしまいたいという気持ちがある。

最初の相談先は、かかりつけ医でもよい。身体症状が目立つ場合は内科などで相談し、必要に応じて心療内科や精神科につないでもらう方法もある。

精神科は、うつ病や適応障害などの精神疾患を専門的に診療する。心療内科は、ストレスなど心理的な要因が関係する身体症状を含め、心身の不調を扱う診療科だ。ただし、診療範囲は医療機関によって異なる。

2026年に利用できる厚生労働省の「こころの耳」

仕事のストレスやメンタルヘルスの不調を誰かに相談したい場合は、厚生労働省の働く人向けメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」が役立つ。

働く人やその家族、企業の人事労務担当者などを対象に、匿名・無料で相談できる窓口を用意している。

主な相談方法と受付時間は次のとおり。

  • 電話相談:平日17時〜22時(受付21時50分まで)、土日10時〜16時(受付15時50分まで)。
  • SNS相談:平日17時〜22時(受付21時30分まで)、土日10時〜16時(受付15時30分まで)。
  • メール相談:24時間受付。原則1週間以内に返信。

電話で話すことが苦手ならSNS、相談内容を整理して伝えたいならメールなど、自分に合う方法を選べる。なお、祝日や年末年始などは休止・変更があるため、利用前に最新の受付案内を確認したい。

厚生労働省の「こころの健康相談統一ダイヤル」

仕事の悩みに限らず、心の健康について地域の公的な相談機関に相談したい場合は、厚生労働省が案内する「こころの健康相談統一ダイヤル」も選択肢となる。

電話番号は0570-064-556。

電話をかけた所在地の都道府県・政令指定都市が実施する公的な相談機関につながる仕組みだ。受付曜日や時間は地域によって異なる。また、IP電話など一部の電話サービスからは接続できないため注意したい。

自殺を考えるほど追い詰められている場合は、一人で抱え込まないことが最優先だ。厚生労働省が案内する「#いのちSOS」(0120-061-338)は、24時間365日、無料で相談を受け付けている。差し迫った危険がある場合は119番など緊急の支援を利用してほしい。

五月病はいつまで続く?回復までの期間に決まりはある?

五月病がいつまで続くのかについて、すべての人に当てはまる回復期間はない。

新しい環境に慣れることで自然に気分が落ち着く人もいれば、ストレスの原因が解消されず、数か月以上不調が続く人もいる。適応障害やうつ病などが関係している場合は、専門的な治療や環境調整が必要になることもある。

そのため、「6月になれば治る」「1か月我慢すれば大丈夫」と決めつけないことが大切だ。

症状が改善しているかを確認する際は、次のような変化に注目したい。

  • 朝起きることが以前より楽になった。
  • 食事をおいしく感じるようになった。
  • 仕事や趣味に少しずつ興味が戻ってきた。
  • 睡眠の質が改善してきた。
  • 不安やイライラを感じる時間が減った。

反対に、以前より症状が強くなっている、休んでも回復しない、生活への支障が増えている場合は、経過観察だけで済ませず医療機関に相談したい。

【プロの結論】2026年の五月病対策で失敗しないための判断基準

五月病から抜け出すために、最も大切なのは「早く元の自分に戻らなければ」と焦らないことだ。

五月病と呼ばれる不調には、環境変化による一時的な疲労から、適応障害やうつ病など専門的な治療が必要な状態まで、幅広いケースが含まれる。

そのため、セルフケアだけで対応できるかどうかを判断する際には、次の3つの視点を持っておきたい。

判断基準1:休養によって少しずつ改善しているか

睡眠や食事を整え、仕事や生活の負担を減らした結果、少しずつ体調が改善しているなら、セルフケアを継続しながら経過を見ることもできる。ただし、改善が見られない場合は専門家に相談する。

判断基準2:仕事や日常生活を維持できているか

仕事に行けない、食事が取れない、身支度ができないなど、生活の基本的な行動に支障が出ている場合は、受診を優先したい。仕事を続けられるかどうかだけで、自分の健康状態を判断してはいけない。

判断基準3:不調の原因となる環境を変えられるか

特定の職場や人間関係がストレスになっている場合、休養だけでなく、業務量の調整や勤務環境の改善が必要になることもある。自分の努力だけで解決しようとせず、周囲の支援を利用することが重要だ。

2026年の五月病対策で意識したいのは、セルフケアと専門家への相談を対立させないこと。睡眠や食事を整えることは大切だが、それだけですべての不調が改善するわけではない。必要なときに医療や公的な相談制度を利用することも、立派な回復への行動である。

【五月病の抜け出し方】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:五月病から早く抜け出すには何をすればいい?
A1:まずは十分な休養を取り、毎朝なるべく同じ時間に起きることから始めよう。食事や睡眠を整え、軽い散歩や好きなことをする時間を確保することも役立つ。症状が強い場合や長引く場合は医療機関に相談したい。

Q2:五月病は自然に治る?
A2:環境に慣れたり、疲労やストレスが軽減したりすることで改善する場合はある。ただし、適応障害やうつ病などが関係している可能性もある。必ず自然に治るとは限らないため、生活に支障が出ている場合は早めに相談しよう。

Q3:五月病で仕事に行きたくないときは休んでもいい?
A3:心身の不調が強い場合は、無理をせず休むことを検討してよい。会社に体調不良を伝え、必要なら産業医や医療機関に相談しよう。出勤を続けることだけを優先して症状を悪化させないことが大切だ。

Q4:五月病と適応障害は同じもの?
A4:同じではない。五月病は医学的な正式病名ではない一般的な呼び方で、適応障害は特定のストレス要因に関連して心身の不調や社会生活への支障が生じる医学的な診断名だ。五月病と呼ばれる状態の中に適応障害が含まれる場合はある。

Q5:五月病で病院に行くのはどのタイミング?
A5:不眠や食欲不振、強い不安、気分の落ち込みが続く場合や、仕事・学校・家事などに支障が出ている場合は早めに受診を検討しよう。自分を傷つけたい気持ちや消えてしまいたい気持ちがある場合は、期間に関係なく直ちに支援を求めてほしい。

まとめ:五月病から抜け出す第一歩は自分を追い込まないこと

五月病から抜け出すためには、心身の不調を早めに認識し、休養、睡眠、食事、生活リズムを整えることが基本になる。

今回紹介した対策の中でも、まず実践したいのは次の5つだ。

  • 疲れを感じたら無理をせず、休養を優先する。
  • 朝の起床時刻を整え、十分な睡眠時間を確保する。
  • 食事を抜かず、体調に合わせて軽い運動を取り入れる。
  • 悩みを一人で抱えず、信頼できる人に相談する。
  • 不調が長引いたり生活に支障が出たりしたら、医療機関や公的相談窓口を利用する。

五月病は、気合いや根性だけで乗り越えるものではない。仕事や人間関係に無理があるなら環境を見直し、必要であれば休むことも大切だ。

自分の心と体を守ることは、これからの生活や仕事を長く続けるための土台になる。焦らず、自分のペースで回復への一歩を踏み出してほしい。

参照した主な公的・医療情報:

  • 厚生労働省「こころの耳」働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト
  • 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
  • 厚生労働省「こころもメンテしよう」
  • 厚生労働省「こころの健康相談統一ダイヤル」「電話相談」
  • 川崎医科大学総合医療センター「五月病とその対策」(2026年4月27日更新)
  • 全国健康保険協会「ゴールデンウィークから初夏にかけて気をつけたい五月病」