【なぜ「ずるい」と言われる?】第3号被保険者制度の仕組みと保険料負担の実態
第3号被保険者制度に対する批判は、単に保険料を納めていないことだけが理由ではない。問題の核心には、同じ公的年金制度に加入していても、世帯の働き方によって本人の保険料負担が異なるという構造がある。
第3号被保険者とは?

第3号被保険者とは、会社員や公務員など厚生年金に加入している第2号被保険者に扶養されている配偶者のうち、一定の条件を満たす人を指す。
対象となるのは、原則として次の条件を満たす人だ。
- 20歳以上60歳未満であること。
- 厚生年金に加入する第2号被保険者の配偶者であること。
- 原則として日本国内に居住していること。
- 配偶者によって生計を維持されていること。
- 原則として年間収入が130万円未満であること。
なお、年収130万円未満でも、自分自身が勤務先の社会保険加入要件を満たす場合は、第3号被保険者ではなく第2号被保険者になる。
また、配偶者の年収の2分の1未満という基準も原則として設けられているが、収入や生計維持の実態によって個別に判断される場合がある。
日本年金機構の加入手続きの説明でも、これらの要件が示されている。
なぜ自分で保険料を払わなくてもよいのか

最大の特徴は、本人が国民年金保険料を個別に納付する必要がないことだ。
例えば、2026年度の第1号被保険者の国民年金保険料は月額17,920円である。
一方、第3号被保険者は、この保険料を自分の口座から支払わなくても、対象期間が保険料納付済期間として扱われる。
ただし、ここで誤解してはいけないのは、保険料が完全に不要になっているわけではないという点だ。
第3号被保険者の基礎年金に必要な費用は、配偶者が加入する厚生年金制度全体から拠出される。厚生年金の被保険者が負担する保険料と事業主負担などによって、制度全体が支えられている。
厚生労働省の制度説明では、被扶養配偶者を有する被保険者が負担した保険料について、被扶養配偶者も共同して負担したという基本的な考え方が法律上示されている。
つまり、正確には「保険料を誰も負担していない」のではなく、「本人が個別に納めず、被用者保険全体で費用を負担する」仕組みである。
「ずるい」と感じられる3つの理由

1.自分で納付する人と受給条件が異なる
自営業者やフリーランスなどの第1号被保険者は、原則として毎月17,920円を自分で納める。
第3号被保険者は個別の納付がないため、同じ基礎年金を受け取れる点に不公平感が生じる。
2.共働き世帯との負担の違い
夫婦ともに会社員として働く共働き世帯では、それぞれが厚生年金に加入し、給与に応じた保険料を負担する。
一方、片方が第3号被保険者となる世帯では、配偶者側の厚生年金保険料だけが給与から直接控除される。
この違いが、世帯単位で見たときの不公平感につながっている。
3.働く時間を調整する動機になる
一定の収入を超えると社会保険への加入が必要になるため、手取り額の減少を避けようとして労働時間を抑える人がいる。
人手不足の企業にとっても、働く意思がある人が収入基準を意識して勤務時間を調整することは悩ましい問題だ。
ただし、育児や介護、健康上の事情などによって十分に働けない人もいる。第3号被保険者を一律に「働かずに得をしている人」と見るのは、実態を正しく捉えていない。
【年収130万円の壁と106万円の壁】2026年に何が変わった?
第3号被保険者制度を理解するうえで避けて通れないのが、年収130万円の壁と106万円の壁だ。
この2つは混同されやすいが、社会保険に加入する条件も、その後の保険料負担も異なる。
年収130万円の壁とは
年収130万円の壁とは、健康保険の被扶養者認定や第3号被保険者の資格に関係する収入基準だ。
原則として、年間収入が130万円未満で、配偶者の収入によって生計が維持されている場合は、扶養に入ることができる。
反対に、収入が130万円以上になると、原則として扶養から外れる。
その場合、勤務先の社会保険加入要件を満たせば厚生年金と健康保険に加入する。満たさなければ、第1号被保険者として国民年金に加入し、国民健康保険にも加入することになる。
ここで注意したいのは、130万円を超えた場合に必ず国民年金と国民健康保険に加入するわけではないことだ。
勤務先の規模や労働時間などによって、加入先が異なる。
106万円の壁は2026年10月に撤廃
2026年11月時点で、特に重要な変更がある。
2025年6月13日に成立した年金制度改正法に基づき、2026年10月1日、短時間労働者の社会保険加入要件のうち、月額8万8,000円以上という賃金要件が撤廃された。
従来は、一定規模以上の企業で働く短時間労働者について、週20時間以上の労働などに加えて月額8万8,000円以上の賃金要件が設けられていた。
この変更により、いわゆる106万円の壁を生み出していた賃金要件がなくなった。
ただし、社会保険の加入条件がすべてなくなったわけではない。
2026年11月時点では、原則として次の条件が関係する。
- 週の所定労働時間が20時間以上。
- 学生ではないこと。
- 勤務先が従業員51人以上の企業であること。
- 正社員の4分の3以上働く場合など、別の加入要件に該当しないか確認すること。
2025年改正法では、企業規模要件も段階的に撤廃される予定だ。
130万円の壁は残っている
106万円の壁の賃金要件が撤廃されたからといって、130万円の壁までなくなったわけではない。
2026年11月現在、130万円未満という扶養認定の収入基準は残っている。
また、人手不足による労働時間の延長などで一時的に収入が130万円以上になった場合には、事業主の証明を活用して、原則として連続2回まで扶養認定を継続できる特例措置もある。
これは恒常的な収入増加を認める制度ではなく、一時的な収入変動に対応する措置だ。
2026年以降の適用拡大スケジュール
厚生労働省が示す企業規模要件の見直しは次のとおり。
| 時期 | 対象となる企業規模 |
|---|---|
| 2026年10月 | 賃金要件を撤廃 |
| 2027年10月 | 従業員36人以上 |
| 2029年10月 | 従業員21人以上 |
| 2032年10月 | 従業員11人以上 |
| 2035年10月 | 企業規模要件を撤廃 |
※企業規模は厚生年金の適用対象者数を基準とする。実際の加入判定には労働時間などの要件も関係する。
この改正の目的は、短時間労働者にも厚生年金への加入機会を広げ、働き方による社会保険の適用格差を縮小することにある。
【第1号・第2号・第3号を比較】保険料と年金受給額はどう違う?
「第3号被保険者だけが優遇されている」という議論を検証するには、3種類の被保険者の違いを理解する必要がある。
国民年金の被保険者区分は、職業や配偶者の加入状況などによって決まる。
3つの被保険者の違い
| 比較項目 | 第1号被保険者 | 第2号被保険者 | 第3号被保険者 |
|---|---|---|---|
| 主な対象 | 自営業者・学生・無職など | 会社員・公務員など | 第2号の扶養配偶者 |
| 年齢 | 原則20~59歳 | 原則70歳未満 | 20~59歳 |
| 保険料 | 定額で本人負担 | 給与・賞与に応じて労使折半 | 個別負担なし |
| 2026年度の国民年金保険料 | 月17,920円 | 給与から厚生年金保険料を控除 | 本人の納付なし |
| 基礎年金 | 対象 | 対象 | 対象 |
| 厚生年金 | 原則なし | 対象 | 自身の加入歴がなければ原則なし |
出典:厚生労働省「公的年金制度の体系(被保険者、保険料)」、日本年金機構の2026年度保険料資料。第2号の保険料率は原則18.3%で、本人と事業主が折半する。
第1号被保険者との違い
第1号被保険者は、国民年金保険料を自分で納める。
2026年度の月額17,920円を12カ月支払うと、年間では215,040円になる。
経済的な負担が重い場合には、免除や納付猶予などの制度が用意されているが、申請・承認された免除や猶予は、将来の年金額への反映方法が異なる。
一方、第3号被保険者は、所定の条件を満たしていれば保険料を個別に納めなくても、対象期間が納付済期間として扱われる。
この違いが、制度に対する不公平感を生む大きな要因だ。
第2号被保険者との違い
第2号被保険者は、会社員や公務員など、厚生年金に加入している人だ。
厚生年金保険料率は原則18.3%で、労働者と事業主が半分ずつ負担する。
第2号被保険者は、老齢基礎年金に加えて、加入期間や給与などに応じた老齢厚生年金も受給できる。
一方、第3号被保険者は、本人が厚生年金に加入していない期間について、配偶者の厚生年金を自分のものとして受け取れるわけではない。
第3号の期間によって保障されるのは、基本的に基礎年金の部分だ。
つまり、保険料負担がないことだけを見て、第2号と第3号の年金給付が同じだと考えるのは誤りである。
【専業主婦の年金はいくら?】2026年度の基礎年金と受給額の仕組み
第3号被保険者について、もう一つ多い疑問が「保険料を払わずに将来いくらもらえるのか」というものだ。
実際の受給額は、加入期間や過去の納付状況などによって異なる。
2026年度の老齢基礎年金は月額70,608円
日本年金機構が公表した2026年度の年金額によると、昭和31年4月2日以降生まれの人の老齢基礎年金の満額は、次の金額となっている。
2026年度・老齢基礎年金の満額(月額)70,608円
2025年度
69,308円
2026年度の増額
1,300円
昭和31年4月1日以前生まれの人の満額は月額70,408円。
この満額は、原則として40年間の保険料納付済期間など、所定の条件を満たした場合の金額だ。
第3号被保険者の期間も納付済期間として扱われるため、長期間にわたって第3号被保険者だった人も、ほかの納付要件を満たせば満額の基礎年金を受け取ることができる。
専業主婦だから必ず満額になるわけではない
ここは重要なポイントだ。
例えば、20歳から60歳までの40年間、すべての期間が適切に納付済み期間として扱われる場合には、満額に到達する。
しかし、途中に未納期間があったり、納付状況が異なる期間があったりすれば、受給額は変わる。
また、第3号被保険者になる前に第1号被保険者として保険料を納めていた人や、第2号被保険者として働いていた人では、それぞれの加入履歴が反映される。
第3号被保険者には厚生年金の上乗せがない
第3号被保険者の期間だけでは、厚生年金の報酬比例部分は増えない。
そのため、長期間会社員として働き、厚生年金に加入していた人と比較すると、老後の年金総額に差が生まれる場合がある。
第3号被保険者制度は、基礎年金の保障という意味では有利な側面がある一方、本人の就労による厚生年金の積み上げがないという特徴も持っている。
この点を踏まえずに「第3号被保険者は老後も得をする」と断定するのは適切ではない。
【共働き世帯との不公平問題】制度が批判される本当の理由
第3号被保険者制度をめぐる議論は、個人の損得だけでは解決できない。
背景には、1980年代と2026年では、家族の形や女性の働き方が大きく変わっているという問題がある。
制度ができたのは1985年、施行は1986年
第3号被保険者制度は、1985年の年金制度改正で創設され、1986年4月に施行された。
当時は、会社員の夫と専業主婦の妻という世帯モデルが年金制度を考えるうえで大きな位置を占めていた。
制度創設前は、会社員の妻が国民年金に任意加入する仕組みだった。
しかし、任意加入していなかった場合、離婚や障害などが生じたときに本人名義の年金保障が十分でないという問題があった。
そこで、専業主婦も国民年金への加入対象とし、自分名義の基礎年金を確保する仕組みが整えられた。
つまり、制度の出発点は、専業主婦への単純な優遇ではなく、女性自身の年金権を確立することだった。
共働き世帯が増え、制度とのずれが拡大
厚生労働省が2026年9月の検討会で示した資料によると、第3号被保険者数は1995年度の約1,220万人をピークに減少している。
2024年度には641万人となり、2025年12月末時点では610万人まで減少した。
一方、夫婦の被保険者の組み合わせを見ると、第2号同士の夫婦が48%で最多となっている。
第2号と第3号の組み合わせも38%を占めるものの、過去の調査と比べて減少傾向にある。
さらに、第3号被保険者の5割以上は何らかの仕事に就いており、そのうち8割以上がパートとして働いている。
この数字からも、第3号被保険者は仕事をしていない専業主婦だけではないことが分かる。
不公平論の本質は世帯構造の変化
制度に対する批判は、大きく3つの観点から整理できる。
第一に、個人単位の負担の公平性。
自営業者や単身者は、自分の収入から国民年金保険料を支払う。
一方、配偶者が厚生年金に加入している第3号被保険者は、個別の保険料を負担しない。
この違いをどう評価するかが問題になる。
第二に、働き方への中立性。
年収や勤務時間によって社会保険の加入区分が変わると、働く時間を増やした際に手取りが一時的に減る可能性がある。
そのため、就労調整を誘発する仕組みになっていないかが問われる。
第三に、家事・育児・介護の評価。
家事や育児、家族の介護は、社会を支える重要な活動だ。
しかし、こうした活動に従事する人の年金保障を、どのような方法で確保するべきなのかという問題は残っている。
単純に第3号被保険者をなくせば解決するという話ではない。
育児や介護によって働く時間が制限される人への保障をどうするのかまで考える必要がある。
【2026年最新】第3号被保険者制度は廃止される?厚生労働省の検討会を追跡
2026年に入って、第3号被保険者制度をめぐる議論は具体的な段階に進んでいる。
特に注目されるのが、厚生労働省の「国民年金第3号被保険者制度等に関する検討会」だ。
2026年9月4日に第1回検討会を開催
厚生労働省は、2026年9月4日に第1回検討会を開催した。
座長には菊池馨実氏が選出され、議題として第3号被保険者制度の現状と実態調査が取り上げられた。
議事録は同年10月27日に公開されている。
検討会では、女性の就業率の上昇、共働き世帯の増加、家族構成の変化などを踏まえ、現行制度の課題を整理している。
2026年度の実態調査は何を調べる?
今回の大きなポイントは、第3号被保険者の実態を把握するために、アンケート調査とヒアリング調査の2種類が計画されていることだ。
厚生労働省の第1回検討会資料によると、アンケート調査は独立行政法人労働政策研究・研修機構への研究要請を通じて実施される。
対象は20~59歳の男女で、学生を除き、年収260万円以下の人を中心に約2万人規模を想定している。
内訳は次のとおりだ。
- 第1号被保険者:約5,000人
- 第2号被保険者:約5,000人
- 第3号被保険者:約9,000人
- 第3号から第2号に移行した人:第2号の内数として約1,000人
調査では、世帯構成、収入、就業状況、働いていない理由、社会保険制度への認識などを確認する予定となっている。
さらに、約70人を対象とするオンラインのヒアリング調査も計画されている。
こちらは第3号被保険者約50人、第1号被保険者約10人、第2号被保険者約10人を対象とし、1人当たり約60分の聞き取りを予定している。
調査結果は2026年度中に取りまとめる方針だ。したがって、2026年11月1日時点では、調査計画が公表されている段階であり、2026年度調査の最終結果が公表済みという意味ではない。
第3号被保険者制度は廃止されるのか
現時点で、制度の全面廃止が決定したわけではない。
検討の方向性としては、被用者保険の適用拡大を進め、働く人が第2号被保険者になりやすい環境を整えることが挙げられている。
2025年の年金制度改正法でも、短時間労働者への社会保険適用拡大が盛り込まれた。
2026年10月の賃金要件撤廃は、その具体的な一歩だ。
一方で、第3号被保険者には、育児や介護、健康上の事情などから就労時間を増やせない人もいる。
制度を縮小する場合には、こうした人たちの年金保障をどう維持するのかが重要な論点になる。
今後の議論では、単に保険料を徴収するかどうかだけではなく、家族構成や就労能力、社会保険の加入機会などを総合的に考える必要がある。
今後考えられる制度見直しの方向性
今後の論点は、主に次の4つに整理できる。
1. 社会保険の適用拡大:短時間労働者が厚生年金に加入しやすい環境を整える。
2. 第3号の対象範囲の見直し:扶養制度をどこまで維持するのかを検討する。
3. 家事・育児・介護への配慮:就労が難しい人の年金保障をどう確保するかを考える。
4. 世帯単位から個人単位への転換:働き方によって負担と給付に大きな差が生まれない制度を目指す。
重要なのは、廃止か維持かという二択だけで議論しないことだ。
制度を変更するのであれば、移行期間や低所得者への配慮、育児・介護中の人への保障も必要になる。
【第3号被保険者はずるい?】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:第3号被保険者は本当に年金保険料を払っていないのですか?
第3号被保険者本人が個別に国民年金保険料を納める必要はない。ただし、年金給付に必要な費用は厚生年金制度全体で負担しているため、誰も負担していないという説明は正しくない。
Q2:第3号被保険者は将来、満額の年金をもらえますか?
40年間の納付済期間などの条件を満たせば、2026年度は原則として月額70,608円の老齢基礎年金を受け取れる。未納期間などがあれば受給額は減少する。
Q3:年収130万円を超えたら必ず扶養から外れますか?
原則として年間収入130万円以上になると扶養認定から外れる。ただし、勤務先の社会保険加入要件を満たす場合は厚生年金・健康保険に加入し、そうでなければ国民年金・国民健康保険に加入することになる。
Q4:2026年に106万円の壁はなくなりましたか?
2026年10月1日に、短時間労働者の社会保険加入要件にあった月額8万8,000円以上という賃金要件は撤廃された。ただし、週20時間以上などの加入要件は残っており、130万円の壁も維持されている。
Q5:第3号被保険者制度は2026年中に廃止されますか?
2026年11月時点で、全面廃止は決定していない。厚生労働省の検討会で制度の実態調査や課題の整理が進められている段階だ。
Q6:専業主夫も第3号被保険者になれますか?
なれる。制度は男女共通であり、妻が厚生年金に加入する第2号被保険者で、夫が所定の扶養要件を満たせば、夫も第3号被保険者になれる。
【プロの結論】第3号被保険者はずるいのか?公平な年金制度に必要な視点
第3号被保険者制度が「ずるい」と批判される理由には、一定の合理性がある。
特に、自営業者や共働き世帯が自分の収入から保険料を負担している一方で、第3号被保険者は個別の保険料負担なしに基礎年金を受け取れるという違いは、制度上の明確な論点だ。
しかし、保険料を直接納めていないことだけを理由に、第3号被保険者を不当に優遇された人と決めつけることもできない。
制度は1985年の改正によって、専業主婦を含む被扶養配偶者の年金権を確立する目的で生まれた。現在でも育児や介護、健康上の事情などで十分に働けない人がいる。
一方、共働き世帯が増え、女性の就業形態も変化している以上、制度が現在の社会に合っているかを検証する必要がある。
今後の判断基準として、特に注目したいのは次の3点だ。
- 負担の公平性:同じような所得や生活状況の人に、納得できる保険料負担が設定されているか。
- 働き方への中立性:結婚や配偶者の収入によって、働く時間や社会保険加入の選択が不自然に制限されないか。
- 生活保障の継続性:育児・介護などで働けない人が、制度変更によって老後の生活基盤を失わないか。
第3号被保険者制度の見直しは、単に専業主婦と共働き世帯のどちらが得をするかという問題ではない。
年金制度全体を、個人の働き方や家族の事情に左右されにくい仕組みに変えられるかどうかが問われている。
2026年の社会保険適用拡大と厚生労働省の実態調査は、その方向性を決める重要な材料になる。今後の検討会の議論と調査結果が、第3号被保険者制度の将来を左右することになりそうだ。