来年の大河ドラマは『逆賊の幕臣』!放送日・松坂桃李と全キャスト、史実を徹底解説
2026年11月現在、来年2027年のNHK大河ドラマは、松坂桃李主演の『逆賊の幕臣(ぎゃくぞくのばくしん)』に決定している。主人公は、幕末の幕臣であり、日本の近代化に大きな足跡を残した小栗忠順(小栗上野介)。放送開始日は2027年1月10日(日)で、脚本は『おかえりモネ』『きのう何食べた?』などを手がけた安達奈緒子が担当する。
共演には勝海舟役の大沢たかおをはじめ、上白石萌音、鈴木京香、北村有起哉、中村倫也、斎藤工、西岡德馬らが集結。明治新政府から「逆賊」とされた人物の視点から幕末を描く、従来の幕末ドラマとは異なる切り口の作品だ。2026年10月31日にはキービジュアルと音楽担当も発表され、放送に向けた制作情報がさらに充実している。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 2027年の大河ドラマ:松坂桃李主演の『逆賊の幕臣』。大河ドラマ第66作となる。
- 放送開始日:2027年1月10日(日)。NHK総合は毎週日曜20時から放送予定で、初回は15分拡大。
- 主要キャスト:勝海舟役は大沢たかお。脚本は安達奈緒子が担当する。
- 主人公の実在モデル:小栗忠順。横須賀製鉄所の建設や軍制改革など、日本の近代化に貢献した幕臣。
- 最大の見どころ:勝海舟との対照的な近代化構想と、幕府の敗北によって歴史の表舞台から消えた人物の生涯。
【2027年最新情報】来年の大河ドラマは『逆賊の幕臣』!放送開始日は1月10日

2027年のNHK大河ドラマは、正式タイトル『逆賊の幕臣』。主人公の小栗忠順は1827年生まれで、2027年は生誕200年に当たる節目の年でもある。
NHK財団が運営するステラnetの番組情報や、NHK関連の出演者発表によると、作品の中心となるのは、幕末の外交・財政・軍事改革に取り組んだ小栗忠順の人生。これまで西郷隆盛や坂本龍馬など、明治維新を推進した側から描かれることの多かった幕末を、江戸幕府の内部にいた幕臣の視点から見つめ直す構成となっている。
『逆賊の幕臣』の放送情報一覧

2026年11月1日時点で公表されている基本情報は次のとおりだ。
- 作品名:逆賊の幕臣
- 放送年:2027年
- 大河ドラマ:第66作
- 初回放送日:2027年1月10日(日)
- 主演:松坂桃李
- 主人公:小栗忠順(小栗上野介)
- 脚本:安達奈緒子
- 音楽:大間々昂
- 人物デザイン監修:柘植伊佐夫
- 時代考証:岩下哲典、門松秀樹
- 制作統括:勝田夏子、深川貴志
- 演出:西村武五郎、末永創、川上剛、田中諭ほか
放送時間と初回15分拡大にも注目

2026年10月31日に公表された番組情報では、初回は通常より15分拡大して放送されることも明らかになった。
- NHK総合:毎週日曜20時00分~20時45分
- NHK総合・再放送:翌週土曜13時05分~13時50分
- NHK BS:毎週日曜18時00分~18時45分
- NHK BSP4K:毎週日曜12時15分~13時00分
- NHK BSP4K・再放送:毎週日曜18時00分~18時45分
NHK ONEでの同時・見逃し配信も予定されている。なお、上記は通常回の放送枠であり、初回は15分拡大となる。
2026年10月31日にキービジュアルと音楽情報が公開
放送開始を前にした新情報として、10月31日には作品のキービジュアルが公開された。
人物デザイン監修を務めるのは、2010年の『龍馬伝』でも同職を担当した柘植伊佐夫。衣装やヘアメイク、持ち道具などを統合して人物像を作り上げる専門家であり、今回のビジュアルコンセプトは「渋みの華」とされている。
音楽は大間々昂が担当。映画『正体』などの音楽を手がけた作曲家で、テーマ曲の演奏にはNHK交響楽団が参加する。
題字とキービジュアルにも小栗忠順の人物像が反映されている。整然とした文字の最後の一画に勢いのある筆致を取り入れるなど、役人としての几帳面さと、既存の枠組みを越えようとする内面の強さを表現したデザインだ。
【実在した主人公】小栗忠順の生涯と日本の近代化に残した歴史的功績
『逆賊の幕臣』を理解するうえで欠かせないのが、主人公のモデルである小栗忠順の実像だ。
小栗忠順(おぐりただまさ)は、通称・小栗上野介として知られる江戸幕府の旗本・幕臣。文政10年(1827年)に江戸の神田駿河台で生まれ、1860年の遣米使節としてアメリカに渡った経験を生かし、幕府の外交や財政、軍事制度の改革を推進した人物である。
国立国会図書館の「近代日本人の肖像」でも、横須賀製鉄所の建設や関税率改訂交渉、軍制改革に携わった人物として紹介されている。
小栗忠順の生涯を年表で整理
- 1827年:江戸・神田駿河台に生まれる。
- 1843年:17歳で初めて江戸城に登城し、将軍にお目見えする。
- 1855年:父の死去に伴い、小栗家の家督を継ぐ。
- 1859年:幕府の役職である本丸御目付に就任する。
- 1860年:遣米使節の監察として渡米。アメリカの政治・経済・軍事技術を視察する。
- 1862年:勘定奉行、江戸町奉行、歩兵奉行など幕府の要職を歴任する。
- 1865年:横須賀製鉄所の建設が始まる。
- 1868年:幕府の役職を罷免され、上州権田村に隠棲。5月27日に新政府軍によって処刑される。
功績1:横須賀製鉄所の建設を推進
小栗の代表的な功績として挙げられるのが、横須賀製鉄所の建設だ。
1860年の遣米使節でワシントン海軍造船所を見学した小栗は、欧米列強に対抗するためには、船を修理・建造できる本格的な施設が日本にも必要だと考えた。
帰国後、幕府に製鉄所建設を提案。反対意見もあったものの計画を進め、1865年11月15日に横須賀製鉄所の建設が始まった。
小栗の死後となる1871年には1号ドックが完成。横須賀造船所へと改称され、その後の日本の造船・海軍技術の発展を支える重要な施設となった。
現在も横須賀には当時の歴史を伝える施設や関連史跡が残っている。小栗の政策は、幕府の終焉とともに消滅したわけではなかった。
功績2:フランス式軍制の導入と軍事改革
小栗は軍事制度の近代化にも力を注いだ。
1867年にはフランス軍事顧問団を招聘し、歩兵・騎兵・砲兵を組み合わせた近代的な軍隊の整備を進めた。武器の輸入だけでなく、兵士の訓練や組織づくりを含めた改革だった。
また、鉄製大砲の製造や西洋式火薬工場の整備など、国内で軍事技術を生産するための基盤づくりにも取り組んでいる。
功績3:経済・人材育成を含む近代国家構想
小栗の構想は軍事だけにとどまらない。外国資本への対抗や国内経済の安定を目的とした商社設立、フランス語伝習所の整備などにも関与した。
フランス語伝習所では語学だけでなく、数学、地理、歴史、幾何学、馬術など幅広い分野が教えられた。西洋の技術を導入するだけではなく、それを使いこなせる人材を育てようとした点に小栗の先見性が表れている。
高崎市の公式観光情報でも、こうした事業が近代日本の礎につながった功績として紹介されている。
【歴史の謎】小栗上野介はなぜ「逆賊」と呼ばれたのか?処刑までの経緯
作品のタイトルにもなっている「逆賊」という言葉。これは小栗忠順の生涯を理解するうえで、非常に重要なキーワードだ。
小栗は日本の近代化を進めた人物でありながら、明治維新後、新政府軍によって処刑された。なぜ国の発展に尽くした幕臣が、新しい政府から敵視されることになったのか。
幕府への忠誠と新政府への強硬な抗戦姿勢
1867年の大政奉還によって、徳川幕府は政権を朝廷に返上した。しかし、政治の主導権をめぐる対立は収まらず、1868年には戊辰戦争へと発展する。
小栗は幕府の軍事・財政を担ってきた立場から、新政府軍に対する強硬な抗戦論を主張した。国立国会図書館の人物解説でも、この抗戦姿勢が原因となって幕府の役職を解かれた経緯が記されている。
小栗にとって幕府は単なる政治組織ではなく、自らが仕えてきた国家の統治機構だった。新政府の成立によって、それまで正しいと信じていた忠誠の対象が政治的な敵と見なされる立場に変わってしまったのである。
1868年5月27日、42歳で処刑される
幕府の役職を解かれた小栗は、現在の群馬県高崎市倉渕町に当たる上州権田村に移り住んだ。
しかし、新政府軍に捕らえられ、慶応4年閏4月6日、現在の暦で1868年5月27日に烏川河原で斬首された。享年42。
高崎市の公式資料では、小栗は新政府軍によって無実の罪を着せられた人物として紹介されている。国立国会図書館の記録でも、隠棲後に捕縛・処刑されたことが確認できる。
「逆賊」は客観的な人物評価なのか
ここで注意したいのは、「逆賊」という呼称が、その人物の歴史的功績や人格を中立的に評価した言葉ではないという点だ。
新政府が成立した後、旧幕府側に立って抵抗を主張する小栗は、新しい政治秩序から見れば危険な存在だった。一方、旧幕府に忠誠を尽くす側からすれば、最後まで自らの信念を貫いた幕臣でもある。
つまり、同じ人物であっても、どの政治的立場から歴史を見るかによって評価は大きく変わる。
さらに、小栗の処刑に至った具体的な判断過程や罪状については、政治的な背景と個別の史料を分けて考える必要がある。ドラマが描く「逆賊」という言葉の意味にも注目したい。
【出演者一覧】逆賊の幕臣のキャスト32人と役柄・人物相関
『逆賊の幕臣』の魅力の一つが、実力派俳優を中心とした幅広い出演者だ。
2026年10月9日の第8弾発表までに公表された出演者は32人。小栗家の家族、幕府の要人、勝海舟の関係者、朝廷、薩摩・長州の人物まで、幕末の政治構造を立体的に描く布陣となっている。
主要キャスト・出演者の関係一覧
| 区分 | 役名 | 出演者 | 人物・関係性 |
|---|---|---|---|
| 主人公 | 小栗忠順 | 松坂桃李 | 幕府の近代化を推進する主人公 |
| ライバル | 勝海舟 | 大沢たかお | 小栗と異なる近代化構想を持つ幕臣 |
| 小栗家 | 小栗忠高 | 北村有起哉 | 小栗の父 |
| 小栗家 | くに | 鈴木京香 | 小栗の母 |
| 小栗家 | みち | 上白石萌音 | 小栗の妻 |
| 幕府 | 井伊直弼 | 岡部たかし | 小栗を取り立てた大老 |
| 恩師 | 安積艮斎 | 中村雅俊 | 小栗の儒学の師 |
| 盟友 | 栗本鋤雲 | 青木崇高 | 小栗の生涯を通じた盟友 |
| 幼なじみ | 駒井朝温 | 高橋光臣 | 小栗を支える旗本仲間 |
| 幼なじみ | 滝川具挙 | 宮野真守 | 小栗家の隣に住んでいた旗本 |
| 幼なじみ | 朝比奈昌広 | 芝大輔 | 小栗の友人 |
| 関係者 | 三野村利左衛門 | 荒川良々 | 小栗家の元奉公人 |
| 徳川家 | 徳川家慶 | 宅麻伸 | 江戸幕府第12代将軍 |
| 徳川家 | 徳川家定 | ふかわりょう | 江戸幕府第13代将軍 |
| 徳川家 | 徳川家茂 | 神尾楓珠 | 江戸幕府第14代将軍 |
| 幕府 | 阿部正弘 | 岩田剛典 | 老中首座 |
| 幕府 | 鳥居耀蔵 | 北村一輝 | 小栗ら開明派と対立する奉行 |
| 水戸藩 | 徳川斉昭 | 柄本明 | 水戸藩第9代藩主 |
| 勝家 | たみ | 瀧内公美 | 勝海舟の妻 |
| 小栗家 | 小栗忠道(悌次郎) | 齋藤潤 | 小栗家の養子 |
| 小栗家関係 | 建部政醇 | 飯尾和樹 | みちの父 |
| 小栗家 | 荒川祐蔵 | 草川拓弥 | 小栗の従者・側近 |
| 小栗家 | 武笠祐左衛門 | ANI | 小栗家の家老格 |
| 権田村 | 佐藤藤七 | 甲本雅裕 | 小栗家領地の名主 |
| 朝廷 | 孝明天皇 | 眞栄田郷敦 | 幕府の開国路線に反対する天皇 |
| 朝廷 | 明治天皇 | 奥野壮 | 新時代の象徴となる天皇 |
| 朝廷 | 岩倉具視 | 山中崇 | 朝廷の政治を動かす公家 |
| 朝廷 | 鷹司政通 | 長塚京三 | 朝廷の重鎮 |
| 長州 | 吉田松陰 | 中村倫也 | 長州の思想家・教育者 |
| 長州 | 高杉晋作 | 寛一郎 | 松陰の門下生で長州藩士 |
| 薩摩 | 島津久光 | 斎藤工 | 幕府に政治改革を求める薩摩の実力者 |
| 薩摩 | 島津斉彬 | 西岡德馬 | 西洋技術や世界情勢に精通した薩摩藩主 |
この一覧から分かるのは、小栗を中心にした人物関係が、単なる家族ドラマや幕府内部の出世争いにとどまらないことだ。
幕府、朝廷、薩摩、長州という複数の政治勢力がそれぞれ異なる正義を持ち、国家の将来をめぐって衝突する。主要人物の多くが実在した歴史上の人物であるため、幕末史の予備知識がある人にとっても興味深い配役となっている。
特に注目したい出演者
松坂桃李(小栗忠順役)は、本作の中心となる人物を演じる。幕府の官僚としての理性と、近代化を実現しようとする強い信念をどう表現するかが見どころだ。
大沢たかお(勝海舟役)は、小栗とは異なる政治的発想を持つ重要人物を担当する。『JIN-仁-』や映画『キングダム』などで知られる大沢が、幕末の勝海舟をどのように演じるのか注目される。
上白石萌音(みち役)は小栗の妻を演じる。政治や外交の表舞台とは異なる、家庭における小栗の人間的な側面を伝える役割が期待される。
中村倫也(吉田松陰役)と寛一郎(高杉晋作役)は長州側の重要人物。小栗ら幕府側の人物と開国や国の将来について議論を交わす構図が注目される。
斎藤工(島津久光役)、西岡德馬(島津斉彬役)も薩摩の政治的な動きを描くうえで重要な配役だ。
【徹底比較】小栗忠順と勝海舟の関係は?大沢たかおが演じるライバルの正体
『逆賊の幕臣』の人間ドラマを語るうえで、最も重要なのが小栗忠順と勝海舟の関係だ。
NHK側の作品紹介では、2人は互いに異なる立場や性格を持ちながらも、相手の能力を認め合うライバルとして紹介されている。単純な敵対関係ではなく、日本の将来を考えた者同士の思想の違いが物語の軸となる。
1860年の遣米使節で交差した2人の人生
2人の関係を理解する鍵は、万延元年(1860年)の遣米使節にある。
小栗忠順は日米修好通商条約の批准書交換を目的とする幕府の遣米使節団に、監察として参加した。一方、勝海舟は日本の軍艦・咸臨丸の船将として随行した。
ここで重要なのは、2人が同じ船で渡米したわけではないということだ。小栗らの公式使節団はアメリカの軍艦ポーハタン号に乗り、勝は咸臨丸で太平洋を渡った。国立国会図書館の遣米使節に関する資料でも、この役割の違いが確認できる。
小栗忠順と勝海舟の思想の違い
- 小栗忠順:幕府の統治機構を改良し、組織や制度によって国を強くする構想。
- 勝海舟:幕府という既存の枠組みに固執せず、優秀な個人の能力を生かして新しい時代に対応する構想。
NHKの作品紹介では、小栗を「堅物のエリート」、勝を「人たらしの叩き上げ」と対照的に表現している。
2人はともに西洋の知識を取り入れ、日本が列強に飲み込まれないための改革を必要としていた。しかし、小栗は幕府の仕組みを改良しようとし、勝は幕府を解体することも視野に入れた別の道を考えていた。
同じ近代化を目指していても、何を残し、何を変えるのか。その違いが2人の運命を分けることになる。
大沢たかおと松坂桃李の演技の対比
俳優としての個性にも注目したい。
松坂桃李は、人物の内面にある葛藤や抑制された感情を表現する演技に定評がある。一方、大沢たかおは、存在感のある人物像や豪快さを感じさせる役柄でも知られている。
この2人が、小栗の論理的で制度重視の姿勢と、勝の柔軟で実践的な姿勢をどう演じ分けるのか。単純な善悪ではなく、互いに認め合う人物同士の緊張感が作品の大きな魅力になりそうだ。
【あらすじと見どころ】逆賊の幕臣はどんなドラマ?安達奈緒子の脚本と史実の接点
『逆賊の幕臣』の物語は、万延元年(1860年)の遣米使節から始まる。
小栗忠順は、幕府を代表する遣米使節団の一員としてアメリカに渡る。一方、咸臨丸の勝海舟は体調不良によって船室から出られず、アメリカ軍士官に指揮権を譲ることになる。
同じ渡米に関わりながら、2人は異なる経験をする。そして帰国後、それぞれの立場から日本の近代化に取り組んでいく。
見どころ1:幕末を幕府側から描く新しい視点
幕末を扱う映像作品では、坂本龍馬、西郷隆盛、木戸孝允など、明治維新を推進した人物が中心になることが多い。
しかし、本作は敗れた側の幕臣を主人公に据えている。
幕府の外交政策や財政難、外国勢力との交渉、朝廷との関係など、維新の英雄たちを中心とした物語では見落とされがちな問題が、重要なテーマになる。
特に、開国を進める幕府と、攘夷を求める朝廷や一部の勢力との板挟みは、当時の政治が抱えていた難題そのものだ。
見どころ2:安達奈緒子が描く人物の葛藤
脚本を担当する安達奈緒子は、連続テレビ小説『おかえりモネ』やドラマ『きのう何食べた?』などで知られる脚本家だ。
人物の内面や人間関係を丁寧に描く作品を手がけてきた経験が、本作のような複雑な政治ドラマでどう生かされるのかが注目される。
幕末は、開国派と攘夷派、幕府と朝廷、旧幕府勢力と新政府軍など、複数の立場が入り乱れる時代だった。それぞれの人物が自分なりの正義を持っていたからこそ、対立は簡単には解決しなかった。
安達の脚本によって、歴史上の人物を単なる政治的な役割ではなく、悩み、判断し、行動する一人の人間として描くことが期待される。
見どころ3:外交・財政・軍事をめぐる緊迫した展開
本作は、小栗の人生を通じて、幕末日本が直面した国家的な危機を描く。
開国による外国との通商、条約をめぐる朝廷との対立、戦費や賠償金による財政難、薩摩・長州など有力藩の政治的な介入。さらに、西洋列強の軍事力が日本の独立を脅かしていた。
小栗は財政・外交・軍事の要職を歴任しながら、これらの問題を解決しようと奔走する。
歴史ドラマでありながら、国家の制度設計や経済政策、外交交渉といったテーマを楽しめる点は、本作ならではの魅力だ。
史実とドラマの違いは?放送前に知っておきたいポイント
2026年11月現在、まだ本編の放送は始まっていないため、個々の場面や人物の会話が史実とどのように異なるかは判断できない。
一方、作品の土台となる歴史的事実は明確になっている。
- 史実:小栗忠順は1860年の遣米使節に監察として参加した。
- 史実:勝海舟は咸臨丸の船将として遣米使節に随行した。
- 史実:小栗は横須賀製鉄所の建設や軍制改革に取り組んだ。
- 史実:小栗は戊辰戦争時に強硬な抗戦論を主張し、幕府の役職を解かれた。
- 史実:1868年5月27日、小栗は新政府軍によって処刑された。
これらの事実を物語の中心に置きながら、人物同士の会話や心理描写、場面の構成にはドラマとしての演出が加わる。
特に注目したいのは、遣米使節の描写だ。小栗と勝がそれぞれ別の船に乗っていたという歴史的背景を踏まえれば、作品冒頭から2人の立場の違いを理解しやすくなる。
【2026年最新】豊臣兄弟!から逆賊の幕臣へ!歴代NHK大河ドラマの流れ
2027年の作品をより深く楽しむには、2026年に放送されている大河ドラマとの違いを押さえておきたい。
2026年の第65作は、仲野太賀主演の『豊臣兄弟!』。豊臣秀吉の弟・豊臣秀長を主人公に、戦国時代の天下統一を兄弟の視点から描く作品だ。
その次に放送される第66作が、松坂桃李主演の『逆賊の幕臣』である。
2024年から2027年までの大河ドラマ
- 2024年・第63作:『光る君へ』。吉高由里子主演。平安時代の紫式部を描く。
- 2025年・第64作:『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』。横浜流星主演。江戸時代の出版文化を描く。
- 2026年・第65作:『豊臣兄弟!』。仲野太賀主演。豊臣秀長を中心に戦国時代を描く。
- 2027年・第66作:『逆賊の幕臣』。松坂桃李主演。小栗忠順を中心に幕末の近代化と政治的対立を描く。
この流れを見ると、2026年の『豊臣兄弟!』が戦国時代の権力形成を描くのに対し、2027年の『逆賊の幕臣』は、近代国家へと移行する幕末の政治・経済・外交を描く作品となる。
歴代大河ドラマの作品一覧を振り返っても、主人公が勝者だけではなく、敗者や歴史の陰に隠れた人物へと広がっていることは興味深い。
同じNHK大河ドラマでも、時代背景や主人公の立場が変われば、歴史の見え方は大きく変化する。戦国時代の豊臣兄弟から幕末の小栗忠順へと移る2027年は、歴史ドラマの視点の違いを楽しめる年になりそうだ。
【来年の大河ドラマ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:来年2027年の大河ドラマは何ですか?
A1:NHK大河ドラマ第66作『逆賊の幕臣』です。松坂桃李が主演し、幕末の幕臣・小栗忠順の生涯を描きます。
Q2:『逆賊の幕臣』の放送開始日はいつですか?
A2:2027年1月10日(日)です。NHK総合では毎週日曜20時から放送予定で、初回は15分拡大となります。
Q3:勝海舟役は誰が演じますか?
A3:大沢たかおです。松坂桃李演じる小栗忠順のライバルであり、互いに能力を認め合う重要人物として登場します。
Q4:脚本家は誰ですか?
A4:安達奈緒子です。『おかえりモネ』『きのう何食べた?』などを手がけた脚本家です。
Q5:小栗忠順は本当に逆賊だったのですか?
A5:小栗は戊辰戦争で旧幕府側の強硬な抗戦論を主張し、明治新政府軍によって処刑されました。「逆賊」は新政府側の政治的な評価を含む呼称であり、横須賀製鉄所の建設など近代化に残した功績とは分けて考える必要があります。
Q6:2026年の大河ドラマは何ですか?
A6:仲野太賀主演の『豊臣兄弟!』です。豊臣秀長を主人公に、豊臣秀吉と兄弟が天下統一を目指す物語です。
まとめ:『逆賊の幕臣』は幕末の歴史を見直す注目作
2027年の大河ドラマ『逆賊の幕臣』は、松坂桃李が小栗忠順を演じ、大沢たかおが勝海舟を演じる幕末の歴史ドラマだ。
放送開始日は2027年1月10日(日)。脚本は安達奈緒子、音楽は大間々昂が担当する。初回15分拡大という情報も公表され、主要キャストの発表も第8弾まで進んでいる。
作品の核心は、歴史の勝者ではなく、敗者となった幕臣の視点から幕末を描くことにある。
小栗忠順は、横須賀製鉄所の建設やフランス式軍制の導入など、日本の近代化に大きく貢献した。しかし、幕府への忠誠を貫いた結果、新政府軍に処刑され、長い間、歴史の表舞台では十分に語られてこなかった。
特に注目したいのは、勝海舟との関係だ。同じ時代に日本の将来を考えながら、異なる方法で国を変えようとした2人の姿は、幕末という時代の複雑さを象徴している。
また、史実を知ってから視聴すれば、横須賀製鉄所の建設や遣米使節の経験、戊辰戦争に至る政治的な対立など、ドラマの背景をより深く理解できるはずだ。
2026年の『豊臣兄弟!』に続く新たな歴史ドラマとして、『逆賊の幕臣』は幕末史に興味がある人はもちろん、これまで小栗忠順を知らなかった人にも注目してほしい作品である。
2027年1月10日の初回放送では、小栗忠順という一人の幕臣が、どのような信念を持って激動の時代を生きたのか。その物語の幕開けを見届けたい。