日本三大ブスはどこの地域?由来・歴史・ランキングの真相を2026年徹底検証
「日本三大ブス」とは、一般的に宮城県の仙台、茨城県の水戸、愛知県の名古屋を指すとされる俗称です。インターネットや地域の雑学記事などで見かける言葉ですが、実際に誰が決めたのか、なぜこの3都市が選ばれたのかについては、はっきりした定説がありません。
2026年現在、この呼称を国や自治体が定めた公式ランキングや公的な地域評価として扱う根拠は見当たりません。背景には、伊達政宗と仙台の伝承、江戸時代の藩主と女性をめぐる逸話、作家・坂口安吾に関連づけられる話など、異なる時代のエピソードが混在しています。歴史資料や報道記事に残る情報を手掛かりに、俗説と確認できる事実を整理します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 対象とされる3地域:仙台・水戸・名古屋という組み合わせが、代表的な俗説として知られている。
- 言葉の由来:1980年代ごろから定着したと紹介する記事があるものの、最初に名付けた人物や一次資料は特定されていない。
- 2026年の真相:公的な美醜ランキングではなく、歴史上の逸話や地域イメージが重なって広まった俗称である。
【結論】日本三大ブスとは?どこの地域を指す言葉なのか

一般的に「日本三大ブス」として挙げられるのは、次の3都市です。
- 仙台:宮城県仙台市
- 水戸:茨城県水戸市
- 名古屋:愛知県名古屋市
この組み合わせは、2015年10月21日にJタウンネットが掲載した「名古屋・水戸・仙台...『日本三大不美人』って誰が、いつごろから言い出したの?」という記事でも紹介されています。
興味深いのは、3つの地域が都道府県全体ではなく、都市名で語られることが多い点です。仙台・水戸・名古屋という都市の知名度と、各地域にまつわる歴史的な逸話が組み合わさり、ひとつの俗称として定着していったと考えられます。
3都市の組み合わせに公式な順位はない

この呼び名には、1位から3位までの確定した順位が存在するわけではありません。仙台を筆頭に挙げる記事もありますが、水戸や名古屋を先に紹介する場合もあります。
また、文化庁や総務省などが認定した地域別の容姿ランキングでもありません。自治体が住民の外見を評価した記録や、全国の女性を同一条件で比較した公的統計も、この俗称の根拠にはなっていません。
したがって、「日本三大ブス」という言葉は、歴史的な格付けや客観的な調査結果ではなく、地域に対する昔からのイメージを表す俗称として理解する必要があります。
【由来と歴史】日本三大ブスは誰がいつ言い出した?

この言葉の由来を調べるうえで注目されるのが、昭和期の作家・坂口安吾と、1980年代以降に広まったとされる地域の俗説です。
1980年代から定着したという説
Jタウンネットの2015年の記事では、日本三大不美人という呼び方は1980年代から徐々に定着し始めたと紹介されています。
ただし、これは同記事が紹介する成立時期の説明であり、1980年代の特定の日に誰かが命名したことを示す記録ではありません。最初に使った人物や新聞・雑誌の初出を確定できる資料は、同記事からは確認できません。
この点は、古い歴史書に登場する三名泉などの呼称とは大きく異なります。後者には、誰がどの文献で3つを挙げたかという歴史的な手掛かりが残っています。
坂口安吾の仙台評が広まった背景
仙台の俗説を語る際に名前が挙がるのが、作家の坂口安吾です。
坂口安吾デジタルミュージアムの作品データベースによると、安吾は1951年5月1日、「伊達政宗の城へ乗込む〔安吾の新日本地理3〕」を発表しています。
この作品は仙台と伊達政宗を辛辣に論じた紀行エッセイです。同ミュージアムの解説では、河北新報に掲載された安吾のインタビュー記事の見出しが「美人のいない街」だったことも紹介されています。
こうした発言や作品が仙台の地域イメージに影響した可能性はあります。ただし、安吾が「日本三大ブス」という3都市の組み合わせを命名したと証明する資料はありません。
地域の逸話が組み合わさって生まれた俗称
2016年9月30日放送分の宮城テレビの地域情報企画「なんでやねん!?宮城解体新書」では、仙台が日本三大ブスと呼ばれる理由について複数の説を取り上げています。
紹介されたのは、伊達政宗が参勤交代で美人を江戸に連れて行ったという話、坂口安吾の仙台評、高尾太夫をめぐる祟りの伝承、さらに武家社会の気風に結び付けた独自の解釈です。
これらは地域で語られてきた説明や番組内で紹介された仮説であり、同じ歴史的事実を証明するものではありません。むしろ、複数の異なる話がひとつの地域イメージに結び付けられていることが、この俗称の特徴です。
【地域説の真相】仙台・水戸・名古屋にまつわる3つの都市伝説
日本三大ブスの由来として紹介される話は、大きく分けると江戸時代の人の移動、歴史上の人物にまつわる伝承、地域の気質に関する俗説です。それぞれの内容を確認します。
1.仙台説:伊達政宗が美人を江戸へ連れて行った?
仙台に関する有名な説は、伊達政宗が参勤交代などで江戸へ出向く際、地元の美しい女性を連れて行ったため、仙台には美人が少なくなったというものです。
仙台は伊達家の城下町として発展した歴史があり、伊達政宗は地域を代表する歴史上の人物です。その知名度が、このような逸話の主人公として選ばれた背景のひとつと考えられます。
しかし、仙台の女性を大規模に江戸へ移住させたことが、地域の容姿に影響したという歴史的な証拠はありません。人口移動の記録と、美人が減ったという話は別の問題です。
2.水戸説:徳川御三家と美人の江戸移住説
水戸については、江戸時代の水戸藩や尾張藩の藩主が、地元の美しい女性を江戸へ連れて行ったため、地元に女性が残らなかったという俗説があります。
この話は、徳川御三家という歴史的な存在と、江戸への人の移動を結び付けたものです。しかし、藩主が地域の美人をすべて連れて行ったという話を裏付ける資料は示されていません。
また、関ヶ原の戦い後の佐竹義宣の秋田転封に絡めた別の説もあります。旧領の常陸国から美しい女性が秋田へ同行したため、後の秋田美人と茨城の不美人というイメージが生まれたという説明です。
ただし、これも地域イメージを説明するための伝承であり、実際の女性の容姿や人口構成を証明するものではありません。
3.名古屋説:閉鎖的な土地柄が理由という説
名古屋については、地域社会が閉鎖的で、地元の人同士で結婚する傾向が強かったため、美人が少ないという説明が語られることがあります。
しかし、こうした説明には、結婚相手の選択や人口の移動と、顔立ちの美醜を直接結び付ける客観的な根拠がありません。
さらに、名古屋は歴史的に美人の産地として評判を得ていた時代もあり、地域の女性に対する評価は時代やメディアによって変化してきました。
つまり、現在の俗称だけを根拠に、名古屋の歴史全体を説明することはできません。
【ランキングの真相】日本三大ブスに客観的な根拠はある?
「日本三大ブスランキング」という検索をすると、仙台・水戸・名古屋の3都市が上位に並ぶような印象を受けます。しかし、実際のアンケート結果を確認すると、少し違った構図が見えてきます。
2016年のアンケートでは東京都が1位
Jタウン研究所は、2015年10月20日から2016年8月31日まで、「不美人が多そうな都道府県といえば?」というテーマで読者アンケートを実施しました。
全国から集まった票数は2,855票。2016年9月2日に公表された結果は、次のとおりです。
- 1位:東京都(10.3%)
- 2位:愛知県(9.7%)
- 3位:茨城県(8.6%)
宮城県は8位で、秋田県は最下位の0.1%でした。
ここで注意したいのは、これは実際の顔立ちを調べた調査ではなく、読者が「不美人が多そう」と感じる都道府県に投票したアンケートだという点です。
また、2016年の結果を2026年の最新ランキングとして扱うこともできません。10年前の回答者の印象を集計した結果であり、現在の日本人の評価を代表する統計ではないためです。
なぜランキングに根拠がないのか
地域別の容姿を科学的に比較するには、調査対象者の選び方、撮影条件、評価者の属性、評価方法などを統一する必要があります。
例えば、各都道府県から無作為に同じ人数を選び、同じ照明・角度・撮影条件で撮影したうえで、複数の評価者が同一基準で評価する必要があります。
それでも得られるのは、設定した評価基準に基づく結果であって、住民全体の美しさを絶対的に証明するものではありません。
2016年のアンケートは地域イメージを読み解く資料としては興味深いものの、実際の容姿を比較する統計とは区別しなければなりません。
【日本三大一覧と比較】三名泉・三大聖天には歴史的な由来がある
日本三大ブスの真相を理解するうえで参考になるのが、ほかの「日本三大」や「日本三名○○」という呼び方です。
実は、日本三大という表現は、すべて同じ基準で作られているわけではありません。歴史文献に由来するもの、寺社の信仰や伝統によるもの、観光上の知名度から広まったものなど、成立の背景はさまざまです。
日本三名泉:草津温泉・有馬温泉・下呂温泉
日本三名泉として知られるのは、群馬県の草津温泉、兵庫県神戸市の有馬温泉、岐阜県下呂市の下呂温泉です。
この3つには、室町時代の禅僧・万里集九と、江戸時代の儒学者・林羅山の漢詩文集という歴史的な背景があります。
下呂市の公式観光情報によると、万里集九の『梅花無尽蔵』には、上野の草津、津陽の有馬、飛州の湯島(現在の下呂)が優れた温泉として記されています。林羅山も『林羅山詩集第三 西南行日録』で同じ3か所を評価しています。
このように、誰がどの文献で3つの温泉を挙げたのかを確認できる点が、日本三大ブスという俗称との大きな違いです。
なお、草津・有馬・下呂は一般に「日本三名泉」と呼ばれます。「日本三大温泉」という表現では、熱海・南紀白浜・別府を挙げる別の分類もあります。名称が似ていても、同一のリストではありません。
日本三大聖天:待乳山聖天・生駒聖天・妻沼聖天山
日本三大聖天として一般的に紹介されるのは、次の3寺院です。
- 待乳山聖天(本龍院):東京都台東区浅草
- 生駒聖天(宝山寺):奈良県生駒市
- 妻沼聖天山(歓喜院):埼玉県熊谷市
聖天とは、大聖歓喜天を指す仏教の守護神の呼び名です。商売繁盛、夫婦和合、良縁などを願う信仰と結び付いています。
妻沼聖天山の公式サイトでも、日本三大聖天のひとつとして紹介されています。一方、観光情報には三重県桑名市の大福田寺や静岡県小山町の足柄山聖天堂などを挙げる別説もあります。
つまり、こちらも一般的な組み合わせはあるものの、すべての寺院について全国共通の固定された順位が存在するわけではありません。
俗称と歴史的な三大分類の違い
| 呼称 | 対象となる地域・施設 | 成立の背景 | 確認できる性質 |
|---|---|---|---|
| 日本三大ブス | 仙台・水戸・名古屋 | 昭和期の地域イメージや逸話 | 俗称。公的な認定や統計的根拠はない |
| 日本三名泉 | 草津温泉・有馬温泉・下呂温泉 | 万里集九や林羅山の漢詩文集 | 歴史文献に由来する呼称 |
| 日本三大温泉 | 熱海温泉・南紀白浜温泉・別府温泉 | 温泉地としての知名度や観光上の分類 | 三名泉とは異なる分類の一例 |
| 日本三大聖天 | 待乳山聖天・生駒聖天・妻沼聖天山 | 大聖歓喜天を祀る寺院の信仰と伝統 | 一般的な組み合わせがあるが異説も存在 |
「日本三大一覧」のような集成ページを見ても、掲載される項目には複数の説があり、必ずしも統計的な上位3つを意味するものではありません。
この比較から分かるのは、三大という言葉だけで公的な認定や客観的な順位を意味するわけではないということです。歴史的な文献がある呼称と、根拠の明確でない地域の俗称は、分けて理解する必要があります。
【語源と都市伝説】そもそも「ブス」という言葉はどこから来た?
日本三大ブスの語源を考える際には、3都市の組み合わせの由来と、「ブス」という日本語そのものの語源を分ける必要があります。
「ブス」の語源はトリカブトの毒を意味する附子という説
「ブス」は漢字で「附子」と表記されることがあります。附子はトリカブトの根を乾燥させた生薬を指す言葉で、強い毒性を持つ植物として知られています。
小学館の『精選版 日本国語大辞典』では、附子に関係する「ぶす」という語について、古い用例や、そこから派生した意味が紹介されています。
一般的な語源説明では、附子の毒によって顔の筋肉や表情が麻痺したようになることから、無表情な顔を指す言葉になり、さらに容姿をけなす表現へ変化したという説があります。
ただし、附子という毒物の名称と、現代の侮蔑語としての意味の成立過程を完全に同一視することはできません。語源の説明には諸説があり、俗説を含めて理解する必要があります。
日本三大ブスという言葉が残り続ける理由
この呼称が長く語られてきた理由として、いくつかの要素が考えられます。
- 日本三大美人との対比:秋田美人・京美人・博多美人などの地域イメージと対照的で、話題にしやすい。
- 歴史上の人物との関連付け:伊達政宗や徳川家のような有名な人物の逸話が、話に説得力を与える。
- 都市伝説としての面白さ:高尾太夫の祟りや美人の江戸移住など、物語として記憶に残りやすい。
- メディアによる再紹介:テレビ番組やウェブ記事が過去の俗説を取り上げ、言葉が繰り返し検索される。
ただし、こうした要素は俗称が広まる仕組みを説明するものであり、地域住民の外見を評価する根拠にはなりません。
2026年に情報を見分けるための判断基準
日本三大ブスに関する記事やランキングを読む場合は、次の3点を確認すると、事実と噂を区別しやすくなります。
- 発信元を確認する:自治体の公式資料、歴史資料、報道機関の記事、個人の雑学投稿では情報の性質が異なる。
- 調査方法を確認する:投票結果なのか、歴史的な伝承なのか、実際の統計なのかを見極める。
- 年代を確認する:2016年のアンケート結果を2026年の最新ランキングとして紹介していないか確認する。
特に、出典のない「全国1位」「日本で最も多い」といった表現には注意が必要です。ランキング形式で書かれていても、順位を決めた調査が存在するとは限りません。
【日本三大ブスに関するよくある質問(FAQ)】
Q1:日本三大ブスは仙台・水戸・名古屋で確定ですか?
A1:一般的な俗説としては、仙台・水戸・名古屋の3都市が挙げられます。ただし、公的に認定された組み合わせではなく、客観的な容姿ランキングとして確定しているわけではありません。
Q2:日本三大ブスを最初に言い出したのは誰ですか?
A2:最初に命名した人物は特定されていません。坂口安吾の1951年の仙台に関する作品や、1980年代から定着したという説が知られていますが、3都市を最初に組み合わせた一次資料は明らかになっていません。
Q3:日本三大ブスのランキングは2026年にも存在しますか?
A3:2026年の公的な全国ランキングは確認できません。過去には2015~2016年にJタウン研究所が2,855票のアンケートを実施していますが、これは実際の容姿ではなく、回答者の地域イメージを集計したものです。
Q4:日本三大温泉は草津・有馬・下呂ですか?
A4:草津温泉・有馬温泉・下呂温泉は、一般に日本三名泉と呼ばれます。一方、日本三大温泉地として熱海・南紀白浜・別府を挙げる分類もあります。呼称によって対象が異なります。
Q5:日本三大聖天はどこですか?
A5:一般的には、東京都の待乳山聖天(本龍院)、奈良県の生駒聖天(宝山寺)、埼玉県の妻沼聖天山(歓喜院)の3か所です。ただし、桑名聖天や足柄聖天などを含む異説もあります。
まとめ:日本三大ブスの真相は地域に残る俗説だった
日本三大ブスとして一般的に挙げられるのは、仙台・水戸・名古屋の3都市です。伊達政宗の江戸移住説、徳川御三家にまつわる伝承、坂口安吾の仙台評、高尾太夫の祟りなど、複数の話がこの地域イメージに結び付いています。
一方、2026年現在、この3都市を公的に指定した制度や、住民の容姿を科学的に比較した全国ランキングは確認できません。2016年のJタウン研究所のアンケートも、あくまで回答者の印象を集計したものでした。
日本三名泉や日本三大聖天と比較すると、三大という言葉には歴史文献や信仰に由来するものから、地域の噂や観光イメージによって広まったものまで、異なる性質があることが分かります。
【プロの結論】日本三大ブスの本質は、特定の地域に住む人々の容姿を示す事実ではなく、歴史上の逸話や地域イメージが積み重なって生まれた俗称にあります。言葉の知名度と、その言葉を裏付ける証拠の強さは別物です。
今後このテーマについて情報を調べる際は、話題性の高いランキングだけで判断せず、成立年代、一次資料、調査方法を確認することが大切です。地域の歴史や文化を知るきっかけとして扱うのであれば、俗説と史実を区別する視点を持ちたいところです。
主な確認資料
- Jタウンネット「日本三大不美人」の由来に関する2015年の記事、および2016年の2,855票アンケート。
- 宮城テレビ「なんでやねん!?宮城解体新書」(2016年9月30日)。
- 坂口安吾デジタルミュージアムの作品データベース。
- 下呂市公式観光情報、妻沼聖天山公式サイト、生駒市デジタルミュージアム、東京都観光公式サイト。
- 小学館『精選版 日本国語大辞典』。