第七世代とは何だったのか?代表芸人一覧と2019年のブーム、2026年の現在地を徹底解説
「第七世代」とは、2010年代後半からテレビや劇場で存在感を高めた若手お笑い芸人たちを指す呼称だ。霜降り明星、EXIT、ハナコ、四千頭身、宮下草薙、かが屋などが代表的な存在として知られ、2019年にはテレビ番組や雑誌で特集が組まれるほどのブームになった。
この言葉の発端は、霜降り明星・せいやが2018年にラジオで口にした「第七世代」という表現だった。しかし、本人が想定していた意味と、テレビ業界が広めた「お笑い第七世代」には微妙な違いがある。2026年1月には、かが屋・加賀翔と宮下草薙・草薙航基が「もう死語」と語り、当時のブームを振り返った。現在も芸人たちは活動を続けているが、世代を一括りにする時代は変わりつつある。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 第七世代の由来:2018年12月、霜降り明星・せいやがラジオで発した言葉が広まった。
- 代表芸人:霜降り明星、EXIT、ハナコ、四千頭身、宮下草薙、かが屋など。
- ブームのピーク:2019年から2020年にかけてテレビや雑誌で大きく取り上げられた。
- 終わった理由:定義の曖昧さ、世代で括ることへの違和感、個々の芸人の活動領域の変化などが背景にある。
- 2026年の現在:呼称は過去のものになりつつある一方、各芸人はテレビ、ラジオ、映画、舞台、賞レースなどで活動している。
【第七世代とは?】霜降り明星・せいやが生んだ言葉の意味と由来

第七世代は正式な芸人の分類ではない

第七世代とは、特定の芸能事務所や養成所が定めた正式な所属区分ではない。2010年代後半に頭角を現した、比較的若い世代のお笑い芸人をまとめて呼ぶために使われた俗称である。
一般的には、平成生まれや1990年代前後に生まれた芸人、2010年以降にデビューした芸人などが対象とされた。ただし、年齢、デビュー時期、ブレイクした時期のどれを基準にするかは統一されていない。
そのため、同じ芸人でもメディアによって第七世代に含まれたり、含まれなかったりする。明確な名簿や公式な定義が存在しないことが、この呼称の大きな特徴だ。
誕生のきっかけは2018年12月のラジオ発言

言葉の発端となったのは、霜降り明星・せいやが2018年12月22日深夜放送のABCラジオ『霜降り明星のだましうち!』で語った構想だった。
2018年のM-1グランプリで史上最年少優勝を果たした霜降り明星。勢いに乗っていたせいやは、同年代の芸人だけでなく、俳優やミュージシャン、YouTuberなど、若い世代の表現者が集まる新しいムーブメントを思い描いていた。
その際に口にしたのが「第七世代」という言葉だった。
「ホンマに新しい……勝手に次の年号の世代『第七世代』みたいなのをつけて、YouTuberとか、ハナコもそうですけど、僕ら20代だけで固まってもええんちゃうかな」
この発言は、後に文春オンラインが2018年12月22日のラジオでの発言として紹介している。重要なのは、当初からお笑い芸人だけを指す言葉として生まれたわけではなかった点だ。
つまり、現在広く知られる「お笑い第七世代」という括りは、せいやの最初の構想がメディアを通じて変化したものだった。
なぜ「第七」という数字だったのか?
2020年2月、せいやはニッポン放送『霜降り明星のオールナイトニッポン0』で、言葉の由来について改めて説明している。
本人によると、第一世代から順番に数えて第七世代と決めたわけではない。漫画『NARUTO』の「七代目火影」が好きだったことや、数字の7の響きが気に入っていたことなどが理由として挙げられた。
また、せいやは「お笑い第七世代とは一言も言っていない」と強調。スポーツ選手やYouTuberなど、同世代の人たちが集まるイメージだったと振り返った。
この説明から分かるのは、第七世代という言葉に厳密な年齢基準や芸歴のルールは最初から存在しなかったということだ。後から定義を当てはめようとしても、線引きが難しいのは当然だった。
【お笑い第七世代の芸人一覧】代表芸人とそれぞれの特徴
第七世代を代表する芸人として名前が挙がるのは、霜降り明星、EXIT、ハナコ、四千頭身、宮下草薙、かが屋などだ。さらに、ゆりやんレトリィバァ、3時のヒロイン、ぺこぱなども関連する芸人として紹介されてきた。
ただし、全員が自ら第七世代を名乗っていたわけではない。芸風や活動方針も異なり、同じ括りで比較すること自体に違和感を持つ芸人もいた。
霜降り明星:第七世代ブームの中心的存在
霜降り明星は、せいやと粗品によるお笑いコンビ。2018年のM-1グランプリで優勝し、若手芸人の新しい時代を象徴する存在として注目された。
せいやの身体を使った自由なボケと、粗品の独特な言葉選びによる鋭いツッコミが特徴。漫才だけでなく、テレビのバラエティーやラジオ、YouTubeなどにも活動の場を広げてきた。
第七世代という言葉の発信者であるせいや自身が、後にその括りに対する戸惑いを語っている点も興味深い。
EXIT:チャラ男キャラクターで新しいファン層を獲得
EXITは、りんたろー。と兼近大樹によるコンビ。チャラ男風のキャラクターや独特の言葉遣いを取り入れた漫才で人気を獲得した。
若い世代を意識した発信力が強く、テレビのバラエティーだけでなく、イベントや映画、情報番組などでも活動。従来のお笑いファンとは異なる層にも名前が広がった代表的なコンビだ。
ハナコ:コントで実力を証明したトリオ
ハナコは、秋山寛貴、岡部大、菊田竜大によるトリオ。2018年のキングオブコントで優勝し、コントの実力を広く知らしめた。
日常の風景を題材にした設定の巧みさや、3人それぞれのキャラクターを活かした演技が持ち味。第七世代という流行語だけでは説明できない、賞レースで結果を残した実力派でもある。
四千頭身:脱力感のある漫才で注目
四千頭身は、後藤拓実、石橋遼大、都築拓紀によるトリオ。従来の漫才に見られる勢いのある掛け合いとは異なる、独特のテンポと脱力感のあるスタイルで注目された。
特に後藤の淡々としたツッコミは、当時の若手芸人の新しい個性として話題になった。テレビ出演が増え、2019年前後の第七世代ブームを象徴する存在の一組となった。
宮下草薙:ネガティブなキャラクターを武器にした漫才
宮下草薙は、宮下兼史鷹と草薙航基によるコンビ。草薙の不安や人見知りを前面に出した独特の漫才が注目を集めた。
2018年に日本テレビ系『ぐるぐるナインティナイン』の企画「おもしろ荘」に出演。その後、草薙がテレビ朝日系『アメトーーク!』の「人見知り芸人」企画などに出演したことをきっかけに、テレビでの存在感を高めた。
2025年のTOKYO FM『川島明 そもそもの話』では、宮下が第七世代を自ら名乗ったことはないと説明。第七世代関連の仕事を断っていたことも明かしている。
かが屋:日常を切り取るコントで評価
かが屋は、加賀翔と賀屋壮也によるコンビ。2015年に結成され、日常生活の細かな仕草や人間関係を丁寧に描くコントで評価を高めた。
2019年のキングオブコントで決勝に進出。2022年にも決勝進出を果たしている。加賀の写真撮影、賀屋の漫画やイラストなど、お笑い以外の表現活動にも個性がある。
そのほか第七世代として名前が挙がる芸人
- ゆりやんレトリィバァ:独特のキャラクターと身体表現を活かすピン芸人。2019年のTHE W優勝者。
- 3時のヒロイン:福田麻貴、かなで、ゆめっちによる女性トリオ。2019年のTHE Wで優勝。
- ぺこぱ:シュウペイと松陰寺太勇によるコンビ。否定しないツッコミを取り入れた漫才で2019年のM-1グランプリ決勝に進出。
このほかにも、当時の若手芸人が複数紹介されている。第七世代の芸人一覧は、掲載する媒体や時期によって顔ぶれが変わるため、上記は代表的な例として捉えるのが適切だ。
【第七世代の歴史と年表】2018年の誕生からブーム終息まで
第七世代の歴史を整理すると、言葉が生まれた時期、テレビで広まった時期、そして芸人自身が距離を置き始めた時期に分けられる。
特に2019年は、メディアによる特集や大型番組での括り出演が相次ぎ、単なるラジオの発言がテレビ業界全体で使われる言葉へと変化した転換点だった。
第七世代をめぐる主な出来事
| 時期 | 出来事 | 意味・影響 |
|---|---|---|
| 2018年12月 | せいやがラジオで第七世代に言及 | 言葉が生まれたきっかけ |
| 2019年3月 | 『ENGEIグランドスラム』で第七世代の芸人を紹介 | テレビで認知度が拡大 |
| 2019年4月 | 『霜降りバラエティ』がスタート | 霜降り明星のテレビでの存在感が拡大 |
| 2019年6月 | 若手芸人を特集したムック本が発売 | 第七世代がメディア上のブランドとして定着 |
| 2019年12月 | ミルクボーイがM-1グランプリ優勝 | せいやが第七世代の終了を冗談交じりに発言 |
| 2020年2月 | せいやがラジオで言葉の意味を説明 | 「お笑い第七世代」と命名したわけではないと強調 |
| 2021年5月 | せいやが言葉を思いついた経緯をYouTubeで説明 | 誕生秘話が改めて話題に |
| 2025年1月・5月 | 霜降り明星が第七世代の仲間と会う機会の減少に言及 | かつての集団的な括りが薄れていることを示す |
| 2026年1月 | かが屋・加賀翔と宮下草薙・草薙航基が第七世代を振り返る | 死語という認識や当時の苦労が語られる |
この流れから見えてくるのは、第七世代が芸人たちの間で自然発生的に形成された正式な集団というより、テレビや出版物を通じて大きくなったメディア上のカテゴリーだったということだ。
文春オンラインの2020年7月の記事でも、2019年3月の『ENGEIグランドスラム』や同年6月のムック本などが、呼称の普及に影響した経緯が紹介されている。
2019年のブームを加速させたM-1とテレビの影響
2018年のM-1優勝によって、霜降り明星は新しい世代の象徴として注目された。そこに2019年のテレビ番組や雑誌の特集が重なり、第七世代という言葉は急速に浸透した。
この時期のテレビ業界にとって、第七世代という括りは非常に使いやすかった。若手芸人をまとめて紹介でき、番組タイトルや企画にも取り入れやすかったからだ。
また、視聴者にとっても、霜降り明星やEXIT、ハナコなどの新しい芸人をまとめて認識できる便利な言葉だった。
一方で、2019年のM-1ではミルクボーイが優勝。せいやは大会後に「第7世代は終わりました」と発言した。これは世代の正式な解散宣言ではなく、前年の霜降り明星に続く新たな王者の誕生を受けた冗談交じりのコメントだった。
【2026年最新】かが屋と宮下草薙が語った「第七世代は死語」の真意
2026年1月28日、J-WAVE NEWSは、同月26日放送のラジオ番組『GURU GURU!』で行われた、かが屋・加賀翔と宮下草薙・草薙航基のトークを紹介した。
テーマは「お笑いって流行ってる?」。かつて第七世代として括られた2人が、当時のブームと現在のお笑いの状況について率直に語った。
草薙航基「死語だよ、もうこれ」
番組中、加賀が第七世代という言葉について話し始めると、草薙は次のように反応した。
「死語だよ、もうこれ」
この短い言葉には、当時のブームから時間が経過し、芸人を世代で括る必要性が薄れてきたという感覚が表れている。
加賀翔は第七世代という言葉に感謝もしている
一方の加賀は、第七世代という言葉が自分たちの仕事にプラスの影響を与えたことも認めている。
「僕、本当にお笑い第7世代という言葉のおかげで……」
加賀は、当時この言葉によって仕事が増え、家賃を支払えるようになったと振り返った。その一方で、冷たい思いをしたこともあったという。
つまり、第七世代という呼称は、若手芸人にとって知名度を高めるチャンスであると同時に、望まない比較や競争を生む原因にもなっていた。
世代で括られることへの違和感も残っていた
加賀と草薙の会話では、当時の第七世代ブームに対する複雑な感情も明らかになった。
加賀は、先輩芸人と第七世代を対立させるような扱いについて、忘れられない経験があったと振り返っている。草薙も、そうした使われ方には思うところがあったと話した。
特に問題だったのは、芸人本人の意向とは関係なく、世代間の対立構造が作られたことだ。
本来は同年代の表現者が集まるという発想だったはずが、いつの間にか「若手対先輩」という構図に変わっていった。芸人自身が望んだわけではない競争に巻き込まれる場面もあった。
2025年には宮下も第七世代の仕事を断っていたと告白
この問題は2025年3月のTOKYO FM『川島明 そもそもの話』でも語られている。
宮下草薙の宮下兼史鷹は、第七世代を自分たちから名乗ったことは一度もないと説明。さらに、第七世代関連の仕事を断っていたことも明かした。
宮下にとっては、突然世代の名前で括られ、あたかも短期間で賞味期限が切れる存在のように扱われることへの違和感があったという。
この発言と2026年の草薙のコメントを合わせて考えると、第七世代という言葉が使われなくなった理由は、単なる流行の移り変わりだけではないことが分かる。
【第七世代の現在の活動】2026年も芸人たちは第一線で活躍中
「第七世代は終わった」と聞くと、当時活躍した芸人たちも勢いを失ったように感じるかもしれない。しかし、呼称の衰退と芸人個人の活動状況は別の問題だ。
2026年11月現在、代表的な芸人たちは、それぞれの得意分野を活かして活動している。
霜降り明星:せいやはアニメ出演や音楽活動にも展開
霜降り明星は、漫才やバラエティーを軸に活動を継続。2026年9月には、せいやがテレビアニメ『らんま1/2』第3期の宣伝アンバサダーに就任し、ゲスト声優として出演することが発表された。
また、せいやは本名の石川晟也として音楽活動にも取り組み、2026年には自身初の音楽ライブも開催。第七世代の発信者という立場を超え、個人としても表現の幅を広げている。
EXIT:テレビ番組の終了後も活動の場を拡大
EXITは、2026年3月にフジテレビ系の冠番組『EXITV』が約5年半の放送を終えた。
しかし、番組終了はコンビの活動終了を意味しない。2026年6月公開の映画『それいけ!アンパンマン パンタンと約束の星』では、りんたろー。がアマグモラ役、兼近大樹がキューティーバードロボ役でゲスト声優を担当した。
2026年8月には、りんたろー。と兼近が企業イベントにもコンビで登壇している。テレビの冠番組という枠に限らず、映画やイベントなどにも活躍の場を広げている。
ハナコ:キングオブコントの審査員に秋山寛貴が就任
ハナコはコント師としての評価を維持している。2026年10月17日放送の『キングオブコント2026』では、秋山寛貴が新たな審査員に就任した。
かつて賞レースで優勝した若手芸人が、今度は次世代のコント師を評価する立場になったことは、キャリアの変化を象徴する出来事だ。
また、JFN系列ではハナコの番組『REQ JAM 火曜』が放送されており、2026年10月20日の配信ではキングオブコントの審査員経験などが取り上げられた。
四千頭身:2026年は2人体制で新たな挑戦
四千頭身は、2026年秋に大きな活動上の変化を迎えた。所属事務所による都築拓紀の謹慎処分を受け、後藤拓実と石橋遼大の2人で活動している。
2026年9月には2人による漫才ライブ「働きたい。」を開催。さらに、M-1グランプリ2026では「四千頭身。」という名義で出場し、10月21日に2回戦を突破して3回戦進出を決めた。
トリオとして知られた四千頭身が、新しい体制で漫才に挑戦していることは、現在の活動を考えるうえで重要な動きだ。
宮下草薙:テレビとラジオでコンビ活動を継続
宮下草薙は、2026年もテレビやラジオへの出演を続けている。
文化放送では『宮下草薙の30分』を放送。テレビ番組にも出演しており、2026年秋の番組表では『ラヴィット!』などへの出演が確認できる。
第七世代という看板がなくても、草薙の独特なキャラクターや宮下のトーク力を活かした活動が続いている。
かが屋:ラジオ・コント・写真など複数の分野で活動
かが屋は2026年もテレビ、ラジオ、舞台、動画配信などを展開している。
所属するマセキ芸能社の公式プロフィールでは、J-WAVE『GURU GURU!』、RCCラジオ『かが屋の鶴の間』、TBSラジオ『かが屋の亀の間』などのレギュラー活動が紹介されている。
2026年10月30日には、番組初のイベント『かが屋の亀の間ライブ2026』も開催。加賀の写真活動や賀屋の漫画・イラストなど、コンビそれぞれの個性も活かしている。
2026年の活動状況を見ても、第七世代という言葉が使われなくなっただけで、芸人たちの仕事がなくなったわけではないことが分かる。
【第七世代が終わった理由】ブームの真相と世代括りが消えた背景
第七世代ブームが終わった背景には、複数の要因がある。単純に人気が落ちたからではなく、言葉の役割そのものが変化したことが大きい。
理由1:世代の定義が曖昧だった
最大の問題は、誰が第七世代なのかを明確に決められなかったことだ。
平成生まれという条件を重視するのか、芸歴を基準にするのか、2010年代後半にブレイクした芸人を対象にするのか。媒体によって説明が異なっていた。
また、同じ年代でも実績やキャリアには大きな違いがある。賞レースで優勝した芸人と、テレビでブレイクした芸人を同じ基準で括ることには無理があった。
理由2:芸人同士の対立構造が作られた
第七世代ブームの初期には、新しい世代の登場を歓迎する雰囲気があった。しかし、次第に「第七世代対それ以前の芸人」という構図が強くなった。
先輩芸人による世代へのイジりが番組の企画に取り入れられ、本人の意図とは違う対立構造が形成されることもあった。
2026年のJ-WAVEでの加賀と草薙の会話にも、当時の扱われ方への複雑な感情が表れている。
理由3:芸人がそれぞれのキャリアを確立した
2019年当時は、若手という共通点で括ることに一定の意味があった。しかし、数年が経過すれば、それぞれの芸人が異なる経験を積み、活動領域も変わっていく。
霜降り明星は漫才やテレビ、EXITはバラエティーや映画、ハナコはコント、かが屋はラジオや写真、宮下草薙はテレビや漫才など、それぞれの強みが明確になってきた。
同じ世代だからという理由だけで一緒に紹介するより、個々の実績や活動内容を評価するほうが自然になったのである。
理由4:新しい世代の芸人が次々と登場した
お笑いの世界では、賞レースやテレビ番組を通じて新しい芸人が次々と注目される。
第七世代が若手として紹介されていた時期にも、さらに若い世代の芸人が登場していた。2020年代に入ると、世代の区切りよりも個々のコンビやトリオの実績、ネタの個性が重視されるようになった。
新しい芸人が注目されるたびに、以前の世代の呼称が使われなくなるのは、お笑い業界に限らず自然な現象でもある。
理由5:テレビ中心のブームから個人・コンビ単位の発信へ
2019年の第七世代ブームは、テレビ番組や雑誌が大きく後押しした。一方、現在はYouTubeや音声配信、ライブ配信など、芸人自身がファンと接点を持てる場所が広がっている。
その結果、テレビが用意する一つの括りに依存しなくても、個々の芸人が自分の個性を発信できるようになった。
第七世代という言葉が以前ほど使われなくなったのは、芸人たちの活動の幅が広がり、メディアが一つの名称でまとめる必要性が薄れたことも関係している。
第七世代は失敗だったのか?
第七世代という括りには、確かに問題もあった。しかし、若手芸人を広く知ってもらうきっかけになったという功績もある。
かが屋の加賀が2026年のラジオで語ったように、この言葉によって仕事が増え、芸人として生活を支えられた人もいた。
また、当時の視聴者にとっては、霜降り明星やEXIT、ハナコ、四千頭身などをまとめて知る入り口にもなった。
したがって、第七世代ブームは完全な失敗でも、単なる一過性の話題でもない。若手芸人の知名度を押し上げた一方、世代というラベルの限界も明らかにした出来事だった。
【第七世代のプロの結論】今振り返るべき本当の功績とは
第七世代を理解するうえで大切なのは、「誰が第七世代なのか」という名簿作りだけにこだわらないことだ。
この言葉が生まれた背景には、若い世代の芸人や表現者が新しい価値観を共有し、一緒に何かを作りたいという発想があった。
しかし、メディアで広まる過程で、その意味は変化した。若手芸人を紹介する便利な言葉になり、やがて世代間の競争や比較を生むブランドになった。
その変化に対して、当事者の中には違和感を抱く人もいた。宮下が第七世代関連の仕事を断っていたことや、草薙が2026年に「死語」と表現したことは、その象徴といえる。
一方で、霜降り明星やハナコ、EXIT、かが屋などの現在の活動を見ると、第七世代と呼ばれた経験がキャリアの一部になっていることも確かだ。
本当に終わったのは芸人たちではなく、彼らを一括りにするための流行語だった。
第七世代という言葉を評価するときは、次の3つの視点を持つと理解しやすい。
- 誕生の背景:せいやの発言は、同年代の表現者が集まる新しいムーブメントの構想だった。
- ブームの実態:テレビや出版物が言葉を広め、若手芸人の認知度を高めた。
- 2026年の現在:芸人たちはそれぞれの得意分野で活動しており、世代の名称に頼る必要がなくなっている。
第七世代に関するよくある質問(FAQ)
Q1:第七世代とは誰が作った言葉ですか?
A1:霜降り明星のせいやが、2018年12月22日深夜放送のABCラジオ『霜降り明星のだましうち!』で口にしたことが発端です。ただし、本人は最初から「お笑い第七世代」と命名したわけではないと説明しています。
Q2:お笑い第七世代の代表芸人は誰ですか?
A2:霜降り明星、EXIT、ハナコ、四千頭身、宮下草薙、かが屋などが代表的です。そのほか、ゆりやんレトリィバァ、3時のヒロイン、ぺこぱなども関連する芸人として挙げられます。
Q3:第七世代が終わったのはいつですか?
A3:正式な終了日はありません。2019年から2020年にかけてブームが広がり、その後、世代で括る機会が減少しました。2026年1月には、かが屋の加賀翔と宮下草薙の草薙航基が、過去の呼称について「死語」と語っています。
Q4:霜降り明星のせいやは第七世代を嫌っていたのですか?
A4:一概に嫌っていたわけではありません。せいやは自分の発言が大きく広まったことに驚き、意図していなかった「お笑い第七世代」という括りに戸惑いを示しました。本人が想定していたのは、同世代の表現者が集まる構想でした。
Q5:第七世代の芸人は2026年現在も活動していますか?
A5:活動しています。霜降り明星はテレビや漫才、EXITはテレビや映画、ハナコはコントや賞レース、かが屋はテレビ・ラジオ・舞台、宮下草薙はテレビやラジオなど、それぞれの分野で活動を続けています。四千頭身も2026年秋は2人体制で活動しています。
Q6:第七世代という呼び方に明確な年齢制限はありますか?
A6:ありません。平成生まれ、20代、2010年以降のデビューなど複数の基準が使われてきましたが、公式な定義や統一された対象者一覧は存在しません。
まとめ:第七世代は終わったのか?2026年に見える本当の現在地
第七世代とは、2018年に霜降り明星・せいやが発した言葉をきっかけに広まり、2019年にテレビや雑誌を通じて大きなブームとなった呼称だ。
代表芸人には霜降り明星、EXIT、ハナコ、四千頭身、宮下草薙、かが屋などがいる。しかし、最初から明確な定義があったわけではなく、本人たちが望まない形で世代間の対立や比較に利用されることもあった。
2026年には、かが屋の加賀翔と宮下草薙の草薙航基が第七世代を「死語」と振り返った。かつてのブームを知る当事者自身が、その言葉の役割が変わったことを認めている。
それでも、霜降り明星の新たな挑戦、EXITの映画出演、ハナコ秋山のキングオブコント審査員就任、かが屋のラジオやライブ、宮下草薙のコンビ活動など、芸人たちの現在は決して止まっていない。
第七世代という名前は過去の流行語になりつつある。しかし、その言葉によって注目された芸人たちは、今もそれぞれの場所で新しいキャリアを築いている。
第七世代のブームは終わった。しかし、第七世代と呼ばれた芸人たちの物語は、まだ終わっていない。