【テルマエ・ロマエの興行収入は59.8億円】日本アカデミー賞受賞とヒットの理由
『テルマエ・ロマエ』の成功を数字で見ると、その人気の大きさがよく分かる。
一般社団法人日本映画製作者連盟が公表した2012年の興行収入資料によると、同作の興行収入は59.8億円。同年の邦画興行収入ランキングでは2位に入った。
実写化作品として大きな商業的成功を収めたことが分かる。
阿部寛が日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を獲得
2013年3月8日に開催された第36回日本アカデミー賞では、阿部寛が『テルマエ・ロマエ』で最優秀主演男優賞を受賞した。
日本アカデミー賞の公式受賞記録にも、同賞の受賞者として阿部寛の名前が掲載されている。
阿部にとって、日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞は初受賞だった。
授賞式では、古代ローマ人を演じた経験を踏まえ、次に登壇できるなら日本人役で戻ってきたいという趣旨のユーモアを交えたスピーチも話題になった。
実写版が幅広い観客に支持された3つの理由

なぜ、これほどの興行成績を残せたのか。
制作側の証言や作品の構成を踏まえると、主に3つの要素が挙げられる。
1. 誰でも理解できる「風呂」というテーマ
古代ローマの歴史や文化に詳しくなくても、銭湯や温泉の面白さは理解できる。
日本人にとって身近な入浴文化を題材にしたことで、歴史ものに馴染みのない観客にも入りやすい作品になった。
2. 真剣な演技とコミカルな状況のギャップ
阿部寛をはじめとする俳優陣は、奇抜な状況を必要以上に茶化さず、真面目に演じている。
そのため、観客は俳優たちの演技と、彼らが置かれている状況の食い違いから笑いを感じる。
3. 原作の魅力を映画ならではの規模に拡張
イタリアの大規模な撮影セットを利用し、古代ローマの世界を本格的に再現した。
日本の銭湯との対比が明確になり、原作漫画とは異なる映像作品としての魅力を生み出した。
MANTANWEBの制作プロデューサーインタビューでも、幅広い年代の観客が劇場に集まり、笑いながら鑑賞していたことが紹介されている。稲葉氏は、企画、キャスティング、演出、世界観の組み合わせがヒットにつながったと分析していた。
実写版の評判は?現在見ても楽しめるのか

実写版の魅力は、漫画の設定を再現するだけではなく、俳優の個性を作品の笑いに変換しているところにある。
特に阿部寛のルシウスは、何事にも真剣に取り組む姿が笑いにつながる一方、職人としての誇りや責任感も感じさせる。
一方、ギャグの繰り返しや大きくデフォルメされた人物描写は、リアリティーを重視する映画ファンには好みが分かれる可能性がある。
2026年に初めて鑑賞する人は、史実を忠実に再現した歴史映画ではなく、ローマ文化と日本文化を大胆に融合したコメディーとして見ると楽しみやすい。
【テルマエ・ロマエIIは2014年4月26日公開】続編のあらすじと見どころ
第1作の大ヒットを受けて制作された続編が『テルマエ・ロマエII』だ。
公開日は2014年4月26日。前作に引き続き、阿部寛がルシウス、上戸彩が山越真実を演じ、武内英樹が監督を務めた。
続編では何が描かれる?
第1作で新しい浴場を作り上げたルシウスは、再び古代ローマで大きな課題に直面する。
今度の任務は、コロッセオで戦う剣闘士たちを癒やす浴場の建設だ。
アイデアに悩んだルシウスは、再び現代日本へタイムスリップする。
そこで風呂専門雑誌のライターになった真実たちと再会。日本の温泉文化から新しいヒントを得る一方、ハドリアヌス帝と元老院の政治的な対立にも巻き込まれていく。
前作の基本的な面白さを引き継ぎながら、浴場をめぐる物語の規模が大きくなった点が特徴だ。
続編のキャストと制作規模
阿部寛、上戸彩、北村一輝、竹内力、宍戸開、笹野高史、市村正親ら主要キャストが続投した。
さらに、続編では制作規模も拡大。
JFDBの作品情報によると、日本映画初のブルガリアロケが実施され、前作以上の規模で制作された。フジテレビの作品紹介では、ヨーロッパ最大級の映画撮影所での撮影に加え、草津、箱根、みなかみ、諏訪などの温泉地でロケーション撮影が行われたことも紹介されている。
第1作と第2作の違い
| 比較項目 | 第1作 | 第2作 |
|---|---|---|
| 公開日 | 2012年4月28日 | 2014年4月26日 |
| 主演 | 阿部寛 | 阿部寛 |
| ヒロイン | 上戸彩 | 上戸彩 |
| 監督 | 武内英樹 | 武内英樹 |
| 主なテーマ | 新しい浴場の発想 | 剣闘士のための浴場とローマの危機 |
| 制作の特徴 | イタリアのローマセット | ブルガリア・日本各地での撮影 |
初めて見るなら第1作からの鑑賞がおすすめだ。ルシウスが日本の風呂文化に驚く過程や真実との関係を理解してから第2作を見ると、続編の展開もより楽しめる。
【阿部寛の現在は?】2026年の活動とテルマエ・ロマエの新たな展開
2026年現在の阿部寛は、映画を中心に幅広い作品で活動を続けている。
映画出演情報では、2025年公開の『ショウタイムセブン』『キャンドルスティック』『俺ではない炎上』に加え、2026年10月30日公開の『見上げてごらん』が確認できる。
さらに、2026年12月25日公開予定の『SUKIYAKI 上を向いて歩こう』にも出演する予定だ。
『テルマエ・ロマエ』のルシウス役は、阿部寛のキャリアにおいても印象的な代表作の一つだ。コミカルな役柄だけでなく、重厚な演技を必要とする作品にも出演しており、幅広い役柄を演じている。
原作漫画にも新展開!『続テルマエ・ロマエ』が連載中
2026年に注目したいのが、映画シリーズだけではなく原作漫画にも新しい動きがあることだ。
ヤマザキマリによる『続テルマエ・ロマエ』は、2024年2月6日に少年ジャンプ+で連載を開始した。
物語の舞台は、前作の完結から20年後。年齢を重ねたルシウスが再び日本と古代ローマを行き来する。
集英社の公式作品サイトでは、2026年10月にも最新話の配信情報が掲載されている。
つまり、映画第2作が公開された2014年でシリーズの物語が完全に終わったわけではない。漫画ではルシウスのその後を描く新章が展開されている。
映画を見てルシウスのその後が気になった人にとって、原作の続編は作品世界をさらに楽しむ選択肢になっている。
【阿部寛の『テルマエ・ロマエ』】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:阿部寛は『テルマエ・ロマエ』で何役を演じていますか?
A1:古代ローマ帝国の浴場設計技師ルシウス・モデストゥス役です。真面目で職人気質の人物で、日本の銭湯や温泉文化から浴場づくりのアイデアを得ていきます。
Q2:上戸彩は『テルマエ・ロマエ』で何役ですか?
A2:山越真実役です。漫画家志望の日本人女性で、ルシウスが現代日本で出会う重要人物です。映画オリジナルのキャラクターとして登場します。
Q3:『テルマエ・ロマエ』の興行収入はいくらですか?
A3:第1作の興行収入は59.8億円です。2012年の邦画興行収入ランキングで2位を記録しました。
Q4:阿部寛は日本アカデミー賞を受賞しましたか?
A4:はい。2013年の第36回日本アカデミー賞で、『テルマエ・ロマエ』によって最優秀主演男優賞を受賞しました。
Q5:『テルマエ・ロマエII』はいつ公開されましたか?
A5:2014年4月26日です。阿部寛、上戸彩、北村一輝らが続投し、武内英樹監督が再びメガホンを取りました。
Q6:原作漫画と映画の違いは何ですか?
A6:基本的なタイムスリップの設定やルシウスの人物像は共通していますが、映画では上戸彩演じる山越真実など、映画独自の人物やストーリーが加えられています。
Q7:2026年現在も『テルマエ・ロマエ』の続編はありますか?
A7:漫画では2024年から『続テルマエ・ロマエ』が連載されています。前作の完結から20年後のルシウスを描く作品です。映画第3作とは別の展開です。
まとめ:阿部寛のルシウス役が『テルマエ・ロマエ』を代表作にした理由
阿部寛が主演した『テルマエ・ロマエ』は、古代ローマと現代日本の風呂文化を結び付けた独創的なコメディー映画だ。
2012年の第1作は興行収入59.8億円を記録し、2013年には阿部寛が日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。2014年には続編も公開され、映画シリーズとして大きな成功を収めた。
人気の背景には、次の要素がある。
- 阿部寛の存在感とルシウスの生真面目なキャラクター
- 上戸彩が演じる山越真実との異文化交流
- 北村一輝、市村正親ら個性豊かな俳優陣
- 武内英樹監督によるスケール感のある演出
- 日本の銭湯・温泉文化を題材にした親しみやすい物語
さらに2026年現在は、ヤマザキマリによる漫画の続編も進行している。
『テルマエ・ロマエ』の最大の魅力は、古代ローマ人が日本の風呂文化に本気で驚くという設定を、阿部寛が最後まで真剣に演じ切ったことにある。
単なる顔立ちの面白さだけではなく、俳優の演技、脚本、異文化を組み合わせた企画力が一体となった作品だからこそ、公開から年月が経った2026年にも振り返る価値がある。