追い焚き風呂は本当に節約?ガス代・電気代と衛生面、配管掃除の正解を徹底解説
お風呂のお湯が冷めたとき、追い焚きと足し湯ではどちらがお得なのか。毎日使う機能だからこそ、ガス代や電気代、水道代の違いは気になるところだ。追い焚き風呂は、お湯を捨てずに温め直せる便利な設備だが、使い方によっては新しくお湯を張るより光熱費が高くなる場合もある。
2026年現在、東京電力エナジーパートナーやリンナイ、ノーリツ、LIXIL、ダイキン工業などの公式情報を確認すると、費用を左右するのは給湯器の種類、お湯の温度差、入浴までの時間、配管の管理状態などであることが分かる。追い焚きの仕組みから具体的な料金試算、エコキュートとの違い、配管掃除や入浴剤の注意点まで、家庭で判断するための情報を整理する。
HTML_BLOCK_HOLD_11📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 費用:200Lのお湯が3℃冷めた場合、追い焚きのガス代は都市ガス約15円、LPガス約29円が試算の目安。
- 節約:ガス給湯器では、少し冷めたお湯の温め直しは足し湯より追い焚きがお得になりやすい。ただし、エコキュートでは高温さし湯が有利な場合もある。
- 衛生:追い焚き配管には皮脂汚れやバイオフィルムが蓄積する可能性があり、定期的な洗浄が必要。
追い焚き風呂とは、浴槽に張ったお湯を給湯器側に循環させ、熱を加えてから浴槽へ戻す機能を備えたお風呂のことだ。
最大の特徴は、浴槽のお湯をすべて排水することなく、湯量をほぼ維持したまま温度を上げられる点にある。家族の入浴時間が異なる家庭や、入浴の間隔が空きやすい家庭では、使い勝手のよい機能といえる。
追い焚きの基本的な仕組み

一般的な循環式の追い焚きでは、浴槽内に設置された循環口からぬるくなったお湯を吸い込み、配管を通して給湯器へ送る。そこで熱を加え、温め直したお湯を再び浴槽へ戻す。
基本的な流れは次のとおりだ。
- リモコンで追い焚きボタンを押す。
- 浴槽の循環口からお湯を吸い込む。
- 循環ポンプによって配管内を通水する。
- 給湯器の熱交換器などでお湯を加熱する。
- 温まったお湯を浴槽へ戻す。
- 設定温度に達すると運転が停止する。
ガス給湯器の場合、ガスを燃焼させて熱を生み出し、熱交換器を介して浴槽のお湯を温める。浴槽のお湯を循環させながら加熱するため、新しい水を大量に使わずに済む。
ただし、すべての給湯器が同じ構造というわけではない。追い焚き専用機能のほか、オートタイプやフルオートタイプなど、機種によって搭載機能や循環方法が異なる。
追い焚きと給湯器の種類

追い焚き機能を利用する代表的な設備には、ガス給湯器とエコキュートがある。
ガス給湯器では、ガスの燃焼熱を利用して浴槽のお湯を温める。一方、エコキュートでは、貯湯タンクに蓄えた高温のお湯の熱を熱交換器を通して浴槽のお湯に伝える。
ダイキン工業とパナソニックの公式FAQによると、エコキュートの追い焚きでは、タンクのお湯と浴槽のお湯が直接混ざることはない。熱だけを移動させる構造になっている。
この違いは衛生面だけでなく、電気代や省エネ性能を考えるうえでも重要だ。
【2026年最新】追い焚きのガス代・電気代はいくら?足し湯との比較も検証

追い焚き風呂の費用を考えるとき、まず確認したいのが浴槽のお湯を何℃から何℃まで温めるのかという条件だ。同じ200Lのお湯でも、3℃温度を上げる場合と、翌日まで冷え切ったお湯を温め直す場合では必要なエネルギーが大きく異なる。
200Lのお湯を3℃温める場合のガス代
東京電力エナジーパートナーが2026年5月13日に公開した試算では、200Lのお湯が3℃冷めた状態から41℃まで温め直す場合、追い焚きにかかるガス代は次のようになっている。
- 都市ガス:約15円
- LPガス:約29円
この試算では水道代は0円。追い焚きは浴槽のお湯を循環させて温めるため、新しい水を追加する必要がないからだ。
一方、冷め切った200Lのお湯を17℃から41℃まで温める場合、ガス代は都市ガス約118円、LPガス約231円となる。
つまり、追い焚き1回あたりの料金を一律に考えるのは適切ではない。温度差が大きいほど必要な熱量が増え、ガス代も高くなる。
追い焚きと足し湯はどちらがお得?
少しぬるくなったお湯を温める方法には、追い焚きのほかに高温のお湯を追加する足し湯がある。
同じ41℃まで温める場合でも、足し湯では高温のお湯を作るためのエネルギーと、水道料金が必要になる。
東京電力エナジーパートナーの試算では、200Lのお湯が38℃まで冷めた状態から、41℃にするための費用は次のとおりだ。
| 比較項目 | 追い焚き | 足し湯(60℃) |
|---|---|---|
| 都市ガス代 | 約15円 | 約32円 |
| LPガス代 | 約29円 | 約62円 |
| 水道代 | 0円 | 約8円 |
| 都市ガス利用時の合計 | 約15円 | 約40円 |
| LPガス利用時の合計 | 約29円 | 約70円 |
| 湯量の変化 | ほぼ変わらない | 増える |
| 主な特徴 | 湯量を維持して温め直せる | 温度と湯量を同時に増やせる |
試算条件は残り湯200L、足し湯32L、水道水の平均水温17℃、足し湯の温度60℃。ガス料金は都市ガス199円/m³、LPガス866円/m³、水道料金は0.24円/Lとして計算されている。
この条件では、追い焚きの方が都市ガスで約25円、LPガスで約41円安い。
ただし、これはガス給湯器を使用した場合の比較だ。浴槽のお湯が減っている場合や、湯量を増やしたい場合には足し湯の方が便利である。費用だけでなく、必要な湯量も考慮したい。
追い焚きの電気代はどれくらい?
ガス給湯器の追い焚きでは、主にガスで加熱する一方、循環ポンプや制御装置を動かすために電気も使用する。
ただし、電気代は給湯器の機種や消費電力、運転時間によって変わるため、すべての家庭に共通する1回あたりの金額は設定できない。ガス給湯器の場合、温め直しの主要なエネルギー費用はガス代として考えるのが基本だ。
エコキュートの場合は事情が異なる。ヒートポンプで空気中の熱を利用してお湯を作り、タンクに蓄えた熱を追い焚きに使うため、電気代は機種の性能や電気料金プラン、タンクの残湯温度、外気温などに左右される。
ダイキン工業によると、エコキュートは同じ電力で電気ヒーターの約3倍の熱を生み出すヒートポンプ技術を採用している。ただし、追い焚きによってタンク内の熱量が減るため、実際のお湯の使用量によっては追加の沸き上げが必要になる。
翌日の追い焚きと新しいお湯への交換はどちらが安い?
翌日に残り湯を温め直す場合は、少し冷めたお湯を温めるケースとは事情が違う。
東京電力エナジーパートナーの試算では、17℃まで冷えた200Lのお湯を41℃にする場合、追い焚きは都市ガス約118円、LPガス約231円。一方、新しい水で湯張りする場合は、都市ガス約111円、LPガス約217円に水道代約48円が加わる。
合計額で見ると、追い焚きの方が都市ガスで約41円、LPガスで約34円安い結果だ。
ただし、経済性だけで判断してはいけない。残り湯は皮脂や汗などを含み、時間の経過とともに衛生状態が変化する。翌日まで残したお湯を再加熱すれば新品のお湯と同じ衛生状態になるわけではない。
衛生面を優先するなら、毎日排水して浴槽を洗い、新しいお湯に交換する方法が基本となる。
【徹底比較】追い焚きと保温はどっちがお得?季節別の節約方法
追い焚きと混同されやすい機能が「自動保温」だ。どちらもお湯の温度を維持するために使われるが、操作方法と費用の発生タイミングが異なる。
追い焚きと自動保温の違い
追い焚きは、必要なタイミングでボタンを押し、浴槽のお湯を設定温度まで温め直す機能だ。
一方、自動保温は、風呂自動運転などによって浴槽の温度を一定に保つ機能である。機種によっては、一定時間ごとに温度を確認し、設定温度を下回ると自動で追い焚きを行う。
つまり、自動保温は追い焚き運転を自動的に繰り返す機能と考えると分かりやすい。
保温と追い焚きの料金を比較
関西電力が公開している2026年3月時点の料金条件を用いた試算では、200Lのお湯を35℃から40℃に追い焚きする場合、ガス代は約13.5円。40℃を維持するための保温費用は、1時間あたり約6円とされている。
この試算では、1時間程度の保温なら自動保温の方が安い。しかし、保温時間が長くなれば、その分だけ費用が積み重なるため、途中で自動保温を止めて必要なタイミングだけ追い焚きした方がお得になる場合もある。
この結果から分かるのは、追い焚きと保温のどちらが安いかは、入浴までの時間によって変わるということだ。
季節によって追い焚きの料金は変わる
追い焚きの費用を左右する大きな要素が季節だ。
冬は水道水の温度や浴室の室温が低くなりやすく、浴槽のお湯も冷めやすい。設定温度まで温めるための温度差が大きくなれば、必要なエネルギーも増える。
反対に夏は外気温や水道水の温度が比較的高く、同じ条件なら冬より温め直しの負担が小さくなる傾向がある。
特に冬場は、浴槽のふたを閉める、家族の入浴時間をまとめる、浴室のドアを閉めるといった基本的な対策が効果的だ。
追い焚きの費用を抑える5つの方法
1. 浴槽のふたをこまめに閉める
浴槽から逃げる熱を抑えれば、追い焚きに必要なエネルギーを減らせる。入浴していない時間は、できるだけふたを閉めておきたい。
2. 家族の入浴時間をまとめる
入浴する人の間隔が空くほどお湯は冷める。可能であれば、家族が続けて入浴することで追い焚きの回数を減らせる。
3. 自動保温の時間を見直す
長時間誰も入浴しない場合は、自動保温を停止し、入浴直前に追い焚きする方法も検討したい。生活スタイルに合わせて保温時間を設定することが大切だ。
4. 必要以上に高い温度に設定しない
設定温度を上げれば、それだけ加熱に必要な熱量が増える。快適に入浴できる範囲で設定を見直すとよい。
5. 給湯器の料金プランを確認する
都市ガスやLPガスの料金は契約先や使用量によって異なる。電気とガスのセット契約や料金プランの変更も含めて、年間の使用量で比較すると判断しやすい。
なお、東京電力エナジーパートナーの試算では、3℃冷めた200Lのお湯を温める追い焚きを1日1回減らすと、年間で都市ガス約5,500円、LPガス約10,600円の節約につながる計算となっている。これは特定の料金条件に基づく試算だが、回数を減らす効果を考える参考になる。
【衛生面を検証】追い焚き配管の汚れ・雑菌と風呂釜洗浄の正しい方法
追い焚き風呂の便利さの裏側にあるのが、配管の衛生管理だ。
浴槽のお湯を繰り返し循環させる構造では、入浴者の皮脂や汗、石けんカスなどが配管内部に付着する可能性がある。こうした汚れを放置すると、細菌が付着してバイオフィルムと呼ばれるぬめり状の汚れを形成することがある。
追い焚き配管に雑菌が増える理由
LIXILの公式FAQでは、追い焚き循環口から白色・茶色・黒色のカスが出たり、異臭がしたりする原因として、配管内部のバイオフィルムが挙げられている。
その形成過程は次のとおりだ。
- 入浴後の残り湯に皮脂などの汚れが含まれる。
- 汚れが循環配管の内側に付着する。
- 付着した汚れに菌が定着する。
- 菌が汚れを栄養源として増殖する。
- バイオフィルムの一部が剥がれ、お湯と一緒に浴槽へ出てくる。
追い焚きしたお湯が濁っている、黒いカスが浮いている、異臭がする場合は、配管内部の汚れを疑いたい。
厚生労働省も、追い焚き機能付き風呂などの循環式浴槽について、汚れやバイオフィルムが生じないよう、取扱説明書に従った定期的な洗浄を呼びかけている。
ただし、追い焚き機能があるだけで直ちに健康被害が発生するわけではない。問題なのは、汚れやぬめりを放置して細菌が増殖しやすい環境を作ることだ。
風呂釜洗浄の頻度は月1回が目安
配管掃除の頻度はメーカーや機種によって異なる。
LIXILは、追い焚き配管内部の洗浄について月1回を目安として案内している。また、浴槽側の追い焚き循環口については週1回のお手入れを推奨している。
一方、東京電力エナジーパートナーの生活情報記事では、給湯器の機種によっては2〜3か月に1回程度の配管洗浄が必要と説明されている。
このように一律の正解はない。最優先すべきなのは、使用している給湯器と浴槽の取扱説明書に記載された洗浄頻度だ。
自宅でできる追い焚き配管の掃除方法
一般的な風呂釜洗浄剤を使用する場合は、次の流れを基本にする。ただし、洗浄剤の種類や給湯器の構造によって手順が違うため、必ず製品の説明書を確認したい。
手順1:循環口のフィルターを掃除する
浴槽側の循環口カバーを説明書に従って取り外し、髪の毛やゴミを取り除く。歯ブラシなどを使って汚れを落とし、十分にすすぐ。
循環口の内部部品を必要以上に取り外すと、故障や水漏れにつながる可能性がある。取り外してよい部品を事前に確認しておこう。
手順2:対応する風呂釜洗浄剤を用意する
給湯器メーカーが使用を認めている配管洗浄剤を選ぶ。市販品を使用する場合も、追い焚き機能に対応しているか、取扱説明書で確認することが欠かせない。
手順3:指定された水位まで水を張る
洗浄剤の説明に従って浴槽に水を張る。循環口より上まで水を入れる方式が一般的だが、必要な水位は機種や洗浄剤によって異なる。
手順4:洗浄剤を投入して循環洗浄する
指定量の洗浄剤を投入し、説明書に従って追い焚き運転を行う。必要な運転時間や放置時間は製品ごとに異なるため、自己判断で延長しないこと。
手順5:排水して十分にすすぐ
洗浄液を排水し、必要に応じて新しい水を張ってすすぎ運転を行う。洗浄剤の成分が配管や浴槽に残らないよう、指定された方法で仕上げる。
汚れが大量に出る場合や、洗浄を繰り返しても異臭や黒いカスが改善しない場合は、専門業者による配管洗浄を検討したい。
追い焚き対応の入浴剤でも注意が必要
追い焚き対応と表示されている入浴剤であっても、すべての給湯器や浴槽で使用できるとは限らない。
ノーリツやLIXILの公式案内では、次のような成分やタイプに注意を促している。
- 硫黄系:金属部分を腐食させる可能性がある。
- 塩分・塩化ナトリウム系:配管や給湯器内部を傷める可能性がある。
- 酸化チタンを含む白濁タイプ:機器内部の劣化や沈殿による不具合につながる場合がある。
- 固形物入り:溶け残りが配管やフィルターに詰まる可能性がある。
- オイル・酸性・アルカリ性の製品:浴槽や配管の素材に影響を与える場合がある。
また、炭酸ガスが発生している発泡タイプの入浴剤は、ガスが発生している間の追い焚きを避けるようノーリツが案内している。
ゆずや柑橘類、牛乳、お茶などを入れる場合も注意が必要だ。食物のカスや飲料成分は細菌や微生物の栄養源になりやすいため、追い焚きや保温を控え、使用後はすぐに排水して配管を洗浄することが推奨されている。
迷った場合は、パッケージの「追い焚き対応」という表示だけで判断せず、給湯器メーカーと入浴剤メーカーの両方の案内を確認したい。
【トラブル対策】追い焚きができない原因とエコキュート特有の注意点
追い焚きボタンを押してもお湯が温まらない場合、すぐに給湯器の故障と決めつける必要はない。循環口の詰まりや浴槽の水位など、比較的簡単に確認できる原因もある。
追い焚きができない主な原因
1. 循環口のフィルターが詰まっている
髪の毛やゴミ、湯垢などがフィルターに詰まると、浴槽のお湯を十分に循環させられなくなる。ノーリツは、追い焚きができない場合や設定温度まで温まらない場合の原因として、循環アダプターのフィルター詰まりを挙げている。
2. 浴槽の水位が低い
浴槽のお湯が循環口より下にあると、機器が十分な水量を確認できず、追い焚きが作動しない場合がある。まずは浴槽の水位を確認したい。
3. フィルターが正しく取り付けられていない
掃除のために取り外したフィルターが正しい位置に戻っていない場合も、循環不良の原因になる。清掃後は確実に取り付ける必要がある。
4. 断水や給水に関する問題
ノーリツによると、一般的なガス・石油ふろ給湯機器では、断水時に浴槽にお湯が残っていても追い焚きできない機種がある。浴槽内に水があることと、給湯器が正常に循環運転できることは別の問題だ。
5. 給湯器本体や循環ポンプの不具合
フィルターや水位を確認しても改善しない場合は、循環ポンプや熱交換器、制御装置などの不具合が考えられる。エラーコードが表示された場合は、取扱説明書で意味を確認し、必要に応じてメーカーや修理業者へ相談する。
エコキュートの追い焚き機能はガス給湯器と何が違う?
エコキュートの追い焚きは、貯湯タンク内の熱を利用して浴槽のお湯を温める仕組みだ。
タンクのお湯と浴槽のお湯は混ざらず、熱交換器を通じて熱だけが伝わる。ダイキン工業やパナソニックの公式FAQでも、この構造が説明されている。
注意したいのは、エコキュートでは追い焚きをするとタンク内の熱量が減ることだ。実際に浴槽のお湯を追加していなくても、リモコンの残湯量表示が減る場合がある。
また、冬場に冷え切った前日の残り湯を温め直す場合は、電気代が高くなりやすい。
コロナの公式サポートでは、エコキュートの場合、前日の残り湯をそのまま追い焚きするより、新しい水で湯張りする方が節電につながる傾向があると案内している。
エコキュートでは高温さし湯が有利な場合も
エコキュートを使用している家庭では、追い焚きと高温さし湯の使い分けも重要になる。
追い焚きは浴槽のお湯を循環させて温めるため、湯量は基本的に変わらない。一方、高温さし湯はタンク内の熱いお湯を浴槽へ追加する方式で、湯量が増える。
コロナの公式FAQでは、エコキュートでは追い焚きよりも高温さし湯の方が節電になる場合があると説明されている。特に、短時間で温め直したい場合には選択肢になる。
ただし、前日の残り湯が大きく冷えている場合は、複数回の高温さし湯が必要になることもある。最適な方法は機種や残湯量によって変わるため、メーカーの説明書を確認することが大切だ。
【プロの結論】追い焚き風呂を使うべき家庭・おすすめできない使い方
追い焚き風呂は、単純に光熱費が安いかどうかだけで評価できる設備ではない。家族構成や入浴時間、給湯器の種類、衛生管理にかけられる手間まで含めて判断する必要がある。
追い焚き風呂が向いている家庭
- 家族の入浴時間が異なり、数時間の間隔が空くことがある。
- 浴槽のお湯を頻繁に入れ替えず、湯量を維持したい。
- ガス給湯器を利用しており、少し冷めたお湯を温め直すことが多い。
- 浴槽のふたや配管洗浄を適切に管理できる。
特に、入浴の間隔が空いても同じお湯を使いたい家庭では、追い焚き機能の利便性は高い。
追い焚きに頼りすぎない方がよい家庭
- 家族全員が短時間で続けて入浴する。
- 毎日、衛生面を優先して新しいお湯に交換したい。
- 配管の掃除やフィルターの手入れを継続するのが難しい。
- エコキュートで前日の冷え切った残り湯を頻繁に温め直している。
こうした家庭では、追い焚きを繰り返すより、入浴時間をまとめたり、新しいお湯に交換したりする方が合理的な場合がある。
2026年に確認したい追い焚き風呂の最新事情
2026年時点で注目したいのは、追い焚きの機能そのものよりも、給湯器の省エネ制御や家庭ごとの運転方法だ。
例えば、コロナのエコキュートには、入浴を検知して必要なときに保温追い焚きを行う「省エネ保温」機能がある。入浴していない時間の保温ロスを抑える仕組みだ。
また、ダイキン工業のエコキュートでは、家庭のお湯の使用状況に合わせて沸き上げ量を調整する運転モードが案内されている。
こうした機能は、単に設定温度を維持するだけでなく、必要なときに必要な熱量を使うという考え方に基づいている。
2026年5月公開の東京電力エナジーパートナーの料金試算も、追い焚きの費用を具体的な温度差やガス料金に分けて検証している。家庭の光熱費を考えるうえでは、1回あたりの金額だけでなく、年間の利用回数や季節による温度差を合わせて見ることが重要だ。
プロの結論:追い焚き風呂を賢く使う最大のポイントは、温め直しの回数を減らし、衛生管理を怠らないことにある。少し冷めたお湯を温めるガス給湯器なら追い焚きが有利になりやすい。一方、エコキュートでは高温さし湯や新しいお湯への交換が有利になるケースもある。設備の種類を確認せず、すべての家庭に同じ節約方法を当てはめないことが大切だ。
【追い焚き風呂】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:追い焚き1回のガス代はいくらですか?
A1:東京電力エナジーパートナーの2026年の試算では、200Lのお湯が3℃冷めた状態から温め直す場合、都市ガスで約15円、LPガスで約29円です。ただし、お湯の量や温度差、契約料金、給湯器の性能によって変わります。
Q2:追い焚きと足し湯はどちらが安いですか?
A2:一般的なガス給湯器で少し冷めたお湯を温める場合は、追い焚きの方が安くなりやすいです。200Lのお湯を3℃温める試算では、都市ガスで約25円、LPガスで約41円の差があります。ただし、エコキュートでは高温さし湯が有利な場合があります。
Q3:追い焚き配管の掃除は何か月に1回必要ですか?
A3:目安はメーカーや機種によって異なります。LIXILは配管洗浄を月1回、循環口の清掃を週1回の目安として案内しています。使用している給湯器の取扱説明書を優先してください。
Q4:追い焚き対応の入浴剤なら何でも使えますか?
A4:いいえ。硫黄、塩分、酸化チタン、固形物などを含む製品は配管や給湯器を傷める可能性があります。追い焚き対応の表示を確認し、給湯器メーカーが使用を認めている製品を選んでください。
Q5:翌日の残り湯を追い焚きしても大丈夫ですか?
A5:機器の仕様上、追い焚きできる場合はありますが、衛生面ではおすすめできません。残り湯には皮脂や汗などが含まれ、細菌が増殖する可能性があります。基本的には毎日排水し、浴槽を清掃して新しいお湯に交換する方法が適切です。
Q6:追い焚きを押してもお湯が温まらない場合はどうすればよいですか?
A6:まず浴槽の水位と循環口のフィルター詰まりを確認してください。フィルターが正しく取り付けられているかも確認します。それでも改善しない場合やエラーコードが表示される場合は、取扱説明書に従ってメーカーや修理業者に相談してください。
Q7:エコキュートは追い焚きすると電気代が高くなりますか?
A7:使用状況によって変わります。追い焚きは貯湯タンクの熱を利用するため、残湯量が減ることがあります。特に冬場の冷え切った残り湯を温め直す場合は効率が低下し、電気代が高くなる傾向があります。高温さし湯や新しいお湯への交換も比較するとよいでしょう。
まとめ:追い焚き風呂は費用と衛生面のバランスが大切
追い焚き風呂は、浴槽のお湯を循環させて温め直す便利な機能だ。ガス給湯器の場合、少し冷めたお湯を温めるなら、足し湯よりも追い焚きの方が水道光熱費を抑えられるケースが多い。
一方、翌日まで残したお湯を温め直す場合や、エコキュートを利用する場合には、必ずしも追い焚きが最も経済的とは限らない。温度差や給湯器の仕組みを理解したうえで、足し湯や新しいお湯への交換を使い分ける必要がある。
衛生面では、循環配管のバイオフィルムや雑菌を防ぐため、定期的な風呂釜洗浄と循環口の清掃が欠かせない。入浴後は残り湯を長時間放置せず、入浴剤もメーカーの使用条件を確認して選びたい。
2026年の最新の料金試算やメーカー情報を踏まえると、追い焚き風呂の節約は、単に追い焚きを使うか使わないかではなく、温度差・入浴間隔・給湯器の種類・衛生管理を組み合わせて考えることが重要だ。毎日の入浴習慣に合った使い方を選ぶことが、光熱費と快適さを両立させる近道となる。
主な根拠資料(メーカー・公的機関・エネルギー事業者)
- 東京電力エナジーパートナー:2026年5月公開の追い焚き料金試算、足し湯・入れ替えとの比較。
- 関西電力:追い焚きと自動保温の費用比較。
- ダイキン工業・パナソニック:エコキュートの追い焚き構造。
- コロナ:エコキュートの高温さし湯、省エネ保温、節電方法。
- LIXIL:追い焚き配管の洗浄頻度、バイオフィルム対策、入浴剤の使用上の注意。
- ノーリツ:追い焚きができない原因、循環フィルターの清掃、入浴剤の使用条件。
- 厚生労働省:循環式浴槽の衛生管理、レジオネラ症対策。