地方競馬とは何か?2026年最新の法的定義・仕組みと中央競馬との違いを徹底解説
地方競馬とは、都道府県や法律に基づいて指定された市町村などが主催し、勝馬投票券(馬券)の発売を伴って開催する公営競馬です。日本の競馬法によって制度上の位置づけが定められており、日本中央競馬会(JRA)が主催する中央競馬とは、開催主体や運営の仕組みが異なります。
2026年現在、地方競馬は北海道から九州まで全国各地で開催されています。平日や夜間にもレースが行われ、地域の財政、畜産振興、競走馬の生産・育成とも深く結びついています。一方、地方競馬という言葉は、単に地方にある競馬場や小規模な競馬を意味するものではありません。法令上の定義、主催者の資格、勝馬投票券の発売、平地競走の範囲を理解すると、その制度的な特徴が見えてきます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 地方競馬の定義:競馬法に基づき、都道府県または指定市町村が行う公営競馬である。
- 主催者と規模:2026年2月現在、全国14団体が主催し、実際に地方競馬が開催される競馬場は15カ所ある。
- 競走の特徴:一般的な平地競走のほか、帯広競馬場では世界的にも珍しいばんえい競馬が開催されている。
【基本知識】地方競馬とは?法令上の定義と公営競馬としての位置づけ

地方競馬を正確に理解するには、まず日本の競馬制度における分類を押さえる必要があります。
日本の競馬は、1948年(昭和23年)7月に施行された競馬法を基本的な根拠として開催されています。開催主体によって、大きく中央競馬と地方競馬の2種類に分けられます。
地方競馬の定義は競馬法第1条の2にある
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地方競馬の法令上の位置づけを定めているのが、競馬法第1条の2です。
同条では、日本中央競馬会または都道府県が競馬を開催できることを規定しています。また、一定の条件を満たして総務大臣から指定を受けた市町村も、法律に基づいて競馬を開催できます。
そして、同条第5項では、日本中央競馬会が行う競馬を「中央競馬」、都道府県または指定市町村が行う競馬を「地方競馬」と区分しています。
ここで注意したいのは、地方競馬の主催者になれる市町村は、すべての市区町村ではないという点です。
市町村が競馬を開催するには、財政上の特別な必要性が認められ、総務大臣が農林水産大臣と協議したうえで指定する必要があります。指定の対象には、著しい災害を受けた市町村や、その区域内に地方競馬場が存在する市町村が含まれます。
さらに、指定には期限を設けることができ、競馬を実施できる期間にも法律上の制約があります。
公営競馬とは何を意味するのか

地方競馬は、一般に公営競馬と呼ばれます。
公営競馬とは、国の法律によって認められた公的な主体が主催し、勝馬投票券の発売を伴って実施する競馬です。民間事業者が自由に馬券を発売して競馬を興行できる制度ではありません。
競馬法第1条の2第6項では、日本中央競馬会、都道府県、指定市町村以外の者が勝馬投票券などを発売して競馬を行うことを禁止しています。
この規定は、競馬が単なる娯楽イベントではなく、法律によって開催主体と投票券の発売が管理される公的な興行であることを示しています。
競馬法が定める地方競馬の目的
競馬法第1条には、競馬を実施する目的として、主に次の2つが掲げられています。
- 馬の改良増殖その他、畜産の振興に寄与すること。
- 地方財政の改善を図ること。
つまり、地方競馬の制度は、競走そのものの開催だけを目的としているわけではありません。
競走馬の生産や育成を支えると同時に、開催によって得られる収益を地域の財政や公共的な事業に生かすという、複数の政策目的を持っています。
【主催者を整理】地方競馬は誰が開催する?都道府県・市区町村・一部事務組合の関係
地方競馬の大きな特徴は、開催主体が地域の地方公共団体を中心に構成されていることです。
ただし、実際の主催者には、都道府県や市だけでなく、複数の地方公共団体が共同で設立した一部事務組合もあります。
2026年2月現在、主催者は全国14団体
地方競馬情報サイトを運営する地方競馬全国協会(NAR)の公表情報によると、2026年2月現在、地方競馬の主催者は全国14団体です。
内訳は、道県が2団体、市が2団体、一部事務組合が10団体です。これらの主催者が、全国12都道県にある15カ所の地方競馬場を中心に競馬を開催しています。
主催者と競馬場の関係を理解するため、制度上の役割を整理すると次のようになります。
| 主体・組織 | 制度上の位置づけ | 主な役割 | 具体例 |
|---|---|---|---|
| 都道府県 | 競馬法上の開催主体 | 競馬の開催・運営 | 北海道、石川県 |
| 指定市町村 | 国の指定を受けた開催主体 | 法律上認められた競馬の開催 | 帯広市、金沢市 |
| 一部事務組合 | 地方公共団体による共同運営組織 | 競馬開催に関する事務の運営 | 岩手県競馬組合、特別区競馬組合 |
| 地方競馬全国協会(NAR) | 地方競馬を支援する全国組織 | 馬主・馬の登録、騎手・調教師の免許、開催支援 | 地方競馬全国協会 |
| 農林水産省 | 競馬制度の監督行政 | 地方競馬に関する指導監督 | 農林水産省 |
都道府県主催競馬と市区町村主催競馬の違い
都道府県主催競馬は、北海道や石川県などの都道府県が開催主体となる競馬です。
一方、市区町村主催競馬は、競馬法に基づいて指定を受けた市町村が開催するものです。帯広市や金沢市は、その代表例として知られています。
また、複数の自治体が共同で運営する一部事務組合も、地方競馬の主催者として重要な役割を担っています。
例えば、大井競馬場は特別区競馬組合、盛岡競馬場と水沢競馬場は岩手県競馬組合、船橋競馬場は千葉県競馬組合が関係する競馬場です。
こうした仕組みが採用されている背景には、競馬開催に必要な施設管理、人員配置、馬券発売、開催経費などを、複数の自治体で共同して担う合理性があります。
全国15カ所の地方競馬場
2026年時点で、地方競馬の開催が行われている主な競馬場は次の15カ所です。
- 北海道:帯広、門別
- 岩手県:盛岡、水沢
- 埼玉県:浦和
- 千葉県:船橋
- 東京都:大井
- 神奈川県:川崎
- 石川県:金沢
- 岐阜県:笠松
- 愛知県:名古屋
- 兵庫県:園田、姫路
- 高知県:高知
- 佐賀県:佐賀
なお、地方競馬情報サイトには、札幌競馬場と中京競馬場も歴史的な開催施設として掲載されています。ただし、札幌競馬場は2009年、中京競馬場は2002年以降、地方競馬の開催実績がありません。現在の開催競馬場15カ所とは区別して理解する必要があります。
【運営の仕組み】地方競馬全国協会・競走馬・騎手はどう関係する?
地方競馬は、主催者が競馬場を運営するだけで成立するものではありません。馬主、調教師、騎手、厩務員、生産牧場など、さまざまな関係者が連携して競走を実施しています。
地方競馬全国協会(NAR)の役割
地方競馬全国協会(NAR)は、地方競馬の公正かつ円滑な実施を支援する全国組織です。
地方競馬では、農林水産省の指導監督のもと、各主催者が競馬を開催します。その一方で、NARは馬主や競走馬の登録、調教師・騎手の免許、開催執務委員の派遣などを担当しています。
主催者とNARは、役割を分担しながら地方競馬の運営を支えています。
馬主・調教師・騎手・厩務員の役割
競走馬の出走には、複数の専門職が関わります。
- 馬主:競走馬を所有し、調教師に預託する。
- 調教師:競走馬の調教や飼養管理を行い、レースに向けてコンディションを整える。
- 騎手:競走馬に騎乗し、レースで能力を発揮できるように導く。
- 厩務員:競走馬の日常的な世話や健康管理を担当する。
- 生産牧場:競走馬を生産し、競馬産業の基盤を支える。
NARが公表している2026年の登録・免許情報では、地方競馬の馬主は1月末現在で6,105人、調教師は2月現在で427人、騎手は同じく2月現在で275人です。
この数字からも、地方競馬が多数の専門職によって支えられる組織的な競技であることが分かります。
地方競馬の売上はどのように活用される?
地方競馬の収益は、単に競馬場の運営費に充てられるだけではありません。
NARの説明によると、地方競馬の売上の一部は地方競馬全国協会に交付され、馬の改良増殖や畜産振興に関する事業に活用されます。
また、開催している地方公共団体への分配金や地方公共団体金融機構への納付金などを通じて、地方財政にも関係しています。
競馬開催が地域経済や公共的な財政活動と結びついている点は、地方競馬を理解するうえで欠かせないポイントです。
【競走の種類】平地競走とは?ばんえい競馬との違いも解説
地方競馬を調べる際に混同しやすいのが、地方競馬という開催制度と、平地競走という競技形式の違いです。
地方競馬と聞くと、一般的にはサラブレッドがダートコースを走るレースを思い浮かべる人が多いでしょう。しかし、法令上の競走の種類はそれだけではありません。
平地競走は一般的な競馬の形式
平地競走とは、サラブレッドなどの競走馬が平坦なコースを走り、スピードを競う競走です。
NARの解説によると、地方競馬の平地競走では、1周およそ1,000〜1,600メートルのコースが用いられています。
地方競馬場は中央競馬場と比べて1周の距離が短く、コーナーの角度が急なコースが多い傾向にあります。
そのため、競馬場ごとのコース形状や距離によって、レース展開や求められる適性が変わります。
特に短距離戦では、スタート直後の位置取りやコーナーでの立ち回りが結果に影響することがあります。
法令上の競走分類は4種類
競馬法施行令第17条では、地方競馬の競走について、次の4種類を定めています。
- 平地競走:平坦なコースで競走馬のスピードを競う形式。
- 速歩競走:馬が速歩で走る形式。
- 障害競走:コース上の障害物を越えながら競走する形式。
- ばんえい競走:ばん馬がそりを引き、障害を越えながら力や速さを競う形式。
このように、地方競馬という制度上の区分と、個々の競走形式は別の概念です。
世界で唯一のばんえい競馬は帯広で開催
地方競馬の特徴を語るうえで欠かせないのが、北海道帯広市の帯広競馬場で開催されるばんえい競馬です。
ばんえい競馬では、サラブレッドとは異なる大型のばん馬が鉄製のそりを引き、直線200メートルのコースに設けられた2つの障害を越えながらゴールを目指します。
ばん馬の体重はおよそ1トンにも達し、通常のサラブレッドの約2倍です。
平地競走では馬の鼻先がゴールに到達した時点で着順を判定しますが、ばんえい競馬では、そりの最後端がゴールを通過した順位によって着順が決まります。
ばんえい競馬は、北海道開拓時代に農耕馬の力を試す催しが発展したものです。地域の歴史や文化が、現在の競馬の興行形式に受け継がれている代表的な事例といえます。
【勝馬投票券の仕組み】地方競馬の馬券・オッズ・興行形式
地方競馬は、勝馬投票券の発売を伴う公営競馬です。競走の結果を予想する楽しみだけでなく、馬券の発売や払戻しを含めた興行全体が制度によって管理されています。
勝馬投票券とは何か
勝馬投票券とは、競馬の着順などを予想して購入する投票券です。一般には「馬券」と呼ばれています。
地方競馬で発売される主な投票法には、次の種類があります。
- 単勝:1着になる馬を当てる。
- 複勝:所定の着順以内に入る馬を当てる。
- 馬複:1着と2着になる馬の組み合わせを当てる。
- 馬単:1着と2着になる馬を着順どおりに当てる。
- ワイド:3着以内に入る2頭の組み合わせを当てる。
- 三連複:1着から3着になる3頭の組み合わせを当てる。
- 三連単:1着から3着になる3頭を着順どおりに当てる。
このほか、インターネット投票では、複数の競走の結果を予想する重勝式の投票法が発売される場合もあります。
ただし、発売される投票法は競馬場やサービスによって異なります。
オッズと払戻金はどう決まる?
地方競馬では、パリミュチュエル方式という仕組みを採用しています。
これは、投票された金額の総額から所定の割合を控除し、残った金額を的中した投票券に分配する方式です。
そのため、人気の馬や組み合わせに投票が集中すると、一般的には払戻金が少なくなります。反対に、投票額が少ない組み合わせが的中すると、払戻金が高くなる傾向があります。
オッズは投票状況に応じて変化するため、発走直前まで一定ではありません。
なお、馬券の購入は的中が保証されるものではなく、投票額を上回る払戻しが得られるとは限りません。
昼間開催だけではない地方競馬の興行形式
地方競馬の特徴の一つが、開催時間の多様さです。
中央競馬では土日を中心とした開催が一般的ですが、地方競馬では平日にも競走が行われています。昼間開催に加え、夜間に実施されるナイター競馬もあります。
全国の競馬場で開催日程が分散しているため、年間を通してほぼ毎日、どこかの競馬場で競走が行われるという特徴があります。
この興行形式は、競馬場に足を運ぶ観客だけでなく、インターネットを通じてレースを観戦する人にも利用しやすい仕組みです。
また、複数の競馬場が開催を分担することで、地域ごとに異なる競走や重賞レースを継続的に提供できる点も特徴です。
【徹底比較】地方競馬と中央競馬の違いは?主催者・コース・開催日程を整理
地方競馬と中央競馬は、どちらも競馬法に基づく日本の公営競馬制度に属しています。しかし、開催主体や競馬場の特徴、競走体系などには違いがあります。
最も大きな違いは開催主体
中央競馬は、日本中央競馬会(JRA)が主催します。一方、地方競馬は、都道府県や指定市町村などを中心とする主催者によって開催されます。
この違いは単なる運営組織の違いではありません。開催に関する財政的な仕組みや、地域との結びつきにも影響しています。
コースと競走の特徴にも違いがある
中央競馬では芝コースを中心とした競走体系が組まれています。地方競馬ではダート競走が中心です。
2026年3月の衆議院農林水産委員会でも、政府側から中央競馬と地方競馬の成り立ちや競走環境の違いについて説明がありました。
ただし、中央競馬にもダート競走があり、地方競馬にも競馬場ごとの個性があります。芝とダートだけで両者を完全に区別することはできません。
地方競馬と中央競馬の比較ポイント
- 主催者:中央競馬はJRA、地方競馬は地方公共団体など。
- 開催施設:中央競馬は全国10競馬場、地方競馬は開催実績のある競馬場が全国15カ所。
- 開催日:中央競馬は土日中心、地方競馬は平日や休日にも開催。
- コース:中央競馬は芝を中心に編成され、地方競馬はダートが中心。
- 競走体系:それぞれ異なる競走条件やクラス体系を持つ。
- 地域との関係:地方競馬は開催自治体の財政や地域産業との結びつきが強い。
地方競馬の馬が中央競馬に出走することもある
地方競馬と中央競馬は、完全に切り離された世界ではありません。
両者の間では交流競走が実施されており、所属する競馬の区分を越えて競走馬や騎手が対戦する機会があります。
特にダートグレード競走などは、中央と地方の競走馬が同じ舞台で能力を競う重要な機会です。
1995年以降、交流競走は拡大し、日本のダート競走体系において大きな役割を担うようになりました。
一方、中央競馬で登録されている馬主が地方競馬に馬を出走させる場合には、原則として地方競馬全国協会への別途の馬主登録が必要です。指定交流競走などには別の手続きが設けられています。
このように、両者は独立した制度を持ちながら、競走を通じて相互に関係しています。
【誤解を解消】地方競馬について知っておきたい3つのポイント
地方競馬を検索すると、中央競馬との規模の違いや、地方という名称から生じる誤解も見受けられます。制度を正確に理解するため、特に押さえておきたいポイントを整理します。
誤解1:地方競馬はアマチュア競技である
地方競馬はアマチュア競技ではありません。
馬主登録や騎手免許、調教師免許などが制度によって管理され、専門的な知識と技術を持つ関係者が競走に携わっています。
中央競馬と地方競馬では競走体系や開催環境が異なりますが、地方競馬も正式な競馬法に基づく競技です。
誤解2:地方競馬はすべて平地競走である
一般的な地方競馬の映像では、サラブレッドがダートコースを走る平地競走が中心です。
しかし、法令上の競走分類には平地競走だけでなく、速歩競走、障害競走、ばんえい競走も含まれています。
特にばんえい競馬は、通常の平地競走とは競技の仕組みそのものが異なります。
誤解3:どの市町村でも競馬を主催できる
市町村が地方競馬を開催するには、競馬法に基づく指定が必要です。
自治体が独自の判断だけで勝馬投票券を発売し、競馬を開催できるわけではありません。
この点は、地方競馬の定義を理解するうえで特に重要です。
地方競馬を理解するための判断基準
地方競馬について情報を調べる場合は、次の3点を確認すると制度の全体像を把握しやすくなります。
- 開催主体:都道府県、指定市町村、一部事務組合のどこが運営に関わっているか。
- 競走形式:平地競走なのか、ばんえい競馬など別の競走形式なのか。
- 法的根拠:競馬法に基づく公営競馬なのか、単なる馬の競走イベントなのか。
この3つを区別することで、地方競馬という言葉が指す制度や競技の範囲を正しく理解できます。
【地方競馬に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:地方競馬とは簡単にいうと何ですか?
A1:都道府県や競馬法に基づいて指定された市町村などが主催する公営競馬です。勝馬投票券を発売し、法律に基づいて開催されます。
Q2:地方競馬の主催者は誰ですか?
A2:都道府県、指定市町村、地方公共団体による一部事務組合などです。2026年2月現在、全国14団体が主催しています。
Q3:地方競馬と中央競馬の違いは何ですか?
A3:最も大きな違いは主催者です。中央競馬はJRAが主催し、地方競馬は都道府県や指定市町村などが主催します。開催日程やコースの特徴、競走体系にも違いがあります。
Q4:地方競馬はすべてダート競走ですか?
A4:地方競馬の平地競走はダートが中心ですが、地方競馬にはばんえい競馬もあります。法律上の競走分類には平地競走、速歩競走、障害競走、ばんえい競走の4種類があります。
Q5:地方競馬は年間を通して開催されていますか?
A5:全国の競馬場が開催日程を分担しているため、平日・休日を問わず、年間を通してほぼ毎日どこかで競走が開催されています。昼間開催だけでなくナイター競馬もあります。
Q6:地方競馬の売上は何に使われますか?
A6:地方競馬の売上の一部は、地方競馬全国協会を通じた畜産振興などに活用されます。また、開催自治体への分配金や地方公共団体金融機構への納付金などを通じて、地方財政にも関係しています。
まとめ:地方競馬は法律に基づく地域密着型の公営競馬
地方競馬とは、競馬法によって開催主体や勝馬投票券の発売が定められた、日本の公営競馬制度の一つです。
都道府県や指定市町村が開催主体となり、一部事務組合なども運営に関わっています。地方競馬全国協会は、馬主・競走馬の登録や騎手・調教師の免許などを通じて、全国の競馬開催を支援しています。
2026年2月現在、地方競馬の主催者は全国14団体、開催実績のある競馬場は15カ所です。平日開催やナイター競馬など、中央競馬とは異なる興行形式も特徴です。
また、地方競馬の競走は平地競走だけに限られません。帯広競馬場で開催されるばんえい競馬のように、地域の歴史や文化を背景に持つ独自の競走も存在します。
地方競馬を理解するうえで大切なのは、地方という名称だけで規模や競技水準を判断しないことです。競馬法上の定義、主催者の資格、勝馬投票券の仕組み、競走形式をそれぞれ区別することで、地方競馬の制度的な特徴が明確になります。
地方財政の改善と畜産振興という公的な役割を持ちながら、地域ごとに異なる競馬文化を育んできた地方競馬。その仕組みを知ることは、日本の競馬産業全体を理解するうえでも重要な手がかりとなります。
【主な参考資料】
地方競馬全国協会「地方競馬のあらまし」「地方競馬のしくみ」「地方競馬で開催されている競走」「地方競馬の買い方」/e-Gov法令検索「競馬法」「競馬法施行令」/JRA競馬用語辞典/衆議院農林水産委員会(2026年3月12日)