宇多田ヒカルとエヴァの主題歌全曲・制作経緯と別バージョンを徹底解説【2026年版】
宇多田ヒカルと『エヴァンゲリオン』の関係は、2007年公開の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』から2021年の完結編『シン・エヴァンゲリオン劇場版』まで、約14年間にわたって続いた音楽的なコラボレーションです。『Beautiful World』『Beautiful World -PLANiTb Acoustica Mix-』『桜流し』『One Last Kiss』という4作品の主題歌を中心に、シリーズの節目を彩ってきました。
実は、宇多田ヒカルがエヴァ関連で発表した楽曲は、主題歌4曲だけではありません。『Fly Me To The Moon (In Other Words) -2007 MIX-』や『Beautiful World (Da Capo Version)』など、予告編や完結編のエンディングに関わる重要な別バージョンも存在します。2026年現在、公式ディスコグラフィーとエヴァンゲリオン公式発表を照らし合わせると、楽曲の起用作品、発売日、制作経緯には明確なつながりが見えてきます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 主題歌の歴史:『序』は「Beautiful World」、『破』はアコースティック版、『Q』は「桜流し」、『シン』は「One Last Kiss」が担当。
- 特別な別バージョン:「Beautiful World (Da Capo Version)」は庵野秀明総監督の直接オファーで制作された『シン・エヴァ』のもうひとつのテーマソング。
- 収録曲と発売日:EP『One Last Kiss』は2021年3月9日にデジタル配信、3月10日にCD・LPが発売され、全8トラックを収録。
【結論】宇多田ヒカルとエヴァの関係は新劇場版4作品の音楽的パートナーシップ

宇多田ヒカルとエヴァンゲリオンの関係を理解するうえで、まず押さえたいのは、彼女が担当したのはテレビアニメ版ではなく、2007年から始まった『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズだという点です。
テレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』は1995年に放送が始まり、その後、庵野秀明総監督を中心とする新劇場版シリーズが制作されました。宇多田ヒカルは、この劇場版4作品すべてに楽曲を提供しています。
作品と楽曲の対応関係は次のとおりです。
- 2007年『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』:「Beautiful World」
- 2009年『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』:「Beautiful World -PLANiTb Acoustica Mix-」
- 2012年『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』:「桜流し」
- 2021年『シン・エヴァンゲリオン劇場版』:「One Last Kiss」「Beautiful World (Da Capo Version)」
特に注目したいのは、最初の主題歌「Beautiful World」が、シリーズ完結時に別の形で再登場したことです。単に過去の人気曲を再利用したのではなく、完結編のためにゼロからリメイクされた楽曲として、新たな役割を与えられました。
つまり、宇多田ヒカルとエヴァの関係は、映画ごとに新曲を提供するだけのタイアップではありません。第1作で生まれた音楽的なテーマを、最終作で改めて呼び戻すという、シリーズ全体を貫く構成になっています。
【歴代主題歌一覧】序・破・Q・シンの公開順と楽曲の役割を比較

宇多田ヒカルのエヴァ関連楽曲を整理する際には、映画の公開順と楽曲の発売日を分けて見ることが大切です。映画の公開前に発売された曲もあれば、映画公開と同日に配信された曲もあります。
エヴァンゲリオン公式サイトの作品情報、宇多田ヒカル公式サイトのディスコグラフィー、各作品のテーマソング発表を基に整理すると、次のようになります。
| 公開順・公開日 | 作品名 | 宇多田ヒカルの楽曲 | 映画での役割 |
|---|---|---|---|
| 第1作 2007年9月1日 |
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 | Beautiful World | メインテーマソング |
| 第2作 2009年6月27日 |
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 | Beautiful World -PLANiTb Acoustica Mix- | テーマソング |
| 第3作 2012年11月17日 |
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q | 桜流し | テーマソング |
| 第4作 2021年3月8日 |
シン・エヴァンゲリオン劇場版 | One Last Kiss | テーマソング |
| 第4作 2021年3月8日 |
シン・エヴァンゲリオン劇場版 | Beautiful World (Da Capo Version) | もうひとつのテーマソング・エンディング曲 |
第1作『序』:「Beautiful World」で始まったコラボレーション

最初の楽曲「Beautiful World」は、2007年8月29日にシングルとして発売されました。映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』の劇場公開日は同年9月1日です。
このシングルには「Beautiful World」のほか、「Kiss & Cry」と「Fly Me To The Moon (In Other Words) -2007 MIX-」も収録されました。
「Beautiful World」は、エヴァの物語を直接説明するような歌詞ではありません。自分自身の存在や他者との距離、誰かに理解されたいという感情など、作品の登場人物が抱えるテーマと重なる要素を持っています。
映画の映像と楽曲が組み合わさることで、作品の世界観を音楽からも感じ取れるようになりました。
第2作『破』:「PLANiTb Acoustica Mix」で変化した音楽表現
2009年6月27日に公開された『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』では、「Beautiful World -PLANiTb Acoustica Mix-」がテーマソングに起用されました。
これは第1作の「Beautiful World」をベースにした別アレンジです。宇多田ヒカル公式サイトでも、2009年6月27日リリースの楽曲として掲載され、映画『破』のテーマソングと明記されています。
タイトルにあるPLANiTb Acoustica Mixは、単純な音量調整やリマスターを意味するものではありません。楽曲の音楽的な表情を変えたミックスであり、第1作とは異なる作品に合わせたバージョンです。
第3作『Q』:「桜流し」が描いた喪失と余韻
2012年11月17日公開の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』では、新曲「桜流し」がテーマソングに選ばれました。
ユニバーサル ミュージックの2012年11月17日付発表によると、この曲は映画制作スタッフからの強い要望と、宇多田ヒカル自身のエヴァへの思い入れから完成した作品です。
それまでの「Beautiful World」系統の楽曲とは異なり、「桜流し」は喪失や別れ、生きることの切なさを感じさせる表現が際立っています。
『Q』は新劇場版の物語が大きく転換する作品です。映画の展開とともに聴く「桜流し」は、単なるエンディングテーマという枠を超え、物語の余韻を受け止める役割を果たしています。
最終作『シン』:「One Last Kiss」でシリーズが完結
2021年3月8日公開の『シン・エヴァンゲリオン劇場版』では、新曲「One Last Kiss」がテーマソングとして起用されました。
さらに、エンディングでは「Beautiful World (Da Capo Version)」も流れます。第1作で生まれた楽曲を完結編で再構築することで、14年間の音楽的なつながりがひとつの終着点を迎えました。
「One Last Kiss」と「Beautiful World (Da Capo Version)」は、どちらも同作のテーマソングとして公式に紹介されています。完結編の音楽を理解するうえでは、2曲をセットで捉えることが重要です。
【別バージョンの違い】PLANiTb Acoustica MixとDa Capo Versionは何が違う?
宇多田ヒカルのエヴァ関連楽曲を調べる読者が混同しやすいのが、「Beautiful World」の複数のバージョンです。特に「PLANiTb Acoustica Mix」と「Da Capo Version」は、どちらも同じ楽曲を出発点にしていますが、制作時期も映画での役割も異なります。
Beautiful World -PLANiTb Acoustica Mix-
こちらは2009年の『破』に向けて制作されたアレンジです。オリジナル版の「Beautiful World」と区別される独立したバージョンで、2009年6月27日にリリースされました。
2021年発売のEPでは「Beautiful World (PLANiTb Acoustica Mix) -2021 Remastered-」として収録されています。つまり、2009年の別アレンジを2021年に改めてマスタリングした音源です。
Beautiful World (Da Capo Version)
一方、「Da Capo Version」は2021年の『シン・エヴァ』のために制作された新しいバージョンです。
エヴァンゲリオン公式サイトとソニーミュージックの2021年3月8日付発表によると、制作のきっかけは庵野秀明総監督からの直接のオファーでした。
シリーズ最長となるエンディングロールを想定した際、「One Last Kiss」だけでは長さが足りないこと、そして「Beautiful World」を最後に加えて新劇場版シリーズ全体のエンディング曲にしたいという要望がありました。
宇多田ヒカルはこの依頼を快諾し、第1作のテーマソングをゼロからリメイク。結果として「One Last Kiss」に続く2曲のメドレー形式で完結編のエンディングを構成することになりました。
公式発表では、宇多田ヒカルにとって自身の楽曲をセルフカバーする初めての試みとも説明されています。
両者の違いを簡潔に整理すると、次のようになります。
- PLANiTb Acoustica Mix:2009年の『破』向けに制作されたアレンジ。
- Da Capo Version:2021年の『シン・エヴァ』向けにゼロからリメイクされたセルフカバー。
同じ「Beautiful World」でも、前者はシリーズ中盤の作品に向けたアレンジ、後者はシリーズ全体を締めくくるための再構築という違いがあります。
【制作経緯】庵野秀明監督が宇多田ヒカルに楽曲を依頼した理由
宇多田ヒカルとエヴァのコラボレーションは、制作側が一方的にアーティストを選んだだけの企画ではありません。彼女自身がエヴァの世界観に強い関心を持っていたことが、最初の接点になりました。
2006年のインタビューが最初のきっかけ
ぴあ音楽やReal Soundなどの音楽メディアが紹介している経緯によると、きっかけは2006年の雑誌『週刊プレイボーイ』によるエヴァンゲリオン特集でした。
この特集で宇多田ヒカルは作品への思いを語っています。そのインタビューを読んだ庵野秀明監督や制作スタッフが、彼女に新劇場版のテーマソングを依頼する流れにつながりました。
こうして2007年の「Beautiful World」が誕生します。
エヴァの物語と宇多田ヒカル自身の音楽性
宇多田ヒカルは公式インタビューで、「Beautiful World」の制作にあたり、エヴァのストーリーや印象的な台詞、重要な場面からヒントを得たと説明しています。
興味深いのは、作品のために自分の音楽性を完全に変えたわけではないという点です。エヴァが扱う人間関係や孤独、他者とのつながりといったテーマには、彼女が以前から歌ってきた題材と重なる部分がありました。
そのため「Beautiful World」は、作品の世界観を反映しながらも、宇多田ヒカル自身の表現として成立しています。
『Q』では活動休止期間中にもかかわらず新曲を制作
「桜流し」が制作された2012年、宇多田ヒカルは音楽活動を休止する「人間活動」の期間にありました。
それでも『Q』のテーマソングが実現した背景について、ユニバーサル ミュージックの発表は、映画制作スタッフからの熱烈な要望と、宇多田ヒカルのエヴァへの深い思い入れを挙げています。
この経緯は、単なる商業的なタイアップでは説明できない関係性を示しています。アーティスト本人の作品への共感と、映画制作側からの信頼が重なったからこそ、活動休止期間中にも新しい楽曲が生まれたのです。
『シン・エヴァ』で庵野監督が再び直接オファー
2021年の「Beautiful World (Da Capo Version)」では、庵野監督が再び直接依頼しています。
2007年の出会いから始まった関係が、最終作では過去の楽曲を新しく生まれ変わらせるという形で結実しました。
さらに「One Last Kiss」のミュージックビデオも庵野秀明監督が担当しています。宇多田ヒカル側からの制作依頼を受け、コロナ禍の状況に合わせて本人が撮影した素材を庵野監督らが編集する方法が採用されました。
音楽だけでなく映像制作にまで協力関係が広がったことも、両者の長い関係を象徴する出来事です。
【One Last Kiss】発売日はいつ?EPの全収録曲8トラックを紹介
『One Last Kiss』は、2021年3月に発売された宇多田ヒカルのEPです。『シン・エヴァンゲリオン劇場版』のテーマソングを表題曲に据え、新劇場版シリーズに提供してきた関連楽曲をまとめた作品として発売されました。
発売日と発売形態
- デジタル配信:2021年3月9日
- CD発売:2021年3月10日
- LP発売:2021年3月10日
- CD品番:ESCL-5488
- LP品番:ESJL-3119
当初、CD・LPの発売日は2021年1月27日に予定されていました。しかし、映画の公開延期を受けて、フィジカル商品の発売日は3月10日に変更されました。ソニーミュージックは2021年3月3日付の案内で変更後の日程を正式に説明しています。
デジタル配信は映画公開翌日の3月9日、CDとLPは3月10日という違いがあるため、発売日を調べる際には媒体を区別する必要があります。
One Last Kissの全収録曲
ソニーミュージック公式発表に掲載されたEPの収録内容は以下のとおりです。
- One Last Kiss:『シン・エヴァンゲリオン劇場版』テーマソング。
- Beautiful World (Da Capo Version):『シン・エヴァンゲリオン劇場版』のもうひとつのテーマソング。
- Beautiful World -2021 Remastered-:『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』テーマソング。
- Beautiful World (PLANiTb Acoustica Mix) -2021 Remastered-:『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』テーマソング。
- 桜流し -2021 Remastered-:『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』テーマソング。
- Fly Me To The Moon (In Other Words) (2007 MIX) -2021 Remastered-:『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』予告編挿入歌。
- One Last Kiss (Instrumental):表題曲のインストゥルメンタル。
- Beautiful World (Da Capo Version) (Instrumental):Da Capo Versionのインストゥルメンタル。
ここで押さえておきたいのは、収録曲が8曲だからといって、宇多田ヒカルのエヴァ関連主題歌が8曲あるわけではないことです。
EPには、主題歌や予告編挿入歌に加え、インストゥルメンタル2曲も収録されています。映画に関連するボーカル楽曲は6トラックで、これらをまとめて聴ける構成です。
また、過去の楽曲には2021年リマスター版が採用されています。オリジナルの発売時期と、EPに収録された音源の仕様を混同しないようにしましょう。
【誤解を解消】Fly Me To The Moonやテレビ版エヴァとの違い
宇多田ヒカルとエヴァの楽曲を検索すると、「Fly Me To The Moon」やテレビ版のエンディングとの関係が混同されることがあります。ここでは、間違えやすいポイントを整理します。
Fly Me To The Moonは『序』の主題歌ではない
「Fly Me To The Moon (In Other Words) -2007 MIX-」は、宇多田ヒカルが歌う楽曲ですが、『序』のメインテーマソングではありません。
エヴァンゲリオン公式サイトの2007年6月29日付発表では、「Beautiful World」が『序』のテーマソングに決定したことと、「Fly Me To The Moon (In Other Words) -2007 MIX-」が予告編に使用されることが説明されています。
この2曲は同じシングルに収録されましたが、映画での役割は異なります。
なお、「Fly Me To The Moon」はテレビ版エヴァのエンディング曲としても広く知られる楽曲です。ただし、テレビ版で使用された各バージョンと、宇多田ヒカルによる2007 MIXは区別して考える必要があります。
宇多田ヒカルがテレビ版エヴァの全主題歌を担当したわけではない
宇多田ヒカルが担当したのは、基本的に新劇場版シリーズのテーマソングと関連楽曲です。
テレビアニメ版のオープニングテーマ「残酷な天使のテーゼ」は高橋洋子が歌っています。宇多田ヒカルの楽曲と混同しやすいものの、アーティストも起用作品も異なります。
また、「Beautiful World」はテレビ版の主題歌ではなく、2007年の新劇場版第1作『序』のテーマソングです。
主題歌と予告編挿入歌、別バージョンは分けて考える
検索時に混乱しないためには、楽曲を次の3種類に分類すると分かりやすくなります。
- 映画のメインテーマ:「Beautiful World」「PLANiTb Acoustica Mix」「桜流し」「One Last Kiss」。
- 映画のもうひとつのテーマ:「Beautiful World (Da Capo Version)」。
- 予告編の挿入歌:「Fly Me To The Moon (In Other Words) -2007 MIX-」。
この区分を理解しておけば、「宇多田ヒカルのエヴァ主題歌は何曲あるのか」という疑問にも正確に答えられます。4作品のメインテーマを軸に、Da Capo Versionという追加のテーマソングと予告編用の楽曲が存在する、という整理が適切です。
【よくある質問】宇多田ヒカルとエヴァの楽曲に関するFAQ
Q1:宇多田ヒカルが担当したエヴァの主題歌は全部で何曲ですか?
A1:新劇場版4作品のメインテーマとしては、「Beautiful World」「Beautiful World -PLANiTb Acoustica Mix-」「桜流し」「One Last Kiss」の4曲が中心です。さらに『シン・エヴァ』のもうひとつのテーマソング「Beautiful World (Da Capo Version)」があります。予告編挿入歌の「Fly Me To The Moon (In Other Words) -2007 MIX-」も含めると、EPに収録された関連ボーカル楽曲は6トラックです。
Q2:One Last KissのCD発売日はいつですか?
A2:2021年3月10日です。デジタル配信は2021年3月9日に開始されました。CDとLPでは発売日が1日異なります。
Q3:Beautiful World (Da Capo Version)はなぜ制作されたのですか?
A3:庵野秀明総監督からの直接オファーがきっかけです。長いエンディングロールに「One Last Kiss」だけでは足りないことに加え、「Beautiful World」を新劇場版シリーズ全体のエンディング曲にしたいという意向があり、宇多田ヒカルが新しいバージョンを制作しました。
Q4:Fly Me To The Moonはエヴァの主題歌ですか?
A4:宇多田ヒカルの「Fly Me To The Moon (In Other Words) -2007 MIX-」は、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』の予告編挿入歌です。同作のメインテーマソングは「Beautiful World」です。
Q5:宇多田ヒカルと庵野秀明監督のコラボはいつから始まりましたか?
A5:最初の接点は2006年の『週刊プレイボーイ』のエヴァ特集インタビューとされています。その後、制作側からの依頼を経て、2007年の「Beautiful World」が誕生しました。2021年には「Beautiful World (Da Capo Version)」の制作依頼や「One Last Kiss」のミュージックビデオ監督でも協力しています。
まとめ:宇多田ヒカルとエヴァを結ぶ14年間の音楽的な物語
宇多田ヒカルとエヴァの関係は、2007年の「Beautiful World」から2021年の「One Last Kiss」まで、約14年間にわたって続きました。
『序』では「Beautiful World」、『破』ではPLANiTb Acoustica Mix、『Q』では「桜流し」、そして完結編の『シン・エヴァ』では「One Last Kiss」が作品を彩っています。さらに、シリーズの原点に立ち返る「Beautiful World (Da Capo Version)」が加わったことで、最初と最後の作品が音楽的につながりました。
今回の楽曲群を理解するうえで、特に重要なのは次の3点です。
- 作品の公開順に追うと、宇多田ヒカルの音楽表現の変化と新劇場版の物語の展開を比較できる。
- 「PLANiTb Acoustica Mix」と「Da Capo Version」は、制作目的も時期も異なる別バージョンである。
- EP『One Last Kiss』は、主題歌、予告編挿入歌、リマスター音源、インストゥルメンタルをまとめたシリーズ関連作品の集大成である。
宇多田ヒカルの楽曲がエヴァに深く結び付いている理由は、単に人気アーティストが映画の主題歌を担当したからではありません。作品が描く孤独や他者との関係、喪失、再生といったテーマと、彼女自身の音楽表現が長い時間をかけて重なってきたことにあります。
2026年に改めて聴き直すなら、まず『序』の「Beautiful World」から始め、最後に『シン・エヴァ』の「One Last Kiss」と「Beautiful World (Da Capo Version)」を続けて聴くのがおすすめです。14年間にわたるコラボレーションの始まりと終わりを、音楽を通して体験できます。
主な確認資料:エヴァンゲリオン公式サイト、エヴァ・インフォメーション、宇多田ヒカル公式サイト、ソニーミュージック公式サイト、ユニバーサル ミュージック公式発表、ぴあ音楽、Real Sound、TOKYO FM。