【料理監修の真相】カンテサンスとINUAはモデル店なのか?

目次

『グランメゾン東京』の実在店を調べるうえで、最も重要なのが料理監修を担当した二人のシェフです。

主人公・尾花夏樹が率いるグランメゾン東京と、丹後学が率いるgakuには、それぞれ異なる料理人が関わっています。TBSの番組公式情報にも、両店の料理監修者とレシピ提供元が明記されています。

カンテサンスと岸田周三シェフ

グランメゾン東京レストラン


料理監修:岸田周三シェフ

2006年開業。2007年にミシュラン三つ星を獲得した、日本を代表するフランス料理店の一つ。

カンテサンスは、尾花たちが作るグランメゾン東京の料理に最も直接的な影響を与えた実在店です。

料理監修を担当した岸田周三シェフは、実際に店で提供している料理や自身のレシピをドラマへ提供しました。

注目したいのは、単に高級フレンチらしい料理を考案したわけではないことです。

ミシュランガイドのインタビューで岸田シェフは、劇中料理の多くがカンテサンスで提供している料理をベースにしていることを説明しています。また、ドラマの展開に合わせて新しい料理や過去のレシピも取り入れたと明かしています。

2026年版のミシュランガイド東京でも、カンテサンスは三つ星レストランとして掲載されています。ドラマの放送から年月が経過しても、実在する名店として高い評価を維持している点は見逃せません。

INUAとトーマス・フレベルシェフ


料理監修:トーマス・フレベルシェフ

2018年に開業した革新的なレストラン。デンマークの名店nomaの料理哲学を受け継いだ。
2021年3月31日閉店

INUAが担当したのは、尾上菊之助演じる丹後学が率いるライバル店gakuの料理です。

トーマス・フレベルシェフは、世界的に知られるコペンハーゲンのレストランnomaで経験を積んだ料理人です。

発酵、熟成、地域食材の活用など、独創的な料理の発想が特徴でした。

TBSの公式インタビューでは、フレベルシェフが実際に料理監修だけでなく撮影にも参加し、gakuの料理を指導したことが紹介されています。

ただし、INUAは2021年3月31日に閉店しました。新型コロナウイルス感染拡大による休業が続いた後、営業を再開しないまま閉店に至っています。

映画版ではRestaurant KEIの小林圭シェフが参加


料理監修:小林圭シェフ

映画『グランメゾン・パリ』の料理を監修。フランスで三つ星を獲得した小林シェフの技術が作品に生かされた。

2024年12月30日に公開された映画『グランメゾン・パリ』では、料理監修者が小林圭シェフへと引き継がれました。

ドラマ版の岸田シェフとは異なり、映画版ではパリで三つ星を獲得した料理人の視点が加わっています。

これは作品の舞台が東京からパリへ移ったこととも関係しています。映画の料理は、Restaurant KEIの料理をそのまま再現したものではありませんが、実際のトップシェフの技術が映像に反映されています。

【関係性一覧】実在店・料理監修・撮影セットの違いを比較

ここまで紹介した実在店と撮影場所の関係を整理すると、ネット上で混同されやすい「モデル店」の意味がはっきりします。

対象 実在する関係先 作品との関係
グランメゾン東京 カンテサンス 岸田周三シェフが料理監修・レシピ提供
gaku INUA トーマス・フレベルシェフが料理監修・レシピ提供
gakuの厨房 INUA 実際の厨房や発酵設備を撮影に使用
gakuの店舗撮影 メゾン ポール・ボキューズ 撮影場所として使用
エスコフィユ ランブロワジー パリでの撮影に協力
エスコフィユの厨房 駐日フランス大使公邸 厨房シーンの撮影に協力
グランメゾン・パリ Restaurant KEI 小林圭シェフが映画の料理監修
グランメゾン東京の厨房 フジマック協力の撮影セット 実際に調理できる本格的な厨房を構築

この表から読み取れるのは、カンテサンスとINUAは料理面での関係が深い一方、撮影場所として使われた施設は別に存在するということです。

つまり、次の3つは区別する必要があります。

- 料理監修店:劇中料理の考案やレシピ提供を担当した実在店
- ロケ地:実際にカメラを入れて撮影した施設や場所
- 撮影セット:撮影のために制作された架空の店舗空間

この違いを理解すると、「カンテサンスがグランメゾン東京そのものなのか」「INUAがgakuそのものなのか」という疑問にも正確に答えられます。

【ロケ地一覧】パリ・東京・京都で撮影された実在の場所

『グランメゾン東京』の魅力は、店舗セットだけではありません。

料理の本場であるパリの名店から、東京の市場、実際のレストランまで、さまざまな場所で撮影が行われました。

1. ランブロワジー|パリの重要な撮影場所

パリのヴォージュ広場に位置する三つ星フレンチレストランです。

2019年の連続ドラマでは、尾花がフランスで活躍していた時代や、どん底に落ちた後に倫子と出会う場面などの撮影が行われました。

TBSの公式発表によると、ランブロワジーでテレビドラマのカメラが入ったのは本作が世界初でした。

撮影に協力したベルナール・パコーシェフは、制作スタッフとの打ち合わせを通して作品への信頼を深め、撮影を受け入れた経緯を紹介されています。

2. メゾン ポール・ボキューズ|gakuの撮影場所

gakuの撮影場所として知られるフレンチレストランです。

TBS公式のトーマス・フレベルシェフのインタビューでも、ポール・ボキューズの施設で撮影に参加したことが語られています。

ここで重要なのは、INUAが料理監修を担当した一方、撮影には別の実在レストランも使用されたという点です。

3. INUA|gakuの厨房撮影場所

INUAでは、実際の厨房を借りて撮影が行われました。

TBSの現場レポートによると、客席から見えるオープンキッチンだけでなく、料理人が仕込みを行う裏側の厨房や、発酵機が並ぶフロアも撮影に使用されています。

料理監修者自身の職場が撮影場所になったことで、gakuの厨房には実際のレストランならではの空気が残されました。

4. 駐日フランス大使公邸|エスコフィユの厨房

尾花がかつて働いていたパリのレストラン「エスコフィユ」の厨房シーンでは、駐日フランス大使公邸の厨房が撮影に使用されました。

TBSの現場レポートでは、大使の協力によって厨房を借りて撮影したことが紹介されています。

架空のレストランであるエスコフィユにも、実際の厨房を使用することで説得力が加わりました。

5. 豊洲市場・成田空港など東京周辺の撮影場所

東京での撮影では、レストラン以外にも実在する施設が使用されました。

代表的な場所は次のとおりです。

- :尾花たちが食材を調達する市場の場面。
- :空港での登場人物の場面。
- :ホテルの場面の撮影協力施設。
- :料理コンテストに関係する撮影場所。

これらは撮影協力記録やロケ地情報で確認できる代表例です。すべての場面が現在も当時と同じ状態で見学できるわけではありません。

6. 2024年スペシャルドラマでは京都も舞台に

2024年12月29日に放送されたスペシャルドラマでは、京都も重要な舞台となりました。

ロケ地情報では、次の施設が紹介されています。

- :メイユール京都の撮影場所。
- :倫子たちの食事シーンに関係する撮影場所。
- :京都の風景を映す場面。
- :京都の街並みが登場する場面。

撮影時期と現在では施設の営業状況や利用条件が変わっている可能性があります。訪問目的で出かける場合は、各施設の最新案内を確認する必要があります。

【劇中料理の実態】ドラマに登場したメニューは実際に食べられる?

『グランメゾン東京』が高く評価された理由の一つは、料理が単なる映像上の小道具ではなかったことです。

料理監修者が実際にレシピを提供し、調理工程や盛り付けまで作品の中に取り入れられました。

TBSの公式料理紹介ページでは、各話の料理とその背景が紹介されています。

雲丹のパンペルデュ

最終回に登場する印象的な料理です。

パンペルデュとは、一般的にはフレンチトーストを意味します。

岸田シェフが考案したのは、卵の代わりに雲丹を使うという独創的な発想でした。

雲丹の液をブリオッシュに染み込ませて焼き、表面は香ばしく、中はとろりとした食感に仕上げます。

さらにキャビアを添えることで、華やかさを加えています。

TBSの料理紹介では、木村拓哉が演じる尾花の試作シーンでキャビアを乗せたことがきっかけとなり、実際の盛り付けにも採用された経緯が紹介されています。

タルト ブーダンノワール

こちらはカンテサンスで長年提供されてきたスペシャリテです。

ブーダンノワールは豚の血を使った伝統的なフランス料理で、独特の風味を持っています。

リンゴの甘みや酸味と組み合わせることで、味のバランスを整える料理です。

劇中料理の中でも、実在する名店の料理とのつながりが特に分かりやすい一皿です。

温かい手長海老のスープ

こちらはドラマのために考案されたオリジナル料理です。

第1話で登場した手長海老の料理を回想できるよう、同じ食材を使って新しい料理に仕立てています。

過去の料理と物語のつながりを意識して作られた点が特徴です。

山羊のババロア

山羊のババロアも、カンテサンスとの関係が深い料理として知られています。

ミシュランガイドの岸田シェフへのインタビューでも、劇中料理をきっかけにカンテサンスへ足を運ぶ人がいたことが紹介されています。

ただし、劇中料理のすべてが現在のカンテサンスのコースに固定メニューとして存在するわけではありません。

ドラマに登場した料理を食べたい場合は、予約前に現在の提供内容を確認することが大切です。

【2026年最新】カンテサンスの店舗情報・予約方法・アクセス

実際に『グランメゾン東京』の料理の世界を体験したいなら、最も直接的な候補はカンテサンスです。

2026年11月現在、公式店舗情報では営業案内と予約方法が公開されています。

カンテサンスの基本情報

項目 2026年11月時点の情報
店名 カンテサンス
料理監修者 岸田周三シェフ
開業 2006年5月11日
住所 東京都品川区北品川6-7-29
建物 ガーデンシティ品川御殿山1階
料理ジャンル フランス料理
ミシュラン 東京2026三つ星
予約人数 2〜6名
年齢制限 16歳未満は入店不可
営業 ディナー2部制

予約は3か月先まで受け付け

公式予約案内によると、予約は電話とオンライン予約サービスOMAKASEで受け付けています。

- 電話予約:03-6277-0090
- 電話受付時間:13時30分〜15時30分
- オンライン予約:OMAKASE
- 予約可能期間:3か月先の同日まで
- 予約人数:2〜6名
- ディナー:17時〜20時、20時30分〜23時30分

オンライン予約は24時間受け付けています。実際の空席は予約画面で確認してください。

訪問前に確認したい3つの注意点

1. 劇中と同じ料理が出るとは限らない

公式案内によると、コースはおおむね3か月ごとにスペシャリテ以外の料理が入れ替わります。

そのため、ドラマで見た料理が常に提供されているわけではありません。

2. アレルギーや苦手な食材は予約時に伝える

コースの内容を事前に組み立てるため、食べられない食材については予約時に伝える必要があります。来店後の申し出では対応できない場合もあります。

3. ドレスコードと店内撮影に注意する

公式案内では、エレガントカジュアルを推奨しています。男性はジャケットまたは襟付きシャツが推奨され、スポーツウェアやサンダルなどは控えるよう案内されています。

また、ダイニングでの撮影は遠慮するよう求められています。

どんな人におすすめ?訪問する価値を判断する基準

訪問目的 おすすめ度 理由
ドラマの料理監修者の料理を味わいたい 高い 岸田シェフの料理を実際に体験できる
三つ星フレンチを体験したい 高い 2026年版でも三つ星を獲得
劇中と同じ店舗内装を見たい 向かない ドラマの店舗は撮影セット
劇中料理を全部食べたい 要確認 コース内容は定期的に変更
気軽な聖地巡礼をしたい 要検討 高級レストランのため予約・予算の準備が必要

カンテサンスを訪れる価値は、ドラマのセットを再現した空間を見ることではありません。

尾花の料理を支えた岸田シェフの技術や料理哲学を、実際のレストランで体験できることにあります。

【よくある質問】グランメゾン東京のレストランに関するFAQ

Q1:グランメゾン東京というレストランは実在しますか?

A1:実在しません。劇中のグランメゾン東京は架空の店舗で、主要な店内や厨房は撮影セットです。ただし、料理は実在するカンテサンスの岸田周三シェフが監修しています。

Q2:グランメゾン東京のモデル店はカンテサンスですか?

A2:料理面では最も直接的な関係があります。ただし、カンテサンスが店舗の内装や経営、登場人物までを再現した公認モデル店というわけではありません。

Q3:gakuのモデル店INUAは現在も営業していますか?

A3:営業していません。2021年3月31日に閉店しました。トーマス・フレベルシェフが料理監修を担当し、実際の厨房も撮影に使用されました。

Q4:グランメゾン東京の撮影セットは実際に料理ができるのですか?

A4:できます。フジマックが厨房設備に全面協力し、実際の業務用機器を備えた本格的な撮影セットが作られました。

Q5:ドラマの撮影に使われたパリのレストランはどこですか?

A5:ランブロワジーです。尾花の過去や倫子との出会いに関係する場面が撮影されました。TBSは同店での撮影を世界初のテレビドラマ撮影として紹介しています。

Q6:カンテサンスで劇中料理を予約できますか?

A6:劇中料理が常時提供されているわけではありません。スペシャリテを除くコース料理はおおむね3か月ごとに変更されるため、予約時に現在のメニューを確認することをおすすめします。

Q7:映画『グランメゾン・パリ』の料理監修は誰ですか?

A7:Restaurant KEIの小林圭シェフです。連続ドラマと2024年スペシャルドラマの料理監修を担当した岸田周三シェフとは別の料理人です。

まとめ:グランメゾン東京の実在店を訪れる前に知っておきたい真実

『グランメゾン東京』のレストランは実在するのか。その答えは、店舗そのものは架空だが、料理と撮影を支えた実在の名店や施設は存在するということです。

重要な関係先を改めて整理します。

- カンテサンス:岸田周三シェフがグランメゾン東京の料理を監修。
- INUA:トーマス・フレベルシェフがgakuの料理を監修。2021年に閉店。
- ランブロワジー:パリでの重要な撮影場所。
- フジマック:実際に調理できる撮影用厨房の構築に協力。
- Restaurant KEI:映画『グランメゾン・パリ』の料理監修を担当。

2026年現在、実際に作品の料理を支えた名店の味を体験したいなら、カンテサンスが有力な訪問先です。一方、撮影セットと同じ店舗空間を見たいという目的なら、実在店を訪れても期待する体験とは異なります。

『グランメゾン東京』が描いたのは、豪華なレストランを作る物語だけではありません。料理人、生産者、サービススタッフ、そして厨房を支える人々が力を合わせ、一皿の価値を生み出していく過程です。

実在店と撮影場所の違いを知ったうえで作品を見返すと、料理の一皿や厨房の動きにも、これまでとは違う奥行きが感じられるはずです。