【誕生の秘密】セル第一形態を開発したドクター・ゲロの目的とは?
セル第一形態の正体を理解するには、開発者であるドクター・ゲロの研究を知る必要があります。
ドクター・ゲロは、かつてレッドリボン軍に所属していた天才科学者です。孫悟空によってレッドリボン軍が壊滅させられた後も、悟空への復讐を目的として人造人間の研究を続けていました。
ドラゴンボール公式サイトの2022年2月22日公開「ウィークリー☆キャラクター紹介!」によると、ゲロは超小型の虫型スパイボットを使って悟空たちの戦闘データや細胞を収集。それらを合成した新たな人造人間の開発に着手しました。
しかし、研究には膨大な時間が必要だったため、ゲロは研究所の地下室にあるコンピュータに実験を継続させます。その研究の成果として誕生したのがセルです。つまり、セルはゲロ本人が完成させたというより、彼が残した研究とコンピュータによって生み出された存在なのです。
セルに組み込まれた戦士たちの細胞

セルの特徴は、複数の強者の細胞を組み合わせて造られていることです。
公式キャラクター紹介では、主に次の戦士たちの細胞が紹介されています。
- 孫悟空: かめはめ波などの技を使う能力。
- ピッコロ: 再生能力などの生物的な特性。
- ベジータ: サイヤ人としての戦闘能力。
- フリーザ親子: 高い戦闘能力と異星人としての生物的特性。
この設計によって、セルは単一の戦士の能力に依存しない存在となりました。
特に注目したいのは、単に強い戦士の細胞を集めただけではなく、それぞれの能力を自分のものとして利用できる点です。
悟空の技を使い、ピッコロの再生能力を備え、さらに人造人間を吸収することで進化する。セルは、戦士の長所を組み合わせた生体兵器として設計されていました。
なぜ17号と18号が必要だったのか
セルの開発目的は、強い戦士の細胞を取り込んで戦闘能力を高めるだけではありません。
最終的に人造人間17号と18号を吸収し、完全体になることが大きな目的でした。
ここで重要なのは、17号と18号が一般の人間とは異なる存在であることです。2人はドクター・ゲロによって改造された人間ベースの人造人間であり、セルの進化に必要な特別な対象として設定されていました。
セル第一形態は、完成形ではなく、17号と18号を取り込むための進化の途中段階だったのです。
【初登場を解説】セル第一形態は未来からなぜやって来たのか?
セル第一形態の初登場は、原作『ドラゴンボール』の其之三百六十一です。
それまでの人造人間編では、17号や18号など、人間をベースに改造された人造人間が中心的な敵として描かれていました。そこへ突然現れたのが、昆虫のような外見と巨大な尻尾を持つセル第一形態です。
この登場は、物語の敵の性質が大きく変化する転換点になりました。
初登場の舞台はジンジャータウン
セルが最初に姿を現した場所はジンジャータウンです。
セルは街の住民を次々と襲い、尻尾を使って生体エネルギーを吸収していきます。人間を丸ごと吸い込むような描写は、それまでのドラゴンボールの敵とは異なる不気味さを生み出しました。
街から人々が消えていくという異常事態は、セルが単に戦闘力の高い敵ではなく、人間そのものをエネルギー源として利用する存在であることを示しています。
公式サイトでも、其之三百六十一を第一形態の初出として紹介しています。
セルのタイムマシンと未来トランクスの関係
セルが現代に出現した理由には、未来トランクスの世界が深く関係しています。
公式キャラクター紹介によると、セルはエイジ788年、青年トランクスが暮らしていた未来よりさらに3年先の未来からタイムマシンでやって来ました。
その未来では、17号と18号がすでにトランクスによって倒されていました。
進化に必要な2人を失ったセルは、未来トランクスを殺害してタイムマシンを奪い、過去へ移動します。
つまり、セルの時間移動は単なる偶然ではありません。完全体になるために必要な17号と18号が存在する時代へ向かうための行動だったのです。
タマゴへの退化と孵化の秘密
セルの過去には、もう一つ興味深い設定があります。
タイムマシンに乗り込む際、セルは巨大な体をそのまま収納できなかったため、タマゴの状態にまで退化しました。
公式サイトの紹介では、その後、地中で孵化するまでに3年を必要としたと説明されています。
さらに、タマゴから出た後はセミの幼虫のような姿になり、脱皮することで現在知られている第一形態へと成長しました。
この設定は、セルが機械的な人造人間ではなく、生物として成長・変態する性質を持っていることを象徴しています。
【能力と技を徹底解説】セル第一形態の吸収能力は何が特別なのか?
セル第一形態を特徴づける最大の能力は、尻尾を利用した吸収です。
ただし、セルの吸収には大きく分けて2種類あります。
1つは一般の人間から生体エネルギーを吸収する能力。もう1つは人造人間を丸ごと取り込む能力です。
この2つは目的も方法も異なります。
1. 生体エネルギーの吸収
第一形態のセルは、尻尾の先端にある鋭い部分を人間に突き刺し、体内の生体エネルギーを吸収します。
この能力によって、ジンジャータウンの住民を次々と取り込み、自身の力を増強しました。
通常の戦士は修業や戦闘を通じて強くなりますが、セルは人間からエネルギーを奪うことで短期間にパワーアップできます。
特筆すべきは、吸収する相手が強敵である必要がないことです。一般市民からもエネルギーを集められるため、戦闘を避けながら成長できるという利点があります。
公式の技解説でも、ジンジャータウンの住民からエネルギーを吸収したことで、神様と融合したピッコロを上回るほどの力を得たと説明されています。
2. 人造人間を丸ごと吸収する能力
もう一つの能力は、人造人間を尻尾から丸ごと吸収することです。
こちらは単なるエネルギー補給ではありません。セルの形態そのものを変化させる進化の仕組みです。
尻尾の先端を大きく広げ、対象を包み込むようにして体内へ取り込みます。
この能力によって17号を吸収すると第二形態になり、さらに18号を吸収すると完全体になります。
一般人からの吸収が戦闘力を高めるための手段であるのに対し、人造人間の吸収は進化そのものを実現する手段です。
3. セル第一形態が使える代表的な技
セルは、体内に組み込まれた戦士たちの細胞情報を利用して、さまざまな技を使用できます。
| 技・能力 | 由来・特徴 | 物語での役割 |
|---|---|---|
| 吸収 | 尻尾で生体エネルギーを奪う | 戦闘力の増強 |
| かめはめ波 | 悟空の細胞に由来 | 遠距離攻撃 |
| 太陽拳 | 天津飯が使用する技 | 相手の目をくらませて逃走 |
| 再生 | ピッコロの細胞に由来 | 切断された尻尾を再生 |
| 人造人間の吸収 | 尻尾で対象を丸ごと取り込む | 第二形態・完全体への進化 |
特に重要なのが、かめはめ波と太陽拳です。
かめはめ波は、悟空の細胞を持つことで使用できます。ただし、公式解説によると、セルが持つ悟空の細胞データは、悟空が地球でベジータと戦った頃のものです。そのため、神様と融合したピッコロに対しては、十分な威力を発揮できませんでした。
一方、太陽拳は天津飯が使用していた技で、相手の視界を奪うことができます。第一形態のセルにとっては、敵との正面衝突を避けて逃げる際にも役立つ技でした。
また、ピッコロの再生能力を受け継いでいるため、人造人間16号に尻尾を引きちぎられても再生しています。
【形態の違いを比較】第一形態から第二形態、完全体へ進化する仕組み
セルの進化は、人造人間編のストーリーを理解するうえで欠かせない要素です。
第一形態、第二形態、完全体は、単なる外見の違いではありません。それぞれに異なる能力や戦闘力、物語上の役割があります。
第一形態から第二形態への進化条件
第一形態のセルが第二形態になるために必要だったのは、人造人間17号の吸収です。
ピッコロと17号が戦っている最中にセルが乱入し、17号を吸収することに成功します。
このとき、人造人間16号もセルの進化を阻止しようと戦いますが、17号の吸収を止められませんでした。
17号を取り込んだセルは第二形態へと変化し、戦闘力とスピードが大幅に上昇します。公式サイトの2022年7月12日公開の紹介記事でも、第二形態は17号を吸収した姿として明確に説明されています。
第二形態から完全体への進化条件
第二形態になったセルが次に狙ったのは、人造人間18号です。
18号を吸収することで、ついに完全体へ進化できます。
第二形態のセルは、16号を退けた後、18号を追い続けます。しかし、天津飯の新気功砲によって足止めされ、一時的に進化を阻止されました。
その後、セルはベジータの心理を利用します。
ベジータはセルの完全体としての強さに興味を持ち、進化を阻止するどころか、18号を吸収する機会を与えてしまいます。トランクスも止めようとしましたが間に合わず、セルは18号を吸収して完全体になりました。
3つの形態の違いを一覧表で比較
| 比較項目 | 第一形態 | 第二形態 | 完全体 |
|---|---|---|---|
| 進化条件 | 初期の成熟形態 | 17号を吸収 | 18号を吸収 |
| 外見 | 昆虫のような姿 | 大柄で筋肉質 | 人間に近い整った姿 |
| 主な特徴 | 生体エネルギーの吸収 | 高いパワーとスピード | 圧倒的な戦闘能力 |
| 尻尾 | 吸収用の鋭い尻尾 | 吸収能力を保持 | 吸収の必要がなくなり形状が変化 |
| 物語上の目的 | エネルギー収集と17号の探索 | 18号の吸収 | 自身の強さの証明とセルゲーム |
2025年12月4日に公開されたドラゴンボール公式サイトのストーリー振り返りでも、17号を吸収した第二形態、18号を吸収した完全体という進化の流れが整理されています。
重要なのは、17号の吸収だけでは完全体になれないという点です。
17号を取り込んだ段階では、あくまで第二形態。完全体になるには18号も必要です。
この2段階の進化条件が、セル編の戦闘に緊張感を生み出していました。
【強さと物語上の役割】セル第一形態はどれほど強かったのか?
セル第一形態の強さは、登場した直後と、ジンジャータウンで大量の生体エネルギーを吸収した後で区別する必要があります。
第一形態は、登場時から圧倒的な力を持っていたわけではありません。人間からエネルギーを吸収し、徐々に力を高めていく存在でした。
神様と融合したピッコロを上回る強さ
セルの強さが明確に示されたのが、ピッコロとの戦闘です。
当時のピッコロは、神様と融合することで大幅なパワーアップを遂げていました。17号とも互角以上の戦いを繰り広げられるほどの実力を持っていました。
しかし、ジンジャータウンの住民から大量の生体エネルギーを吸収したセルは、そのピッコロを上回る力を獲得します。
この描写から分かるのは、セルの強さが固定されていないということです。
戦闘経験や修業だけではなく、外部からエネルギーを取り込むことで短期間に成長できる点が、従来の敵キャラクターとの大きな違いでした。
第一形態の弱点は吸収に依存すること
一方で、第一形態には明確な弱点もあります。
それは、進化するために対象を吸収する必要があることです。
特に17号と18号はセルの完全体化に不可欠な存在であり、2人を吸収できなければ最終形態には到達できません。
また、第一形態の段階では、相手との正面戦闘だけで勝利するのではなく、吸収や奇襲を組み合わせる戦い方が目立ちます。
ピッコロとの戦闘で太陽拳を使用したことも、第一形態の戦術的な特徴を示しています。
力押しだけではなく、相手の隙を突きながら成長する。これが第一形態の戦闘スタイルです。
セル第一形態が物語に与えた影響
セル第一形態の登場によって、人造人間編の物語は新たな段階へ進みます。
それまでの17号や18号との戦いでは、人造人間の圧倒的な戦闘能力が脅威でした。
しかし、セルの登場後は、敵が敵を吸収して進化するという新しい構図が生まれます。
17号や18号は単なる敵キャラクターではなく、セルの進化に必要な存在にもなりました。
さらに、16号が2人を守ろうとする展開や、天津飯が新気功砲で第二形態のセルを足止めする展開など、複数のキャラクターの行動がセルの進化をめぐって結び付いていきます。
2025年の公式ストーリー振り返りでも、第一形態の出現から完全体への進化までが、人造人間編の重要な流れとして紹介されています。
【セル第一形態に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:セル第一形態の初登場は原作の何話ですか?
セル第一形態の初登場は、原作『ドラゴンボール』の其之三百六十一です。ジンジャータウンに現れ、住民から生体エネルギーを吸収する場面で登場します。
Q2:セル第一形態は誰が造ったのですか?
ドクター・ゲロの研究によって開発された人造人間です。悟空やピッコロ、ベジータ、フリーザ親子などの細胞データを利用し、ゲロの研究所に残されたコンピュータが開発を継続して誕生させました。
Q3:セル第一形態と第二形態の違いは何ですか?
第一形態は17号を吸収する前の姿で、尻尾から生体エネルギーを吸収する能力を持っています。第二形態は17号を吸収した後の姿で、パワーとスピードが大幅に向上しています。
Q4:セル第一形態はなぜ人間を吸収するのですか?
自身の生体エネルギーを増やして戦闘力を高めるためです。ジンジャータウンの住民を吸収したことで、神様と融合したピッコロを上回る力を獲得しました。
Q5:セル第一形態が完全体になるには何が必要ですか?
人造人間17号と18号の両方を吸収する必要があります。17号を吸収すると第二形態になり、その後18号を吸収することで完全体へ進化します。
Q6:セル第一形態はタイムマシンで何年の未来から来たのですか?
公式キャラクター紹介では、エイジ788年の未来から来たと説明されています。青年トランクスが暮らしていた未来よりさらに3年先の時代に当たります。
まとめ:セル第一形態の正体と進化を理解するポイント
セル第一形態は、ドクター・ゲロが残した研究とコンピュータによって誕生した生体兵器です。
悟空やピッコロ、ベジータ、フリーザ親子などの細胞を受け継ぎ、それぞれの戦士の能力や技を利用できる特殊な存在として描かれています。
物語では、未来からタイムマシンで現代にやって来て、ジンジャータウンの住民から生体エネルギーを吸収。その後、人造人間17号を取り込んで第二形態へ進化し、さらに18号を吸収して完全体に到達します。
セル第一形態を理解するうえで押さえておきたいのは、次の3点です。
- 誕生の背景: ドクター・ゲロの研究を引き継いだコンピュータが生み出した究極の人造人間。
- 最大の特徴: 人間からのエネルギー吸収と、人造人間を丸ごと取り込む進化能力。
- 物語上の役割: 17号と18号をめぐる戦いを引き起こし、第二形態、完全体へと続くセル編の中心的な存在。
2026年現在も、セル第一形態は『ドラゴンボール』の人造人間編を読み解くうえで欠かせないキャラクターです。完成された完全体とは異なる、獲物を探し、エネルギーを奪い、進化を目指す不気味な姿こそ、第一形態ならではの魅力といえます。
その進化の過程を原作の其之三百六十一から追い直すと、セルという存在が単なる強敵ではなく、物語全体の構造を変えるために登場したキャラクターだったことが見えてきます。
主な参照資料:ドラゴンボールオフィシャルサイト「ウィークリー☆キャラクター紹介!第5回目は『セル第1形態』!」(2021年6月8日)、「セル第1形態の技を大特集!」(2021年6月8日)、「ウィークリー☆キャラクター紹介!第42回目はドクター・ゲロ!」(2022年2月22日)、「セル第2形態」(2022年7月12日)、「セル完全体」(2022年7月19日)、『DRAGON BALL』の物語を42コマで辿る~其之三~(2025年12月4日)。