実写版『進撃の巨人』は原作と何が違う?前後編・キャスト・評価を2026年徹底解説
2015年に公開された実写映画『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』は、三浦春馬、水原希子、石原さとみ、長谷川博己ら豪華キャストと、樋口真嗣監督による大規模な特撮映像で話題を集めた前後編の映画作品です。一方、原作漫画とは登場人物の関係性や物語の展開が大きく異なり、公開当時は「原作と違いすぎる」「リヴァイが登場しないのはなぜ?」といった疑問や批判も相次ぎました。
実は、こうした変更には原作者・諫山創の意向や、実写映画として独自の世界観を構築する制作上の事情が関係しています。2026年現在、公開から11年が経過した本作を改めて振り返り、前編・後編のあらすじ、キャスト一覧、原作改変の背景、興行収入、評価が分かれた理由まで整理します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 公開時期:前編は2015年8月1日、後編は同年9月19日に公開された2部作。
- 主要キャスト:三浦春馬がエレン、水原希子がミカサ、石原さとみがハンジ、長谷川博己がオリジナルキャラクターのシキシマを演じた。
- 原作との違い:エレンの人物像、ミカサとの関係、リヴァイの不在など、映画独自の設定変更が多数存在する。
- 興行収入:前編は32.5億円、後編は16.8億円と報じられている。
- 2026年現在の評価:原作の再現度には賛否がある一方、巨人の造形や特撮、独立した物語としての面白さを評価する意見もある。
【作品概要】実写版『進撃の巨人』前編・後編のあらすじと公開情報

実写版『進撃の巨人』は、諫山創の漫画を原作とする日本映画です。監督は『日本沈没』『のぼうの城』などを手がけた樋口真嗣。脚本には渡辺雄介と映画評論家の町山智浩が参加し、特撮監督は尾上克郎が担当しました。
配給は東宝。原作の象徴的な設定である巨大な壁、人間を捕食する巨人、立体機動装置を使った戦闘を実写映像で表現するため、特殊造形とCGを組み合わせた大規模な制作体制が組まれました。
前編『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』のあらすじ
公開日:2015年8月1日
物語の舞台は、謎の巨人によって人類の大半が捕食され、文明が崩壊した世界です。生き残った人々は、巨人の侵入を防ぐために三重の巨大な壁を築き、その内側で生活していました。
主人公のエレン(三浦春馬)は、壁の内側で平穏に暮らす人々に閉塞感を抱き、外の世界へ出ることを夢見ています。しかし、ある日、壁をも超える超大型巨人が出現。巨大な壁が破壊され、街には大量の巨人が侵入します。
人々が逃げ惑うなか、エレンは幼なじみのミカサ(水原希子)と離れ離れになり、巨人の恐怖を目の当たりにします。
それから2年後。エレンはアルミン(本郷奏多)らとともに調査隊の一員となり、巨人に破壊された壁の修復作戦に参加します。立体機動装置を装備した仲間たちは、爆薬を運びながら巨人の支配する地域へ進んでいきます。
しかし、作戦は予想外の事態に見舞われます。エレンは仲間を救おうとして巨人に飲み込まれてしまうのです。
その直後、黒髪の謎の巨人が現れ、ほかの巨人たちを攻撃し始めます。人間を襲うはずの巨人が、なぜ巨人を倒すのか。前編は、エレンの身体に隠された秘密を示唆する衝撃的な展開で幕を閉じます。
前編の上映時間は約98分。原作の序盤を基礎としながら、映画独自の登場人物や人間関係を取り入れた構成になっています。映画.comの作品紹介でも、壁の破壊から調査隊の壁修復作戦までが主要な物語として紹介されています。
後編『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』のあらすじ
公開日:2015年9月19日
後編『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』は、前編で残された巨人化の謎と、人類が暮らす世界の秘密に迫る完結編です。
巨人に飲み込まれたエレンは、謎の黒髪の巨人によって救出されます。しかし、その後も人類と巨人をめぐる戦いは続き、エレンは自分自身の正体について重大な疑問を抱くことになります。
一方、長谷川博己演じるシキシマは、エレンたちにとって重要な存在として物語の中心に立ちます。彼が隠している秘密や、ミカサとの関係も明らかになっていきます。
さらに、國村隼演じるクバルをはじめとする政府側の人物たちが物語に深く関わり、巨人が誕生した背景や、壁の内側に閉じ込められた人類の真実が明かされます。
後編では、エレンが巨人化する能力を持つ理由だけでなく、人類が何のために壁の内側で暮らしているのかという根本的な謎にも答えが提示されます。
原作の物語をそのまま再現するのではなく、映画独自の設定によって決着をつける点が、本作最大の特徴です。
※後編の内容には物語の核心に触れるネタバレが含まれます。
【キャスト一覧】三浦春馬・水原希子・石原さとみら主要出演者
実写版『進撃の巨人』の大きな見どころの一つが、人気俳優を集めたキャスティングです。
主人公エレンを演じた三浦春馬を中心に、水原希子、本郷奏多、三浦貴大、桜庭ななみらが若い調査隊のメンバーを演じました。さらに石原さとみ、長谷川博己、國村隼、ピエール瀧といった実力派俳優が物語に厚みを加えています。
実写版進撃の巨人の主要キャスト・役柄一覧
| 登場人物 | 出演俳優 | 映画での役割・特徴 |
|---|---|---|
| エレン | 三浦春馬 | 巨人に立ち向かう主人公 |
| シキシマ | 長谷川博己 | 人類最強の男と呼ばれる映画オリジナルキャラクター |
| ミカサ | 水原希子 | 高い戦闘能力を持つ女性戦士 |
| アルミン | 本郷奏多 | エレンの仲間で知識と判断力に優れる人物 |
| ジャン | 三浦貴大 | エレンと対立することもある調査隊の仲間 |
| サシャ | 桜庭ななみ | 調査隊の女性メンバー |
| ハンジ | 石原さとみ | 巨人の研究に強い関心を持つ研究者 |
| サンナギ | 松尾諭 | 調査隊の頼れる仲間 |
| ソウダ | ピエール瀧 | 巨人をめぐる秘密に関係する人物 |
| クバル | 國村隼 | 人類側の政府・軍の重要人物 |
| フクシ | 渡部秀 | 調査隊のメンバー |
| ヒアナ | 水崎綾女 | 調査隊の女性メンバー |
| リル | 武田梨奈 | 調査隊の女性メンバー |
| エレンの父 | 草彅剛 | 後編で重要な過去が描かれる人物 |
| エレンの母 | 緒川たまき | エレンの過去に関係する人物 |
上記は映画の主要人物を中心にまとめたものです。出演者と公開時期は所属事務所アミューズの映像作品情報や、WOWOWの作品データなどでも確認できます。
三浦春馬が演じたエレンの人物像
三浦春馬が演じたエレンは、原作のキャラクターと比べると、より弱さや葛藤を抱えた青年として描かれています。
原作のエレンは、幼いころから巨人への強い憎しみを持ち、自由を求めて突き進む意志の強い人物です。一方、映画版では、自分を変えたいと思いながらも理想の自分になれない焦りや、恐怖に直面したときの人間的な弱さが強調されています。
三浦自身も公開前のインタビューで、原作とは異なるエレンの心理描写に注目してほしいと語っています。原作を何度も読み返し、表情や感情の動きを研究しながら役作りに取り組んだことも明かしました。
ワイヤーアクションやグリーンバックでの撮影にも苦労したといい、完成映像を想像しながら演技を成立させることが大きな課題だったようです。
水原希子のミカサと石原さとみのハンジ
水原希子が演じたミカサは、原作との違いが特に大きいキャラクターです。
原作ではエレンを守ることを強く意識して行動するミカサですが、映画ではシキシマと行動を共にする時間が長く、エレンとの関係にも距離が生まれています。水原は公開当時のインタビューで、ミカサが巨人の襲撃によってエレンと離れた後、シキシマに救われたという背景を説明していました。
石原さとみが演じたハンジは、映画の中でも印象的な存在です。巨人への好奇心を隠さず、研究対象を前にすると興奮する姿は、作品の緊張感の中に独特のユーモアを生み出しています。
原作のイメージを残しつつ、石原自身の演技によってキャラクターに新しい魅力が加わった点は、映画版を評価する際の注目ポイントです。
【原作との違い】エレン・ミカサ・リヴァイの設定変更と改変の真相
実写版が公開当時に大きな議論を呼んだ最大の理由は、原作の登場人物や物語をそのまま再現するのではなく、独立した映画作品として再構築したことにあります。
特に変更が大きかったのは、エレンの性格、ミカサの人間関係、リヴァイの不在、そしてシキシマをはじめとするオリジナルキャラクターの存在です。
エレンはなぜ原作より弱い青年として描かれたのか
原作ファンが最初に違和感を覚えやすいのが、主人公エレンの性格です。
漫画のエレンは、巨人を恐れずに立ち向かおうとする強烈な意志を持っています。しかし映画版のエレンは、巨人を目の前にすると恐怖で動けなくなる普通の青年として描かれています。
この変更について、脚本を担当した町山智浩は2015年のシネマトゥデイの取材で、原作者の諫山創から人物設定について要望があったことを説明しました。
諫山が求めたのは、最初から恐れを知らない英雄ではなく、巨人を恐れる普通の人間としてのエレンでした。つまり、映画版の性格変更は、制作陣が原作を理解せずに行った単純な改変ではありません。
三浦春馬も、映画版のエレンについて、理想の自分になれない葛藤や成長が描かれている点を見どころとして挙げています。
ミカサとシキシマの関係はなぜ変更された?
原作のミカサは、エレンと強い絆で結ばれた人物です。エレンを守ることが行動の中心にあり、幼少期からの関係が物語の重要な軸になっています。
しかし映画版では、ミカサがシキシマと行動を共にし、エレンとは異なる関係性を築いています。
水原希子は2015年9月のインタビューで、ミカサが巨人の襲撃によってエレンと引き離された後、シキシマに助けられたという解釈を説明しました。シキシマはミカサにとって絶望的な状況から抜け出すための支えであり、その関係には精神的な依存も含まれているという設定です。
この変更によって、原作のエレンとミカサの絆を期待していたファンには、強い違和感が生まれました。一方、映画単独の人間ドラマとして見ると、登場人物の関係性を組み替えた意図も理解できます。
実写版にリヴァイが登場しない理由は?
原作ファンから特に多く寄せられた疑問が、人気キャラクターのリヴァイ兵長が実写版に登場しない理由です。
長谷川博己の出演が発表された際には、原作で「人類最強の兵士」と呼ばれるリヴァイを演じるのではないかという予想が広がりました。
ところが、実際に発表された役名はシキシマ。しかも、シキシマには「人類最強の男」という肩書が付けられていました。
このため、シキシマはリヴァイの代役なのかという疑問が生まれましたが、正確には映画独自の新キャラクターです。原作のリヴァイと同一人物ではありません。
では、なぜリヴァイは登場しなかったのでしょうか。
2015年7月、脚本家の町山智浩はシネマトゥデイの取材で、リヴァイやエルヴィンの名前に含まれる「ヴ」という発音が、アジア圏の人物設定との整合性を考えるうえで問題になったと説明しています。
映画の世界観を日本人キャストが演じる独自の設定に変更する中で、リヴァイとエルヴィンの登場は断念されたというのが、公開当時に明かされた制作側の説明です。
したがって、リヴァイの不在を単純に人気キャラクターの排除や、特定のファン層への対策と結び付けるのは正確ではありません。
シキシマはリヴァイの持つ「最強」というイメージを連想させるものの、映画独自の役割と秘密を持った別の人物です。
諫山創は原作改変をどう考えていたのか
興味深いのは、原作者の諫山創自身が、映画化にあたって積極的に原作とは異なる設定を提案していたことです。
2015年7月の完成報告会見で紹介されたコメントでは、諫山は映画制作に対して次のような考えを明かしています。
「原作の枠を取っ払ってほしい」
諫山は、実写映画化を原作漫画の映像的な再現ではなく、プロの映画スタッフによって新しい人食い巨人の物語を作る機会として捉えていました。
実際に、原作とは異なる「ビルの上で生活する人類」や「主人公がジャン」という設定も提案したと説明しています。ただし、これらの案は最終的な映画には採用されていません。
さらに、完成した前後編を鑑賞した諫山は、巨人の恐怖や迫力だけでなく、巨人の愛らしさにも興奮したとコメントしました。
この発言から分かるのは、原作者が映画版に求めていたのは、漫画の忠実な再現だけではなかったということです。
原作改変の真相を理解するうえでは、諫山の意向、町山の脚本上の判断、樋口真嗣監督の映像表現という3つの要素を分けて考える必要があります。
【樋口真嗣監督の制作手法】巨人の造形・軍艦島・特撮の見どころ
実写版『進撃の巨人』を評価するうえで、ストーリーだけでなく映像制作にも注目したいところです。
監督の樋口真嗣は、1984年の映画『ゴジラ』に特殊造形スタッフとして参加して以来、日本の特撮映画に携わってきた人物です。平成ガメラシリーズなどで知られ、巨大生物や災害をリアルに映像化する技術に定評があります。
CGだけに頼らなかった巨人の表現
本作の巨人は、すべてをCGで作り上げたわけではありません。
2015年7月に公開されたnippon.comの樋口監督インタビューによると、制作では80人以上のオーディションを実施し、20人の巨人役を選出しました。
人間の身体をベースに特殊メイクを施し、撮影後にデジタル加工で体格やプロポーションを変えるという方法が採用されています。
さらに、大型巨人の撮影では実物の造形物や操演も活用されました。超大型巨人については、7〜12人ほどで操演する上半身の人形を制作し、蒸気などの表現にはCGを使用したと樋口監督は説明しています。
CGと実物の造形を組み合わせることで、巨大な生物が画面に存在するような重量感を生み出そうとしたのです。
軍艦島が映画の世界観を支えた理由
もう一つの重要な要素が、長崎県の端島、通称・軍艦島でのロケーション撮影です。
廃墟となった建物や崩れかけた街並みは、巨人によって文明が破壊された世界を表現するうえで効果的でした。
樋口監督はnippon.comのインタビューで、軍艦島の風景が原作の世界観を表現するうえで大きな意味を持ったと語っています。
現実に存在する廃墟を背景にすることで、セットだけでは再現しにくい時間の経過や荒廃した空気感が生まれています。
また、立体機動装置を使用した戦闘や、巨人が壁を破壊する場面などは、実写ならではのスケールを感じられるシーンです。
原作漫画の世界を完全に再現できているかという議論とは別に、日本の特撮技術を使って巨大な存在を映像化しようとした挑戦には、本作ならではの価値があります。
【評判がひどい理由】公開当時の賛否と興行収入を検証
実写版『進撃の巨人』を検索すると、「ひどい」「炎上」「原作改悪」といった評価が目に入ります。
しかし、公開当時の報道を確認すると、作品の評価は一方的な酷評ではありませんでした。批判と称賛の両方が存在し、原作ファンと映画単独の視聴者でも受け止め方が異なっていました。
批判された主な4つのポイント
1.原作キャラクターの性格や関係性が違う
最も大きな批判は、エレンやミカサをはじめとする人物の設定変更です。原作のエレンに期待していた人にとって、映画版の恐怖や葛藤を抱える青年像は、同じ人物とは思えないほどの違いがありました。
また、ミカサとシキシマの関係やリヴァイの不在も、原作ファンの期待とのずれを生みました。
2.オリジナルキャラクターが多い
シキシマ、クバル、ソウダなど、映画には原作漫画に登場しない人物が多数登場します。
原作の人気キャラクターが見たかった観客にとって、オリジナルキャラクターが物語の中心にいる構成は不満につながりました。
3.恋愛や人間関係の描写が原作と異なる
ミカサとシキシマの関係など、原作では見られない人間関係が加わっています。巨人との戦闘や人類の生存をめぐる物語を期待していた人にとって、こうした要素は不要だと感じられる場合もありました。
4.物語の展開やアクションに不満があった
映画評論・批評では、巨人の映像表現や軍艦島のロケーションは高く評価される一方、人物描写や作戦の展開、立体機動アクションの見せ方には物足りなさを指摘する意見がありました。
つまり、批判の原因は原作改変だけではありません。映画作品としてのストーリー構成や演出にも、評価が分かれる要素があったのです。
一方で評価されたポイントもある
公開直後の2015年8月4日、シネマトゥデイは作品に対するレビューが賛否両論に分かれていると報道しました。
同記事では、原作との違いを問題視する声が紹介される一方、アニメーション映画『バケモノの子』の細田守監督や脚本家の中島かずき、映画監督の犬童一心らによる肯定的な反応も取り上げられています。
特に評価されたのは、巨人の不気味な造形、迫力ある戦闘、容赦のない残酷描写、石原さとみのハンジ役などです。
「原作とは別の映画として見れば楽しめる」という受け止め方もあり、原作を知っているかどうかによって作品の印象が変わることが、当時の大きな特徴でした。
実写版進撃の巨人の興行収入は?
興行収入の面では、前編と後編で大きな差が生まれました。
| 作品 | 公開日 | 興行収入 |
|---|---|---|
| 前編 ATTACK ON TITAN | 2015年8月1日 | 約32.5億円 |
| 後編 エンド オブ ザ ワールド | 2015年9月19日 | 約16.8億円 |
| 前後編合計 | 2015年 | 約49.3億円 |
これらの数字は、興行通信社調べとしてCINEMAS+が紹介した興行収入データに基づいています。
前編は公開2日間で動員46万6,953人、興行収入6億346万6,200円を記録し、全国映画動員ランキングで1位を獲得しました。
一方、後編の興行収入は前編の約半分にとどまっています。
この数字だけで後編の評価が低かった理由を断定することはできませんが、前編で話題を集めた作品が、続編で同じ勢いを維持できなかったことは確かです。
原作ファンの反応、前編で生まれた期待とのずれ、2部作という公開形式など、複数の要素が影響したと考えられます。
【2026年現在の評価】実写版は見る価値がある?10年後に再検証
2026年現在、実写版『進撃の巨人』は公開から11年が経過しています。
2015年当時は、原作漫画やテレビアニメの人気が非常に高く、ファンが抱くキャラクター像も強固でした。そのため、実写映画が大胆な変更を加えたこと自体が、作品の評価を大きく左右しました。
しかし、時間が経過した現在は、原作の再現度だけでなく、映画独自の作品として何を表現しようとしたのかという視点からも評価できます。
2025年の公開10周年で改めて注目されたキャスト
2025年9月11日には、エンタメメディアのクランクイン!が公開10周年を記念してキャストと役柄を振り返る記事を掲載しました。
同記事では、三浦春馬のエレン、長谷川博己のシキシマ、水原希子のミカサなど、原作とは異なる人物設定が改めて取り上げられています。
特に、三浦春馬が演じたエレンの葛藤や、シキシマというオリジナルキャラクターの存在は、映画版を象徴する要素として紹介されました。
また、石原さとみのハンジ役も、映画版のキャラクター表現を振り返るうえで欠かせない存在です。
主演の三浦春馬は2020年7月に30歳で亡くなりました。2026年に作品を見返す際には、若い三浦が大作の主演として挑んだ演技やアクションも、改めて注目される部分です。
2026年に改めて見るべき3つのポイント
第一に、原作とは異なるエレンの成長物語です。
映画版のエレンは、最初から強い主人公ではありません。恐怖や挫折を経験しながら、自分が何を守りたいのかを見つけていく青年です。三浦春馬の繊細な演技を中心に見ると、漫画とは異なる主人公像を楽しめます。
第二に、日本の特撮技術を活用した巨人の映像表現です。
実物の造形、特殊メイク、CGを組み合わせた巨人の表現は、公開から時間が経過した現在でも本作の個性を形作っています。特に軍艦島の風景と巨人の存在感は、実写映画ならではの見どころです。
第三に、映画オリジナルの物語です。
原作と同じ結末や人物関係を期待するのではなく、別の世界観を持つ作品として見ることで、シキシマやクバルの存在、後編の展開を新鮮に受け止められます。
実写版がおすすめできる人・おすすめしにくい人
おすすめできる人
- 三浦春馬や長谷川博己など、出演俳優の演技を楽しみたい人
- 日本の特撮技術やCGによる巨大生物の表現に興味がある人
- 原作とは異なるストーリー展開も楽しめる人
- 映画独自の設定や世界観を考察するのが好きな人
- 前後編を通して一つの完結した物語を楽しみたい人
おすすめしにくい人
- 原作漫画のキャラクター設定を忠実に再現した作品を求める人
- リヴァイやエルヴィンなど原作の人気キャラクターの登場を期待する人
- エレンとミカサの原作どおりの関係性を重視する人
- 原作のストーリーをそのまま映画化した作品を見たい人
【プロの結論】実写版は原作の代用品ではなく独立した映画として評価する
実写版『進撃の巨人』の評価を考える際、最も大切なのは、原作漫画と映画の目的を区別することです。
原作漫画は、長期的な物語展開を通じて人物の成長や世界の謎を描いています。一方、実写映画は限られた上映時間の中で、巨大な巨人の恐怖や人間同士の対立を描かなければなりません。
この違いが、設定変更やオリジナルキャラクターの導入につながりました。
ただし、原作者が改変を認めていたからといって、映画としての完成度に対する批判がなくなるわけではありません。人物描写や脚本の展開に不満が残ることと、原作改変が制作上の意図を持っていたことは両立します。
したがって、2026年現在の評価としては、原作の完全再現を目指した作品ではなく、日本の特撮技術を駆使して独自の『進撃の巨人』を作ろうとした挑戦的な映画として捉えるのが妥当です。
原作ファンにとっては賛否が分かれる作品ですが、俳優の演技や映像表現、映画独自の物語を楽しむ人にとっては、今でも見る価値のある作品です。
【実写版『進撃の巨人』】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:実写版『進撃の巨人』のエレン役は誰ですか?
A1:三浦春馬です。原作よりも恐怖や葛藤を抱えた青年としてエレンを演じ、映画独自の人物像を表現しました。
Q2:実写版『進撃の巨人』にリヴァイは登場しますか?
A2:リヴァイは登場しません。長谷川博己が演じるシキシマは映画オリジナルキャラクターで、「人類最強の男」という肩書を持っています。脚本家の町山智浩は、リヴァイやエルヴィンの名前に含まれる「ヴ」の発音が設定上の問題になったと説明しています。
Q3:実写版『進撃の巨人』は前編と後編の2作品ですか?
A3:はい。前編は2015年8月1日公開の『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』、後編は2015年9月19日公開の『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』です。物語は後編で完結します。
Q4:実写版の原作改変は諫山創の許可を得ていたのですか?
A4:諫山創は映画化に際して原作の枠を外した独自の物語を希望していたと、2015年の完成報告会見で説明しています。主人公をジャンにする案なども本人から提案されていました。ただし、提案のすべてが映画に採用されたわけではありません。
Q5:実写版『進撃の巨人』の興行収入はいくらですか?
A5:興行通信社調べとして紹介された数字では、前編が約32.5億円、後編が約16.8億円です。前後編の合計は約49.3億円となります。
Q6:実写版『進撃の巨人』は2026年現在でも見る価値がありますか?
A6:あります。ただし、原作の忠実な再現を期待する人よりも、映画独自の物語や三浦春馬ら出演者の演技、巨人の造形、特撮映像を楽しみたい人に向いています。前後編を続けて見ると、作品独自の世界観を理解しやすくなります。
まとめ:実写版『進撃の巨人』は原作との違いを知ると楽しみ方が変わる
実写版『進撃の巨人』は、2015年に公開された前後編の日本映画です。三浦春馬、水原希子、石原さとみ、長谷川博己らが出演し、樋口真嗣監督と特撮スタッフによって、漫画の巨大な世界観を実写で表現しました。
原作との違いは、単なるキャラクターの変更にとどまりません。エレンの性格、ミカサとの関係、リヴァイの不在、シキシマというオリジナルキャラクターなど、物語の根幹に関わる部分まで大胆に再構築されています。
こうした変更には、原作者の諫山創が映画独自の作品を望んでいたことや、脚本家・町山智浩、監督・樋口真嗣ら制作陣の映像化に対する考えが反映されています。
一方で、原作ファンが期待していた人物像やストーリーとの違いは、公開当時の批判につながりました。興行収入も前編32.5億円に対し、後編は16.8億円と大きな差が生まれています。
2026年現在、改めて本作を見るなら、原作の再現度だけで評価するのではなく、独立した映画としての物語、三浦春馬の演技、日本の特撮技術が生み出した巨人の迫力にも注目したいところです。
原作漫画と映画版を見比べることで、同じ『進撃の巨人』という題材から、どれほど異なる物語を作ることができるのか。その違いこそが、この映画を現在も語り継ぐ理由の一つになっています。